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8.試しに続き
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泣き疲れて胸の中で眠る少年の体温で、自分が下着姿のままであることに気が付いた。
魔力を纏えば自分だけなら数時間は暖を取れるだろうが流石にこのままでは2人とも凍死してしまう。
少年を揺すってみるも反応はない。
「今日が建国祭でよかった…」
森の中には薬草の種類、狩りの仕方を教えてくれた冒険者や狩人達の使う共用の休憩小屋がある。普段なら、初級の冒険者や血抜き待ちの狩人が休んでいるのだが、今日はガランとしている。お祭りの日にわざわざ狩りや討伐には来ないのだろう。
眠る少年をなんとか魔力式暖炉近くの毛布の上に寝かせて、体温を測るため頬に触れる。
「綺麗な顔…」
彼の小説の中での名前は、レイヴン。家名はなんか色々あった気がするけど、偽名ばっかりだったから覚えていない。
なんで偽名かっていうと、学園編でこの国の王子を敵国の指示で監視、報告、時に誘導するために暗躍していたから。
ある意味、悪役っていうのかな?でもふとしたきっかけでヒロインに、潜入のためにしていた女装姿を見破られ、注視するようになるが、女装を趣味だと何故か寛容に受け入れるヒロインの誤解を解きながら一緒に行動することが増えていき、段々と自分の生き方を見つける。最後はヒロインのために王に仕える〝影〟になっていた。
最初は、ヒロインを籠絡しようとしたり怪我させようとしたり、とんでもないやつだと憤慨していた。
けれど、さすがヒロインというべきか…受けた使命と自分の中に芽生えた心情が対立して苦しむレイヴンに気付き、臆することなく包み込んだヒロインは女神だったなぁ…涙を零してヒロインに縋るレイヴンには私も号泣して次の日、目が腫れたよ
「僕が君の存在を証明するよ、君がどんな行動をとったとしてもね………それがたとえ君の隣じゃなくても」
学園を卒業するとき、王子の婚約者として権力や私欲に渦巻く環境に足を踏み入れ悩むヒロインに対してレイヴンが言った言葉。尻すぼんだ最後の言葉はヒロインには届かなかったけど私にはツキリと刺さった。
ヒロインに心を許してからはヤンデレ気質だったレイヴンがヒロインを手放した瞬間だと気付いて苦しくなったと同時にヒロインが羨ましいと思ってしまった。
権力の大きさや甘い言葉、男らしさで口説かれるのも守られるのも憧れるけど、孤児だったと言った同じ境遇のヒロインが自分よりも高位に上がり、それでもヒロインを信じて、彼女の幸せの為に自分の思いを手放してもなお同じ目線で想い続ける。
そんな信愛が羨ましくて仕方なかった。
「…こんな私じゃ誰も愛してくれないよね」
「……ん」
思わず零れた声に呻くように反応した少年が手のひらに頬を擦り付ける。
*****
読んで頂き、ありがとうございます。
〈ヒロイン〉〈王子〉〈悪役令嬢〉みたいな感じで書いてたのですが、仮に考えた名前で投稿続けようかと思います。
文章理解できてるよ!って思える方がいれば、しおりやお気に入りでもいいので反応頂けると嬉しいです!!
魔力を纏えば自分だけなら数時間は暖を取れるだろうが流石にこのままでは2人とも凍死してしまう。
少年を揺すってみるも反応はない。
「今日が建国祭でよかった…」
森の中には薬草の種類、狩りの仕方を教えてくれた冒険者や狩人達の使う共用の休憩小屋がある。普段なら、初級の冒険者や血抜き待ちの狩人が休んでいるのだが、今日はガランとしている。お祭りの日にわざわざ狩りや討伐には来ないのだろう。
眠る少年をなんとか魔力式暖炉近くの毛布の上に寝かせて、体温を測るため頬に触れる。
「綺麗な顔…」
彼の小説の中での名前は、レイヴン。家名はなんか色々あった気がするけど、偽名ばっかりだったから覚えていない。
なんで偽名かっていうと、学園編でこの国の王子を敵国の指示で監視、報告、時に誘導するために暗躍していたから。
ある意味、悪役っていうのかな?でもふとしたきっかけでヒロインに、潜入のためにしていた女装姿を見破られ、注視するようになるが、女装を趣味だと何故か寛容に受け入れるヒロインの誤解を解きながら一緒に行動することが増えていき、段々と自分の生き方を見つける。最後はヒロインのために王に仕える〝影〟になっていた。
最初は、ヒロインを籠絡しようとしたり怪我させようとしたり、とんでもないやつだと憤慨していた。
けれど、さすがヒロインというべきか…受けた使命と自分の中に芽生えた心情が対立して苦しむレイヴンに気付き、臆することなく包み込んだヒロインは女神だったなぁ…涙を零してヒロインに縋るレイヴンには私も号泣して次の日、目が腫れたよ
「僕が君の存在を証明するよ、君がどんな行動をとったとしてもね………それがたとえ君の隣じゃなくても」
学園を卒業するとき、王子の婚約者として権力や私欲に渦巻く環境に足を踏み入れ悩むヒロインに対してレイヴンが言った言葉。尻すぼんだ最後の言葉はヒロインには届かなかったけど私にはツキリと刺さった。
ヒロインに心を許してからはヤンデレ気質だったレイヴンがヒロインを手放した瞬間だと気付いて苦しくなったと同時にヒロインが羨ましいと思ってしまった。
権力の大きさや甘い言葉、男らしさで口説かれるのも守られるのも憧れるけど、孤児だったと言った同じ境遇のヒロインが自分よりも高位に上がり、それでもヒロインを信じて、彼女の幸せの為に自分の思いを手放してもなお同じ目線で想い続ける。
そんな信愛が羨ましくて仕方なかった。
「…こんな私じゃ誰も愛してくれないよね」
「……ん」
思わず零れた声に呻くように反応した少年が手のひらに頬を擦り付ける。
*****
読んで頂き、ありがとうございます。
〈ヒロイン〉〈王子〉〈悪役令嬢〉みたいな感じで書いてたのですが、仮に考えた名前で投稿続けようかと思います。
文章理解できてるよ!って思える方がいれば、しおりやお気に入りでもいいので反応頂けると嬉しいです!!
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