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レイヴン
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何か間違えたのかな。言われたことは全部やり遂げたはずなのに…どうして迎えが来ないんだろう。今日も日が落ちるまで待ち続けた僕に夕焼けに染まる見慣れない街全てが僕の孤独と不安を煽る。
母さん、大丈夫かな…
母さんと再会したのは6歳の時。
夕焼けに染まってオレンジ色に輝く真っ白な髪がとても綺麗で…涙を零して抱きしめてくれるその胸は今までの誰よりも温かかった。僕は独りじゃなかったんだと嬉しくなった。
だけど、母さんの横顔に色がなくて今にも消えそうだと思って苦しくなった。
孤児として養護院に居たけれど周りと違う見た目でずっと虐められていた。
帝国の偉い人を象徴する髪と瞳の色に似ているのだという養護院の先生が贔屓するせいもあった。
先生が朝から出掛けて、ご飯を盗られてお腹が空いていた時に帰ってきた先生がすぐに僕を呼んだ。先生の横には綺麗で立派な服を着た真っ黒な髪の、僕と同じ瞳の色をしたおじさんがいた。
そのおじさんはずっと怖い顔をしていたけれど
「母に会いたいか」
そう言われれば、僕はすぐに頷いた。
同じ馬車まで向かう時、思わずおじさんの手を握るとゴツゴツしていて温かかった。だけど、握り返してはもらえなかった。
大きなお城で今まで食べたことのないご馳走をたくさん食べた。
そのあと、たくさんの大人たちに身体と服装を整えられて、また外へ出される。
おじさんと別れて、違う場所へ向かうのだという。
大人に囲まれて震えていた僕に「強くなれ」と言ったおじさんは、それ以上何もお話してくれなかった。
自分が乗る馬車が光源になるほどに深い森の奥まで行くと、先程までに見たお城よりも二回りほど小さな夕陽に染まる御屋敷がぽつんとそこには建っていた。
今はそこが母さんと僕のお家だ。
僕と母さん以外の人達は、身の回りのお世話をしてくれる人たちがいた。
「お花綺麗だね」「これ美味しいね」
誰も返事は返してくれない。
挨拶と感謝の言葉に会釈するだけで、ほとんど声なんか聞いたことがない。まるで人形みたいだった。
僕が母さん以外の人に話しかけるのをやめた時、読み書きを教えてくれる先生が来るようになった。
元々、養護院で友達の居なかった僕は絵本を読んで過ごしていたから、難しいことはなくて、先生も上達が早いと褒めてくれたから楽しかった。毎日新しい言葉を覚えて、母さんにも手紙を書いて読み上げると一緒に喜んでくれて、頭を撫でてくれた。
着ていた服のサイズが合わなくなった、とこの屋敷に来て2回目の報告をメイドに伝える頃には、この国の歴史書を読めるようになっていた。
母さん、大丈夫かな…
母さんと再会したのは6歳の時。
夕焼けに染まってオレンジ色に輝く真っ白な髪がとても綺麗で…涙を零して抱きしめてくれるその胸は今までの誰よりも温かかった。僕は独りじゃなかったんだと嬉しくなった。
だけど、母さんの横顔に色がなくて今にも消えそうだと思って苦しくなった。
孤児として養護院に居たけれど周りと違う見た目でずっと虐められていた。
帝国の偉い人を象徴する髪と瞳の色に似ているのだという養護院の先生が贔屓するせいもあった。
先生が朝から出掛けて、ご飯を盗られてお腹が空いていた時に帰ってきた先生がすぐに僕を呼んだ。先生の横には綺麗で立派な服を着た真っ黒な髪の、僕と同じ瞳の色をしたおじさんがいた。
そのおじさんはずっと怖い顔をしていたけれど
「母に会いたいか」
そう言われれば、僕はすぐに頷いた。
同じ馬車まで向かう時、思わずおじさんの手を握るとゴツゴツしていて温かかった。だけど、握り返してはもらえなかった。
大きなお城で今まで食べたことのないご馳走をたくさん食べた。
そのあと、たくさんの大人たちに身体と服装を整えられて、また外へ出される。
おじさんと別れて、違う場所へ向かうのだという。
大人に囲まれて震えていた僕に「強くなれ」と言ったおじさんは、それ以上何もお話してくれなかった。
自分が乗る馬車が光源になるほどに深い森の奥まで行くと、先程までに見たお城よりも二回りほど小さな夕陽に染まる御屋敷がぽつんとそこには建っていた。
今はそこが母さんと僕のお家だ。
僕と母さん以外の人達は、身の回りのお世話をしてくれる人たちがいた。
「お花綺麗だね」「これ美味しいね」
誰も返事は返してくれない。
挨拶と感謝の言葉に会釈するだけで、ほとんど声なんか聞いたことがない。まるで人形みたいだった。
僕が母さん以外の人に話しかけるのをやめた時、読み書きを教えてくれる先生が来るようになった。
元々、養護院で友達の居なかった僕は絵本を読んで過ごしていたから、難しいことはなくて、先生も上達が早いと褒めてくれたから楽しかった。毎日新しい言葉を覚えて、母さんにも手紙を書いて読み上げると一緒に喜んでくれて、頭を撫でてくれた。
着ていた服のサイズが合わなくなった、とこの屋敷に来て2回目の報告をメイドに伝える頃には、この国の歴史書を読めるようになっていた。
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