私のしあわせ

ぱる@あいけん風ねこ

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season 3

04

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「もうっ!京輔さん!」
「んー?」
「なんできちゃったの?」
「…梨恵の隣にいた奴」
「え?隣?」
「茶色髪の、グレーのスーツ着てた奴」
「…ああ、本郷くん?」
「そいつ…梨恵のこと狙ってた」
「ええ?」
「落としてやるって顔してた」
「そう、だった…?」
「うん…嫌だったから」
「京輔さん…」




醜い嫉妬だってわかってるけど、梨恵はもう少し自分の魅力を理解して欲しい。
大人になって、顔つきも変わって、むかしよりかわいくてキレイになったことを、もうちょっと自覚して欲しい。

梨恵は、俺によく「モテすぎ」って言うけど、それは梨恵にも当てはまる言葉だからね?

ひだまりで働いてると、いろんなお客さんがきて、大抵の男はまず最初に梨恵に目が行く。
梨恵に接客して欲しくて、梨恵が通るまでわざわざ待ち続ける客もいるくらいだ。
でも梨恵はそれに気づかない。だから普通に接客してるけど、俺は気が気じゃない。
何か問題行動を起こしたら絶対に助けるけど、そうじゃない限りは梨恵も楽しそうに働いてるから手出しが出来ない。




「梨恵はいい加減自分の魅力に気づくべき」
「ええ?」
「昔よりかわいくてキレイなんだよ?梨恵」
「そ、そんなこと…」
「あるの!俺がどれだけ嫉妬して心配してるか…」
「大丈夫だよ」
「え?」
「私、京輔さんが思ってる以上に、京輔さんのこと大好き、だもん…」
「っ!!!!」




最後の方照れて声あまり聞こえなかったけど、今「大好き」って…!俺のこと大好きって言った…!!
最近は言葉にしてくれるようになったけど、こんな照れながらとかかわいい以外になにがあるの?!




「っ…梨恵!」
「は、はい!」
「結婚しよ!…っじゃなくて!結婚しててよかった!」
「え?京輔さん??」
「俺の奥さんかわいすぎない?なんでそんなかわいいの?どれだけ俺のこと虜にするの?なに?閉じ込められたいの?もう逃さないし離さないよ?!」
「京輔さん?!」
「はぁー…今日このまま梨恵と子供作ってもいい気がしてきた…」
「えっ?!」
「我慢出来る気がしない…」
「ちょ、何言って…!」
「…計画的には早いけど…子供作る?」
「っ…、」




本当はあと2年は2人きりで過ごしたかったけど…本当に俺、我慢出来る気がしない。

梨恵に俺の子を産んで欲しい。
梨恵を孕ませたいって、欲望が剥き出しになってきてる。

夫婦ですから、それなりに夜の営みはしてる。
でも、ちゃんとゴムつけてるし、中に出さないように最善の注意はしてる。
でももう、いいかも知れない。




「子供、作ろうか?」
「っ…いい、の?あと2年あるけど…?」
「うん。子供は授かりものだし、すぐに来てくれるかはわからないけど、これからもずっと梨恵といたいし、梨恵との子供も見たくなった」
「京輔さん」
「それに、梨恵と家族になりたい」
「っ……ん、」
「俺と梨恵と子供と、ずっとしあわせに暮らしたい。おじいちゃんおばあちゃんになっても、ずっと」
「うん…っ」




その日は、ドロドロになるまで甘やかして、トロトロになるまでかわいがって、今までで1番しあわせな夜を過ごした。




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