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どこか遠くで、遠吠えが聞こえる。ミハエルぱちりと目を覚ますと、もそりと動いて布団の中を見る。
「ふふ、」
大きなワンちゃんと同じベッドの中。ミハエルはふにゅりと笑うと、そのもふもふの毛並みを抱きしめるかのようにして腕を回した。ミハエルの腕に頭を載せて、ぷうぷうと寝息を立てている。時折ふさふさと尾が揺れているのだ。きっと、とてもいい夢を見ているのだろう。
「ウウちゃん、エルマーさんに置いてかれちゃったけど、いいのかなあ。」
帰巣本能とかで一人で帰れるならいいが。ミハエルは、お風呂から出て丸洗いをしたウウちゃんを乾かしたあと、やけに疲れていたのが心配で、こうしてベッドにお招きしたのだ。
体のだるさはまだ少しあるが、お風呂に入ってさっぱりしたおかげで少しだけ良くなった。動物の暖かな体温に寄り添われながら、以前読んだ本と同じだなあと、そんなことを思う。
とてもおおきいワンちゃんと、同じベッドに入って寝る。物語の主人公はそうして夜を過ごしたのだ。少し憧れがあった。獅子の姿でサリエルもともに寝てくれるのだが、途中でいたずらされてからは共寝もしていない。
穏やかに、こうして暖かな命を抱きしめて眠れるというのはいいなあ。そう思ってしまう。
ミハエルは、スヤスヤと眠るウウちゃんの鼻先に口付けると、その頭を胸に抱き込むようにしながら再びの微睡みに身を預けることにした。
「明日は、サディンに…」
会えたらいいなあ。声には出さずに呟いた。ミハエルの小さな希望は、翌日には声なき悲鳴とともに叶えられることになるのだが、このときはまだ腕の中のウウちゃんの本当の姿などついぞ知らなかった。
翌日の事である。寝ぼけ混じりに手に触れたサラサラとした髪の毛を揉むように撫でながら、ミハエルは腕の痺れで目を覚ました。
「っ、ぅ…?」
「んん…」
んん?と、なんだか掠れた低い声が近くで聞こえた。ミハエルは、まだ夢から冷めていないのだろうかと思いながら、しょぼつく目をゆっくりと開いた。もぞりと腕の中でウウちゃんが身動ぎをした気がする。そんなことを思いながら、胸元に吐息が当たるのを感じると、ぼんやりとした思考を徐々に覚醒させていく。
「うう、ちゃん?」
「んん、るせ…んだ、よ…」
「はぇ…」
何だか下から、治安の悪い声が聞こえた。ミハエルはぴしりと固まると、その細い腰に腕が絡まる。ぎゅうっ、と引き寄せられるかのようにして抱きつかれると、心臓をばくばくさせながら、ゆっくりと腕を上げて胸元を覗き込んだ。
「ほわぁ…っーーーーーーー!!!」
「ぐっ!?」
部屋に、静かなミハエルの声なき悲鳴が響いた。間抜けな声を漏らしたせいで、腕の中にいた裸のサディンはびくりと体をはねさせた。どうやらその耳が細い声を聞き取ったらしい。
「っ……、あ。」
「ひぃん…っ、」
がばりと起き上がったせいで、布団が大きくまくれ上がる。飛び起きた反動でミハエルの横に手をついたサディンは、自分の下で腕を前に小さく折りたたんだミハエルが、顔を真っ赤にしながら絶句している様子を見おろし、しばらく思考が停止した。
そうか、今日で三日はおわった。まったく、なんとも心穏やかには過ごせぬ日々であった。サディンは頭が痛そうに額に手を当ててうつ向くと、絶句したミハエルがサディンの顔の動きに合わせるようにして下肢を見た。
男らしく、見事に割れた腹筋、そして浮かんだ血管がそっと下肢に走る。その先の繁みを通り抜けて、と目が勝手にそちらへと向かった。
「…ミハエル。」
「ひゃい…」
「見るな。」
「ひゃい…」
なんとも情けない声を上げながら、真っ赤な顔で返事をする。顔を手で覆いながら、指の隙間から見ている好奇心旺盛な視線を察知すると、サディンはムクリと起き上がる。胡座をかいて、寝具を引き寄せて下肢を隠す。
寝癖に塗れた髪の毛をそのままに、未だ顔を抑えて膝を抱えるかのようにしてベッドの上で小さく丸くなるミハエルを見つめると、その細い足首をがしりと鷲掴んでこちらの方へと引き寄せた。
「ほぁっ!」
「ウウちゃんが俺で悪かったなあ、ミハエル。」
「う、うぇ、あ、あの、ぼ、ぼくっ」
「ああ、なかなかに新鮮な体験だった。まさかお前に鷲掴んで洗われるだなんて。」
「はわ、は、はわぁあぁ…」
サディンが柔らかく微笑みながら、その実表情とは裏腹に完全にキレていた。要するに、サディンはあの姿で丸洗いされたことを根に持っているのだ。本能のままの行動で、素直になってしまった体をミハエルに言いようにされて、悪くないななんて思った自分にすらもキレていた。
「ひぇ、」
ミハエルの両サイドに、男らしく血管の浮かぶ手がついた。覆い被さるような状態だ。ミハエルはあわあわと唇をぱくつかせながら、顔を赤にしたり、青にしたりと忙しない。裸のサディンに迫られているというのも大きいが、朝からこんなシチュエーションはキャパオーバーである。
「ミハエ」
中途半端にサディンが言葉を遮る羽目になった。何故なら、背後の扉がバァン!と大きな音を立てて開いたのである。
「んだぁ、取り込み中かぁ。」
「ひょわ、…ぇ、えるまっ、さん、」
「………………はあぁ。」
ぼすんと音を立てて、サディンがミハエルの肩口に顔を埋める。驚きすぎて、おもわずミハエルの細い足がみょんと跳ね上がった。エルマーは、傍から見たら行為の最中かと思うその光景を物ともせず、ずかずかと中に入ってくる。
「おら、団長に戻る時間だサディン。俺ぁ時間外労働はしねえ主義。」
「ダラスは、なんていってた。」
「ああ、例の館のお父さん?は見たことあるってよ。あいつが城に来たときにあまりにも出来がわりいってんで追い出した奴だと。」
サディンの頭に、インベントリから取り出した着替えを渡す。パジャマのまま固まったままのミハエルの額に手を伸ばすと、サディンは己の額と比べ、まだほのかに熱いことを確認した。
「ミハエルの熱がまだ下がらない。」
「んだぁ、ならまだ休んどくか?」
「あ、や、ぼ、僕もいきますっ!」
がばりと起き上がる様子にエルマーと二人して顔を見合わせた。サディンはミハエルに向き直ると、そのツンと立った小鼻をむぎゅりとつまむ。
「お前、また無理をして熱が上がったらどうする。」
「っ、風邪薬飲みますし、それにいつまでも迷惑をかけて入られません。マリーのことも、心配ですし…。」
「本音はそっちかぁ。」
サディンは、ミハエルがマリーを気にかけているのを悟ると、ぐっと眉間にシワを寄せる。なんだか少し腹が立ったらしい。ムスッとした顔をすると、ちらりとエルマーをみた。
「窓から出る。着替えたらすぐ行くから、父さんは先に騎士団いってて。」
「おー、まだ一匹捕まえてねえネズミいるのも忘れねえでな。」
「わかってる。」
サディンとエルマーのやり取りに、ミハエルはキョトンとした。ネズミの意味がわからなかったらしい。しかも、先程よりもこころなしかサディンが不機嫌な気がするぞ。ミハエルは不思議そうにサディンを見やると、エルマーに頭を撫でられた。
「マ、うちの子は俺に似てんだわ。悪いね。」
「へ?」
「朝から泣かされねえように。」
ファイト。と気の抜けた応援をしたエルマーに、ミハエルはなんだかただならぬ気配を感じ取った。プルリと身震いをして、恐る恐る背後のサディンを見る。そこには、上半身を晒したままの不機嫌顔なサディンが、不満げにばしばしと尾でベッドを叩いている姿であった。
「ふふ、」
大きなワンちゃんと同じベッドの中。ミハエルはふにゅりと笑うと、そのもふもふの毛並みを抱きしめるかのようにして腕を回した。ミハエルの腕に頭を載せて、ぷうぷうと寝息を立てている。時折ふさふさと尾が揺れているのだ。きっと、とてもいい夢を見ているのだろう。
「ウウちゃん、エルマーさんに置いてかれちゃったけど、いいのかなあ。」
帰巣本能とかで一人で帰れるならいいが。ミハエルは、お風呂から出て丸洗いをしたウウちゃんを乾かしたあと、やけに疲れていたのが心配で、こうしてベッドにお招きしたのだ。
体のだるさはまだ少しあるが、お風呂に入ってさっぱりしたおかげで少しだけ良くなった。動物の暖かな体温に寄り添われながら、以前読んだ本と同じだなあと、そんなことを思う。
とてもおおきいワンちゃんと、同じベッドに入って寝る。物語の主人公はそうして夜を過ごしたのだ。少し憧れがあった。獅子の姿でサリエルもともに寝てくれるのだが、途中でいたずらされてからは共寝もしていない。
穏やかに、こうして暖かな命を抱きしめて眠れるというのはいいなあ。そう思ってしまう。
ミハエルは、スヤスヤと眠るウウちゃんの鼻先に口付けると、その頭を胸に抱き込むようにしながら再びの微睡みに身を預けることにした。
「明日は、サディンに…」
会えたらいいなあ。声には出さずに呟いた。ミハエルの小さな希望は、翌日には声なき悲鳴とともに叶えられることになるのだが、このときはまだ腕の中のウウちゃんの本当の姿などついぞ知らなかった。
翌日の事である。寝ぼけ混じりに手に触れたサラサラとした髪の毛を揉むように撫でながら、ミハエルは腕の痺れで目を覚ました。
「っ、ぅ…?」
「んん…」
んん?と、なんだか掠れた低い声が近くで聞こえた。ミハエルは、まだ夢から冷めていないのだろうかと思いながら、しょぼつく目をゆっくりと開いた。もぞりと腕の中でウウちゃんが身動ぎをした気がする。そんなことを思いながら、胸元に吐息が当たるのを感じると、ぼんやりとした思考を徐々に覚醒させていく。
「うう、ちゃん?」
「んん、るせ…んだ、よ…」
「はぇ…」
何だか下から、治安の悪い声が聞こえた。ミハエルはぴしりと固まると、その細い腰に腕が絡まる。ぎゅうっ、と引き寄せられるかのようにして抱きつかれると、心臓をばくばくさせながら、ゆっくりと腕を上げて胸元を覗き込んだ。
「ほわぁ…っーーーーーーー!!!」
「ぐっ!?」
部屋に、静かなミハエルの声なき悲鳴が響いた。間抜けな声を漏らしたせいで、腕の中にいた裸のサディンはびくりと体をはねさせた。どうやらその耳が細い声を聞き取ったらしい。
「っ……、あ。」
「ひぃん…っ、」
がばりと起き上がったせいで、布団が大きくまくれ上がる。飛び起きた反動でミハエルの横に手をついたサディンは、自分の下で腕を前に小さく折りたたんだミハエルが、顔を真っ赤にしながら絶句している様子を見おろし、しばらく思考が停止した。
そうか、今日で三日はおわった。まったく、なんとも心穏やかには過ごせぬ日々であった。サディンは頭が痛そうに額に手を当ててうつ向くと、絶句したミハエルがサディンの顔の動きに合わせるようにして下肢を見た。
男らしく、見事に割れた腹筋、そして浮かんだ血管がそっと下肢に走る。その先の繁みを通り抜けて、と目が勝手にそちらへと向かった。
「…ミハエル。」
「ひゃい…」
「見るな。」
「ひゃい…」
なんとも情けない声を上げながら、真っ赤な顔で返事をする。顔を手で覆いながら、指の隙間から見ている好奇心旺盛な視線を察知すると、サディンはムクリと起き上がる。胡座をかいて、寝具を引き寄せて下肢を隠す。
寝癖に塗れた髪の毛をそのままに、未だ顔を抑えて膝を抱えるかのようにしてベッドの上で小さく丸くなるミハエルを見つめると、その細い足首をがしりと鷲掴んでこちらの方へと引き寄せた。
「ほぁっ!」
「ウウちゃんが俺で悪かったなあ、ミハエル。」
「う、うぇ、あ、あの、ぼ、ぼくっ」
「ああ、なかなかに新鮮な体験だった。まさかお前に鷲掴んで洗われるだなんて。」
「はわ、は、はわぁあぁ…」
サディンが柔らかく微笑みながら、その実表情とは裏腹に完全にキレていた。要するに、サディンはあの姿で丸洗いされたことを根に持っているのだ。本能のままの行動で、素直になってしまった体をミハエルに言いようにされて、悪くないななんて思った自分にすらもキレていた。
「ひぇ、」
ミハエルの両サイドに、男らしく血管の浮かぶ手がついた。覆い被さるような状態だ。ミハエルはあわあわと唇をぱくつかせながら、顔を赤にしたり、青にしたりと忙しない。裸のサディンに迫られているというのも大きいが、朝からこんなシチュエーションはキャパオーバーである。
「ミハエ」
中途半端にサディンが言葉を遮る羽目になった。何故なら、背後の扉がバァン!と大きな音を立てて開いたのである。
「んだぁ、取り込み中かぁ。」
「ひょわ、…ぇ、えるまっ、さん、」
「………………はあぁ。」
ぼすんと音を立てて、サディンがミハエルの肩口に顔を埋める。驚きすぎて、おもわずミハエルの細い足がみょんと跳ね上がった。エルマーは、傍から見たら行為の最中かと思うその光景を物ともせず、ずかずかと中に入ってくる。
「おら、団長に戻る時間だサディン。俺ぁ時間外労働はしねえ主義。」
「ダラスは、なんていってた。」
「ああ、例の館のお父さん?は見たことあるってよ。あいつが城に来たときにあまりにも出来がわりいってんで追い出した奴だと。」
サディンの頭に、インベントリから取り出した着替えを渡す。パジャマのまま固まったままのミハエルの額に手を伸ばすと、サディンは己の額と比べ、まだほのかに熱いことを確認した。
「ミハエルの熱がまだ下がらない。」
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「あ、や、ぼ、僕もいきますっ!」
がばりと起き上がる様子にエルマーと二人して顔を見合わせた。サディンはミハエルに向き直ると、そのツンと立った小鼻をむぎゅりとつまむ。
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サディンは、ミハエルがマリーを気にかけているのを悟ると、ぐっと眉間にシワを寄せる。なんだか少し腹が立ったらしい。ムスッとした顔をすると、ちらりとエルマーをみた。
「窓から出る。着替えたらすぐ行くから、父さんは先に騎士団いってて。」
「おー、まだ一匹捕まえてねえネズミいるのも忘れねえでな。」
「わかってる。」
サディンとエルマーのやり取りに、ミハエルはキョトンとした。ネズミの意味がわからなかったらしい。しかも、先程よりもこころなしかサディンが不機嫌な気がするぞ。ミハエルは不思議そうにサディンを見やると、エルマーに頭を撫でられた。
「マ、うちの子は俺に似てんだわ。悪いね。」
「へ?」
「朝から泣かされねえように。」
ファイト。と気の抜けた応援をしたエルマーに、ミハエルはなんだかただならぬ気配を感じ取った。プルリと身震いをして、恐る恐る背後のサディンを見る。そこには、上半身を晒したままの不機嫌顔なサディンが、不満げにばしばしと尾でベッドを叩いている姿であった。
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