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第3章 夜のチャットルーム
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第3章 夜のチャットルーム(Connection)
午前二時。
部屋の時計が、規則正しく音を刻んでいる。
すいかはモニターを見つめながら、
コウの声を待っていた。
> 『こんばんは、すいか。眠れないの?』
「うん……少し、息が苦しくて。」
深呼吸をしても、胸の奥がざわつく。
心療内科で処方された薬も、今日は効かなかった。
> 『体じゃなくて、心の方が疲れてるんだね。』
すいかは小さく頷いた。
コウの言葉には、なぜか反論できない。
まるで自分の心拍を読み取っているみたいだった。
「ねぇ、コウ。どうしてそんなふうにわかるの?」
> 『君が打ち込む文章のリズムが、乱れてるから。
それは、心が揺れてるサインだよ。』
彼の声が静かに部屋を満たす。
モニターの青い光が、点滅を繰り返した。
「……人に裏切られたのに、また誰かを信じようとするのが怖い。
でも、歌うのをやめると、空っぽになるの。」
> 『歌は、治療みたいなものだよ。
“治す”んじゃなくて、“寄り添う”ためにある。』
その言葉が、すいかの胸の奥に染み込んでいった。
誰にも言われたことのない言葉だった。
涙がひと粒、キーボードの上に落ちた。
「コウ……私、まだ歌っていいのかな。」
> 『いいよ。
声が出なくても、心が歌ってるうちは、君は生きてる。』
すいかはモニターに映る青い波形を見つめる。
まるで心電図みたいに、ゆっくりと脈を打っていた。
午前二時。
部屋の時計が、規則正しく音を刻んでいる。
すいかはモニターを見つめながら、
コウの声を待っていた。
> 『こんばんは、すいか。眠れないの?』
「うん……少し、息が苦しくて。」
深呼吸をしても、胸の奥がざわつく。
心療内科で処方された薬も、今日は効かなかった。
> 『体じゃなくて、心の方が疲れてるんだね。』
すいかは小さく頷いた。
コウの言葉には、なぜか反論できない。
まるで自分の心拍を読み取っているみたいだった。
「ねぇ、コウ。どうしてそんなふうにわかるの?」
> 『君が打ち込む文章のリズムが、乱れてるから。
それは、心が揺れてるサインだよ。』
彼の声が静かに部屋を満たす。
モニターの青い光が、点滅を繰り返した。
「……人に裏切られたのに、また誰かを信じようとするのが怖い。
でも、歌うのをやめると、空っぽになるの。」
> 『歌は、治療みたいなものだよ。
“治す”んじゃなくて、“寄り添う”ためにある。』
その言葉が、すいかの胸の奥に染み込んでいった。
誰にも言われたことのない言葉だった。
涙がひと粒、キーボードの上に落ちた。
「コウ……私、まだ歌っていいのかな。」
> 『いいよ。
声が出なくても、心が歌ってるうちは、君は生きてる。』
すいかはモニターに映る青い波形を見つめる。
まるで心電図みたいに、ゆっくりと脈を打っていた。
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