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1口の魔法のチョコシリーズ
3話 ー白が黒に反転するー男の友情
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俺の親友の、カワイイ系男子。
いわゆるショタボ、少年声、カワイイ系、中性的。
可愛い男の子、弟分は、あろうことか小悪魔というより悪魔のような、男慣れしている、見た目は清楚系女子に
難なく遊ばれて、泣きながら俺に電話をして来た。
何度かデートをして、キスもして、もしかして付き合える?という展開をしても
付き合おうと言いかけると話題を変えられ、最後の方は忙しい、忙しいと会うことを避けられて。
やっと会えたら付き合えないと、断られたらしい。
いる。こういう付き合うまでが楽しいんだよね~とか、恋に落ちるまでが楽しいタイプの女。
乙女ゲームかなんかと勘違いしている。相手は生身の人間なのに。
「渚くん、どうしたらいい……好きなのに……付き合えると思ってた」
弟分の、切ない声に腹が立つ。こいつ純粋だし、素朴だし、人の好意を弄ぶこともしないのに。
そして、俺は。
一部の自分の身内、親友、家族、友達関係までは優しく誠実で良い人なんだけど
詐欺師を騙すのがクロサギというらしい。なら、おれはさしずめクロサギだろう。
「切り札、カードをきりますか?」
なる、を宥めると、スマートフォンに、「それ」は、届いた。
本日のターゲット。獲物。鴨。
「有菜ーありなちゃんねー」
デートも3回目。遊園地デート、カフェデート。そして今回のペアソファのプレミアムプラネタリウム。
1回のチケット5000円近く。
クズ男と思われないよう、普通の、あくまで女の子を大切に扱っているスタイルで。
抱くだけなら、夜だけ呼ぶし、日中の面倒臭いデートなんて省略したい。
本命だよ、というあくまでキープとか遊びの女とは違うという、演出が必要だ。
相手はクズ女なんだから。
何人も男をその気にさせて、告白させるまでがワンセット。ゲームだ。
相手が心がある人間だと思ってない。自分がスリルを味わうための、恋愛ゲームだろうな。
この女を、海に沈めるのは無理だけど
地獄に落ちてもらう。二度と、純粋な男の気持ちを踏みにじらないように。
男の敵だろ。
まあ、女の敵、みたいな男もいるから女だけが悪いとは思ってないけど。
映画が終わったあとも、さっきの笑い方可愛いね、とか
そんな風に喜ぶんだねとか。
さり気なく、飲み物買ってきて渡したり、映画代全額こっちが持ったり。
警戒心もゆるゆるだ。
狐と狸の化かし合い。
俺が、ヤバいやつと見抜ければ、ここで乗ってこないはずだけど。
「あの……私、渚くんのこと……タイプかも……」
俯きながら、頬を赤らめて、1歩下がった斜め後ろから俺のシャツを掴んできた。
ふーん?
可愛い。なるからの、情報がなかったら騙されてしまう。清楚系、シンプルなシルクのシャツ、キレイめの色のフレアスカート。工夫した髪型。
嫌味のない、ブランドのロゴが無いカバンに、シンプルな自分の顔を際立たせるナチュラルメイク。
「だめ。まだ。まだ、だよ。あとこれ終わったら最寄り駅まで送るね」
「え……か、帰りたくないまだ……まだ夕方だし」
「可愛い子が、男にそんなこと言っちゃダメだよ。俺だって男なんだから」
「あの……私、つ、つき……」
「そういうの男から言うものだからさ、次回、次回までまてる?」
「え、次回……うん!待てる。次回、ね!次どこ行く?」
「ここのカフェどう?前から俺行きたくてさ」
「え……ここ?えー、あ、うん。ここ……」
「なにかマズイかな?」
「あ、ちょっとカワイイ系の男の子だけど断ったのにしつこくてストーカーっぽい子が、このカフェ出入りしてて」
「カワイイ系、か。有菜ちゃんは俺みたいな大人男子が、好き……みたいだし」
「そう!そうなの。大人男子が好き。だから困っちゃう。だからここは」
「俺が守るから。だから、ここにしよ」
ー回想ー
「なる、この振られたカフェにまた来れる?俺が有菜を振るタイミングで、出てこれる?」
「え……どうするの?」
「いや、目には目を歯には歯を。カフェで恥かかせたらいいんじゃない?」
「渚くん……ありがとう。もう俺みたいに心弄ばれないといいな」
「カフェの人前で公開処刑、だな。それで反省して変わるかわからないけど。オセロのように白黒と世界観がかわるだろう」
「そこまでしなくても……いいのかな」
「傷ついてない?泣き寝入り?止めないと第2第3の被害者が生まれるぞ」
「傷ついても……好きだから俺は。傷つけたくない」
「もうそれが洗脳に近い、好きだからってなにされても許しちゃダメだ。自分を大切にしない人を大切にしなくていい。俺の大切な親友なんだから」
「うん……」
ーカフェテラスー
付き合える、と思い込んだだろう。なんどもなんども、告白させるまでがゲーム。ワンセットなんだろう?
された側の気持ち、わかるといいな
「あの……」「俺ね……」
「私ね……渚くんが好き……」
End
いわゆるショタボ、少年声、カワイイ系、中性的。
可愛い男の子、弟分は、あろうことか小悪魔というより悪魔のような、男慣れしている、見た目は清楚系女子に
難なく遊ばれて、泣きながら俺に電話をして来た。
何度かデートをして、キスもして、もしかして付き合える?という展開をしても
付き合おうと言いかけると話題を変えられ、最後の方は忙しい、忙しいと会うことを避けられて。
やっと会えたら付き合えないと、断られたらしい。
いる。こういう付き合うまでが楽しいんだよね~とか、恋に落ちるまでが楽しいタイプの女。
乙女ゲームかなんかと勘違いしている。相手は生身の人間なのに。
「渚くん、どうしたらいい……好きなのに……付き合えると思ってた」
弟分の、切ない声に腹が立つ。こいつ純粋だし、素朴だし、人の好意を弄ぶこともしないのに。
そして、俺は。
一部の自分の身内、親友、家族、友達関係までは優しく誠実で良い人なんだけど
詐欺師を騙すのがクロサギというらしい。なら、おれはさしずめクロサギだろう。
「切り札、カードをきりますか?」
なる、を宥めると、スマートフォンに、「それ」は、届いた。
本日のターゲット。獲物。鴨。
「有菜ーありなちゃんねー」
デートも3回目。遊園地デート、カフェデート。そして今回のペアソファのプレミアムプラネタリウム。
1回のチケット5000円近く。
クズ男と思われないよう、普通の、あくまで女の子を大切に扱っているスタイルで。
抱くだけなら、夜だけ呼ぶし、日中の面倒臭いデートなんて省略したい。
本命だよ、というあくまでキープとか遊びの女とは違うという、演出が必要だ。
相手はクズ女なんだから。
何人も男をその気にさせて、告白させるまでがワンセット。ゲームだ。
相手が心がある人間だと思ってない。自分がスリルを味わうための、恋愛ゲームだろうな。
この女を、海に沈めるのは無理だけど
地獄に落ちてもらう。二度と、純粋な男の気持ちを踏みにじらないように。
男の敵だろ。
まあ、女の敵、みたいな男もいるから女だけが悪いとは思ってないけど。
映画が終わったあとも、さっきの笑い方可愛いね、とか
そんな風に喜ぶんだねとか。
さり気なく、飲み物買ってきて渡したり、映画代全額こっちが持ったり。
警戒心もゆるゆるだ。
狐と狸の化かし合い。
俺が、ヤバいやつと見抜ければ、ここで乗ってこないはずだけど。
「あの……私、渚くんのこと……タイプかも……」
俯きながら、頬を赤らめて、1歩下がった斜め後ろから俺のシャツを掴んできた。
ふーん?
可愛い。なるからの、情報がなかったら騙されてしまう。清楚系、シンプルなシルクのシャツ、キレイめの色のフレアスカート。工夫した髪型。
嫌味のない、ブランドのロゴが無いカバンに、シンプルな自分の顔を際立たせるナチュラルメイク。
「だめ。まだ。まだ、だよ。あとこれ終わったら最寄り駅まで送るね」
「え……か、帰りたくないまだ……まだ夕方だし」
「可愛い子が、男にそんなこと言っちゃダメだよ。俺だって男なんだから」
「あの……私、つ、つき……」
「そういうの男から言うものだからさ、次回、次回までまてる?」
「え、次回……うん!待てる。次回、ね!次どこ行く?」
「ここのカフェどう?前から俺行きたくてさ」
「え……ここ?えー、あ、うん。ここ……」
「なにかマズイかな?」
「あ、ちょっとカワイイ系の男の子だけど断ったのにしつこくてストーカーっぽい子が、このカフェ出入りしてて」
「カワイイ系、か。有菜ちゃんは俺みたいな大人男子が、好き……みたいだし」
「そう!そうなの。大人男子が好き。だから困っちゃう。だからここは」
「俺が守るから。だから、ここにしよ」
ー回想ー
「なる、この振られたカフェにまた来れる?俺が有菜を振るタイミングで、出てこれる?」
「え……どうするの?」
「いや、目には目を歯には歯を。カフェで恥かかせたらいいんじゃない?」
「渚くん……ありがとう。もう俺みたいに心弄ばれないといいな」
「カフェの人前で公開処刑、だな。それで反省して変わるかわからないけど。オセロのように白黒と世界観がかわるだろう」
「そこまでしなくても……いいのかな」
「傷ついてない?泣き寝入り?止めないと第2第3の被害者が生まれるぞ」
「傷ついても……好きだから俺は。傷つけたくない」
「もうそれが洗脳に近い、好きだからってなにされても許しちゃダメだ。自分を大切にしない人を大切にしなくていい。俺の大切な親友なんだから」
「うん……」
ーカフェテラスー
付き合える、と思い込んだだろう。なんどもなんども、告白させるまでがゲーム。ワンセットなんだろう?
された側の気持ち、わかるといいな
「あの……」「俺ね……」
「私ね……渚くんが好き……」
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