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第七十四話 旅先

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「それじゃあ皆んな、分かっているとは思うが明日は野外総合活動だ。今日は早く寝るんだぞー。では解散!」

僕達はさっさと家に帰った。
明日は遅刻してはたまらない。家に帰ったらすぐにベットに潜った。




「ケインさん!ケインさん!」

扉の向こうからガルドの声が聞こえる。

「なんだよ、まだ登校まで2時間もあるじゃないか?」

時計を見るとまだ6時前。時間的には余裕のはずだが……

「先生昨日、『明日は6時集合だからなぁ』って言ってたじゃないですか!」

そうだった!
急いでベットから飛び起きた
だが、まだあと15分ある。縮地を使えば全然間に合うだろう。

速攻で着替えた僕は荷物を持って外に出る。

「ガルド!つか…」

つかまって!と言う前に既に手を取っていた。

「お、おう……じゃあ行くぞ!」

そう言って僕はガルドと縮地をした!


………………………………
………………
……

僕達は大きな馬車にぎゅうぎゅうづめになりながら語り合う。

「いや~今朝は危なかったですね」

「縮地が無かったらと思うとヒヤヒヤするよ」

「……ケインさん?一応縮地はあまり人前で使わない方が……」

「ケインさんって、縮地使えるんですね!?」

とクリフが驚いていた。

「あっ!……内緒ね?」

「はぁ……ケインさん、気をつけてください」

僕達は今、野外総合活動(略してYSK)の場所、温泉街ミトドリアに向かっている。
ミトドリアは温泉がとても良いと聞くが、あまり風呂に興味がないので、そこまで心躍らない。
しかし、エレナは違った様だ。

「私温泉などは初めてでして……とても楽しみです!」

それにクリフが賛同する。

「ぼ、僕もミトドリアには行ったこと無かったので……温泉楽しみ……」

思ったより皆んな温泉は好きな様だ。
その後、馬車の中でお菓子交換等をして目的地についた。

「ここが……ミトドリアか」

「なんだか卵みたいな匂いがしますね」

「温泉街ってこんな感じするよな」

大きめの街に入ると僕達は早速宿に向かう。
宿は随分と大きく豪華だった。

「7時までは観光や飯の予定が決まっているが……その後は自由だ。何をしても良いがあまりハメ外しすぎんなよ!お前らは学園生としてここに来てるんだからな」

先生の説明を聞いた後、町の特色やら歴史やらを町長から教えてもらった。

たまにはこういうのも良いな……






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