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第七話 生徒会に接触
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さて、学校生活にも慣れてきましたよ。クラスの女子は可愛い娘ばかりだし。一応、私の立ち位置は〈ちょっとスキンシップ過剰だけど、頼りになる風紀委員〉って感じ。ふふ、私にかかれば三日で陥落だね。ところで、今日は今年初の委員会での集まりがあって、この集まりは、生徒会に入るためのキーイベントになるの。取り敢えず、集合場所の小会議室へ足を向けると、
「あ、柚花里ちゃん。良かった…風紀委員って他と違ってクラスで一人だから…ちょっと不安だったんだぁ」
途中の廊下でなずなと合流した。私の顔を見ると、なずなは安心したような声を出した。ちなみに、学年委員を選んでいた場合、途中で愛唯と合流するようになっている。階段を降りて右へ曲がると、小会議室の扉は既に開けられていた。『コ』の字に配置された席に座ると、向かい側には二年A組の風紀委員さんが座った。残念、男子だ…。いや、イケメンなんだけど…ちょっとBL顔かな。
「では、これより第一回風紀委員の会合を始めます」
凛々しさ溢れる風紀委員長さんの号令で、周囲の空気が引き締まった。さすが三年生、威厳が違うね。仕事内容の簡単な説明や、顧問と委員長と副委員長の自己紹介、一年責任者の決定。今日の集まりで行われたのは、こんな感じだ。で、一年の責任者が、
「F組の、川霧(かわぎり)歩莉(あゆり)です」
彼女だ。歩莉はなずなと同じCカップだけど、上背があるからスレンダーな印象を与える。それでも、私より2センチ小さいけどね。そんな歩莉とは、生徒会で仕事を共にする仲から、少しずつ進展していく。おそらく、あの委員長が生徒会の長でもあるのだろう。
「では、解散!」
おっと、考え込んでいたら解散してた…。
「ん、柚花里ちゃん? 帰ろう?」
「あ、ちょっと用事があるから、先に待ってて。剣次も教室にいるだろうし」
クラス内には、御用聞き専門の教科委員になった生徒が、自習をしている。数学担当になった剣次も、教室で勉強しているだろう。
「分かった。早めに戻ってね」
こういう時に詮索されないのは、ご都合主義の賜物なのだろうか? 普通なら気になるもん。さて、用事を済ませよう。
「そこの一年? 用事は私にかな?」
やっぱり風紀委員長が生徒会長か。なんか見覚えあったんだよねぇ。ただ、攻略できない上に登場頻度が低いから…印象に薄いのだろう。
「生徒会長、南樹(みなき)萌子(ほうこ)です」
会長の容姿は、長い黒髪と凛々しい瞳と、気の強そうなものだ。まさに、生徒の頂点に位置するのが似合う人物だ。
「私を生徒会に入れてください」
「いーよ。あ、そこの川霧さんも」
「えっと、よろしくです。選挙には?」
「出ないよ。そっちは?」
「書記で出馬したいかな」
歩莉に対しては少々ぎこちない上に会長のノリは軽いが、これから打ち解けていけばいい。そう思っていると、会長から、知らなかった事実を知らされた。
「清柏(ここ)の生徒会は生徒会執行"部"だから、兼部可能の部活動として扱われてるんだ。まぁ、入部届け書いて先生に提出しておくようにってこと。じゃあね」
ゲームだと知らぬ間に生徒会室へ行けるようになっていたから、手続き関係の流れは分かんなかったんだよねぇ。じゃあ、家に帰って書こうかな。なずなも待ってるし、あ…でも、歩莉をどうしょう…会議室に二人きり…もっと後だったら…なぁ。
「ねぇ歩莉ちゃん、気軽に柚花里って呼んでいいからね。バイバイ!」
取り敢えず、保留しておこう。まだ氷里もいるから、好感度の動かし方が難しい…。
「あ、柚花里ちゃん。良かった…風紀委員って他と違ってクラスで一人だから…ちょっと不安だったんだぁ」
途中の廊下でなずなと合流した。私の顔を見ると、なずなは安心したような声を出した。ちなみに、学年委員を選んでいた場合、途中で愛唯と合流するようになっている。階段を降りて右へ曲がると、小会議室の扉は既に開けられていた。『コ』の字に配置された席に座ると、向かい側には二年A組の風紀委員さんが座った。残念、男子だ…。いや、イケメンなんだけど…ちょっとBL顔かな。
「では、これより第一回風紀委員の会合を始めます」
凛々しさ溢れる風紀委員長さんの号令で、周囲の空気が引き締まった。さすが三年生、威厳が違うね。仕事内容の簡単な説明や、顧問と委員長と副委員長の自己紹介、一年責任者の決定。今日の集まりで行われたのは、こんな感じだ。で、一年の責任者が、
「F組の、川霧(かわぎり)歩莉(あゆり)です」
彼女だ。歩莉はなずなと同じCカップだけど、上背があるからスレンダーな印象を与える。それでも、私より2センチ小さいけどね。そんな歩莉とは、生徒会で仕事を共にする仲から、少しずつ進展していく。おそらく、あの委員長が生徒会の長でもあるのだろう。
「では、解散!」
おっと、考え込んでいたら解散してた…。
「ん、柚花里ちゃん? 帰ろう?」
「あ、ちょっと用事があるから、先に待ってて。剣次も教室にいるだろうし」
クラス内には、御用聞き専門の教科委員になった生徒が、自習をしている。数学担当になった剣次も、教室で勉強しているだろう。
「分かった。早めに戻ってね」
こういう時に詮索されないのは、ご都合主義の賜物なのだろうか? 普通なら気になるもん。さて、用事を済ませよう。
「そこの一年? 用事は私にかな?」
やっぱり風紀委員長が生徒会長か。なんか見覚えあったんだよねぇ。ただ、攻略できない上に登場頻度が低いから…印象に薄いのだろう。
「生徒会長、南樹(みなき)萌子(ほうこ)です」
会長の容姿は、長い黒髪と凛々しい瞳と、気の強そうなものだ。まさに、生徒の頂点に位置するのが似合う人物だ。
「私を生徒会に入れてください」
「いーよ。あ、そこの川霧さんも」
「えっと、よろしくです。選挙には?」
「出ないよ。そっちは?」
「書記で出馬したいかな」
歩莉に対しては少々ぎこちない上に会長のノリは軽いが、これから打ち解けていけばいい。そう思っていると、会長から、知らなかった事実を知らされた。
「清柏(ここ)の生徒会は生徒会執行"部"だから、兼部可能の部活動として扱われてるんだ。まぁ、入部届け書いて先生に提出しておくようにってこと。じゃあね」
ゲームだと知らぬ間に生徒会室へ行けるようになっていたから、手続き関係の流れは分かんなかったんだよねぇ。じゃあ、家に帰って書こうかな。なずなも待ってるし、あ…でも、歩莉をどうしょう…会議室に二人きり…もっと後だったら…なぁ。
「ねぇ歩莉ちゃん、気軽に柚花里って呼んでいいからね。バイバイ!」
取り敢えず、保留しておこう。まだ氷里もいるから、好感度の動かし方が難しい…。
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