流れる水は月を映して

NEO ZONE

文字の大きさ
6 / 8

第六話 前夜

しおりを挟む
「湯加減は大丈夫か?」
パチパチと薪が燃える音と共に 満が話す声が聞こえる
「大丈夫です…」
優しげな満の声に身体の奥がゾワリと熱くなる
きっとアノ時期だと気が付いているはず…両腕を抱え必死に耐えていて不意に湯殿の木戸が開けられハッとした
「満…さま…」
肌襦袢一枚の姿で現れた満を見て鼓動が跳ね上がる
それだけで達してしまいそうだ
「背中を流してやる」
少しぶっきらぼうな物言いに興奮しているのが分かる
「あ…でも…」
既に達上がってる自身のモノを見られるのが恥ずかしい
「大丈夫だ 無理強いはしない…それとも正之はよくて俺は駄目なのか?」
「違いますっ!! そうじゃなくて…」
言いながら立ち上がる
恥ずかしさの余り紅潮する頬が熱い
だが満は構いもせず抱きしめた
「満さま…」
「大丈夫 嫌な事はしないから…身体が辛いだろう?」
瞼を伏せると唇が触れ合い徐々に口付けが深くなる
「んっ…ふ…」
抱きしめる手に力が入り身体が密着すると満自身のモノも硬くなっているのがわかる
「もう誰にも渡したくない」
満はそう言うと雪弥の首筋を舐める
僕は受け入れるように首を傾けた
「っ…ん」
きつく噛み跡を付けられ 満だけのものになった…

◇◇◇

「あぁっ…んっ」

満に抱えられ離れの布団に下ろされると最初に言ったように もどかしいくらい優しく愛撫を繰り返す
「満さま…お願いだから…」
指の刺激だけでは物足りない
「分かった…」
先程より質量を増したモノが後ろにあてがわれる…
「はっ…ん」
ゆっくり挿入しながらも切羽詰まったような声が漏れる
正之とはやっぱり違う…優し過ぎて困ってしまう
「満さま…大丈夫だから 強く突き入れてっ!!」
はしたなく満の身体に脚を絡ませる
そこからはもうタガがはずれたように時間も忘れて抱き合った

精が尽き果てた頃には夜も更けていた…

「話しは明朝ゆっくりしよう」
満のその言葉に意識が薄れつつある中で返事をした…
「満さまの事を信用してます…」
優しく抱きしめられ眠りに落ちた
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

流れる星、どうかお願い

ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる) オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年 高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼 そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ ”要が幸せになりますように” オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ 王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに! 一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが お付き合いください!

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

縁結びオメガと不遇のアルファ

くま
BL
お見合い相手に必ず運命の相手が現れ破談になる柊弥生、いつしか縁結びオメガと揶揄されるようになり、山のようなお見合いを押しつけられる弥生、そんな折、中学の同級生で今は有名会社のエリート、藤宮暁アルファが泣きついてきた。何でも、この度結婚することになったオメガ女性の元婚約者の女になって欲しいと。無神経な事を言ってきた暁を一昨日来やがれと追い返すも、なんと、次のお見合い相手はそのアルファ男性だった。

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

αとβじゃ番えない

庄野 一吹
BL
社交界を牽引する3つの家。2つの家の跡取り達は美しいαだが、残る1つの家の長男は悲しいほどに平凡だった。第二の性で分類されるこの世界で、平凡とはβであることを示す。 愛を囁く二人のαと、やめてほしい平凡の話。

籠中の鳥と陽色の君〜訳アリ王子の婚約お試し期間〜

むらくも
BL
婚約話から逃げ続けていた氷の国のα王子グラキエは、成年を機に年貢の納め時を迎えていた。 令嬢から逃げたい一心で失言の常習犯が選んだのは、太陽の国のΩ王子ラズリウ。 同性ならば互いに別行動が可能だろうと見込んでの事だったけれど、どうにもそうはいかなくて……? 本当はもっと、近くに居たい。 自由で居たいα王子×従順に振る舞うΩ王子の両片想いBL。

好きになってはいけない人

万里
BL
蓮は、音楽とは縁のない生活を送っていたが、ある日誘われて訪れたライブハウスで、ギターを弾く男・一昭に出会う。 ステージの上で光を放つようなその姿に、蓮は一瞬で心を奪われる。 蓮(れん) 年齢:18歳 外見:細身、黒髪、170cm前後 一昭(かずあき) 年齢:21歳 外見:180cm、がたい良し、金髪、あまり愛想がない

伯爵家次男は、女遊びの激しい(?)幼なじみ王子のことがずっと好き

メグエム
BL
 伯爵家次男のユリウス・ツェプラリトは、ずっと恋焦がれている人がいる。その相手は、幼なじみであり、王位継承権第三位の王子のレオン・ヴィルバードである。貴族と王族であるため、家や国が決めた相手と結婚しなければならない。しかも、レオンは女関係での噂が絶えず、女好きで有名だ。男の自分の想いなんて、叶うわけがない。この想いは、心の奥底にしまって、諦めるしかない。そう思っていた。

処理中です...