この恋は恋なんて言わない

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16話

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「じゃね~」と手を振るメンバーを見送ろうとした時に


朝日が「俺達、少し話あるから先行ってて すぐ終わるから」と言うと2人は「了解~   また、遊びにくるね」と恭介が言うと蒼が「お見舞いに来るねだろ」「あっ、そうだった」と言い笑いながら2人を見送った











久々、こんなに笑った




「メンバーの存在ってすげぇな」と朝日に言うと


「当たり前だろ。」




と話していた、










「聞いていいか分かんないけど…」





「悟さん?」




「うん。」




「 まだ、分かんないかな…」




「そっか。まぁ、とりあえず体 休めてから色々考えたらいいんじゃない?」




「ありがとう。」




「じゃ帰るは」




と立ち上がり見送ろうとした時




「あっ、朝日待って!!」



と俺は呼び止めた




「びっくりした…大きい声出すなよ」




「ごめん」




「何」




「俺のマンションに行って欲しい」




「あ~ 着替えか? 」




「いや、着替えはあるよ」

っと言うと、マネージャーが持ってきてくれたカバンの中身を確認する朝日



「 半袖しか入ってないじゃん。」





「まぁ、俺暑がりだからじゃない?」





「それでも、今もう秋だぞ。朝と夜は冷えるだろ。」





「確かに。マネージャーたまに抜けてるよね」
    



「たまにじゃあないけどな」





朝日がカバンを閉め、俺が言いにくそうに「その…」












と言うと 何が言いたいのか伝わったのか朝日は




「あぁー なんだよ 弁当の事な。分かった」




と言ってその場を立ち去った





あいつには、隠し事も出来ないな

って思い笑ってしまった

















次の日の夜、朝日が上着と弁当を届けに来てくれた






「はい。上着と噂の弁当」



「ありがとう」



「メモ」




「え」



俺は貼ってあるメモを確認すると電話番号だけが書かれていた


そういや連絡先知らないんだった。





「お前、連絡知らなかったの?」





「うん」




「いつの時代だよ」




「本当だよね」



「まぁ、家が近いとわざわざ連絡なんて必要ないよな」



と朝日は気をつかって喋っていた





「ありがとう」と言うと





「別に。 じゃ俺もう行くは。」



「ごめん。ありがとう」



「気にすんな じゃあな」



と言って朝日去って行った













書かれてある番号に電話する勇気なんてなく、メールする勇気もなくただメモに書かれてある電話番号だけを見つめていた











少しして、お腹が空いてきたから悟さんのお弁当を食べようと中を開けるとパスタだった






「いただきます」





俺は病室で静かにパスタを食べながら悟さんが作ってくれてる姿を想像しながら食べていた





(変態じゃん俺)




「まぁ、男は皆変態か」
なんて独り言呟きながらパスタを残さず食べ終えた









「ごちそうさまでした。」

















そして、次の日も次の日も
朝日は仕事が終わるとわざわざ俺の家に寄ってお弁当だけを届けにきてくれた






「今日もありがとう」




「おぉ、じゃあな」









今日もメモを確認してみると"連絡ください"とだけ書いてあった。






「連絡…してみようかな」

















ご飯を食べ終えてスマホをずっーと眺めているとマネージャーから連絡がきた
















「退院手続き済ませといたから明日には家に帰るよ」




と言う連絡だった。






「やっと家に帰れるー。」


と俺は嬉しくなった







その勢いで俺は番号だけ登録しておいた、悟さんにメールではなく電話のボタンを押していた








「出ないよな。こんな時間だし…」





もう、深夜の1時とかになっていた





そう、夜のお仕事をしてる人達には1番忙しい時間。

こんな時間にかけたのは出るわけないと思っててかけてる自分もいた






少ししてもう切ろうかと思ってる電話越しから…聞こえてきた声













「もしもし…」

















悟さんだ


















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