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17話
しおりを挟むまさか出るなんて思わず俺は慌ててしまい電話を切ってしまった
「なんで、出るんだ」
普通に考えたら当たり前の事だ。
悟さんは仕事上 スマホをずっと持ってる職業だって言うのを俺は忘れていた
そんな事考えてるともう一度電話がかかってきた
出るべきなのか。自分からかけておいて出ないのは失礼かと思い出てみる事にした
「…。」
無言でいると
「… 蓮?」
と電話越しから聞こえる悟さんの声にドキドキしている自分がいた
「… 。 はい」
すると、悟さんは 「うぁ。 どうしよう」と焦ってるような声が聞こえた
俺は、「あ、忙しい時間に電話してすみません。 切ります」
と言うと悟さんは「違う違う。 まさか、連絡くれるって思わなかったから…」
「あぁ…」
まぁ、俺も電話するつもりはなかったんですけど…退院出来るって事でテンションが上がってしまって…なんて言い訳はしなかった
悟さんはいつもメモに書かれてある事を声に出して言った
「… 会いたい」
実際その言葉を聞いて俺はきっと顔を真っ赤にしていただろう
俺もただ。ただ。会いたいって思った。
「… 俺もです」
って答えると電話越しからは「んふふ」と笑っていた
俺は、あまり悟さんの時間を奪っては行けないと思い…
「切りますね。」と言うと
「もう少しだけ…
ダメ?」
と言われ俺は「分かりました。」と答え
近況を話して、お弁当も美味しいって事を伝えた。
すると、悟さんは「本当に? 嬉しい。」と喜んでいた
でも、入院していた事は話さなかった
結局、明日…ってか今日退院するわけだし。そんな事を思っていると電話越しからは…
「蓮さん、ご指名入りました」
と聞こえてきた。 すると悟さんは…
「ごめん。行かないと…」
「はい。」
「… じゃ。 連絡してくれてありがとう」
「はい。」
「仕事終わったら連絡する」
「…はい。」
「じゃあ。 」
「… おっ、お仕事頑張って下さい」
って言うと悟さんの笑い声が聞こえてきて
「ありがとう。 頑張る、 おやすみ、蓮」
と言われ 「おやすみなさい」と言い電話切った
「おやすみなさい」でこんなにときめくのか?
と一人で考えていた
そして、おやすみなんて言われても眠れるわけなかった
俺は、すぐに布団にもぐり 「うーーーー」と訳わからない声を小さく出していた
「好きなんだな。 俺」
この感情が確信に変わってきている事に俺もそろそろ気がついていた
そんな事を考えながらスマホわ片手に寝落ちしていた
朝になると看護師さんが入って来る音に目を覚ました
「桜庭さん。 マネージャーさん来ましたよ」
俺は、目を擦るとそこにはマネージャーと朝日がいた
「まだ、寝てたのか お前」と朝日に言われ
スマホを確認すると、昼に11時過ぎていた
俺は、すぐにベットから出て用意を済ませた
荷物を持とうとすると、 朝日が無言で俺の荷物を持ってくれた
「ありがとう」
朝日は何も言わずにそのまま病室を出て行った
俺は、お世話になった病室に、お世話になりました。と一礼し、ここにはなるべく来ないようにします。と約束を告げその場を去った
先生達にも挨拶を済ませ車に乗り込んだ
そして、何週間振りの家に着いた
「うぁ、 久しぶりな感じ」
「そりゃな 1週間振りだからな」
と当たり前の事をつっこまれ俺はつい笑ってしまった
「確かに。笑 」
マネージャーと朝日が上までって言ってくれたけど、スケジュールがある事を知っているから行って下さい。と告げ2人とは車の中で別れ俺は、2人を見送った
久しぶりにマンションのエレベーターを待っていた
エレベーターが開くと…
「…蓮」
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