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71話
しおりを挟む「ねぇ、蒼」
「うーん?」
蒼は俺の家に来てからただひたすら自分で買ってきたビールやつまみをひたすら食べていた
「これさ、」
「うん」
「手紙もらったんだよね」
「悟さんから?」
「うん」
「読んだの?」
「まだ、読めてない」
「…俺が読んであげようか?」
「…うーん。」
「まぁ、まだ勇気が出ないなら読まなくてもいいんじゃない?」
「でも…」
「蓮の好きなようにしなよ」
~
そこから、30分経って俺は蒼に手紙を読んで欲しいっと言うと蒼は分かった。と言いテーブルの上に置いて置いた手紙を手に取った
「本当に、俺が読んでいいのね?」
「…うん」
「わかった。じゃあ、開けるよ」
「うん。」
…
「読むよ。」
「うん」
「蓮へ
こんな形で蓮の側を離れる事になってしまってごめんね。この手紙を読んでくれてるって事はLOVE PEACEまで来てくれたんだね。ありがとう。
今ね、俺は実家に帰って来て店の手伝いをしています。ゆくゆくはこの高島を継げればと思ってる。なんで、急にこんな事を思ったかと言うとね?
蓮と出会ってからなんだ。蓮が俺のご飯を美味しいって笑顔で食べてくれたあの日から、少しずつだけど料理人になりたいって思いが強くなっていったんだ。
昔は親父の後を継がなきゃ行けないって言うプレッシャーがあったから逃げてたんだけど、蓮と出会っていつも、前向きに頑張ってる蓮を見て俺も頑張ろうって思えたんだ。
だからね、蓮… 俺が一人前の料理人になったら迎えに行っていいかな。 いつまでかかるか分からないけど、親父に認めてもらって立派な料理人になって蓮を必ず迎えに行くから。蓮が自慢出来るような彼氏になるから。だから、待ってて欲しい。絶対迎えに行く。
蓮…無理せず体に気をつけて。食事は必ずとるんだよ。
蓮…。ずっと蓮の事を応援してるし、誰よりも蓮を思ってるよ。 悟 」
~
何時間泣いただろう。
この手紙を読みながら蒼も涙を流していた。
この感情はきっと、さっきまでの感情とは違う感情だった。
悟さんはきっと迎えに来てくれるだろう。
俺たちはずっと一緒だ。
今流してる涙は悲しい涙ではなく、きっと嬉しい涙だ。だってほら、俺の気持ちを照らすかのように、朝日が昇り始め部屋を明るく照らし始めたのだから。
「蒼…俺頑張るわ」
「おぅ、俺も頑張らないとな」
「だな。」「だな。」
お互い涙で目がパンパンに腫れていてつい笑ってしまった。そのあと2人で少し話をした。
その話は、みんなには内緒!
「蒼~ 朝さんぽどうよ?」
「え~朝から散歩っておじいちゃんみたい」
「はいはい、文句言わない。行くよー」
「へいへい」
文句を言いながら結局、蒼はいつま着いて来てくれる今日も。
「蒼!」
玄関で靴をめんどくさそうに履いてる蒼に声をかけた
「何。行くぞ」
「ありがとうね」
「何言ってんだか。行くぞ~」
「待って待って!!!」
俺は、慌てて靴を履き鍵を持って家を出た。
そして、悟さんが住んでいた玄関を少し眺めていると蒼が行くぞ~とエレベーターで待っていてくれた
「うん!」
悟さん…俺頑張ります。だから、悟さんも頑張って。俺も誰よりも悟さんを応援してます。そして、誰よりも、悟さんを思ってます。
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