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24話
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目を覚ました時、ベッドの上で綺麗な寝具に包まり、眠っていた。
バッと、勢い良く起き上がると身体の節々に、ズキズキとした痛みが走り、挙句には首の後ろの筋肉さえ痛くて、喉がヒリヒリとした。
今は何時なのか、と焦って時計を見ると、もうとっくに朝で、窓からは陽の光が差し込んでいた。
首をぐるぐると回してアンヌを探そうとするのだが、首が痛くて回せない。仕方なく身体全体を─それでも痛むのだが─動かしつつ、アンヌを探すが、隣にも、部屋のどこかにもいない。寝ていたような跡は見えるが、温度はすっかり消えていて、相当前にいなくなった事が分かった。
昨日の事を断片的に思い出す─意識がふわふわとしている時があって、完璧に思い出せない─が、記憶の限りだと一回アンヌに中出しされて終わっている。……もしかして、拗ねられた?とか?
昨日の気遣いが優しくて、甘えていたがまだまだしたりないのに……と、拗ねていて、地味にそう対抗されているとか?
俺はとても嬉しかったし、満足だった……というか、してないけど身体が追いつかなかった。から、気遣ってはくれたけど、俺の身体を綺麗にしているうちに、イライラとしたのかもしれない。
焦りから、汗がぶわ、と身体からあふれ出し、急いで動き出す。ずきずきぱきぱきと、身体が痛むが何も文句は、言ってられない……
パタパタとスリッパを履いて扉を開けようとすると、目の前で開き、出てきたのはアンヌだった。
「あ、大丈夫?節々痛い……よね?痛くない?」
「いた、くないから大丈夫だけど、怒ってないか?」
「……?怒ってないよ、どこも怒ることなかったけど……あ、ベッドに水こぼしたとか?それくらい全然……」
手には何らかの薬と、ミルク、軽く食べられるサンドイッチを、おぼんで持ってきてくれており、心配そうな顔をしてくれているので、本当に怒っているわけではなさそうだ。
椅子に座るように促されたので、ゆっくりと向かう、痛くないと虚勢をはったが、気にしないようにすると、余計ズキズキする。
それを察してくれたのか、急いでおぼんをテーブルの上において、こちらへ手を回してくれる。
「ほら、無理しちゃ駄目だよ。昨日頑張ってたんだから」
「……昨日、全然頑張ってない。お前は一回しか出さなかったし」
前はもっと達してくれてたし、もっと興奮してた気がする。確かに最後までできたとは言えるが、楽しそうだったか?と聞かれると微妙だ。俺に気を配ってくれる事に集中していて、アンヌがしたいと思っていた事は、あまりやってあげられなかったんじゃないか。と思う。
少し拗ねたように言ってしまったので、ハッとしてアンヌに弁解しようとそちらを向くと、少し困ったように頬を掻いて、俺にミルクを差し出していた。
そっと受け取り、飲み込むと少し苦い味がするので、多分先程の薬が入っているのだろう。
「前はちょっと……ね?やり過ぎちゃったから、我慢しただけで……あ、それ痛み止めと喉薬入ってるから、あんまり美味しくない……かもしれないけど、ごくんしてね」
「ほら!我慢してたんだろ、させたくなかったのに……」
「いやいや!凄く良かったからこそ、我慢してたんだよ、すぐに終わらせたくなったからだよ」
「……俺は何もできなかったのに?本当か?」
「本当だよ、何もできなかったって言うけど……結構してくれてたけどな……」
ぼそぼそと言葉が萎んでいき、何を言っているのかわからなくなる。気になるが……アンヌが、良かったと言ってくれているので……大丈夫、か?
でも、ただせがむだけで何もできなかった……と、俺は思う。次、次のチャンスこそはアンヌが満足する事をしてあげたい。
ぎゅっと口を閉じて決意をしていると、コップを持った手に、アンヌの手が触れる。
何事だ、と思いアンヌを見ると顔を真っ赤にしてこちらを見つめていた。
「またしてくれる、かな?すごく気持ちよかったのもあるけど、可愛かったし、ちゃんと、子供もほしい。だから僕はまた、是非したいんだけど」
「……っ!あ、あたりま……いや、こっちこそ、したい……」
気持ちが良かったのは確かだし、次のチャンスが貰えるのはこちらとしても、とても嬉しいわけだし断る理由はない。わざわざ言われるのも……恥ずかしいので、あれだけど、安心させる為なのかもしれない。俺がさっき拗ねたみたいな言い方してしまったせいか。
じっと見つめたままなので、恥ずかしいが、もしかして……これはキスをするタイミングなのではないか?俺からのキスを待っているのではないか?と、勇気をだして、ゆっくりと顔を近づけると、アンヌもこちらに顔を近づけてくれ__
「こほん、愛を育ててる所すみません、ガード様とお話してもよろしいですか?」
「わあっ!?ブ、ブーケノックしてよっ!」
「何度もしましたよー!お話し声が聞こえましたので入っちゃいました。お熱になってて、私の声が聞こえてないようだったので、ここまで近づかないと、分からなかったみたいですけど」
「ご、ごめん……俺に用か?」
「ええ、国王にはお話しにくいのでこちらへ……」
アンヌの手を離してブーケの方へ行く。廊下へ連れて行かれると、こっそりと耳打ちされる。
「ガード様、あの……身内の方がですね、お呼びでして。お時間はいつ頃がよろしいですか?」
「……ミーナか?」
「ええ、なんだか切羽詰まっているようでしたけど」
ミーナが俺を呼ぶ?というのはどういうことなのだろう。あいつが俺と喋りたがることは無いと思うんだが……
「一応いつでも……って、何か大事な予定ってあるか?」
「いえ、本日も元王妃とお勉強の予定でしたので、いくらでもずらせますよ」
「そうか……じゃあ、いつでもいい」
何か怪しいが、いずれ行こうと思っていたし、遅かれ早かれ。というところだと思う。
ブーケにそう伝えると、ブーケはそそくさと何処かへ向かってしまった。
いつ頃になるかわからないので、心を今からでも固めておくべきだろう。
とりあえず身体を休めたい……アンヌが持ってきてくれていた、サンドイッチでも食べよう。
バッと、勢い良く起き上がると身体の節々に、ズキズキとした痛みが走り、挙句には首の後ろの筋肉さえ痛くて、喉がヒリヒリとした。
今は何時なのか、と焦って時計を見ると、もうとっくに朝で、窓からは陽の光が差し込んでいた。
首をぐるぐると回してアンヌを探そうとするのだが、首が痛くて回せない。仕方なく身体全体を─それでも痛むのだが─動かしつつ、アンヌを探すが、隣にも、部屋のどこかにもいない。寝ていたような跡は見えるが、温度はすっかり消えていて、相当前にいなくなった事が分かった。
昨日の事を断片的に思い出す─意識がふわふわとしている時があって、完璧に思い出せない─が、記憶の限りだと一回アンヌに中出しされて終わっている。……もしかして、拗ねられた?とか?
昨日の気遣いが優しくて、甘えていたがまだまだしたりないのに……と、拗ねていて、地味にそう対抗されているとか?
俺はとても嬉しかったし、満足だった……というか、してないけど身体が追いつかなかった。から、気遣ってはくれたけど、俺の身体を綺麗にしているうちに、イライラとしたのかもしれない。
焦りから、汗がぶわ、と身体からあふれ出し、急いで動き出す。ずきずきぱきぱきと、身体が痛むが何も文句は、言ってられない……
パタパタとスリッパを履いて扉を開けようとすると、目の前で開き、出てきたのはアンヌだった。
「あ、大丈夫?節々痛い……よね?痛くない?」
「いた、くないから大丈夫だけど、怒ってないか?」
「……?怒ってないよ、どこも怒ることなかったけど……あ、ベッドに水こぼしたとか?それくらい全然……」
手には何らかの薬と、ミルク、軽く食べられるサンドイッチを、おぼんで持ってきてくれており、心配そうな顔をしてくれているので、本当に怒っているわけではなさそうだ。
椅子に座るように促されたので、ゆっくりと向かう、痛くないと虚勢をはったが、気にしないようにすると、余計ズキズキする。
それを察してくれたのか、急いでおぼんをテーブルの上において、こちらへ手を回してくれる。
「ほら、無理しちゃ駄目だよ。昨日頑張ってたんだから」
「……昨日、全然頑張ってない。お前は一回しか出さなかったし」
前はもっと達してくれてたし、もっと興奮してた気がする。確かに最後までできたとは言えるが、楽しそうだったか?と聞かれると微妙だ。俺に気を配ってくれる事に集中していて、アンヌがしたいと思っていた事は、あまりやってあげられなかったんじゃないか。と思う。
少し拗ねたように言ってしまったので、ハッとしてアンヌに弁解しようとそちらを向くと、少し困ったように頬を掻いて、俺にミルクを差し出していた。
そっと受け取り、飲み込むと少し苦い味がするので、多分先程の薬が入っているのだろう。
「前はちょっと……ね?やり過ぎちゃったから、我慢しただけで……あ、それ痛み止めと喉薬入ってるから、あんまり美味しくない……かもしれないけど、ごくんしてね」
「ほら!我慢してたんだろ、させたくなかったのに……」
「いやいや!凄く良かったからこそ、我慢してたんだよ、すぐに終わらせたくなったからだよ」
「……俺は何もできなかったのに?本当か?」
「本当だよ、何もできなかったって言うけど……結構してくれてたけどな……」
ぼそぼそと言葉が萎んでいき、何を言っているのかわからなくなる。気になるが……アンヌが、良かったと言ってくれているので……大丈夫、か?
でも、ただせがむだけで何もできなかった……と、俺は思う。次、次のチャンスこそはアンヌが満足する事をしてあげたい。
ぎゅっと口を閉じて決意をしていると、コップを持った手に、アンヌの手が触れる。
何事だ、と思いアンヌを見ると顔を真っ赤にしてこちらを見つめていた。
「またしてくれる、かな?すごく気持ちよかったのもあるけど、可愛かったし、ちゃんと、子供もほしい。だから僕はまた、是非したいんだけど」
「……っ!あ、あたりま……いや、こっちこそ、したい……」
気持ちが良かったのは確かだし、次のチャンスが貰えるのはこちらとしても、とても嬉しいわけだし断る理由はない。わざわざ言われるのも……恥ずかしいので、あれだけど、安心させる為なのかもしれない。俺がさっき拗ねたみたいな言い方してしまったせいか。
じっと見つめたままなので、恥ずかしいが、もしかして……これはキスをするタイミングなのではないか?俺からのキスを待っているのではないか?と、勇気をだして、ゆっくりと顔を近づけると、アンヌもこちらに顔を近づけてくれ__
「こほん、愛を育ててる所すみません、ガード様とお話してもよろしいですか?」
「わあっ!?ブ、ブーケノックしてよっ!」
「何度もしましたよー!お話し声が聞こえましたので入っちゃいました。お熱になってて、私の声が聞こえてないようだったので、ここまで近づかないと、分からなかったみたいですけど」
「ご、ごめん……俺に用か?」
「ええ、国王にはお話しにくいのでこちらへ……」
アンヌの手を離してブーケの方へ行く。廊下へ連れて行かれると、こっそりと耳打ちされる。
「ガード様、あの……身内の方がですね、お呼びでして。お時間はいつ頃がよろしいですか?」
「……ミーナか?」
「ええ、なんだか切羽詰まっているようでしたけど」
ミーナが俺を呼ぶ?というのはどういうことなのだろう。あいつが俺と喋りたがることは無いと思うんだが……
「一応いつでも……って、何か大事な予定ってあるか?」
「いえ、本日も元王妃とお勉強の予定でしたので、いくらでもずらせますよ」
「そうか……じゃあ、いつでもいい」
何か怪しいが、いずれ行こうと思っていたし、遅かれ早かれ。というところだと思う。
ブーケにそう伝えると、ブーケはそそくさと何処かへ向かってしまった。
いつ頃になるかわからないので、心を今からでも固めておくべきだろう。
とりあえず身体を休めたい……アンヌが持ってきてくれていた、サンドイッチでも食べよう。
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