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1章 目撃者
二話
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兄の部屋は2階だ。
俺は急いで階段を駆け上がる。
「兄ちゃん、開けるよ!」
ガチャ
しかしドアノブが捻られただけでドアはあかない。
「鍵が、かかってる?」
ドアを揺さぶっても開かない。
閂か何かでドアが塞がれているのか?
「これは、、、?」
足元を見ると視界に入ったのは鍵穴だった。
どうやら兄はドアに後付けで鍵を設置したらしい。鉄の鍵穴が丁寧に壁とドアに釘で打ち付けてある。
「兄ちゃん、開けて!俺だよ!居るんだろ?鍵を開けて!」
ドンドンとドアを叩いても兄気配がしない。やっぱり外出してるのか?鍵を掛けて外出したのか?
「ただいまー」
母が帰ってきた。
俺は玄関へ駆けて言った。
「お母さん、兄ちゃん見てない?」
「え、どうして?見てないわよ?部屋にいるんじゃないの?」
「そうだよな」
「どうしたの」
「いや、なんでもない」
母は精神が不安定になってヒステリーを起こすかもしれない。今は薬を飲んでいる。そしてやっと最近落ち着いてきたというのに、こんな事件の事話したら精神が悪化しかねない。
いつも週一回のランニングは日曜日の筈。少なくとも今が異常事態なのは理解できた。
ーーー
「母さん、兄ちゃん最近見てないんだけど、変な感じしない?」
母は箸を止めて答えた。
「ああ、そういえば最近は誰かと電話してたわよ」
「誰と!?」
身を乗り出すようにして聞いた。
「さあ、知らないわよ」
「ああ、あと、今日車使った?」
「使ってないわよ?今日は職場まで友達に乗せてもらったんだった。お礼しないといけないんだった」
「どうしたのカフカ。もしかしてお兄ちゃんの事が心配なの?」
「まあ、そんな所だよ」
「いいから食べなさい。夕飯が冷めるから」
ーーー
俺はいつものように自室の布団で寝ることにした。
布団を敷いていると、隣からドンドンと物音が聞こえた。
兄の部屋だ。
俺の部屋は2階にあって、隣が兄の部屋だ。俺は音を立てないようにしてドアの方へ向かう。
隙間から光が漏れている。
おそらくドアの隙間から部屋の中が覗けるだろう。
ドアの隙間から部屋を覗いた。
そこから見えたのは一面に広がる青だった。ドンドンと何か硬いものを何か硬いものにぶつけている音は止まらない。
ブルーシート?
そんなものいつ買ったんだ?それはともかくまるで覗かれるのを予期していたかのようにブルーシートがドアに被せてある。
「痛い」
思わず声が出てしまった。
何かを足で踏んでしまったみたいだ。今は暗闇で見えないから部屋に戻ってから確認しよう。
と、何かを打ち付けるような、ぶつけるような音が止まった。思わず息を止める。
「、、、ああ」
兄の声だ。
まるで誰かに返事をしているような言い方だ。
「来たかもしれない。今日はここまでにしますか。はい、、、、ああはい」
電話をしていたのか。
来たって
もしかして俺がここにいるのがわかったのか?
音を立てないようにして部屋に戻った。
ドアを閉め、電気を付ける。
足を見ると血が出ていた。
足には鉄の欠片のような物が刺さっていた。
ダンダンダンダンダンダン
「カフカ!?」
母さんが階段を駆け上がって俺の部屋に入ってくるなり抱き締めてきた。
「!?!?」
「カフカ、これ以上は踏み込まないで!お願いだから」
「どういう事?兄ちゃんはやっぱりおかしくなってたのか?」
「、、、殴られるから」
母の目には涙が浮かんでいた。
「カフカ。あなたはもう何も考えないで、考えてはいけないの」
「どういう事だよ?なあ」
いくら聞いても踏み込むな考えるなの一点張りだった。
「母さんもお兄ちゃんももう限界なのよきっと。父さんが亡くなってから私はもう限界なんだ」うずくまり、ただ泣きだしていた。
何が起きているんだ?ただ一つわかることはこの家は確実におかしくなっていっているという事だ。
俺は急いで階段を駆け上がる。
「兄ちゃん、開けるよ!」
ガチャ
しかしドアノブが捻られただけでドアはあかない。
「鍵が、かかってる?」
ドアを揺さぶっても開かない。
閂か何かでドアが塞がれているのか?
「これは、、、?」
足元を見ると視界に入ったのは鍵穴だった。
どうやら兄はドアに後付けで鍵を設置したらしい。鉄の鍵穴が丁寧に壁とドアに釘で打ち付けてある。
「兄ちゃん、開けて!俺だよ!居るんだろ?鍵を開けて!」
ドンドンとドアを叩いても兄気配がしない。やっぱり外出してるのか?鍵を掛けて外出したのか?
「ただいまー」
母が帰ってきた。
俺は玄関へ駆けて言った。
「お母さん、兄ちゃん見てない?」
「え、どうして?見てないわよ?部屋にいるんじゃないの?」
「そうだよな」
「どうしたの」
「いや、なんでもない」
母は精神が不安定になってヒステリーを起こすかもしれない。今は薬を飲んでいる。そしてやっと最近落ち着いてきたというのに、こんな事件の事話したら精神が悪化しかねない。
いつも週一回のランニングは日曜日の筈。少なくとも今が異常事態なのは理解できた。
ーーー
「母さん、兄ちゃん最近見てないんだけど、変な感じしない?」
母は箸を止めて答えた。
「ああ、そういえば最近は誰かと電話してたわよ」
「誰と!?」
身を乗り出すようにして聞いた。
「さあ、知らないわよ」
「ああ、あと、今日車使った?」
「使ってないわよ?今日は職場まで友達に乗せてもらったんだった。お礼しないといけないんだった」
「どうしたのカフカ。もしかしてお兄ちゃんの事が心配なの?」
「まあ、そんな所だよ」
「いいから食べなさい。夕飯が冷めるから」
ーーー
俺はいつものように自室の布団で寝ることにした。
布団を敷いていると、隣からドンドンと物音が聞こえた。
兄の部屋だ。
俺の部屋は2階にあって、隣が兄の部屋だ。俺は音を立てないようにしてドアの方へ向かう。
隙間から光が漏れている。
おそらくドアの隙間から部屋の中が覗けるだろう。
ドアの隙間から部屋を覗いた。
そこから見えたのは一面に広がる青だった。ドンドンと何か硬いものを何か硬いものにぶつけている音は止まらない。
ブルーシート?
そんなものいつ買ったんだ?それはともかくまるで覗かれるのを予期していたかのようにブルーシートがドアに被せてある。
「痛い」
思わず声が出てしまった。
何かを足で踏んでしまったみたいだ。今は暗闇で見えないから部屋に戻ってから確認しよう。
と、何かを打ち付けるような、ぶつけるような音が止まった。思わず息を止める。
「、、、ああ」
兄の声だ。
まるで誰かに返事をしているような言い方だ。
「来たかもしれない。今日はここまでにしますか。はい、、、、ああはい」
電話をしていたのか。
来たって
もしかして俺がここにいるのがわかったのか?
音を立てないようにして部屋に戻った。
ドアを閉め、電気を付ける。
足を見ると血が出ていた。
足には鉄の欠片のような物が刺さっていた。
ダンダンダンダンダンダン
「カフカ!?」
母さんが階段を駆け上がって俺の部屋に入ってくるなり抱き締めてきた。
「!?!?」
「カフカ、これ以上は踏み込まないで!お願いだから」
「どういう事?兄ちゃんはやっぱりおかしくなってたのか?」
「、、、殴られるから」
母の目には涙が浮かんでいた。
「カフカ。あなたはもう何も考えないで、考えてはいけないの」
「どういう事だよ?なあ」
いくら聞いても踏み込むな考えるなの一点張りだった。
「母さんもお兄ちゃんももう限界なのよきっと。父さんが亡くなってから私はもう限界なんだ」うずくまり、ただ泣きだしていた。
何が起きているんだ?ただ一つわかることはこの家は確実におかしくなっていっているという事だ。
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