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5章:エルフの国と軍師の策略
110:天使族
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状況の整理は終わった。問題は、人員不足だ。
ここにいるだけじゃ、人数が足りない。まぁ、SSランクの冒険者に来たいかな。
「ラース。SSランクの冒険者はどうなってる?」
「今、人集めながらこっちに向かってるらしい。人数はそこまで期待できないぞ」
「了解した」
相手の規模はこちらを大きく上回っている。どうするか。
“初手で、エルと一緒に大規模魔法撃ったら?”
(ナイスだ。ヨリヒメ)
“ほんと? じゃあ後で撫でてね”
(あーはいはい。終わったらな)
今この場にいるのは俺のことを少なくとも知っている奴等だ。なら問題はないだろう?
(ってことでエル頼む)
《了解しました。ますたー》
俺はみんなに視線を飛ばす。そこで、ふと人化しているヒサメと目が合う。
ヒサメはそのまま自分の手を頭の上に持っていくと、髪の毛を擦り、俺を指さす。
つまり、ラースを連れて来たんだから私も撫でろと。
(この戦いでいい働きをしたら考えてやる)
俺は意思疎通でそう飛ばしておいた。むくれた表情が返ってくるが無視だ。
「ちょっと、お前たちに紹介したい奴がいる。エル出て来てくれ」
「はい、ますたーの声を聞き、はせ参じました」
俺の横にポンと現れた、エルに驚きのあまり3人は口をぽかんと開けていた。
ラースは口をパクパクしながら、指先をエルに向けている。
「なんですか、ずっとこちらに指を向けて、失礼ですね」
エルがそう言うと、レジーナがすぐにラースの手を無理やり下げる。
すると、そのままの勢いで、レジーナが膝をつく。そして、またレジーナによってラースも膝をつかされる。よく見ると、誰よりも早くアイリスが膝をついていた。
なんなんだこの状況。
「お前ら一体……」
「ユウ殿、なぜここに天使族がここにいる」
「ユウさん。天使族は最も神に近いと言われ、ここ数百年目撃された者はいません。人種からはあがめられる存在なのですよ?」
と、アイリスからのご説明が入りようやく納得できた。俺が横眼で、エルを見るとにっこりとした笑顔をこちらに向ける。そして俺に意識させるように、小さくなっている翼をパタパタされる。
(どういうことだよ)
《そんなこと言われましても。ここの世界のことを私は知りませんし》
(とりあえず、お前から何か言ってやってくれ、このままじゃおちおち説明も出来やしない)
俺がそう言うと、エルはコクリと頷き、わざとらしくせき込む。
「こほん。そんなに堅苦しい態度は無用です。私はここにいる。ユウ・ツキカゲに従う下僕ですから」
「おいーーー! ちょっとその説明は違うだろ? エルさんや」
俺はすぐ横にいたエルの肩を両手で持ち、大きく揺する。
「何をますたー。間違ってはないでしょう?」
「大間違いだ。今すぐ訂正しろ。俺が変態だと思われるだろうが!」
すると、そんな様子をみてアイリスが少し笑った。
「わかりました。そんなにもユウさんと親しげに話していると、もうどうでもよく見えます。エルさんでしたか、よろしくお願いします」
「はい、よろしくお願いします。アイリスさん。レジーナさんもラースさんも。あなた達がますたーとfであった頃にはすでに私はますたーの下僕をやっていましたので」
俺は素早くエルの頭にチョップを入れる。「いたいですますたー」という声が聞こえるが無視だ。
「てことは、私とユウ殿が戦った時には既にエル殿もいたと」
レジーナからジト目が飛んでくる。どうやら実力を隠していたことがばれかかっているようだ。あとで、また対戦だ。とか言い出しそう。
「まぁ、とりあえずだ。お前たちも、この前の魔物の襲撃の時に白い波動? みたいなもの見ただろ。あれはエルが撃ったものだ。それでだ。この戦い俺とエルが先行して、数減らしますね」
ってことで、詳しく作戦会議だ。と言っても説明することと言えば俺とエルの大規模魔法についてぐらいだが……。
「ますたー」
「あぁ、わかってる。そんな悠長な時間はないようだ」
もう魔物が待直まで迫っている。ということだ。
「アイリスは王城の高いところからできるだけ、戦況を見渡してくれ、そーだな。ラース
とレジーナ俺の手を握れ」
「「は?」」
「いいから早く」
すると、左手をレジーナが右手をラースが掴む。アイリスはなんとなく予想がついているらしい。エルはもうすでに作業を始めていた。
「ますたー-完了しました」
「おーけ。詳しい話はアイリスから聞いてくれ。他の奴らの突撃は白い波動が通った後だ。ってことでよろしく頼む」
(アイリスは、戦況を俺たち3人に回してくれ)
(了解しました)
俺は竜紋を使い、ノワールを呼ぶと、エルと一緒に飛び立つ。魔物の群れに向かって。
「さぁ、ちょっくら頑張りますかね」
「ふふ、いよいよだよ。ユウ君。やっと会えるんだよ? 楽しみだよね。ふふふ」
魔物群れと、王国が見えるその崖に奇妙な笑いが聞こえ、その声の主は再び黒い穴へと消えていった。
ここにいるだけじゃ、人数が足りない。まぁ、SSランクの冒険者に来たいかな。
「ラース。SSランクの冒険者はどうなってる?」
「今、人集めながらこっちに向かってるらしい。人数はそこまで期待できないぞ」
「了解した」
相手の規模はこちらを大きく上回っている。どうするか。
“初手で、エルと一緒に大規模魔法撃ったら?”
(ナイスだ。ヨリヒメ)
“ほんと? じゃあ後で撫でてね”
(あーはいはい。終わったらな)
今この場にいるのは俺のことを少なくとも知っている奴等だ。なら問題はないだろう?
(ってことでエル頼む)
《了解しました。ますたー》
俺はみんなに視線を飛ばす。そこで、ふと人化しているヒサメと目が合う。
ヒサメはそのまま自分の手を頭の上に持っていくと、髪の毛を擦り、俺を指さす。
つまり、ラースを連れて来たんだから私も撫でろと。
(この戦いでいい働きをしたら考えてやる)
俺は意思疎通でそう飛ばしておいた。むくれた表情が返ってくるが無視だ。
「ちょっと、お前たちに紹介したい奴がいる。エル出て来てくれ」
「はい、ますたーの声を聞き、はせ参じました」
俺の横にポンと現れた、エルに驚きのあまり3人は口をぽかんと開けていた。
ラースは口をパクパクしながら、指先をエルに向けている。
「なんですか、ずっとこちらに指を向けて、失礼ですね」
エルがそう言うと、レジーナがすぐにラースの手を無理やり下げる。
すると、そのままの勢いで、レジーナが膝をつく。そして、またレジーナによってラースも膝をつかされる。よく見ると、誰よりも早くアイリスが膝をついていた。
なんなんだこの状況。
「お前ら一体……」
「ユウ殿、なぜここに天使族がここにいる」
「ユウさん。天使族は最も神に近いと言われ、ここ数百年目撃された者はいません。人種からはあがめられる存在なのですよ?」
と、アイリスからのご説明が入りようやく納得できた。俺が横眼で、エルを見るとにっこりとした笑顔をこちらに向ける。そして俺に意識させるように、小さくなっている翼をパタパタされる。
(どういうことだよ)
《そんなこと言われましても。ここの世界のことを私は知りませんし》
(とりあえず、お前から何か言ってやってくれ、このままじゃおちおち説明も出来やしない)
俺がそう言うと、エルはコクリと頷き、わざとらしくせき込む。
「こほん。そんなに堅苦しい態度は無用です。私はここにいる。ユウ・ツキカゲに従う下僕ですから」
「おいーーー! ちょっとその説明は違うだろ? エルさんや」
俺はすぐ横にいたエルの肩を両手で持ち、大きく揺する。
「何をますたー。間違ってはないでしょう?」
「大間違いだ。今すぐ訂正しろ。俺が変態だと思われるだろうが!」
すると、そんな様子をみてアイリスが少し笑った。
「わかりました。そんなにもユウさんと親しげに話していると、もうどうでもよく見えます。エルさんでしたか、よろしくお願いします」
「はい、よろしくお願いします。アイリスさん。レジーナさんもラースさんも。あなた達がますたーとfであった頃にはすでに私はますたーの下僕をやっていましたので」
俺は素早くエルの頭にチョップを入れる。「いたいですますたー」という声が聞こえるが無視だ。
「てことは、私とユウ殿が戦った時には既にエル殿もいたと」
レジーナからジト目が飛んでくる。どうやら実力を隠していたことがばれかかっているようだ。あとで、また対戦だ。とか言い出しそう。
「まぁ、とりあえずだ。お前たちも、この前の魔物の襲撃の時に白い波動? みたいなもの見ただろ。あれはエルが撃ったものだ。それでだ。この戦い俺とエルが先行して、数減らしますね」
ってことで、詳しく作戦会議だ。と言っても説明することと言えば俺とエルの大規模魔法についてぐらいだが……。
「ますたー」
「あぁ、わかってる。そんな悠長な時間はないようだ」
もう魔物が待直まで迫っている。ということだ。
「アイリスは王城の高いところからできるだけ、戦況を見渡してくれ、そーだな。ラース
とレジーナ俺の手を握れ」
「「は?」」
「いいから早く」
すると、左手をレジーナが右手をラースが掴む。アイリスはなんとなく予想がついているらしい。エルはもうすでに作業を始めていた。
「ますたー-完了しました」
「おーけ。詳しい話はアイリスから聞いてくれ。他の奴らの突撃は白い波動が通った後だ。ってことでよろしく頼む」
(アイリスは、戦況を俺たち3人に回してくれ)
(了解しました)
俺は竜紋を使い、ノワールを呼ぶと、エルと一緒に飛び立つ。魔物の群れに向かって。
「さぁ、ちょっくら頑張りますかね」
「ふふ、いよいよだよ。ユウ君。やっと会えるんだよ? 楽しみだよね。ふふふ」
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