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続編~中学校編①~
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「別府えにしです。今まで青森県にいました。よろしくお願いします。」
彼女は自己紹介を終えると、席に着く。すぐに次の生徒が席を立ち、自己紹介を始めていく。
私はこの春、中学生になった。中学に入って、新しい生活が待っていると、わくわくしていたのは昔の話だ。何せ、私たちの中学校は、隣同士の小学校2つが合わさっただけであり、クラスメイトの半分は顔見知りという、大して新鮮味もないからだ。
クラスの半分が顔みしりということもあって、新鮮さが半減している。さらには小学校のクラブ活動で知り合った子もいるので、新しい出会いというものが少ないのだ。
その中で、新鮮さを教室に運んできたのが、この春、私たちと一緒に入学した別府えにしという少女だ。自己紹介にもあったように、他県から来ているので、目新しい存在だ。
自己紹介が終わり、昼休みになると、皆彼女の存在が目新しいのか、彼女の周りに人だかりができていた。
「青森から来たんだね。すごい遠いところから来たんだね。転校するってどんな感じ。」
「いいなあ、私も一度は転校してみたいかも。いろいろなところに行けるし、いろいろな人と会えるってことでしょう。」
「でも、引っ越しは面倒くさそうじゃない。私は片付けが苦手だから無理かも。それに友達と別れるのも嫌かも。」
クラスメイトが口々に彼女に話しかける。それを嫌がらずに彼女は静かに話を聞いている。さらには一言一言、コメントまで返している。
「転校がどんな感じかと言われると、私は慣れてしまって、今では結構楽しんでいるかも。でも、昔はせっかく仲良くなった友達と別れなくちゃいけないって、悲しかったかな。」
「転校もよし悪しだと思うよ。仲良くなった友達と別れるのがつらい。でも、確かに新しい出会いがあるから、プラスマイナスゼロって感じかな。」
「引っ越しの片づけは面倒かもしれない。私も片づけは苦手だから、そういう意味では引っ越しして転校するのに向いていないのかもね。」
私は彼女と取り巻きの様子を静かに観察していた。どうやら、彼女はこれまで何度も転校をしてきたようだ。それで、周りからたくさん言葉をかけられても平然と、しかも、それぞれに的確な返答までできるのだ。
今度は彼女が取り巻きに話を持ち掛けた。
「私ね、転校ばっかりしているでしょう。だから、幼馴染っていう存在にあこがれているの。だって、私には縁のない存在だから。」
続けて、彼女は少し変わった質問をしていた。
「それで、私は少しでも幼馴染の存在を身近に感じたいなと思っているの。このクラスだと誰と誰が幼馴染なのかしら。」
私はその時、とっさに教室から飛び出した。なんだか嫌な予感がしたからだ。別に彼女にイケメンバカと幼馴染ということがばれても、今更なので構わないのだが、それでも、彼女の耳に入ってしまうのはやばい気がした。
彼女はその質問をした後に、私のことを一瞬見つめていた。目が合ってしまって気付いたのだ。転校を繰り返してはいると言っていたが、誰もかれもが、こんなにすぐにクラスメイトと打ち明けられるはずがない。彼女はどこか壊れてしまっているのだということに。
彼女の目には生気が感じられなかった。話し方や声のトーンは明るいが、顔の表情はマネキンみたいに無表情だった。笑顔を作っているようだが、わざとらしい。
おそらく、彼女と話していた取り巻きの誰かが、私とイケメンバカの関係を暴露するだろう。すぐにばれてしまうと思うが、ばれる瞬間を見たくなかったので、私は教室を出たのだろう。自分の行動に対し、きちんと理由をつけて、教室から出た私はお手洗いに向かうことにした。
別府えにしという転校生が、私と幼馴染のイケメンバカの仲を壊そうとする存在が現れたというのに、なぜだか、うれしさも期待もなく、ただ、面倒ごとが待ち受けている未来しか見えなかった。
彼女は自己紹介を終えると、席に着く。すぐに次の生徒が席を立ち、自己紹介を始めていく。
私はこの春、中学生になった。中学に入って、新しい生活が待っていると、わくわくしていたのは昔の話だ。何せ、私たちの中学校は、隣同士の小学校2つが合わさっただけであり、クラスメイトの半分は顔見知りという、大して新鮮味もないからだ。
クラスの半分が顔みしりということもあって、新鮮さが半減している。さらには小学校のクラブ活動で知り合った子もいるので、新しい出会いというものが少ないのだ。
その中で、新鮮さを教室に運んできたのが、この春、私たちと一緒に入学した別府えにしという少女だ。自己紹介にもあったように、他県から来ているので、目新しい存在だ。
自己紹介が終わり、昼休みになると、皆彼女の存在が目新しいのか、彼女の周りに人だかりができていた。
「青森から来たんだね。すごい遠いところから来たんだね。転校するってどんな感じ。」
「いいなあ、私も一度は転校してみたいかも。いろいろなところに行けるし、いろいろな人と会えるってことでしょう。」
「でも、引っ越しは面倒くさそうじゃない。私は片付けが苦手だから無理かも。それに友達と別れるのも嫌かも。」
クラスメイトが口々に彼女に話しかける。それを嫌がらずに彼女は静かに話を聞いている。さらには一言一言、コメントまで返している。
「転校がどんな感じかと言われると、私は慣れてしまって、今では結構楽しんでいるかも。でも、昔はせっかく仲良くなった友達と別れなくちゃいけないって、悲しかったかな。」
「転校もよし悪しだと思うよ。仲良くなった友達と別れるのがつらい。でも、確かに新しい出会いがあるから、プラスマイナスゼロって感じかな。」
「引っ越しの片づけは面倒かもしれない。私も片づけは苦手だから、そういう意味では引っ越しして転校するのに向いていないのかもね。」
私は彼女と取り巻きの様子を静かに観察していた。どうやら、彼女はこれまで何度も転校をしてきたようだ。それで、周りからたくさん言葉をかけられても平然と、しかも、それぞれに的確な返答までできるのだ。
今度は彼女が取り巻きに話を持ち掛けた。
「私ね、転校ばっかりしているでしょう。だから、幼馴染っていう存在にあこがれているの。だって、私には縁のない存在だから。」
続けて、彼女は少し変わった質問をしていた。
「それで、私は少しでも幼馴染の存在を身近に感じたいなと思っているの。このクラスだと誰と誰が幼馴染なのかしら。」
私はその時、とっさに教室から飛び出した。なんだか嫌な予感がしたからだ。別に彼女にイケメンバカと幼馴染ということがばれても、今更なので構わないのだが、それでも、彼女の耳に入ってしまうのはやばい気がした。
彼女はその質問をした後に、私のことを一瞬見つめていた。目が合ってしまって気付いたのだ。転校を繰り返してはいると言っていたが、誰もかれもが、こんなにすぐにクラスメイトと打ち明けられるはずがない。彼女はどこか壊れてしまっているのだということに。
彼女の目には生気が感じられなかった。話し方や声のトーンは明るいが、顔の表情はマネキンみたいに無表情だった。笑顔を作っているようだが、わざとらしい。
おそらく、彼女と話していた取り巻きの誰かが、私とイケメンバカの関係を暴露するだろう。すぐにばれてしまうと思うが、ばれる瞬間を見たくなかったので、私は教室を出たのだろう。自分の行動に対し、きちんと理由をつけて、教室から出た私はお手洗いに向かうことにした。
別府えにしという転校生が、私と幼馴染のイケメンバカの仲を壊そうとする存在が現れたというのに、なぜだか、うれしさも期待もなく、ただ、面倒ごとが待ち受けている未来しか見えなかった。
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