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3小山内詩衣(おさないしい)~高橋澪(たかはしみお)③~
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「澪君って、かっこいいよね。それに足も速いし、優しいし」
「そうだよねえ。私、告白しようかな」
「ええ、やめときなよ。前の学校にぜったいもう、かわいい彼女がいるよ」
澪は、転校生といいながらも、かっこいい容姿と人当たりの良さ、足の速さという、中学校でのもて要素を兼ね備えていたため、瞬く間にクラスの人気者となった。そして、それと同時に、女子からの告白をたくさん受けるようになった。休み時間には、女子たちが澪に告白しようかと悩んでいるのを話しているのを何度も見かけた。
「澪って女子からモテてるみたいだけど、彼女はいるの?」
あるとき、私は部活の練習の合間に、澪に直接、彼女がいるかどうか聞いてみた。クラスの女子たちが話していたことが気になったわけではないが、もし、彼女がいるようならば、私は彼との距離感を考える必要がある。いとこのなお君の件と同じような目に遭いたくはない。私も少しは成長しているのだ。
私は陸上部のマネージャーであり、澪も陸上部なので、私たちが二人で話していても特に違和感はなかった。私の質問に彼は困ったような顔で答えてくれた。
「詩衣がそんなこと聞くなんて珍しい。お前も女子だったんだな」
「女子でしょう。当たり前のこと言わないでよ」
「そうだな。でも、詩衣は今まで会った女子と違って話しやすかったから……。ええと、質問の答えだけど、彼女はいないけど、好きな人はいるよ」
澪の顔は赤く、好きな人を思い出しているのだろうか。目を細めて答える彼を見て、私の中で、何かがのたうちまわっていた。私はその何かを必死に押さえつける。
「澪の片思いなんて、その子はよっぽど理想の高い女子なんだね。澪に思われている女子がうらやましい限りだね」
思わず、嫌味のような言葉を吐いてしまった私だったが、それに気づく様子はなく、澪は笑って流してくれた。
「きっと、オレのことを恋愛対象だと思ってもいないよ」
まるで、この恋は絶対に実ることはないとでもいうような、あきらめた顔の澪に、私は、何も言うことができなかった。
「高橋、そんなところでさぼってないで、さっさと練習に戻れ。小山内もタイムを計る仕事があるぞ。」
部活の顧問の声に、澪はさっさと立ち上がると、私のことを待たずに練習に戻ってしまった。
「いったい、誰が澪の心をつかんだのか」
私の独り言は誰にも聞かれることなく、校庭に静かに響き渡った。
澪に好きな人がいると知ってから、私は澪のことを観察するようになった。同じクラスなので、授業中はこっそりと彼の様子をうかがう。休み時間には、これまたこっそりとばれないように彼の動向をうかがって好きな人を探そうと努力した。
「そうだよねえ。私、告白しようかな」
「ええ、やめときなよ。前の学校にぜったいもう、かわいい彼女がいるよ」
澪は、転校生といいながらも、かっこいい容姿と人当たりの良さ、足の速さという、中学校でのもて要素を兼ね備えていたため、瞬く間にクラスの人気者となった。そして、それと同時に、女子からの告白をたくさん受けるようになった。休み時間には、女子たちが澪に告白しようかと悩んでいるのを話しているのを何度も見かけた。
「澪って女子からモテてるみたいだけど、彼女はいるの?」
あるとき、私は部活の練習の合間に、澪に直接、彼女がいるかどうか聞いてみた。クラスの女子たちが話していたことが気になったわけではないが、もし、彼女がいるようならば、私は彼との距離感を考える必要がある。いとこのなお君の件と同じような目に遭いたくはない。私も少しは成長しているのだ。
私は陸上部のマネージャーであり、澪も陸上部なので、私たちが二人で話していても特に違和感はなかった。私の質問に彼は困ったような顔で答えてくれた。
「詩衣がそんなこと聞くなんて珍しい。お前も女子だったんだな」
「女子でしょう。当たり前のこと言わないでよ」
「そうだな。でも、詩衣は今まで会った女子と違って話しやすかったから……。ええと、質問の答えだけど、彼女はいないけど、好きな人はいるよ」
澪の顔は赤く、好きな人を思い出しているのだろうか。目を細めて答える彼を見て、私の中で、何かがのたうちまわっていた。私はその何かを必死に押さえつける。
「澪の片思いなんて、その子はよっぽど理想の高い女子なんだね。澪に思われている女子がうらやましい限りだね」
思わず、嫌味のような言葉を吐いてしまった私だったが、それに気づく様子はなく、澪は笑って流してくれた。
「きっと、オレのことを恋愛対象だと思ってもいないよ」
まるで、この恋は絶対に実ることはないとでもいうような、あきらめた顔の澪に、私は、何も言うことができなかった。
「高橋、そんなところでさぼってないで、さっさと練習に戻れ。小山内もタイムを計る仕事があるぞ。」
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「いったい、誰が澪の心をつかんだのか」
私の独り言は誰にも聞かれることなく、校庭に静かに響き渡った。
澪に好きな人がいると知ってから、私は澪のことを観察するようになった。同じクラスなので、授業中はこっそりと彼の様子をうかがう。休み時間には、これまたこっそりとばれないように彼の動向をうかがって好きな人を探そうと努力した。
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