21 / 21
番外編【国を出た錬金術師は、隣の不毛の大地で聖女として暮らしていくようです】
しおりを挟む
昔むかし、天才錬金術師と賞賛を受けた一人の女性がいました。
女性の名はイリスと言いました。
錬金術師と言うのは、精霊の力を借りて、様々な奇跡を起こす道具や薬を作る人を言います。
錬金術師だというだけでも、国の中では様々な名声と富が約束されていましたから、天才の名のつくイリスの名声は留まるところを知りませんでした。
しかし、目立つものは、妬みの対象になるのは世の常です。
イリスがその才能を開花させてからというもの、みなはこぞってイリスの作った品ばかりを買い求めようとします。
イリスの品を取り扱ってる商会は売上がうなぎ登り。
一方で、他の錬金術師やそれを主に取り扱っている商店の売上はどんどん落ちていきました。
「イリスは何かおかしなことをしているに違いない! あんな高性能なものをあんな安く売れるはずがないのだ!!」
「しかもあの量!! 一人で用意するには無理があるだろう! そうだ! あいつは魔女だ!! 悪魔に魂を売って見返りに力を得たに違いない!!」
こうして心の無い錬金術師や商人たちは、イリスを悪魔に魂を売った魔女だと糾弾しました。
あまりに多くの声があり、また、イリスが魔女だと認めなければ、イリス以外の全ての錬金術師たちは生産を止めるとまで言い出しました。
困ったのは国の王でした。
王はイリスの実力は多分に理解しており、信用もしていました。
しかし、どんなにイリスが天才だと言っても、一人で国中の需要を賄うことはできません。
国中の錬金術師が生産を止めてしまえば、国民が困ることは目が見えていました。
そこで、王はお触れを出すことにします。
『全ての錬金術師の身分と地位を保証し、いかなる迫害もうけない』と。
こうすれば、他の錬金術師がどんな手を用いろうとも、イリスの安全が保証されるため、錬金術師も諦めるだろうと考えたのです。
しかし、そんなことではみなの気持ちは収まりませんでした。
結局、宣言通り錬金術師や商人たちは生産を止め、商品を売るのも止めました。
そこで声を上げたのがイリスでした。
「分かりました。私がこの国を出ていけば、皆さん幸せになれるのでしょう。お世話になった人々と離れるのは心が痛いですが仕方ありません」
こうして、イリスは付き添いの騎士サーパインと一緒に、国を出ていったのでした。
錬金術師と商人たちは喜び、国王と多くの国民は悲しみました。
☆
「さて、と。貴方も貧乏くじを引いたわね。行くあてのない私の付き添いだなんて」
「いいえ。イリス様。私は自分から志願してあなたの従者となったのです。力仕事から簡単なことまで、どうぞなんなりとお申し付けください」
「そう。じゃあ、ひとまず川を探しましょう。水がないと生きれないもの」
「分かりました。見つけましたらお声をかけますので、どうかそれまではお休みください」
イリスは国王の計らいで、十分な資材と食料、それに強固な幌馬車と三頭の馬をもらいました。
サーパインはそれの御者も兼ねており、新しくイリスがクラスための集落を探して旅を続けているのです。
しかし、いけどもいけども川などどこにも見つかりませんでした。
もしかしたら国の外には人が住む集落などないのかもしれないとサーパインは心配になります。
「イリス様。誠に申し訳ありませんが、まだ川は見つかりません。今日はもう遅い。どこかに野営しましょう」
「仕方がないわね。サーパインご苦労さま。今食事の用意をするから食べたらゆっくり休んでね?」
「いいえ。イリス様。夜は獣の時間です。イリス様が寝ている間は、私が見張りをしていますので」
「それじゃあ、サーパインはいつ寝るの?」
「明け方、少し眠りにつかせていただきます。集落が見つかるまでの間ですから、多少の無理は仕方ありません」
「そんな! ちゃんと休まないとダメよ……と言っても無駄よね」
イリスの言葉にサーパインは一度だけ頷きます。
それを見たイリスは、これ以上何を言っても無駄だと悟り、食べたものを片付けると幌馬車へ戻っていきました。
『ねぇ、エア。あの花、持ってきてわよね?』
『イリス。キャンドルを作るんだね。あったはずだよ。それと、もう少し北に向かってごらん。集落が一つだけあるから』
『まぁ。最初っからエアに聞いておけばよかったわね。そんなことまでわかるだなんて。知らなかったわ』
『聞かれなかったからね。でも、このままじゃあ、僕ら集落を見つける前に干からびちゃうからね』
イリスは右肩に乗せている、白い鳥のような生き物と会話をしています。
エアと呼ばれたこの生き物は、精霊そのもの。
イリスは幼い時からこのエアと共に過ごし、エアから錬金術の知識とそして精霊力という錬金術に必要な力を受け取っていたため、天才の名を欲しいままにしていたのでした。
精霊エアに愛された者、これが天才錬金術師イリスの正体です。
「昨日はよく眠れましたか? 何やら心地よい匂いが漂ってきましたが、イリス様、昨晩は何かされていたのですか?」
「ええ、少し。サーパインさん。これから仮眠を取るでしょうけど、このキャンドルに火を点してから寝てみてくださいね」
サーパインは意味が分からず首をかしげながら、イリスから手渡された紫色のキャンドルを受け取ります。
そして横になる前に言われた通りキャンドルに火を付けました。
「な、なんだか……急に眠気が……」
「おやすみなさい。サーパインさん。良い夢を」
サーパインはキャンドルから放たれた匂いを嗅ぐとたちまち深い眠りに誘われていきました。
そして、起きた時にはすっかり日が昇りきった後でした。
「はっ!? すいません! 寝すぎてしまったようです!!」
「いいえ。大丈夫ですよ。口で言うよりも疲れていたのでしょう」
「しかし……これでは集落を探す時間が……」
「大丈夫。私の言う通りに進んでくださいね。きっと集落が見つかりますから」
またもサーパインは首をかしげながら、イリスの言う通りの道を進みます。
すると驚いたことに、本当に集落が見つかりました。
見つけた集落は小さく、そして周りの土地はやせ細っていました。
食べるものが十分では無いのか、そこに住む人々も痩せて、病気を患ってるものも多くいました。
「まぁ酷い……サーパインさん。お願いします今から作る薬をここの人に配ってください。飲めば身体が楽になると言ってくださいね」
「分かりました」
そう言うとイリスはいくつかの材料から、薬を作りました。
出来上がった柔らかな光輝く水色の薬を集落の人々に飲ませると、たちまちみな身体の異常が治っていきます。
「おお! ありがとうございます! あなたは神の使わせた聖女様ですか?」
そう言って集落の人々はイリスとサーパインにお礼を言いました。
次にイリスが気付いたのはこの集落で使っている水でした。
川というには濁りすぎた泥水を、ここの集落の人々は飲用も含めて利用していました。
病気を患ってる人が多かったのはこの水が大きな原因でもありました。
そこでイリスは今度は不思議な黒い石のようなものを作りました。
今度は材料がなかったため、サーパインに頼んで遠くから採掘して来てもらったものを使い作ったものです。
「さぁ、サーパイン。これをこの川に投げ入れてみて」
イリスの言葉通り、それを泥水の流れる川の少し上流に投げ入れると、不思議なことにたちどころに川の水が透明に澄んだ水へと変わりました。
このおかげで、集落に人々は安全でおいしい水を手に入れることができるようになったのです。
その後もイリスの作った様々な道具や薬のおかげで、やせ細った大地は豊潤に変わり、人々の生活は豊かになりその結果人が増え、集落はやがて村に、そして街になっていきました。
サーパインはイリスの傍から一時も離れることなく、イリスの求める材料を身体を張って探し求めてきます。
やがて、人々はイリスとサーパインを女王と王だと崇め、二人はそれを受け入れ建国することを宣言しました。
不毛の大地から、常春の豊かな大地へと変わったこの土地に建つ国を、二人はサルタレロ王国と名付けました。
こうして二人は仲睦まじく、いつまでも幸せに暮らしました。
☆☆☆
番外編お読みいただきありがとうございます。
本編の前日談です。
本編書いている間に思いついていたのですが、書くかどうか迷って一度完結させてしまいました。
ただ、せっかくなので書いてみることにしました。
蛇足だったら申し訳ありません。
宣伝です!
別作品ですが、今開催中のファンタジー小説大賞に応募しています!!
面白いのでぜひ読んでいただき、気に入ったら読者投票もしていただけると嬉しいです!!
『後方支援なら任せてください~幼馴染にS級クランを追放された【薬師】の私は、拾ってくれたクラマスを影から支えて成り上がらせることにしました~』
よろしければお願いします!!
女性の名はイリスと言いました。
錬金術師と言うのは、精霊の力を借りて、様々な奇跡を起こす道具や薬を作る人を言います。
錬金術師だというだけでも、国の中では様々な名声と富が約束されていましたから、天才の名のつくイリスの名声は留まるところを知りませんでした。
しかし、目立つものは、妬みの対象になるのは世の常です。
イリスがその才能を開花させてからというもの、みなはこぞってイリスの作った品ばかりを買い求めようとします。
イリスの品を取り扱ってる商会は売上がうなぎ登り。
一方で、他の錬金術師やそれを主に取り扱っている商店の売上はどんどん落ちていきました。
「イリスは何かおかしなことをしているに違いない! あんな高性能なものをあんな安く売れるはずがないのだ!!」
「しかもあの量!! 一人で用意するには無理があるだろう! そうだ! あいつは魔女だ!! 悪魔に魂を売って見返りに力を得たに違いない!!」
こうして心の無い錬金術師や商人たちは、イリスを悪魔に魂を売った魔女だと糾弾しました。
あまりに多くの声があり、また、イリスが魔女だと認めなければ、イリス以外の全ての錬金術師たちは生産を止めるとまで言い出しました。
困ったのは国の王でした。
王はイリスの実力は多分に理解しており、信用もしていました。
しかし、どんなにイリスが天才だと言っても、一人で国中の需要を賄うことはできません。
国中の錬金術師が生産を止めてしまえば、国民が困ることは目が見えていました。
そこで、王はお触れを出すことにします。
『全ての錬金術師の身分と地位を保証し、いかなる迫害もうけない』と。
こうすれば、他の錬金術師がどんな手を用いろうとも、イリスの安全が保証されるため、錬金術師も諦めるだろうと考えたのです。
しかし、そんなことではみなの気持ちは収まりませんでした。
結局、宣言通り錬金術師や商人たちは生産を止め、商品を売るのも止めました。
そこで声を上げたのがイリスでした。
「分かりました。私がこの国を出ていけば、皆さん幸せになれるのでしょう。お世話になった人々と離れるのは心が痛いですが仕方ありません」
こうして、イリスは付き添いの騎士サーパインと一緒に、国を出ていったのでした。
錬金術師と商人たちは喜び、国王と多くの国民は悲しみました。
☆
「さて、と。貴方も貧乏くじを引いたわね。行くあてのない私の付き添いだなんて」
「いいえ。イリス様。私は自分から志願してあなたの従者となったのです。力仕事から簡単なことまで、どうぞなんなりとお申し付けください」
「そう。じゃあ、ひとまず川を探しましょう。水がないと生きれないもの」
「分かりました。見つけましたらお声をかけますので、どうかそれまではお休みください」
イリスは国王の計らいで、十分な資材と食料、それに強固な幌馬車と三頭の馬をもらいました。
サーパインはそれの御者も兼ねており、新しくイリスがクラスための集落を探して旅を続けているのです。
しかし、いけどもいけども川などどこにも見つかりませんでした。
もしかしたら国の外には人が住む集落などないのかもしれないとサーパインは心配になります。
「イリス様。誠に申し訳ありませんが、まだ川は見つかりません。今日はもう遅い。どこかに野営しましょう」
「仕方がないわね。サーパインご苦労さま。今食事の用意をするから食べたらゆっくり休んでね?」
「いいえ。イリス様。夜は獣の時間です。イリス様が寝ている間は、私が見張りをしていますので」
「それじゃあ、サーパインはいつ寝るの?」
「明け方、少し眠りにつかせていただきます。集落が見つかるまでの間ですから、多少の無理は仕方ありません」
「そんな! ちゃんと休まないとダメよ……と言っても無駄よね」
イリスの言葉にサーパインは一度だけ頷きます。
それを見たイリスは、これ以上何を言っても無駄だと悟り、食べたものを片付けると幌馬車へ戻っていきました。
『ねぇ、エア。あの花、持ってきてわよね?』
『イリス。キャンドルを作るんだね。あったはずだよ。それと、もう少し北に向かってごらん。集落が一つだけあるから』
『まぁ。最初っからエアに聞いておけばよかったわね。そんなことまでわかるだなんて。知らなかったわ』
『聞かれなかったからね。でも、このままじゃあ、僕ら集落を見つける前に干からびちゃうからね』
イリスは右肩に乗せている、白い鳥のような生き物と会話をしています。
エアと呼ばれたこの生き物は、精霊そのもの。
イリスは幼い時からこのエアと共に過ごし、エアから錬金術の知識とそして精霊力という錬金術に必要な力を受け取っていたため、天才の名を欲しいままにしていたのでした。
精霊エアに愛された者、これが天才錬金術師イリスの正体です。
「昨日はよく眠れましたか? 何やら心地よい匂いが漂ってきましたが、イリス様、昨晩は何かされていたのですか?」
「ええ、少し。サーパインさん。これから仮眠を取るでしょうけど、このキャンドルに火を点してから寝てみてくださいね」
サーパインは意味が分からず首をかしげながら、イリスから手渡された紫色のキャンドルを受け取ります。
そして横になる前に言われた通りキャンドルに火を付けました。
「な、なんだか……急に眠気が……」
「おやすみなさい。サーパインさん。良い夢を」
サーパインはキャンドルから放たれた匂いを嗅ぐとたちまち深い眠りに誘われていきました。
そして、起きた時にはすっかり日が昇りきった後でした。
「はっ!? すいません! 寝すぎてしまったようです!!」
「いいえ。大丈夫ですよ。口で言うよりも疲れていたのでしょう」
「しかし……これでは集落を探す時間が……」
「大丈夫。私の言う通りに進んでくださいね。きっと集落が見つかりますから」
またもサーパインは首をかしげながら、イリスの言う通りの道を進みます。
すると驚いたことに、本当に集落が見つかりました。
見つけた集落は小さく、そして周りの土地はやせ細っていました。
食べるものが十分では無いのか、そこに住む人々も痩せて、病気を患ってるものも多くいました。
「まぁ酷い……サーパインさん。お願いします今から作る薬をここの人に配ってください。飲めば身体が楽になると言ってくださいね」
「分かりました」
そう言うとイリスはいくつかの材料から、薬を作りました。
出来上がった柔らかな光輝く水色の薬を集落の人々に飲ませると、たちまちみな身体の異常が治っていきます。
「おお! ありがとうございます! あなたは神の使わせた聖女様ですか?」
そう言って集落の人々はイリスとサーパインにお礼を言いました。
次にイリスが気付いたのはこの集落で使っている水でした。
川というには濁りすぎた泥水を、ここの集落の人々は飲用も含めて利用していました。
病気を患ってる人が多かったのはこの水が大きな原因でもありました。
そこでイリスは今度は不思議な黒い石のようなものを作りました。
今度は材料がなかったため、サーパインに頼んで遠くから採掘して来てもらったものを使い作ったものです。
「さぁ、サーパイン。これをこの川に投げ入れてみて」
イリスの言葉通り、それを泥水の流れる川の少し上流に投げ入れると、不思議なことにたちどころに川の水が透明に澄んだ水へと変わりました。
このおかげで、集落に人々は安全でおいしい水を手に入れることができるようになったのです。
その後もイリスの作った様々な道具や薬のおかげで、やせ細った大地は豊潤に変わり、人々の生活は豊かになりその結果人が増え、集落はやがて村に、そして街になっていきました。
サーパインはイリスの傍から一時も離れることなく、イリスの求める材料を身体を張って探し求めてきます。
やがて、人々はイリスとサーパインを女王と王だと崇め、二人はそれを受け入れ建国することを宣言しました。
不毛の大地から、常春の豊かな大地へと変わったこの土地に建つ国を、二人はサルタレロ王国と名付けました。
こうして二人は仲睦まじく、いつまでも幸せに暮らしました。
☆☆☆
番外編お読みいただきありがとうございます。
本編の前日談です。
本編書いている間に思いついていたのですが、書くかどうか迷って一度完結させてしまいました。
ただ、せっかくなので書いてみることにしました。
蛇足だったら申し訳ありません。
宣伝です!
別作品ですが、今開催中のファンタジー小説大賞に応募しています!!
面白いのでぜひ読んでいただき、気に入ったら読者投票もしていただけると嬉しいです!!
『後方支援なら任せてください~幼馴染にS級クランを追放された【薬師】の私は、拾ってくれたクラマスを影から支えて成り上がらせることにしました~』
よろしければお願いします!!
21
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(29件)
あなたにおすすめの小説
【完結】私を虐げる姉が今の婚約者はいらないと押し付けてきましたが、とても優しい殿方で幸せです 〜それはそれとして、家族に復讐はします〜
ゆうき
恋愛
侯爵家の令嬢であるシエルは、愛人との間に生まれたせいで、父や義母、異母姉妹から酷い仕打ちをされる生活を送っていた。
そんなシエルには婚約者がいた。まるで本物の兄のように仲良くしていたが、ある日突然彼は亡くなってしまった。
悲しみに暮れるシエル。そこに姉のアイシャがやってきて、とんでもない発言をした。
「ワタクシ、とある殿方と真実の愛に目覚めましたの。だから、今ワタクシが婚約している殿方との結婚を、あなたに代わりに受けさせてあげますわ」
こうしてシエルは、必死の抗議も虚しく、身勝手な理由で、新しい婚約者の元に向かうこととなった……横暴で散々虐げてきた家族に、復讐を誓いながら。
新しい婚約者は、社交界でとても恐れられている相手。うまくやっていけるのかと不安に思っていたが、なぜかとても溺愛されはじめて……!?
⭐︎全三十九話、すでに完結まで予約投稿済みです。11/12 HOTランキング一位ありがとうございます!⭐︎
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
二周目聖女は恋愛小説家! ~探されてますが、前世で断罪されたのでもう名乗り出ません~
今川幸乃
恋愛
下級貴族令嬢のイリスは聖女として国のために祈りを捧げていたが、陰謀により婚約者でもあった王子アレクセイに偽聖女であると断罪されて死んだ。
こんなことなら聖女に名乗り出なければ良かった、と思ったイリスは突如、聖女に名乗り出る直前に巻き戻ってしまう。
「絶対に名乗り出ない」と思うイリスは部屋に籠り、怪しまれないよう恋愛小説を書いているという嘘をついてしまう。
が、嘘をごまかすために仕方なく書き始めた恋愛小説はなぜかどんどん人気になっていく。
「恥ずかしいからむしろ誰にも読まれないで欲しいんだけど……」
一方そのころ、本物の聖女が現れないため王子アレクセイらは必死で聖女を探していた。
※序盤の断罪以外はギャグ寄り。だいぶ前に書いたもののリメイク版です
孤島送りになった聖女は、新生活を楽しみます
天宮有
恋愛
聖女の私ミレッサは、アールド国を聖女の力で平和にしていた。
それなのに国王は、平和なのは私が人々を生贄に力をつけているからと罪を捏造する。
公爵令嬢リノスを新しい聖女にしたいようで、私は孤島送りとなってしまう。
島から出られない呪いを受けてから、転移魔法で私は孤島に飛ばさていた。
その後――孤島で新しい生活を楽しんでいると、アールド国の惨状を知る。
私の罪が捏造だと判明して国王は苦しんでいるようだけど、戻る気はなかった。
似非聖女呼ばわりされたのでスローライフ満喫しながら引き篭もります
秋月乃衣
恋愛
侯爵令嬢オリヴィアは聖女として今まで16年間生きてきたのにも関わらず、婚約者である王子から「お前は聖女ではない」と言われた挙句、婚約破棄をされてしまった。
そして、その瞬間オリヴィアの背中には何故か純白の羽が出現し、オリヴィアは泣き叫んだ。
「私、仰向け派なのに!これからどうやって寝たらいいの!?」
聖女じゃないみたいだし、婚約破棄されたし、何より羽が邪魔なので王都の外れでスローライフ始めます。
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
最初で最後の我儘を
みん
恋愛
獣人国では、存在が無いように扱われている王女が居た。そして、自分の為、他人の為に頑張る1人の女の子が居た。この2人の関係は………?
この世界には、人間の国と獣人の国と龍の国がある。そして、それぞれの国には、扱い方の違う“聖女”が存在する。その聖女の絡む恋愛物語。
❋相変わらずの、(独自設定有りの)ゆるふわ設定です。メンタルも豆腐並なので、緩い気持ちで読んでいただければ幸いです。
❋他視点有り。
❋気を付けてはいますが、誤字脱字がよくあります。すみません!
裏切られた氷の聖女は、その後、幸せな夢を見続ける
しげむろ ゆうき
恋愛
2022年4月27日修正
セシリア・シルフィードは氷の聖女として勇者パーティーに入り仲間と共に魔王と戦い勝利する。
だが、帰ってきたセシリアをパーティーメンバーは残酷な仕打で……
因果応報ストーリー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
完結お疲れ様です(o⌒∇⌒o)楽しいお話でした❤️建国して伝説になって幸せになりましたとか大好きです💗これからも素敵なお話を楽しみにしております(^_^)/~~
感想ありがとうございますヾ(●´∇`●)ノ
完結、番外編と楽しく書けました
楽しんで読んでいただけたみたいで良かったです
頑張ってまた楽しい話を書けたらと思います(●´ω`●)
ゴールおめでとう御座います
お疲れ様でした…|д゚)ジー
ありがとうございますヾ(●´∇`●)ノ
完結できてホッとしています
手が届くのが速すぎる…!!(゜ロ゜ノ)ノ
あ!
すいませんでした( ̄▽ ̄;)
返信漏れてたみたいです……
凄腕だったんでしょうね