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第38話 帰って来たけど
しおりを挟む「ケン、本当に帰っちゃうの?」
「やだよー、ずっとここに居なよ」
宴会が終わってひと息付いた頃、師匠やエルラン村のエルフ達に、そろそろ戻らないといけないと告げたら、ララとルルに引き留められてしまった。
解呪薬が失敗した時にエイシスに頼んで帰還の術式を組み込んでもらったのがアダになって、早々に地球に帰還しないと今回の術式を破棄した場合、再起動が数ヵ月先になると言われたからだ。
「ほれ、そう言ってやるな。ケンも困っておるじゃろう。それに、これが今生の別というわけでもあるまい。それと、ケンにはこれをやる」
「これって魔法鞄ですか?」
「ああ、わしが若い頃使ってたものじゃ。中にいろいろ入れといた。お主の好きに使えば良い」
「こんな貴重なもの、もらっていいんですか?」
「わしは他にも持っておる。気にするでない。それと、肝心なこれを頼む」
師匠から渡されたそれは、世界樹の若木。
あの泉に植えられていたまだ30センチ程の高さのものだ。
これを預かるには、いろいろ話し合いがなされた結果だ。
世界に世界樹はひとつしか存在してはならない。
それは、世界を守る為の掟だ。
だが、ウンディーネを救う為にはやむ得ない方法だった。
エイシスが言うには、神の管轄下にない地球には世界樹は存在しません。マスターが預かった方が良いのでは?
と、言われ俺が異世界から来た事もその時に皆に話したのだ。
「今度来た時は、私もケンの世界に連れてってよね」
そうララとルルに言われた。
そして、ペロに神力を授けたウンディーネは、寝起きで力を使ったせいか泉に戻り今は休んでいる。
その時、ペロも連れて行くと騒いでいたのだが、ペロはお腹いっぱいになってさっさと亜空間に戻ってしまった。
そんなわけで、みんなの前で地球に戻る事になった。
何故みんなの前かと言うと、俺がやらかしてしまったからだ。
(うう~~注目されてるよ)
『マスターがいけないんでしょ!転移魔法って貴重なんだ。なら異世界転移魔法はもっと貴重なの?と、異世界バレしたことを良いことに、皆んなの前でそう話すからこうなったんですよ。幸いエルフ族は、傲慢チキですが義理堅い種族でもあります。マスターの秘密はこの村以外は漏れないでしょう』
(今まで黙ってた罪悪感が解放されただけなんだよ。嘘って自分自身を傷つけるものなんだと初めて知ったよ)
『時と場合、そして、その人の性格によりますけどね』
精霊魔法で転移魔法を行使できるのは、この世界に限定され、使えるのはエルフ族でもほんの一握りなのだそうだ。
因みに師匠は使えるらしいが、魔力消費が激しいので滅多に使わないようだ。
そんな伝説の魔法を見たいと言う声があがり、皆さんの前で帰還する流れになってしまった。
………
(村を出て誰もいない森の中でひっそりと帰りたかった)
『今更遅いでしょう!術式も座標も組んでありますからマスターが【転移】と唱えるだけで発動しますよ』
(ねえ、こういう場合、カッコいい詠唱とかした方がいいのかな?みんな期待した眼で見てるし)
『帰ってから恥ずかし過ぎて帰還先の臭いトイレの中で叫ぶ確率は9割を超えてますよ。近くに居た人達は、何日も苦しんだ便秘が解消されたと思うでしょうけど』
(すみません、勘弁して下さい)
『マスター、そろそろ皆さんに挨拶した方が良いのでは?』
(わかってるよ)
………
「では、皆さん、ご機嫌よう。俺帰りましゅ【転移】あ…」
そして、俺は地球に戻って来たのだった。
「あーーっ!やらかしたぁあー!」
トイレの中で、叫ぶのは約束事項だったようだ。
『ぷぷ…俺帰りましゅ』
エイシスの笑い声が更に追い討ちをかけたのだった。
◆◆◆
場面は変わり、数日経った王立魔法学園での昼休み。
今学園では、大森林から立ち昇った光の柱についての話で持ちきりだった。
「大森林への実習が先延ばしになったのは残念でしたね」
シャルロッテが実習を楽しみにしていたので、従者で友人でもある獣人のミリスは、気持ちを察して言葉を告げた。
「ミリスだって、街中よりも森の中の方が好きでしょう?残念なのはお互いさまよ」
「賢者様はあの光の件で何かおっしゃってなかったか?」
一緒にお弁当を食べているリンドブルク国の第一王女ステファニー・リンドブルクは、自国も大森林に接しているので、少しでも情報を欲しがっていた。
「お祖父様に聞いたところ、お知り合いと会談中だったとの事で、実際にその光景を見ていなかったようです。それでも、大きな魔力の波動を感じたそうですけど、巷で噂になっている魔王や邪神が復活したとかの悪い感じはしなかったそうです」
「賢者様がそう言うなら、悪い事ではないのだろうが、気にはなるな」
「王国では、騎士団を派遣して調査に向かうらしいですよ。ですが大森林には、エルフ族が住んでる村があるそうで、刺激しないようにリリーのお姉様の白鳳騎士団が派遣されることになったようです」
「あの剣姫と言われるアミリア第一王女が創設した女性だけの騎士団なら、一般の兵士を派遣するより確かに刺激は少ないだろうな」
「その為、リリーは学園をお休みしていますし、早く原因がわかると良いのですが」
「我が国でも調査団を送ろうか議論しているそうだ。だが、我が国は大森林に接するとはいえ、今回の光の場所からだいぶ離れている。それで未だ決断できないようだ。大森林は、無国地帯とはいえ、エルフ族や獣人族の村が点在している場所でもある。うっかり他種族の縄張りに兵を送るとなると敵対行動と捉えられる可能性がある。それに、危険な魔獣があの光の波動で活性化し、大森林を出てくる可能性も否定できない。まずは、高ランクの冒険者を派遣して様子をみようと判断したようだ」
「確かに、慎重に行動された方がよろしい案件ですわよね。こういう時、自由が効く冒険者はいいですわね。私も冒険者になってみようかしら?」
「ははは、やはりシャルは、賢者様のお孫さんなのだな。頼もしい限りだ」
シャル達は、情報交換をしながらお弁当を食べて、学園の昼休みを過ごすのであった。
◆◆◆
『マスター、いつまで落ち込んでるのですか?忘れているようですけど医者に行く時間ですよ』
恥ずかし過ぎて頭を抱えている俺に、エイシスはそう告げた。
「そうだった。行かなくちゃ」
慌てて個室から出ようとしたらエイシスに待ったをかけられた。
『マスター、その格好で行くつもりですか?マスターがそれでいいなら私は何も言いませんけどね』
そういえば俺の格好は異世界仕様だ。剣まで持ってるし。
慌ててストレージからしまってあった制服と鞄を取り出し着替える。
その際、師匠からもらった魔法鞄の中身をチラッと見たのだが世界樹の実の他貴重な物がたくさん入っていた。
(世界樹の苗木はどうしたら良いと思う?)
『マスターのストレージに入れておいて、落ち着いたら今後のことも含めて考えましょう』
確かにこのまま持ち歩くわけにはいかない。
ストレージに若木をしまって、トイレを出た。
今度転移する機会があるならば、トイレだけはやめてほしいと思うのだった。
◇
定期検診は無事に終わり、その帰り道スーパーに立ち寄った。
家に帰っても何もないことに気づいたのだ。それにこっちに帰ってきて思い出した。
夜にはバイトに行かなければならない。
「こういうの2重生活っていうのかな?やらなければならないことがあっちとこっちで入り混じって、いつかとんでもない失敗をしそうだよ」
『言いたいことはわかりますが、このくらい処理できないと、海外出張の多いサラリーマンにはなれませんよ。それに基本の生活は、こっちなのですから意識を強く持つのですね』
サラリーマンって凄いんだな……
財布と相談して、スーパーで買い物をした。カップラーメンとカップうどん、それとチンするカレーだ。
「こういうジャンク的な食べ物が無性に食べたくなるんだよなー」
『栄養面で少し心配ですけど、今のマスターなら病気にもかかりませんし問題ないでしょう』
(え?それってどういうこと?)
『自分で確認してみれば良いのでは?まさか、自分のステータスの確認を怠っていた、ということはありませんよね?ね?』
(そんなことはないよ。時々確認してるから)
『マスター、お気づきかと思いますが私には全てわかっているのですよ。取り繕った嘘は見逃せません。天誅!』
(あああー、痛い!わかったから、これからはちゃんと確認するからやめて!)
身体内の神経が悲鳴をあげた。
マジで痛かった。
【ステータス・オープン】
_________________________________
御門 賢一郎(15歳) 人間? 性別 男性
職業 高校生(1学年) 木級冒険者
大賢者(仮)
Lv59
HP 3820/3820
MP 1250/3820
神力 30/30 NEW
STR(力量)1260
DEX(器用)1260
VIT(防御)1260
AGI(敏捷)1260
INT(知力)1260
MMD(精神) 76
LUK(運) 52(+30)
CHA(魅力) 68
オリジナルスキル
※大賢者(賢者の石 解放率11・458%)
【叡智システム】呼称 エイシス
所持スキル
火魔法 Lv7
【ファイヤー・ボール】
【ファイヤー・ランス】
【ファイヤー・ウォール】
【フレイム・ショット】
【フレイム・バースト】
【インフェルノ】
水魔法 Lv7
【ウォーター・ボール】
【ウォーター・ランス】
【ウォーター・ウォール】
【アクア・ショット】
【アクア・カッター】
【アクア・ウェイブ】
【ウォーター・フォール】
風魔法 Lv7
【エアー・カッター】
【エアー・シュート】
【エアー・インパクト】
【ウィンド・カッター】
【ウィンド・シュート】
【ウィンド・インパクト】
【トルネイド】
土魔法 Lv7
【アース・ウォール】
【アース・フォール】
【アース・ショット】
【アース・ニードル】
【ロック・レイン】
【ロック・ブレス】
【ガイア・クエイク】
光魔法 Lv7
【ライト・ショット】
【ライト・アロー】
【ライト・ランス】
*回復魔法
【ヒール】
【ハイ・ヒール】
【エリア・ヒール】
【キュア】
【ハイ・キュア】
*聖魔法
【プュリフィケイション】
闇魔法 Lv7
【ダーク・ショット】
【ダーク・ランス】
【ダーク・エリア】
*影魔法
【影収納】
【影渡り】
雷魔法 Lv5
【スタン】
【サンダー】
【サンダー・レイン】
【サンダー・スパーク】
氷魔法 Lv5
【アイス・ショット】
【アイス・ランス】
【フリーズ】
【ブリザード】
詠唱破棄
魔力操作 Lv5
魔力感知 Lv4
魔力制御 Lv4
魔力遮断 Lv4
身体強化 Lv4
身体制御 Lv4
気配遮断 Lv4
気配察知 Lv4
恐怖耐性 Lv4
状態異常無効 NEW
鑑定 LvMAX
ストレージ
言語翻訳
水操作
念話
夜目
千里眼
隠蔽
幸運度増大
天候操作(雨降)NEW
念力 NEW
変化 NEW
霊体化 NEW
生活魔法 [ウォーター][ファイヤー][ライト][クリーン][ドライ]
召喚魔法 [召喚精霊 ペロ(水の大精霊 白蛇 幼体)]
__________________________
(全体的に数値が上がっている。それにペロが大精霊になったので使える能力が増えてるよ)
『マスターが病気にかからないと言ったのは、あの泉で眼をやられた時に私が後から状態異常無効化を組み入れたからです。
賢者の石の解放率も一割を超えたので、マスターが望むなら必要な能力を組み入れる余裕がありますがどうしますか?』
(今はお腹いっぱいだよ。便利な能力も使えこなせなくては意味がないし、当分新しい能力はいいかな。それより、ペロの能力って何気に凄いよね?夏の雨不足の時に雨を降らせたら畑に水まきしなくて助かるし)
『天候操作は、神力がないとできませんがまだ神力の数値が低いので広範囲に雨を降らすことはできません。だいたい、学校のグランドぐらいの広さですね』
(そうなんだ。と、なるとちっちゃい雲が現れるのか?後で実験してみたい)
『他にも変化や霊体化という能力も追加されています。普通にこの術式を組み込むには賢者の石の解放率が四割を越えないと無理です。そういう面では先んじてペロを召喚精霊としてテイムできたのは、嬉しい誤算ですね』
《呼んだ?》
ペロの話をしてたら、亜空間から顔を出した。
「呼んでないけど、ペロの話をしてたんだ。ペロは優秀だってね」
《へへ、そんなの当たり前じゃない。それより、ここどこよ?》
ペロの呑気な声が響いた。
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