だいすきなひと

まろん

文字の大きさ
7 / 20

忘れられない一日

しおりを挟む
 初めてふみふみの家にお邪魔した。男の人の家にしては綺麗だ。フローラルの良い匂いが漂っている。好感度がさらに上がった。
 私は眠かったのでソファーで寝ていい?と聞くとベッドで寝ていいよと言ってくれた。優しい。その優しさが好きだ。普段意地悪なくせにそういうところが好きなのだ。
 私はその日ジーパンを履いていたため寝心地が悪いのは嫌なのでふみふみにズボンを借りた。なんだかカップルみたいだ。一人でルンルンしていた。時間が止まって欲しいと思ったほどだ。
 ふみふみは俺シャワー浴びると言ってお風呂に入っていった。
 その間に私はいろいろ考えた、ふみふみと付き合えたら絶対幸せだ。でも私は振られた。まず好きとはなんなのかわかってないし、でもとりあえず今は幸せだからいいか。と。ふみふみがお風呂から上がる前に寝ようと思っていた。出てきたら絶対緊張して寝れないからだ。だがシャワーを浴びるのはものすごく早くあっという間に出てきてしまった。
私はとっさに寝たふりをした。だが、ふみふみが質問してきたのであっさり答えてしまったのだ。
やっぱり起きてるんだと言われた。そんな瞬間で寝れるわけがない。

実は次の日テストがあった。全くのノー勉だ。やばい。しかし現在時間は夜中の2時半。今更もがいても無理。持ち込みオーケーだしいいやと思いふみふみと一緒に過ごす一夜の幸せを噛みしめることにした。
 
ふみふみは気を使って自分はソファーで寝ると言った。私はそれは嫌だ、やっぱり私がソファーで寝る!それか一緒に寝ようと言った。ダメ元で言ったが、じゃあ一緒に寝ると横に来てくれた。
ベットは広い二人が横になってもぶつからないこれなら問題ないと思った。
寝れる時間は4時間。少なすぎる。だか次の日はテスト。少しでも寝ないとと思い隣でケータイゲームをやるふみふみに先に寝るねおやすみと言って寝た。


2時間後の4時半。目が覚めた。ふみふみは小さないびきをかいている。寝顔も可愛い。抱きしめたい。でも私は襲わないと約束した。しばらくふみふみの寝顔を眺めた。そして夢のような幸せを噛み締めて再び眠りについた。

目覚ましの音に気づき起きるとふみふみはソファーで寝ていた。あれ?私の寝相が悪かったのかな?それとも暑かったのかな?いろいろ疑問はあった。考えていると再びベットに戻ってきた。おはよう!というとおはよう~と返ってきたがそのまままた眠りについた。可愛い。クマさんだ。
起きて~学校遅れちゃうよ~と言いながらふみふみの体を揺する、うるさい~もう少し寝る~と返事が。全く困ったものだと思ったが、もう少し一緒に入れるならいいかなと思いふみふみの背中を眺めた。そして自然とぎゅっとした。暖かい。離れたくない。そう思った。
30分くらい寝たと思う。パッと目が覚めふみふみ!起きて!遅れちゃうよ!と再び揺らしたすると私と向き合うように寝が入りを打った。
寝ぼけたふみふみも可愛い。ほっぺを引っ張ったり、頭を撫でたりした。ふみふみの唇は少し分厚くキスしたくなる唇をしている。
好きだ。その想いが先走った。ふみふみの唇にそっとキスした。ふみふみは驚いていた。襲わないって言ったじゃん~!って。ごめんごめん。と謝った。
それから再び、ふみふみにキスしてもいい?と聞いたら、いいよ。と言ってくれた。もう二度とないと思う。ふみふみとキスできるタイミングなんて。一生分の想いを胸にふみふみにキスをした。
暖かい、柔らかい。幸せで溢れた瞬間だった。
こんな幸せな朝を迎えたのは21年間で初めての経験だった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

処理中です...