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15話 初デート?
翌日、目を覚ますとかなり部屋が明るくなっていた。
寝過ぎたかなあと思って枕元のスマホで時計を見ると、11時をすぎたあたり。まあ許容範囲の朝だなと思い直して起きあがろうとすると、ひかるが抱きついていて上手く体が動かせない事に気がついた。
これも元からのひかるの癖だ。こいつは抱き枕が無いと眠れないタイプなのだ。
勝手に掛け布団や毛布を抱いていてくれる日の方が多いのだが、時々こんな風に俺がターゲットになることもある。しっかりと腹に巻き付いたひかるの腕は、どこにそんな力を隠していたのか振り解けそうにも無かった。
「ひかるー起きて」
「んー……………」
寝ぼけたひかるがうなじに顔を寄せてぐりぐりを額を押し付けてきた。なんだか仕草が猫みたいだ。皮膚の薄いところに髪が当たって、ぞわぞわくすぐったくて肩をすくめる。笑いながらやめろと言って腕を軽く叩くと、数回繰り返してやっと腕の力が緩んだ。
身を捩ってなんとかひかるの腕から抜け出して起きる。お昼くらいには家を出たいなと考えながら、とりあえず顔を洗って歯を磨いた。
歯ブラシを加えて部屋に戻ると、ひかるが眠そうな顔をして起き上がっていた。
「おはよ、起きたんだ」
「……おはよ。僕一旦自分の部屋で準備してくる」
「はーい。鍵は?」
「持ってないや。合鍵貸して」
「ドアに張り付いてるケースに入ってるよ」
のろのろと眠そうに返事をしながら、ひかるが廊下を歩いていった。もう行くの?と声を掛ける間もないままガチャガチャと鍵を探す音がしたと思ったら、寝癖のままひかるが部屋を出ていった。
ちなみに一度俺が鍵を紛失して以降、俺たちは念の為スペアキーをお互いに預けている。
今日それがまた役に立ったから良かった。…流石に寝ぼけたひかるに、ベランダを渡らせるのは嫌だったし。
1人になった部屋でクローゼットを開けて洋服を眺める。
楽なスウェットやTシャツと、ネイビーのシャツが目についた。特別気に入っているわけでもない、しょっちゅう大学にも着て行くくたびれた服だった。
デートならちょっとはカッコつけた服でも着た方がいいのかなあとぼんやり考えて、もう少し念入りにクローゼットを漁った。
--------
中途半端な時間でも、休日の都内は人で溢れかえってごちゃごちゃしていた。
目当ての展示もそこそこ待機列ができていて、先に簡単に昼食を済ませてからひかると2人で並んで、でっかいフィギュアやグッズを見て回った。
別に俺もひかるも熱心なファンというわけでは無かったけど、過去に夢中でプレイしていたゲームのキャラクターが目の前にドンと立っているとテンションは上がる。
部屋着にでもしようかなとロゴの入ったTシャツを買おうとしたら、同じことを考えたひかるが同じTシャツを買っていたところだった。
まあ、外で着なければいいかと話し合って、色違いのTシャツを買って展示ブースを離れた。
「ひかる、あとどっか行きたいとこあるの?」
「んー、あとは服とかちょっと見たい」
少し疲れてカフェに入って、パフェをつっつきながらこの後の予定を立てる。古いビルの地下に降りた先にある小さな喫茶店は、人も少なくてこぢんまりとしていて居心地が良い。
上にプリンが乗っかったパフェはなかなかバランスを保って食べるが難しく、慎重にスプーンで掬わないといけない。若干重かったなと思いながら、シャーベットの盛り合わせを頼んだひかるをちょっと羨ましく思った。
「茉理の重そうだね」
「ね。思ったよりすごいの来ちゃった」
「こっちちょっと食べる?」
俺が返事をするより前に、ひかるがシャーベットを掬ったスプーンをこっちに向けていた。
今までもお互い何の気なしにこういう事はしていたけど、仮でも恋人だって思うとこんな事すら何となくちょっと気恥ずかしくなる。
でもまあ照れてるところを見られる方が嫌なので、黙ってさっさとアイスを頬張った。
いちごとレモン。果肉入りのシャーベットは、ほとんど甘さを感じないフレーバーだった。
「……俺もそっちにすれば良かった」
俺がぼそっと呟くと、ひかるが呆れたように笑う。
「茉理のそういうところ末っ子っぽい」
「どういう事。子供っぽいって言いたいの?」
「そうじゃなくて、なんか素直なところとか、甘え方がわかってる感じ」
「……俺、そんななの」
仕切りが高く、半個室のようになっている喫茶店の角の席は不思議とリラックスして会話ができる。傾いてきた陽の光も、ここまでは届かず少し薄暗いのが時間も忘れられてちょうどいい。
くだらない話をしながら、ひかると2人で時間を潰すのにカフェに入るのなんていつぶりだろうとしみじみ思った。
いつも2人で出かけたって、さっさと目的を済ませて帰宅するのが俺たちだった。映画に行ったりスポーツ観戦に行ったり、趣味が合う分2人で出かける事はあったけど、その前後でゆっくりお茶するなんて、もしかしたらした事も無かったかもしれない。
ささっと帰るのもそれはそれで気が楽で好きだったけど、今日のはそれと全然違って新鮮だった。
デートだからか。
なんだかそう思ったら少し気恥ずかしくなったけど、それより少し嬉しさが勝つ。
ひかるが自分の分のデザートを自分のスプーンで相手にしれっと分けたりするような男だって事はあまり知らない事だったから、それを知れたのもちょっとだけ嬉しかった。
「食べ終わったら、さっき通ったとこまた行きたいかも」
「いーよ。てかひかるもう食べ終わったもんな、急いで食べるから待ってて」
「別に急がなくていいよ。茉理がもぐもぐしてるとこ見てんの割と好きだし」
「……聞いた事ないんだけどそんなの。どういうこと?」
「いや…美味しそうに食べるじゃん。見てて気分良い」
「…………なんかヤダ、あんま見ないで」
食べているところを観察されるのはあまり良い気もしなくて、ペースをあげて黙々と食べる。
ひかるは笑っていたけど、視線は少し感じていたから多分本心で言ったんだろうなと思った。余計に恥ずかしい。一口の量を大幅に増量させ甘ったるさを紅茶で流し込むという、カフェに申し訳なくなるような食べ方をして俺は早々にプリンパフェを片付けた。
----------
それから2人でダラダラ買い物をして、アクアリウムショップで謎に金魚を見て飼えないか真剣に話して、最後に日用品の買い足しが終わる頃にはすっかり夕方になっていた。
帰宅ラッシュが始まる前に帰ろうと言っていたはずなのにしっかり重なってしまい、気が重くなるくらいホームに人がごった返していて、2人で思わずため息をつく。
1本まずは乗れそうにもない満員電車を見逃して、10分後に来る次の電車を2人で待った。
「この時間長く感じるよな」
「本当にね。奇跡的に席が開くように徳でも積もうかな。あそこに落ちてるゴミ拾うか」
「そんな動機で積んだ徳なんか無効だよ。意味無し行動すんなって」
くだらない話をしているうちに、さっきの電車と負けず劣らず人が詰め込まれた電車が到着した。
ぎゅうぎゅうに押されながらどうにか乗り込んで、2人で潰されそうになりながら反対の扉付近まで流された。
扉が閉まってしばらくしてからガタン、と大きく車体が揺れて電車が動き出す。人の波に押されてそのままバランスを崩してひかるにもたれかかる。咄嗟にひかるが俺の腰に腕を回して、ぐっと引き寄せた。俺と同じくらいの体格で腕だって同じくらいの太さなのに、簡単に片腕だけで支えられてしまった。
「…………ごめん」
「………………いいよ、大丈夫」
あんまりな満員電車だから、誰も俺たちの方に見向きもしない。
俺が自分で立てる体制に直してからも、ひかるは腰にら腕を回して抱き寄せたままだった。
列車が揺れるたび、硬い腕と指先にぐっと力が入るのが分かる。ひかるが近い。ハグしている時くらいの距離感だった。顔を見れなくて、視線を落としてシャツのボタンをじっと見ていた。
こんなに混み合うのはせいぜい数駅間だけで、あと二駅もやり過ごせばかなり車内が空くのはお互い知っていた。だからこんな体制でいるのも10分無いくらいの短い間だけのはずなのに、俺は変に緊張してしまってとてつもない長い時間に感じてしまう。
腰を支えられていると、どうしてもセックスの時を思い出してしまう。後ろからする時も上に乗せられた時も、がっしり掴まれて良いように揺さぶられた。当たり前だけど自分がそっち側になったのは初めてで、指先が食い込むほど押さえつけられたのは正直結構興奮した。腰に回された腕に力が入るたび、ホールド感に余計なことを思い出して緊張で体が硬くなった。
こんなところで思い出すことじゃない。腰を触られたくらいでなんだ。こんな事でいちいち抱かれた時のことを思い出すなんて、それは流石に変態だって。
俯いてつま先を凝視しながら関係ないことを考える。今日の夕飯何にしようかな。まだパフェが腹の中に残ってるし、さっぱりしたのにしよう。ひかるもこのままうちに来るなら、簡単に料理してもいいな。あっまたひかるが出てきた。一旦離れよう。
1人でぐるぐる考えていたら、急にひかるが腰に回してた手を移動させて、尻をするっと撫でた。
「うぎゃっ!は、何?!」
「すごい難しそうな顔してたから」
極力小声でそう言って睨みつける。ひかるは気にした様子もなく、なんなら少し楽しそうにしていた。
仕返しがしたくて、つま先でひかるの足を何度か蹴った。本当は踏んづけてやりたかったけど、最近買ったばかりだと言うスニーカーを履いていたからそれはやめておいてあげた。
結局満員電車はもう少し続いて、ほとんど車内ではずっとひかるに支えられていた。ただ、イタズラで尻を触られたことに関しては俺は最寄駅についてもまだ許せていなくて、結局ひかるの家でひかるが2人分夕食を作る形で償ってもらうことにした。
ひかるがチャーハンを作っているときに仕返しとして思いっきり尻を鷲掴みしたが、全然気にしてる様子もなくて俺は余計に恥ずかしくなった。
寝過ぎたかなあと思って枕元のスマホで時計を見ると、11時をすぎたあたり。まあ許容範囲の朝だなと思い直して起きあがろうとすると、ひかるが抱きついていて上手く体が動かせない事に気がついた。
これも元からのひかるの癖だ。こいつは抱き枕が無いと眠れないタイプなのだ。
勝手に掛け布団や毛布を抱いていてくれる日の方が多いのだが、時々こんな風に俺がターゲットになることもある。しっかりと腹に巻き付いたひかるの腕は、どこにそんな力を隠していたのか振り解けそうにも無かった。
「ひかるー起きて」
「んー……………」
寝ぼけたひかるがうなじに顔を寄せてぐりぐりを額を押し付けてきた。なんだか仕草が猫みたいだ。皮膚の薄いところに髪が当たって、ぞわぞわくすぐったくて肩をすくめる。笑いながらやめろと言って腕を軽く叩くと、数回繰り返してやっと腕の力が緩んだ。
身を捩ってなんとかひかるの腕から抜け出して起きる。お昼くらいには家を出たいなと考えながら、とりあえず顔を洗って歯を磨いた。
歯ブラシを加えて部屋に戻ると、ひかるが眠そうな顔をして起き上がっていた。
「おはよ、起きたんだ」
「……おはよ。僕一旦自分の部屋で準備してくる」
「はーい。鍵は?」
「持ってないや。合鍵貸して」
「ドアに張り付いてるケースに入ってるよ」
のろのろと眠そうに返事をしながら、ひかるが廊下を歩いていった。もう行くの?と声を掛ける間もないままガチャガチャと鍵を探す音がしたと思ったら、寝癖のままひかるが部屋を出ていった。
ちなみに一度俺が鍵を紛失して以降、俺たちは念の為スペアキーをお互いに預けている。
今日それがまた役に立ったから良かった。…流石に寝ぼけたひかるに、ベランダを渡らせるのは嫌だったし。
1人になった部屋でクローゼットを開けて洋服を眺める。
楽なスウェットやTシャツと、ネイビーのシャツが目についた。特別気に入っているわけでもない、しょっちゅう大学にも着て行くくたびれた服だった。
デートならちょっとはカッコつけた服でも着た方がいいのかなあとぼんやり考えて、もう少し念入りにクローゼットを漁った。
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中途半端な時間でも、休日の都内は人で溢れかえってごちゃごちゃしていた。
目当ての展示もそこそこ待機列ができていて、先に簡単に昼食を済ませてからひかると2人で並んで、でっかいフィギュアやグッズを見て回った。
別に俺もひかるも熱心なファンというわけでは無かったけど、過去に夢中でプレイしていたゲームのキャラクターが目の前にドンと立っているとテンションは上がる。
部屋着にでもしようかなとロゴの入ったTシャツを買おうとしたら、同じことを考えたひかるが同じTシャツを買っていたところだった。
まあ、外で着なければいいかと話し合って、色違いのTシャツを買って展示ブースを離れた。
「ひかる、あとどっか行きたいとこあるの?」
「んー、あとは服とかちょっと見たい」
少し疲れてカフェに入って、パフェをつっつきながらこの後の予定を立てる。古いビルの地下に降りた先にある小さな喫茶店は、人も少なくてこぢんまりとしていて居心地が良い。
上にプリンが乗っかったパフェはなかなかバランスを保って食べるが難しく、慎重にスプーンで掬わないといけない。若干重かったなと思いながら、シャーベットの盛り合わせを頼んだひかるをちょっと羨ましく思った。
「茉理の重そうだね」
「ね。思ったよりすごいの来ちゃった」
「こっちちょっと食べる?」
俺が返事をするより前に、ひかるがシャーベットを掬ったスプーンをこっちに向けていた。
今までもお互い何の気なしにこういう事はしていたけど、仮でも恋人だって思うとこんな事すら何となくちょっと気恥ずかしくなる。
でもまあ照れてるところを見られる方が嫌なので、黙ってさっさとアイスを頬張った。
いちごとレモン。果肉入りのシャーベットは、ほとんど甘さを感じないフレーバーだった。
「……俺もそっちにすれば良かった」
俺がぼそっと呟くと、ひかるが呆れたように笑う。
「茉理のそういうところ末っ子っぽい」
「どういう事。子供っぽいって言いたいの?」
「そうじゃなくて、なんか素直なところとか、甘え方がわかってる感じ」
「……俺、そんななの」
仕切りが高く、半個室のようになっている喫茶店の角の席は不思議とリラックスして会話ができる。傾いてきた陽の光も、ここまでは届かず少し薄暗いのが時間も忘れられてちょうどいい。
くだらない話をしながら、ひかると2人で時間を潰すのにカフェに入るのなんていつぶりだろうとしみじみ思った。
いつも2人で出かけたって、さっさと目的を済ませて帰宅するのが俺たちだった。映画に行ったりスポーツ観戦に行ったり、趣味が合う分2人で出かける事はあったけど、その前後でゆっくりお茶するなんて、もしかしたらした事も無かったかもしれない。
ささっと帰るのもそれはそれで気が楽で好きだったけど、今日のはそれと全然違って新鮮だった。
デートだからか。
なんだかそう思ったら少し気恥ずかしくなったけど、それより少し嬉しさが勝つ。
ひかるが自分の分のデザートを自分のスプーンで相手にしれっと分けたりするような男だって事はあまり知らない事だったから、それを知れたのもちょっとだけ嬉しかった。
「食べ終わったら、さっき通ったとこまた行きたいかも」
「いーよ。てかひかるもう食べ終わったもんな、急いで食べるから待ってて」
「別に急がなくていいよ。茉理がもぐもぐしてるとこ見てんの割と好きだし」
「……聞いた事ないんだけどそんなの。どういうこと?」
「いや…美味しそうに食べるじゃん。見てて気分良い」
「…………なんかヤダ、あんま見ないで」
食べているところを観察されるのはあまり良い気もしなくて、ペースをあげて黙々と食べる。
ひかるは笑っていたけど、視線は少し感じていたから多分本心で言ったんだろうなと思った。余計に恥ずかしい。一口の量を大幅に増量させ甘ったるさを紅茶で流し込むという、カフェに申し訳なくなるような食べ方をして俺は早々にプリンパフェを片付けた。
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それから2人でダラダラ買い物をして、アクアリウムショップで謎に金魚を見て飼えないか真剣に話して、最後に日用品の買い足しが終わる頃にはすっかり夕方になっていた。
帰宅ラッシュが始まる前に帰ろうと言っていたはずなのにしっかり重なってしまい、気が重くなるくらいホームに人がごった返していて、2人で思わずため息をつく。
1本まずは乗れそうにもない満員電車を見逃して、10分後に来る次の電車を2人で待った。
「この時間長く感じるよな」
「本当にね。奇跡的に席が開くように徳でも積もうかな。あそこに落ちてるゴミ拾うか」
「そんな動機で積んだ徳なんか無効だよ。意味無し行動すんなって」
くだらない話をしているうちに、さっきの電車と負けず劣らず人が詰め込まれた電車が到着した。
ぎゅうぎゅうに押されながらどうにか乗り込んで、2人で潰されそうになりながら反対の扉付近まで流された。
扉が閉まってしばらくしてからガタン、と大きく車体が揺れて電車が動き出す。人の波に押されてそのままバランスを崩してひかるにもたれかかる。咄嗟にひかるが俺の腰に腕を回して、ぐっと引き寄せた。俺と同じくらいの体格で腕だって同じくらいの太さなのに、簡単に片腕だけで支えられてしまった。
「…………ごめん」
「………………いいよ、大丈夫」
あんまりな満員電車だから、誰も俺たちの方に見向きもしない。
俺が自分で立てる体制に直してからも、ひかるは腰にら腕を回して抱き寄せたままだった。
列車が揺れるたび、硬い腕と指先にぐっと力が入るのが分かる。ひかるが近い。ハグしている時くらいの距離感だった。顔を見れなくて、視線を落としてシャツのボタンをじっと見ていた。
こんなに混み合うのはせいぜい数駅間だけで、あと二駅もやり過ごせばかなり車内が空くのはお互い知っていた。だからこんな体制でいるのも10分無いくらいの短い間だけのはずなのに、俺は変に緊張してしまってとてつもない長い時間に感じてしまう。
腰を支えられていると、どうしてもセックスの時を思い出してしまう。後ろからする時も上に乗せられた時も、がっしり掴まれて良いように揺さぶられた。当たり前だけど自分がそっち側になったのは初めてで、指先が食い込むほど押さえつけられたのは正直結構興奮した。腰に回された腕に力が入るたび、ホールド感に余計なことを思い出して緊張で体が硬くなった。
こんなところで思い出すことじゃない。腰を触られたくらいでなんだ。こんな事でいちいち抱かれた時のことを思い出すなんて、それは流石に変態だって。
俯いてつま先を凝視しながら関係ないことを考える。今日の夕飯何にしようかな。まだパフェが腹の中に残ってるし、さっぱりしたのにしよう。ひかるもこのままうちに来るなら、簡単に料理してもいいな。あっまたひかるが出てきた。一旦離れよう。
1人でぐるぐる考えていたら、急にひかるが腰に回してた手を移動させて、尻をするっと撫でた。
「うぎゃっ!は、何?!」
「すごい難しそうな顔してたから」
極力小声でそう言って睨みつける。ひかるは気にした様子もなく、なんなら少し楽しそうにしていた。
仕返しがしたくて、つま先でひかるの足を何度か蹴った。本当は踏んづけてやりたかったけど、最近買ったばかりだと言うスニーカーを履いていたからそれはやめておいてあげた。
結局満員電車はもう少し続いて、ほとんど車内ではずっとひかるに支えられていた。ただ、イタズラで尻を触られたことに関しては俺は最寄駅についてもまだ許せていなくて、結局ひかるの家でひかるが2人分夕食を作る形で償ってもらうことにした。
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