【完結】まつりくんはオメガの自覚が無い

りちょ

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27話※ 2回目のヒート

ひかると付き合ってからは自分でもちょっと引くくらい俺は浮かれていた。
エッチをした翌日は張り切って朝食を作っておはようのキスまでして、最寄り駅まで歩くのにひかるにちょっかいを出したり手を突っついたりして、いつも以上に大学でも隣に引っ付いて歩いた。

ひかるは他所ではあんまりベタつかないタイプだから自分からちょっかいはかけてこなかったけど、まあでも俺の行動は黙って全部受け止めてたから満更でもなかったんだと思う。俺が自分で頼んだ学食の唐揚げ丸々一個をあーんして食べさせた時も、とくに躊躇することも無く俺の箸から食っていて、近くに座っていた同じゼミのメンバーが若干驚いて引いていた。

たまたま本を借りにきてひかると話していた酒井を見つけた時も、その場に2人しかいなかったからわざわざ近寄って「酒井!ひかると付き合った!マジでありがと!」とはっきり宣言して目の前でひかるのほっぺたにチューしたら、流石にちゃんと怒られた。

「俺はお前たち2人とは友達だと思っているので、あんまり友達のラブシーンは見たくないから控えてほしい、俺以外の前でもやらない方がいい」と言った内容をこんこんと酒井から2時間ほど説教され、流石にちょっと大学の中では落ち着くことにしたのだった。

それでも人目につかないところでは、それこそ初めて恋人を持った時みたいにいちゃついた。
講義中突っつきあったり、帰り道にいつもより寄り道したり、人目のつかないところでキスしたり。
とにかくふわふわ浮かれていた。毎日幸せだった。


その勢いで俺はヒート管理アプリの通知が来たにも関わらず、まあひかるが居るしいいかと抑制剤を飲むのをやめてしまったのだった。


---------


朝目が覚めて、真っ先に自分は熱を出したんだと思った。
全身がダルくて熱くて、身体に上手く力が入らない。たまたまひかるとは別々に過ごしていた日だったから、移すことにならなくて良かったと呑気に考えてゆっくり起き上がった。

ベッドから降りて体温計を探している間も、頭がぐらぐら揺れている気がした。息も上がってきたし、何となく気分が優れなくてムカムカする。
大学は無理だなあ、悪いもんでも食ったかなと1人考えながら体温計と、脱ぎ捨ててあったひかるのシャツもついでに手に取る。起き上がったついでに飲み物も用意しておこうと冷蔵庫から飲みかけのペットボトルを取り出して、近くにあった洗濯カゴに入れてあったひかるの服もあるだけ抱えてベッドに戻った。

体温計を脇に挿して、持ってきた服を適当にかき集めてその中心にごろんと横になる。

起きてからまだ10分程度しか経っていないのに、明らかに体調が悪化している気がする。病院に行った方が良いな、保険証どこにしまっていたっけ。ぼんやりする頭で考え事をしながら、顔のすぐ近くに置いておいたひかるのシャツを嗅いだ。
部屋着として使っていたからか、一段と匂いが濃い。ひかるはあんまり体臭が無くて、服の匂いも柔軟剤や香水、部屋着も移ったボディソープの匂いばっかりだが、襟や脇のあたりはちゃんとひかるの匂いがした。

すんすん必死に匂いを嗅ぎながら、無意識に手を下半身に伸ばす。ウエストのゴムが伸びたジャージを適当に下ろして、下着の中に手を突っ込むとどっちももう反応していてぐずぐずだった。ペニスは一旦放置して、ぐしょぐしょになった女性器を撫でる。もう指も入りそうだったからさっさと突っ込んで、腹の裏側のざらざらを擦った。気持ちいい。とぷ、と愛液が奥から溢れたのが分かった。
もうこの時点で体温計はずり落ちていて、エラーを知らせる電子音が虚しく響いていた。


「ん、ン゛…………………ぁ、ッはぁ、う゛……………ひかる、………ッ」


名前を呼んでいると、ひかるに犯されてる気分になって余計に気持ちいい。持ち込んだ服の山に身体を突っ込んでくるまって、匂いの強い部屋着を握りしめて嗅ぎながら必死にナカをぐちゅぐちゅ掻き回す。熱くて苦しくて切なくて、我慢できなくなってペニスも一緒に擦るとすぐにイけた。びゅるびゅる精液を吐き出しながら、ナカも締め付けて思いっきり達した。

しばらく余韻に浸ってぼーっとした。
それから飛び散った精液がひかるの服にかかってしまったのを見て、俺はハッと我に返ったのだった。



「これ風邪じゃない……ヒートだ………!!」



間抜けな俺がそう1人でつぶやいたのとほとんど同時くらいに、ガチャリと鍵が開く音がする。

枕元で放置されたスマホの画面に、ひかるからの不在着信が見えた。いつまで立っても部屋から出てこない俺に、寝坊してると思い込んだひかるが丁寧に起こしにきたようだった。

1Kの間取りなんて、玄関からリビングまでの距離がほぼ無い。多分玄関のドアを開けた段階で俺にあてられたんだろうひかるが、赤い顔をして部屋に入ってきた。興奮してるのを隠しきれてない表情をしていて、腹の奥が震える。なんで薬飲んで無いんだよバカ、とでも言いたげな目をしていた。


「…………、ぇ、えへ…………」



俺もさすがに、バカだったと思う。

どうしようもないので、とりあえず笑って誤魔化した。


薄手のアウターも脱がないまま、ひかるがベッドに乗って俺にキスをした。口を開いて受け入れるとすぐに舌を入れられて、絡め取られて噛みつかれた。いつもの甘噛みより痛みを感じた。じんわり鉄の味がしたから多分血も出ていて、それがひかるに食べられているようでどうしようもなく興奮した。ひかるの匂いが濃い。顎を掴んでいる指先も強引に捩じ込まれた舌も押し付けられた下半身も全部熱い。キスしかしてないのに、じんじん指先が痺れるほど気持ちよかった。

ぐずぐずに思考が溶かされていくのがわかる。
俺に反応してこんなに興奮してるひかるがかわいい。必死に俺のこと欲しがってるのが嬉しかった。
興奮しすぎて黙ったままのひかるが、俺の服を脱がして首筋に噛みついた。一瞬頭が真っ白になる。ガクガク震える俺のことを無視して、ひかるが何回も喉や鎖骨、肩に噛み付いたり吸い付いたりして痕を残した。

そっか、今噛まれたら番になっちゃうんだ。正真正銘ひかる無しじゃ生きられなくなっちゃうんだ。元々そのつもりで俺は告白していたから、余計に期待してしまってじわじわ腹の奥が熱くなる。



「挿れて……ひぐ、ぅ、う……っ、もうむり、ひかる………ッ」

「………ッはぁ、けがさせたく無いから、がまんしてんだってこっちは………ッ!」

「いーよぉそんなん……ッ、こっちのがキツい、あ゛、んぅ、う…………ッッ!!」


ひかるはかなり前戯が丁寧みたいで、こんな状況でもすぐに突っ込んだりはしないようだった。
珍しく勃起したままの俺のペニスをしゃぶりながら、膣に指を挿れてゆっくり掻き回していた。
慣れてないところにぶち込まれるより、こんな風に強い快感をいっぱい与えられる方がよっぽど辛い。


口に含んだペニスの先端を舌でくすぐりながら、中に入れた指先は気持ちいいところばっかりトントン叩く。
全部全部好きな人から、世界で一番大切な人から、腰が砕けるほどの快感を与えられていると思うとゾクゾク背筋が震える。
腰が勝手に動いてしまって、ひかるの喉にペニスを突き立ててしまった。


「はッ………!!くち、やめ……………んぁ、あっ、ッは、ぁ゛………………………………!!♡♡」

「ん、…………ン゛、んん、う………………」


身体の外側も内側も気持ちよくされたらもう耐えられるわけ無くて、咥えられたまんま思いっきり射精してしまった。ひかるが口で全部受け止めてると思うと、なんだか泣きそうなくらい情けない。
じゅぅう、と最後に吸い上げてまで俺の精液を啜ったひかるが、きゅっと口をキツく結んだまま今度は顔を寄せてきた。射精の余韻にぜえはあ息をしたままポカンとしていると、その間抜けな顔のまま顎を掴まれてキスされた。
どろりと生臭いものが口の中に流し込まれる。


「んぶッ!?ッッぶ、はぁッ!!!!」

「ぷはッ、…………ん、……ッ」


何を口ん中に入れられたのか理解した俺が思いっきり吹き出しても、ひかるは全然怯まない。
それどころか俺の顔に飛び散った精液を指で拭ってまた口に入れてきた。
ヒートで発情状態だったんだとしても、自分の精液飲まされて興奮できるほど俺は変態でもナルシストでも無い。何してくれたんだと睨みつけても、ひかるはなんだか楽しそうだった。


「……茉理、全部飲んだらご褒美あげる」

「ん゛ーー……………ぇ………………?」

「……ほら、頑張って。手伝うから。……できるよな?」


口の端に垂れていた精液も戻されて、蓋をするようにまたキスをされる。ひかるの口に残ってた分まで流し込まれて、青臭い匂いにまたえずきそうになった。
だけど一言できるよな?と、釘を刺されて、なんだか抵抗できなくなってしまった。それどころか、ちょっと従いたくなった。
ぐりぐりと股間にひかるの勃起が押し当てられる。悔しいことにそれだけでご褒美が何なのか俺は想像してしまったみたいで、ずくんと下腹が疼くのが分かった。

ぼんやりする頭の中、それ目当てに必死に喉を動かして、ひかるに言われた通りに俺は自分のを飲み下すことにした。


「ん゛………………グ、……ッ、んン゛……」


嗚咽を堪えた声が漏れる。喉の奥が苦味で痺れた。
キスでぴったり口を塞がれて舌を優しく撫でられていて、吐き出すこともできない。嫌な匂いや味を意識しないようにしながらひかるの舌に集中して、俺は喉に絡まるどろどろをどうにか飲み込んだ。


「…………ッはあ、ぅ、のんだ….!」

「べーして見せて」

「ン゛ー……!!」

「本当だ、…はは、じゃあご褒美」

「えっ、あ、……………ア゛、ぁ゛あ゛あ゛………………ッ!?♡♡」


ひかるもひかるで、限界だったんだろうなと思った。いつの間にかゴムをつけていたようで、中途半端に服を下ろして広げただけの状態で奥まで一気にぶち込んできた。



「あ………………ッッ!!~~~~~~~ッ、ぅ、あ゛…………………!!♡」

「はーーッ、ほんとバカで、ッかわいい、なんでも言うこと聞いちゃってさ………」

「は……ッ!?ア゛ッ………おま、おまえが、あッ……!♡、う゛ぁ………ッ!」

「………んなことしなくたって、挿れたに、決まってんじゃん…ッ!」

「んえ………?ッはあ!?あ゛………!!!ア゛…………………………ッッ♡、ひ、ぁ、あ……………ッ!!!」



腰を掴んで一番奥まで届くようにして、何度も何度もひかるが一番気持ちいいところを突き上げる。
だからそこってそんな乱暴に扱っていいところじゃ無いはずなんだって。1発で探り当ててくんなバカ。普通は慣れてきたころに少しずつ身体が開いていって、そうなってからやっと触っていいくらいの敏感で柔らかい大切なところなのに、初手でガツガツぶん殴られてその度に頭が真っ白になった。



「あ…………ひ……ッ、…………ッかは、んぁ゛、あ゛ー………………ッッ♡」



ひかるの熱くて硬いのが身体の内側を蹂躙する。ずっとずっとほしくてたまらなかったもので満たされて、勝手に幸せになってしまう。奥の弱いところを穿たれるたび、弱点を乱暴に弄ばれるたび、ひかるに身体の権利を全部開け渡している気分になってしまってどうしようもなく興奮した。

結局俺は、ひかるになら何されたってどうされたっていい。身体中とろとろにしちゃって、簡単に奥まで招き入れているのは俺の方だ。

理性がぐずぐずに溶かされる。愛されてる確信があるからこそ、前よりずっとひどく、ひかるだけしか見えなくなっていく。
怖くなって手を伸ばすと、すぐにひかるが指同士を絡めて手を握ってくれた。嬉しかった。あったかくてそれが嬉しくて、じんわり涙が滲んだ。

手を繋いだまま、ひかるが覆い被さって抱きしめてくれる。後頭部に回された手に力が入っていて、俺とおんなじくらい興奮して気持ちよくなってんのかなと思った。そうだったらいい。そうじゃなきゃヤダな。薄い耳に舌を這わせて軽く甘噛みする。揺さぶられながらだから丁寧にはできなかったけど、小さくひかるが声を漏らしたのは分かった。


「っあ、はーっ、はぁっ、まつり、まつり………ッ!」


薄手のコートがガサガサ擦れる音と、ベルトがぶつかる金属音が煩わしく響く。お互いまとまに服を脱がないまま急いで繋がったから、熱が衣類にこもって余計に息が上がる。
繋いだままの手が汗で滑った。興奮して開きっぱなしのひかるの口から唾液が垂れて、ちょうど俺の顎あたりを濡らした。脳がグラグラ揺れてるんじゃないかと錯覚するくらい、ひたすら目の前の男に溺れた。
ひかるの匂いが濃い。匂いというか、これってフェロモンなのかもしれない。息を吸うたびに肺の内側から熱くなっていくようで、もう苦しいくらい発情している。

もっと近くで触れたくて、どうにかアウターの内側に手を回した。スウェット越しでも分かるくらいぐっしょり汗をかいたひかるに、どうしようもなく嬉しくなった。



「まつり、出す………ッ、もっかいシよ………」

「ん…………ッ!!♡、あ、ぁあ、あ゛……………………♡♡」



身体が軋むほど強く抱きしめられて、ひかるが奥で達した。
ビクビクペニスが腹の中で震えて、熱い精液が勢いよく吐き出されているのが分かった。

すぐにずるりとひかるが引き抜く。それからすぐにバサバサ音を立てて服を脱いで、乱暴にベッドから落とそうとした。俺が慌てて奪って他の服と一緒に敷き詰めていると、ひかるがほんの少し驚いたような顔をしていた。


「ほんとにやるんだ、巣作りって……」

「…………え?あーー………、あれ………?」

「………………無意識だった?」

「あ………え、本当だ、ごめ………………」

「いいよ別に。……あは、汗だく…」


湿った部屋着を脱がされて、お互い裸で抱き合った。熱いのは俺だけじゃなくて、ひかるも不安になるくらい体温が上がっている。背中に回した手を滑らせて、薄くついた筋肉を確かめていった。
浮き出た肩甲骨をなぞると、ほんの少し背中が震える。全く萎えていないひかるのが腹に当たっていて、時々俺のペニスごとぐにぐに押しつぶした。


お互い穏やかに抱き合っていられたのはほんの少しだけで、またすぐに衝動に駆られるように繋がった。
ひっくり返されて四つん這いにされて、動物みたいに犯される。肩を掴んで俺が逃げられないようにして、ひかるが何度も強く腰を打ちつけるたびにバチバチ快感が弾ける。さっき脱いだばっかのひかるのトレーナーを握りしめて縋って、何度目かもわからない絶頂を迎えた。

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