【完結】まつりくんはオメガの自覚が無い

りちょ

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30話※ そのあとの話

3年目の大学生活はあっという間に過ぎていって、長い夏休みも終わると就活だとか卒論だとか、先の事が見え始めた。
秋が終わるころになるとサークルも下の学年に少しずつ引き継ぎが始まり、のらくらと遊んでいられる時間が少しずつ少なくなってきている事を感じるようになった。

相変わらず、ひかるとは一緒に暮らしていた。どっちかの部屋に泊まることがほとんどで、大きな喧嘩も無く過ごした。恋人になったら揉め事や喧嘩は起きるもんだと覚悟していたけど、俺たちにはそういう変化は特になかった。
少し変わったことと言えば、俺が買ってからすぐに飽きたコーヒーミルをひかるが楽しそうに触り始めたことと、俺が付き合いでタバコを始めたことくらいだった。短期のインターンで喫煙所に入るために始めたようなものだから普段は全く吸わないのだが、時々ひかるが煙草を吸うのに外に出たり散歩したりするのにはついて行くようになった。

お互い同じゼミに入っていたけど、3年の後期からほんの少しずつ興味を持つ分野はズレていって、卒論のテーマまでは同じにならなかった。同じような時期に始まった就活も、俺とひかるはそれぞれ少しずつやりたい事も目指しているところも違っていて、自然と別々の業界を志望した。
俺はインターン先と同じ企業にとんとん拍子で進路を決めて、ひかるはインターン先とは別の、そこそこ志望度の高い企業に6月ごろ内定が決まった。

そこからはもうあっという間で、サークルの引退試合が終わって学祭が終わって、気がついたら卒論に追われていた。
2人で徹夜したり1人で籠って仕上げたり、時々気晴らしに飯食いに行ったりサウナ行ったり。
どうにか乗り越えて完成させて、発表するときにはひかるは緊張してえずいていた。こいつは昔っからこうで、本番には強くて始まってさえしまえば器用にやれるくせに直前までずっと引きずるタイプ。俺は直前にこうやって体調を崩すことは無いが、本番もずっと緊張が続くタイプ。俺たちはベクトルの違う繊細さを持っていて、終わったことにはぐったりしてしまったのもまあ良い思い出なのかもしれない。


大学卒業後、ギリギリ今の家から職場に通えなくもなかったから俺は引っ越さなくてもいいかなと呑気に考えていたところ、怖いくらい真面目な顔をしたひかるが一緒に住もうと言って、アプリに何件も物件のURLを送ってきた。
緊張しているのか俺と目を合わせないままスマホを睨むようにしていかに同棲だとお互いにメリットがあるのかを説明し始めて、ちょっと意地悪がしたくなってこちらも理屈でこのまま一人暮らしを続けるメリットを淡々と伝えたら、最終的にこちらを睨むようにして「………一緒に暮らしたいって言ってんだけど」とひかるが言った。変な言い方しないで最初っから素直に言えよと思った。でもまあそういうとこだって好きだった。

結局ある程度お金を貯めてから引っ越そうとまとまって、しばらくは前の家に暮らすことになった。職種は違えど2人とも土日休みで、大体朝の時間も同じ。朝同じ電車に乗って大体同じような時間に帰ってくるのは、今までとあまり変わらなかった。俺が乗り換えのために少し早く降りるようになったのが、唯一今までと違う。

時々俺が帰りに駅で待ってたり、ひかるが待ったりすることもあった。帰り道でコンビニに寄って、アイスを買って帰るのが好きだった。

社会人になってからはとにかく時間の流れが早かった。喜んだり苦しんだり、時々帰り道に涙が出たりすることもあった1年目、少しずつ慣れてきた分成績や出来の良し悪しが気になり始めた2年目。3年目になって俺は初めて後輩ができた。こんな普通にあっという間に時間は過ぎていった。


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「来月の12日、空けといて」


もうすぐ週末が見えてくる木曜日。
この頃お互い残業が続いていたが、たまたま2人とも早めに上がれた日の事だった。
駅で待ち合わせて適当に惣菜と度数の低いアルコールを買って帰ってひかるの家で食べていた時に、ぶっきらぼうにそう言われた。

安っぽい白い照明を受けて、ひかるの最近染め直したばかりの暗い茶髪がつやつや光って見える。光を通すと赤みのブラウンで、よく似合っていた。昔の明るい茶髪も好きだったけど、落ち着いたトーンの今の髪色も俺は好きだった。


「……空けるも何も、元々予定入れてないけど」

「じゃあいいよ。まあ、その、念のため」


歯切れの悪い物言いだった。俺と目を合わせないで缶ビールのラベルを睨みながら、ぼそぼそとひかるが言った。隠し事とか嘘とかサプライズとかがとにかく全て苦手なひかるは、こうやって何かしようとしている時はこんなにもわかりやすい。

その日はちょうど記念日だった。俺たちの場合いつからカウントすればいいのかちょっとややこしいんだけれど、そこもお互い話し合って正式に付き合い出した日を記念と決めている。
社会人になってからもその日はお互い休みをとって、ちょっと美味しいもの食べに遠出したり、デリバリーして家で豪華に晩酌したり、まあささやかではあるけど華やかに過ごすことが多かった。

だから当たり前に、わざわざ別の予定を入れることはない。


「分かった。ちゃんと空けとくわ」


野暮だなと感じたから、その日って記念日だよなとは言わないでやった。茶化したりにやにやしたりするのもやめて、何も分かってない顔をして別の話題を振った。少しずつ緊張が解けてきたように見えるひかるだけど、相槌はうちつつまだじっと手元を見ていて目線は合わない。

可愛いなと思った。俺は結構こういう時にムラっときたりする。

擦り寄って腕を組んで、ほっぺたにキスをした。
俺の方が甘い酒を飲んでいたから、少しだけ口に含んでキスをしてひかるに飲ませる。安い甘味料特有の甘ったるい桃の匂いが鼻に抜けた。舌を差し込んでそっと絡めると、ノッてきたひかるに押し倒された。


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その日はやたらとひかるがキスをしてきた。
唇から始まって頬に額に瞼に広がって、耳たぶや輪郭をなぞるように、触れるだけの柔らかいキスを繰り返していく。
こそばゆい感触に軽く肩を震わせつつ、じっくりと甘やかされてるって状況がなんだか恥ずかしくなった。顔が赤くなっているのが見なくても分かったから思わず腕で隠した。


「どしたの、今更」

「ぅ……お前こそ、なに、ッは、ぅう、」


砂糖に漬け込まれるような甘い愛撫に、鼻から抜けるような高い声が漏れる。普段はもうちょっとストレートに性欲をぶつけてきたり、もしくは俺をいじめたりする事がひかるは多い。こんな風に優しく優しく、生娘でも扱うように抱かれるのは逆に恥ずかしかった。…あー、だとしたら、新しく俺をいじめる手段を見つけただけかもしれない。

楽しそうな顔をしたひかるが鎖骨にキスを落としていって、つんと勃って待っていた乳首を柔く唇で咥えた。


「ふぅ、ぅ、……くぁ、あ……ッ!!」


ぞわぞわッ!と全身に痺れが広がって、ぞくぞくと皮膚が粟立った。もどかしい刺激に全身の感度が上がってしまっていたようで、指先で腹を撫でられるだけで腰がかくんと跳ねてしまう。

くに、ともう片方の乳首を優しくひかるが摘んだ。優しくなでたり、時々柔らかく押してくにゅくにゅ捏ねたりとまたじれったい動きで攻めてくる。
期待に息が上がってしまう。はふはふとはしたない浅い呼吸をして、思わず目線を下げてひかるを見た。だらしない顔をしてるであろう俺を見て、ひかるは心底楽しそうにふふ、と笑ってちゅう、と軽く乳首を吸う。


「ッは、はぁっ…は、ぁう……ッ!も、だめ……やめ………っ」

「あは、………やめていいの?」


力を抜いた柔らかいひかるの舌が、ねっとりと胸を這っていった。何度も唾液を塗り込むように舐められてその度に硬く主張した乳首がぷちゅんと押し潰されて、細波のような甘い快感が、ぶわっと全身に広がった。


「ふぁ……ぁ、ぁ……ッ、は、ぁあ……………ッ!♡」


限界まで水を溜め込んだコップに、数的滴を垂らした時のようだ。ギリギリで張り詰めていた快感がじわりと膨れて、その瞬間表面張力がぷつりと崩れてたらたらとどめなく溢れ出してしまう。
もうそうなったら我慢なんかできなくて、ひかるに胸を押し付けるように背中を反らせて、軽く達してしまった。
自分でもギョッとするくらい甘ったるい細い声が喉から漏れて、情けなくて恥ずかしくっていたたまれなくなる。

はくはくと必死に息を吸って呼吸を整えようとする。
快感の波がじわじわ広がったまま引かない。それどころかその先ばっかりほしくなってしまって、枕で顔ごと隠して余計に荒くなった息を押し込めた。
ひかるは上機嫌のまま、ちゅ、ちゅ、と唇を滑らせて、腹筋から臍、鼠蹊部へとどんどん際どいところに向かってキスをしていく。

下着を下ろされると、ぴょこんと硬くなったペニスが飛び出して、そばにいたひかるの頬にぺちんと当たる。……あ、なんかそれすごいクるかも。よく分かんないけど腰のあたりがゾワッとした。

そんな俺にひかるは気がついているのかいないのか、内腿を軽く吸ったかと思えば、ゆっくり手を滑らせて奥の割れ目をくちゅり、と開いた。
太ももを片手で抑えられて、自分でも股を大きく開いて軽く手で押さえる。もう何回も体を重ねるうちに、これは癖になってしまったのかもしれない。


「すごいね、……濡れやすい方?茉理って」

「んな、わけ……っ、はッ、ぁ、お前じゃなきゃ、こうなんない……ッ、ぅ、ふぅ、………ッ!」

「ふーーん……はは、いーねそれ」

「ん…………ッ、い、言わせんなよ……いちいち………ッ!!」


煽るように入り口周辺を指の腹で優しくなぞられて、悔しいけど腹の奥からとぷりと愛液が溢れるのが分かった。うずうずしてきた。早く入れて欲しい。熱くて太いので思いっきり突かれたい。勝手にどんどん体が期待して言って息が上がる。もう苦しいくらいだった。


ふいにひかるが濡れた指先で、きゅうっとクリトリスを摘み上げた。


「ッッあ゛!、んぁ゛………ッッ!?」


ぷちゅんッと愛液で滑って勢いをつけて指先から逃げる。
くにゅくにゅ、こりこり、充血して硬く勃ったそこを指を擦り合わせて扱かれて、急に与えられた直接的な刺激にガクンと背が弓形にしなる。


「あふ……ッ!!あッ、ばかァ…ぁあ…ッ!」


そこって確か、小さいくせに神経が密集している器官だ。遠慮無しに摘まれるたびに指先の感覚を微細に感じとってしまって、びりびり頭に電流が走る。散々優しい甘い刺激に漬けられていた分、鮮明に刺激を受け取ってしまってカクカク腰が震えて止まらなくなって、気がついたら快感で息も吸えなくなっていた。

にちゅ、ぷちゅ、と弾かれるたびにねばっこい水音が頭に響く。逃げようと腰を捩っても離してくれない。太ももが攣りそうなくらい力が入って、腰が持ち上がってしまう。


「あ゛………ッ、まッ、ひぅッ!?、ーーーーーーッ゛ッ゛!!!♡♡」


ひかるは相変わらず楽しそうにしていた。すっかり充血して硬く勃った小さい突起を、指でつまんでくにゅくにゅくにくにこねくり回す。びりびりと頭の奥まで痺れて、ひゅっと息が止まる。

次の瞬間ぱちんと目の奥で快感が弾けて、後頭部を枕に擦り付けるようにのけぞって俺は達した。

どっと襲ってくる甘い倦怠感。力を抜いてベッドに手足を放って、大きく息を吸って呼吸を整えた。
ひかると目が合った。なんだか愛玩動物でも可愛がるような顔で俺を見ている。イった後は少し頭が冴えて、さっきまでのはしたなく腰を持ち上げて快感に呑まれていた自分の姿も全部見られていたんだと自覚して恥ずかしくなった。何回セックスしてもここは変わらない。首に腕を回して抱きついて、額をぐりぐり押し付けて甘える。


「なに、あざといじゃん」

「…………ぅ、ばか、そういうんじゃ、ァ、あああ゛……ッッ!!♡」


自分もだんだん我慢が出来なくなってきたのか、ひかるがじゅぷ、と急に指を突っ込んできた。興奮した顔をして、目の奥をギラギラ光らせてじっと俺を見ている。ちょっと荒っぽい急いでいるような手つきで、気持ちいいところにぴったりと指の腹を押し付けて根本から揺するように捏ねる。散々いじめられたクリトリスを、今度は裏側の深いところからじわじわと責め立てられた。

きゅうきゅう腹が疼いて指を締め付けてしまう。柔らかい肉で締め付けるたびに、骨っぽくて硬い指の形をありありと感じ取ってしまって、意識した瞬間全身が快感に包まれる。


「あ゛……ッ♡、ひ、ぃ、イ………ッ♡、ぁ、あ゛………ッ♡♡」


腰の下からじん、と痺れがつま先まで広がって甘く痛んだ。全身の血が沸騰したんじゃ無いかと思うくらいざわざわ痺れて、勝手に喉ごと身体がそりかえって声も出せない。
ひかるは黙ったままだった。じわじわぼやける視界に、真剣な顔をずっとしているひかるが目に映る。
俺に夢中になってる時の顔をしていた。雄っぽい色気の中に、お預けを食らっている子供のような、可愛らしさやあどけなさをほんのちょっと含んだ顔。俺が大好きな顔。ひかるって本当に俺のもんなんだなって、嬉しくなるから好きだった。


「ッは、はぁ……ねー、もーいれて……」

「…………慣らさないでいいの?もう」

「ん、いーよ………むりでしょ、おまえも」


なんだかんだひかるは俺がこうやって言うのが好きだった。所謂おねだりだ。口元をちょっとだけ緩ませてんのを見るのが好きだから、多少恥ずかしくてもまあ、これくらいは全然構わないと思っている。

起き上がってひかるの下着をずらして苦しそうにしていたペニスを軽く突っついた。そのまま顔を近づけて舌で舐め上げる。口に含んでじゅぽじゅぽ扱いてやると、ひかるが俺の後頭部に手を置いて髪を撫でた。
一度上目遣いで目を合わせて、そのまま喉の奥を開いてゆっくり飲み込む。えずかないギリギリのところでぬちぬちと亀頭を擦った。頭の後ろに添えられた指に力が入る。どろっとした粘性の高い唾液が絡んで、くちゅくちゅと音が鳴っていた。


「…茉理、もうちょい奥まで挿れていい?」

「ン゛…………ッはぁ……、んー…今日はダメ、明日けっこーしゃべりそう」

「……大丈夫でしょ、滅多に喉飛ばさないんだから」

「…やー、でも……ッんぶ!?ン゛ッッ!!!ぉ゛、ん゛、ぇく゛……ッッ!?!!」


グッとひかるが髪を掴んで、そのままゆっくり喉奥まで挿れてきた。気道ごと塞げるくらいの大きさの棒を突っ込まれれば当たり前に息ができなくなる。焦って空気を吸おうとして喉を開いてしまい、ぬぢっぐちっと柔らかい部分を亀頭で擦られた。
苦しい。ぼーっとする。頭に血が登って熱くなる。慌てて頭を引こうとしても、呼吸ができるぎりぎりまでは許してくれてもそれ以上は手のひらに阻止される。苦しい上に出しちゃダメなもんが胃から迫り上がってきそうで怖くて、溢れた唾をこくんと飲み込もうとする。きゅうっと先端を締め付けたみたいで、小さくひかるがうめいた。


「んク゛ッ゛、…………ぅ゛、んん゛……ッ!!」


苦しくて鼻から声が抜ける。じんじんと顔が熱くなってくるのが分かって、興奮でも息が上がった。
この最低野郎のカスのセックス代表みたいなイラマチオが俺は好きだった。信じられないことに結構、かなり、好きなのだ。
粘性の高い唾液が喉奥でペニスと絡んで、余計に呼吸がしにくい。ジリジリと押しつぶされた咽頭が痛んで、それすら気持ちよかった。

頭に酸素が回らなくなって、ぼーっと思考が霞むのがわかる。俺が全部訳わかんなくなる寸前でひかるがペニスを引き抜いた。
酷い咳をしている俺の頭をポンポン撫でてごめんごめんと謝ったひかるは、それから手際よくくるくるゴムを被せてあろうことがまだむせたまんまの俺にずぷんッッ!!!とハメてきたのだった。


「あ゛……ッ!!?、はひッ、ひぅ、う、う゛ぁ……ッッ?!!♡」

「顔真っ赤、かわいい、はは……どすけべ」


不名誉なことを言われた気がする。誰のせいだ。聞こえてるからな。
言い返そうとしたが、疼きっぱなしだったナカに大好きなものをぶち込まれてガツガツ突かれている俺にはもう何もできなかった。
ゆさゆさ揺さぶられて、奥に奥にペニスを強引に進められる。気持ちいいところを全部押し潰して掻き出されて、あんまりに快感が大きくて必死にひかるにしがみついた。


よくもまあ飽きもしないでこんな風に、お互い求め合えるもんだと思う。むしろ抱かれるたびに気持ちいいところが増えて、好きなことが増えて、もう取り返しがつかないくらいひかるにどっぷりハマっている気がする。
ぐちゃぐちゃに溶かされるような快感に沈められて、頭の片隅でやけに冷静な自分がそうぼんやり考えていた。


「茉理、まつり……ッは、好き、すきだよ、まつり……」


俺の身体を抱き抱えるようにして、耳元でうわごとのようにひかるがくり返した。熱い吐息と一緒に低い掠れた声が鼓膜をくすぐって、脳みそを直接じわじわと犯していく。ぞわぞわと痺れるような甘くて深い快感が頭のてっぺんから溢れ出して、一部は分かりやすく愛液と変わって身体の中心からじゅわ、と滴った。

熱い。気持ちいい。苦しい。ふわふわする。
繋がってる部分も脳みそもぜんぶ熱くて、どこまでも身体が落っこちていくようだった。閉じた瞼の裏側が、さっきからずっとぐるぐるぱちぱちしている。
ひかるが唾液を飲んだこく、という小さな音も鼓膜が拾って、じんじん指先まで興奮で痺れる。

死ぬ、もう死んじゃうかも。なんでこうなったんだっけ、あっおれがムラムラしたからか。でもおれもひかるも普通に明日だって仕事なのにこんな手加減無しのセックスをしてくるなんて、ひかるだって悪い。おれのせいじゃない。
ていうか手加減したセックスなんか、成功した試しがないんだった。

身体を起こしたひかるが、俺の足を抱えて肩に乗せた。もう出したいんだな、と分かったら硬いペニスがなんだか愛おしくなってしまって、勝手に下っ腹に力が入ってきゅうきゅう喜ぶように締め付けてしまう。


「なに、……煽ってんの?わざと?」

「ち、が………ッ、んは、ぁ゛、ああ゛、ぅ゛……ッッ!?♡♡」


ばちゅんばちゅん思いっきり腰を打ちつけだしたひかるが、自由な片方の手を伸ばして俺のペニスをきゅっと握り込んだ。結局射精をしてたのかしてなかったのか俺はよく分かってないが、今は大人しく腹の上でヘタっていたのに強引に扱かれて勃ちあがり始める。
逃げようにも太ももを抱えられて奥をガツガツ突かれていてはもうどうしようもない。逃げられない。馬鹿だろこいつ手加減無しにも程があるなんでいつもいつもこんな激しいセックスばっかり…………!!!!


「や゛ッッ……イッッぐ……でる、だッめ゛………………ッッ!!♡、むり゛ッしお゛ふ゛く゛……ッッ!!♡」

「潮?……ッ嬉ションでしょあれ」

「ばかしねおまえぇ゛ッッ!!!!や、ァ、あ゛、イぐ、やだァッ、そ、うじだる゛い゛ぃ゛………………ッッ!!!♡ぉ゛………………ッッ♡♡♡」

「う゛、ん゛……ッッ、ぐ、やっば…はは、すきっていってよ……ッ」

「しね゛クソ………ひぐ、すき、すきぃ゛……ッ!まじ、しねばかッ、きらいぃ……ァ、しゅき、ひ、かる……ッ♡♡」


ぷしゃっとペニスの先端から勢いよく透明な液体が飛び出して、びちゃびちゃと腹の上に落ちてシーツまで濡らす。
ぐ、ぐ、と奥に思いっきり押し込まれたペニスが大きく痙攣したのが分かった。あー、くる、と思った瞬間身体がこわばって、焦ったようにひかるの手をつかんでしがみついた。指の間にどうにか自分の指を滑り込ませて、汗で滑って滑らないように爪を立てて握り込む。

ひかるがもっと強く握り返して、浮いた俺の腰を強く抱いて一番奥で射精をした。
熱いどろどろが薄い膜越しに子宮の入り口を撫でてくすぐる。甘ったるい快感の中に突き落とされてしまって、俺は天井をぼんやり眺めたまま目覚ましをかけたかどうか考えた。
あーでも、平日はリピートするよう設定してるし、多分大丈夫だろう。

そう安心してから、ぷつんと糸が切れたように意識を失った。
翌朝大慌てでシャワーを浴びて2人して走って家を飛び出したのは、言うまでもない。
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