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追放聖女のもふもふスローライフ
第14話 小さな決意と守護の魔除け
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チュン、チュン。
小鳥たちのさえずりと、窓から差し込む柔らかな陽光で目を覚ます。
私はいつものように台所に立ち、四人分の朝食を用意し、小鳥さん達の分も小皿に盛りつける。
ほどなくして、玄関から瓶を回収してきたロゼが食卓につき、みんなでいつもの朝ごはん。
だけど——。
……結局、良い案は浮かばなかったなぁ。
「リリアナ、元気ない?」
「……何か、悩み事ですか?」
「キュキュゥ……」
心配そうに覗き込むロゼとミミィ、そしてもふぞー。
「大丈夫、大丈夫。ちょっと考え事してただけだから」
笑ってごまかしたけれど、胸の奥はまだ重たい。
うん、やっぱり私が目立つわけにはいかないな。もしそうなれば、この子たちも人の目にさらされることになる。
——意思を持った人形と、人化したミミズク。そして、聖獣かもしれない謎の生き物。
普通に考えれば、注目を集めるに決まっている。最悪の場合、変な人たちに捕まって実験……なんてことになるかもしれない。
私が優先させるべきは村の発展じゃあない。私がのんびり悠々自適に暮らすことと、この子たち家族を守護る事だ。
そこを間違えちゃいけないよね。
「リリアナ、後片付けは私たちに任せて」
「お任せです!」
「キュキュゥ!」
普段と違う私を気遣って、そんなことを言い出した。
うん、ホントいい子たち。私も全力で守護らないとね。
……なんか私、オカンみたいだな……
朝食後、いつものようにポーションを届けに雑貨屋に向かう。
なんだか「ヤ◯ルトおばさん」みたいだと思ったのは内緒だ。第一、この世界の人にはわからないだろう。
「おはよう、リリアナ」
「聖女様おはよう」
良かった、レイナルドさんまだいた。
「レイナルドさん。もし、よかったら……ゴードンさんの細工品、私に売ってくれませんか?」
「いいけど、ゴードンさんから直接買ったほうがいいんじゃあないか?」
「いえ、あの人からだと、絶対に安くされちゃいそうで、さすがにそれは悪いかなと」
私は、ロゼの修復の時に「お代はいい」と笑ったゴードンさんの顔を思い出す。
「……なるほど。なら適正価格でいいのかな?」
「はい。なんなら少し高めでも良いですよ」
「いやいや、それは遠慮しておくよ。適正価格で売らせてもらおう」
こうして私は、細工品を四つほど買って帰路についた。
昨夜、案の一つとして考えてたこと。聖女の力を使うので没にはしたが、ちょっと試してみたかったことがあるからだった。
購入したのは蔦の絡まったような模様のペンダントを四つ。なんとなくケルトの模様に似ていて、効果がありそうな気がする。
家に戻ると、私はさっそく試してみたかったことに取りかかった。
用意するのは「浄化」で清めた水と、いくつかのハーブをブレンドして作ったハーブパウダー。そしてさっき購入したペンダント。
まずはハーブパウダーを少量の水に溶かし、少しドロっとした塗料を作る。
その塗料を買ってきたペンダントに丁寧に塗り込んでいく。
これは魔法を付与しやすくするための下準備だ。
ペンダントに塗料が馴染んだら魔法付与を試みる。
以前の私だったら弱い防御魔法を付与するのが精一杯だった。でも、今の私なら!
私は考えた結果、聖女の力の内『結界』の「防御魔法」、『祝福』の「幸運」を付与することにした。もっと効果を盛れる気もしたが、無理に付与して壊れたら元も子もない。ここは慎重に。
私は手をかざし魔力をペンダントに流し込む。
細工品が淡く光り、魔力を帯びていく。
こうして四つの『魔除け』が完成した。
大切な家族を守るために、今の私にできる精一杯の魔除け。
掌にのせると、それはまるで温もりを宿したように心地よく輝いていた。
「これ、みんなにプレゼントね」
そう言って差し出すと、三人と一匹の瞳がぱっと輝いた。
「みんな、おそろい、うれしい」
「わあ……ありがとうございます!」
「キュキュゥ♪」
笑顔でペンダントを首にかける彼らを見て、胸が温かくなる。
よかった。みんな喜んでくれた。
うん、ペンダントは少し値が張ったけど、みんなの笑顔と安全、プライスレスだね。
* * *
夜になり、私たちは森の泉へと水浴びに行く。
泉はいつものように澄んだ水を湛えていて、月明かりを反射して輝いている。
「うーん、気持ちいい」
ロゼもミミィも服を脱ぎ、私と並んで泉に身を浸す。
もふぞーは相変わらずぷかぷかと気持ちよさそうに浮かんでいる。
ふと気がつくと、また泉の周りに小さな淡い光の玉がいくつも浮かんでいた。
なんなんだろう? この光。幻想的で、とても、優しい感じがする。
「……この光、なんなんだろうね」
不意に私が呟いた言葉に、ロゼがぽつりと答えた。
「私とおんなじ感じがする」
マジで!?
それじゃあ、魂とか精霊とかその類のもの?
そもそもロゼ自体がどういう存在なのかはっきりとはわからないんだけど。
うーん、まあ、わからない事は考えても仕方ないよね。
――なんかここに来てから謎なことばかりだね…
私は小さくつぶやき、もふぞーの背をそっと撫でた。
小鳥たちのさえずりと、窓から差し込む柔らかな陽光で目を覚ます。
私はいつものように台所に立ち、四人分の朝食を用意し、小鳥さん達の分も小皿に盛りつける。
ほどなくして、玄関から瓶を回収してきたロゼが食卓につき、みんなでいつもの朝ごはん。
だけど——。
……結局、良い案は浮かばなかったなぁ。
「リリアナ、元気ない?」
「……何か、悩み事ですか?」
「キュキュゥ……」
心配そうに覗き込むロゼとミミィ、そしてもふぞー。
「大丈夫、大丈夫。ちょっと考え事してただけだから」
笑ってごまかしたけれど、胸の奥はまだ重たい。
うん、やっぱり私が目立つわけにはいかないな。もしそうなれば、この子たちも人の目にさらされることになる。
——意思を持った人形と、人化したミミズク。そして、聖獣かもしれない謎の生き物。
普通に考えれば、注目を集めるに決まっている。最悪の場合、変な人たちに捕まって実験……なんてことになるかもしれない。
私が優先させるべきは村の発展じゃあない。私がのんびり悠々自適に暮らすことと、この子たち家族を守護る事だ。
そこを間違えちゃいけないよね。
「リリアナ、後片付けは私たちに任せて」
「お任せです!」
「キュキュゥ!」
普段と違う私を気遣って、そんなことを言い出した。
うん、ホントいい子たち。私も全力で守護らないとね。
……なんか私、オカンみたいだな……
朝食後、いつものようにポーションを届けに雑貨屋に向かう。
なんだか「ヤ◯ルトおばさん」みたいだと思ったのは内緒だ。第一、この世界の人にはわからないだろう。
「おはよう、リリアナ」
「聖女様おはよう」
良かった、レイナルドさんまだいた。
「レイナルドさん。もし、よかったら……ゴードンさんの細工品、私に売ってくれませんか?」
「いいけど、ゴードンさんから直接買ったほうがいいんじゃあないか?」
「いえ、あの人からだと、絶対に安くされちゃいそうで、さすがにそれは悪いかなと」
私は、ロゼの修復の時に「お代はいい」と笑ったゴードンさんの顔を思い出す。
「……なるほど。なら適正価格でいいのかな?」
「はい。なんなら少し高めでも良いですよ」
「いやいや、それは遠慮しておくよ。適正価格で売らせてもらおう」
こうして私は、細工品を四つほど買って帰路についた。
昨夜、案の一つとして考えてたこと。聖女の力を使うので没にはしたが、ちょっと試してみたかったことがあるからだった。
購入したのは蔦の絡まったような模様のペンダントを四つ。なんとなくケルトの模様に似ていて、効果がありそうな気がする。
家に戻ると、私はさっそく試してみたかったことに取りかかった。
用意するのは「浄化」で清めた水と、いくつかのハーブをブレンドして作ったハーブパウダー。そしてさっき購入したペンダント。
まずはハーブパウダーを少量の水に溶かし、少しドロっとした塗料を作る。
その塗料を買ってきたペンダントに丁寧に塗り込んでいく。
これは魔法を付与しやすくするための下準備だ。
ペンダントに塗料が馴染んだら魔法付与を試みる。
以前の私だったら弱い防御魔法を付与するのが精一杯だった。でも、今の私なら!
私は考えた結果、聖女の力の内『結界』の「防御魔法」、『祝福』の「幸運」を付与することにした。もっと効果を盛れる気もしたが、無理に付与して壊れたら元も子もない。ここは慎重に。
私は手をかざし魔力をペンダントに流し込む。
細工品が淡く光り、魔力を帯びていく。
こうして四つの『魔除け』が完成した。
大切な家族を守るために、今の私にできる精一杯の魔除け。
掌にのせると、それはまるで温もりを宿したように心地よく輝いていた。
「これ、みんなにプレゼントね」
そう言って差し出すと、三人と一匹の瞳がぱっと輝いた。
「みんな、おそろい、うれしい」
「わあ……ありがとうございます!」
「キュキュゥ♪」
笑顔でペンダントを首にかける彼らを見て、胸が温かくなる。
よかった。みんな喜んでくれた。
うん、ペンダントは少し値が張ったけど、みんなの笑顔と安全、プライスレスだね。
* * *
夜になり、私たちは森の泉へと水浴びに行く。
泉はいつものように澄んだ水を湛えていて、月明かりを反射して輝いている。
「うーん、気持ちいい」
ロゼもミミィも服を脱ぎ、私と並んで泉に身を浸す。
もふぞーは相変わらずぷかぷかと気持ちよさそうに浮かんでいる。
ふと気がつくと、また泉の周りに小さな淡い光の玉がいくつも浮かんでいた。
なんなんだろう? この光。幻想的で、とても、優しい感じがする。
「……この光、なんなんだろうね」
不意に私が呟いた言葉に、ロゼがぽつりと答えた。
「私とおんなじ感じがする」
マジで!?
それじゃあ、魂とか精霊とかその類のもの?
そもそもロゼ自体がどういう存在なのかはっきりとはわからないんだけど。
うーん、まあ、わからない事は考えても仕方ないよね。
――なんかここに来てから謎なことばかりだね…
私は小さくつぶやき、もふぞーの背をそっと撫でた。
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