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短編小説【異世界、人外】
正義のヒロインの完敗
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「くそ!役立たずどもが!誰1人ピティズを倒せねえのかよ!」
「いやぁ、すいません。とは言っても、魔王様ぁ?相手は正義の味方的な存在ですし、我々もここまで衰退しちゃったのなら、いったん姿をくらますべきじゃあないですかぁ?」
‥なんだこの状況は…。
目が覚めると、よくわからない場所に、見たこともない生物が集合している場所にいた。
見た目は怪物というか悪の組織というか、いかにも悪い方の集団の中に、俺はいた。
というか何だって?ピティズ?魔王?正義の味方?
「大体なあ!貴様ら能力と性格があまりにも合わなすぎるんだよ!ちょっとは使えるようにする努力をしろ!」
「そんなこと言われましてもねえ…。」
「マジックハンド!お前は何個でも分身できるところまではいい!だが、分身すればするほど力は弱くなるし、連携が全く取れてない!戦力外!」
「いやあ、自分勝手ですいませんねえ。」
「転移陣の魔!対象の制限なく瞬間移動できるのは確かにいい!だけど、発動までの時間が長すぎるし、それまでのお前の避け方が下手すぎる!戦力外!」
「だって…術式唱えるのに忙しいし…。」
「そしてスライム!お前はただ粘液を飛ばすだけ!あと何言ってるか分からん!戦力外!」
「…!!」
な、なんかすんごい叱責してる…。
まあでも、何も知らない俺が聞いてても、能力の話だとは何となく分かる。
確かに、癖が強いし個々人に合わない能力だ。
…というか、俺は俺でまず状況を把握せねば…。
…とは言っても、どう言ったものか。
ストレートに聞いてみようか。
「あのぉ…。すいません…。今…どういう状況ですか…?」
「うお!?びっくりした!?いたのか、ジミカセ。」
何だ…その名前…。
「というか、また記憶喪失かぁ?ほんともう、何度説明すればいいんだか…。マジックハンド、1から説明してやれ。」
「はいはい、承知しました。」
マジックハンド、その名の通り、見た目はただの手だ。
俺はその魔物?からいろいろ説明された。
まず能力は先ほどの叱責の通りだったため省略。
まず、ピティズとは、この世界の平和を守る正義ヒーロー的な存在。
それを、魔王軍である俺らが倒そうとしているという状況だ。
悪の組織サイドの時点で、俺もやられる気しかしない。
ちなみに、どんな姿かも聞いたが、魔王曰く、「真面目そうな女、気が強そうな女、気弱そうな女の3人組」らしい。
つまりはプ◯キュア的な存在という認識で構わないだろう。
次に、先ほど叱責していたのが、この悪の組織のリーダーの魔王。
魔王自身が強いかどうかは分からないが、何とかして部下に活躍させたいのだとか。
悪の組織あるあるの意外と他人思いなやつね。
そして最後、俺の存在。
俺、もといジミカセは、見た目は幽霊のような姿なのだという。
鏡にすら映らず、薄い半透明の体で、存在感が薄く、魔王ですら認知するのが難しいのだという。
前例として、ピティズの背後をとったことは何度かあるらしいが、能力以外でできることがほとんどなく、能力も非常に扱いづらいらしいとのこと。
そんで、俺の能力はというと、「触れた相手を理想の形に拘束するという能力」であり、これだけ聞くとまあまあチートな能力のように聞こえる。
けれど実際には、「理想の形」という条件がかなり厳しく、相当鮮明に想像しないと具現化しないのだとか。
加えて、俺が今なってるジミカセというモンスターは、しょっちゅう記憶喪失になっていたらしく、想像力を鍛えるどころじゃないのだとか。
そりゃあ活躍できないわけだ。
だけど、全員の能力を聞きながら、俺は、そのピティズとやらを無力化する方法を思いついてしまった。
とはいえ、このメンツで上手くいくかどうか分からないし、そもそも世界的なメタとして悪側が勝っていいのかどうかという懸念はある。
まあでも、正直この世界のことはよく分からないし、仮に死ぬんだとしたら、よく分からないまま死ぬ方がいいだろう。
「あのぉ…ちょっと思いついたことがあるんですけど…。」
「また現れましたね!シャドーズ!」
名前のセンスねー…。
この世界の悪の組織、何も拘ってないだろ…。
「いい加減やられてくれない?しつこいの嫌いなのよ。」
「わ、私たちは、何度でだって戦いますよ!」
魔王の言ってた通り過ぎるな、ピティズ。
そして、色合いが、ピンクと空色と黄色。
やっぱり、プ◯キュアだな…。
「ふっふっふ…今回の魔王軍は一味違うぞ…?勝った気でいるのも、今のうちだけだぞ?」
「ただ囲ってるだけでしょ?それだけじゃあ私たちは倒せないよ?」
「その強気な態度がいつまで持つか…。」
魔王が時間を稼いでいる間に、気配消してゆっくり近づく。
魔王軍側が取り囲むようにしているため、3人とも外側を向きながら構えて固まっている。
つまり、動きが遅くても、3人同時に触れられるほど距離が近い。
ピトッ。
触れると同時に、予め決めていた拘束方法を想像する。
俺にとって、拘束状態を想像するのは容易いことだ。
何せ俺は、元人間であり、妄想王という称号をもらっていたからだ。
上手く能力が発動し、おそらく絶対解除できないであろ拘束が出来上がった。
「「「…え?」」」
いきなり拘束され、3人は反応が遅れていた。
「よくやった、ジミカセ。ここにきて本領発揮だな。どうだ?ピティズ。動けるか?」
「!?いつのまに!?」
手足に枷が現れ、3人とも万歳状態で拘束された。
「こんなの…!力づくで!!」
「おっと?そうはさせませんよ?」
「え?あはははははははははははははは!?何!?何これぇ!?」
続いて、力づくで解こうとするピティズの全身を、マジックハンドが無数に増殖させた手でくすぐりまくる。
このマジックハンドは、分裂すればするほど小さくなっていくため、露出部分だけでなく、服の中に侵入してくすぐることもできる。
さらには、そのマジックハンド1つ1つに、スライムの粘液が付着しているため、ローションのような役割を果たし、かなりくすぐったくなっているはず。
「いひひぃ…!あぁ…!だめ…!くすぐったい!」
だけど、このままでは、ただの体力勝負となり、魔王軍が疲れてくすぐるのをやめてしまうと、その間に脱出される可能性がある。
というのも、俺の拘束は、方法こそ頑丈にしてあるものの、元の力はそこまで強くはない。
今の変身した彼女たちなら、くすぐられてなければ、力づくで拘束を解けるだろう。
そこで、転移陣の魔。
実は、魔王軍の本拠地では、彼女たちの変身は強制的に解除されてしまう。
だからこそ、魔王軍は攻め込まれず生き残れていた。
言ってしまえば、彼女たちをそこに無理やり引き込めば、ただの一般的な女子学生と変わらないので、魔王軍は確実に勝つ。
拘束している間は、居場所が変わらず、邪魔も入らないため、転移陣の魔が転移魔法を唱えやすくなる。
「あははははははははは!!この…!!あはははははははははは!やめ!!!」
数分ほどくすぐり続け、やっと転移魔法が発動する。
「あ!」
「ふ、服が…元に…。」
「これじゃあ…戦えない…。」
「ふっふっふ…魔王城へようこそ。ここでは、お前たちの変身はできない!その牢獄で、永遠にくすぐられるといい!」
さて、3人の弱点を探すとしよう。
「いひ!?あははははははははははははははは!?」
「ピンク!?」
「うん、君は腋と腋腹が弱いね。多分今、息すらまともにできないんじゃない?」
「ひゃあ!?あっっははははははははははははははは!!」
「スカイ!!」
「君は足裏だね。こんな風にピンってさせてると、どこもかしこもくすぐったいでしょ。足が壊れちゃうかもね。」
「いひゃ!?あぁ…ひ!?ヒヒ…!?」
「イエロー!!」
「君は…くすぐったさは感じてるけど、笑うというより喘いでる?なら、内股とかやばいんじゃない?頭おかしくなるでしょ?」
3人の弱点を把握した後、それをマジックハンドに伝える。
マジックハンドは、俺が伝えた弱点を的確にくすぐった。
ちなみに、普通の女子学生になった彼女たちに、俺の拘束は必要ないため、今はただの拘束具を使っている。
「あははははははははは!!いひひひ!!あははははははははは!!」
「もう!あははははははははは!!鬱陶しいってええ!あははははははははは!!」
「いひ…!あ…んっふ…!ひっひひ…!?」
手を拘束して万歳させただけの緩い拘束であるため、3人とも何とかくすぐったさが逃れたくて激しく動いている。
腰を使って全身をゆすってみたり、背伸びして腋を閉じようとしてみたり、ジャンプをして位置をずらそうとしたりする。
けれど、マジックハンドのくすぐり術は想像以上に高く、まるでひっつきむしのように、その手は弱点から離れるどころか、ぶれることすらない。
辛いだろう。
休憩がなく、永遠に笑わされて、身体的にも精神的にもボロボロだろう。
けれど、俺たちは悪の組織だから、正義のヒーローに対しては容赦はしない。
…と、カッコつけはしたものの、実際は、この3人が想像以上に可愛いから、このままくすぐり続けていたいと思っているだけだ。
しばらくして、マジックハンドがどこかへ行き、3人は息を整えていた。
少しだけを話をしたいと思い、俺は彼女たちに近づく。
「…何ですか…。」
ピンクが反応する。
「君たちに一つ伝えておこうと思ってね。実は、私は元人間だ。」
「「「!?」」」
「今回の作戦を思いついたのももちろん私だ。上手くハマってくれてよかったよ。」
「…!あなたって人は…!」
「今は人じゃないんでね。それに、人だったとしも、全員が善人だなんて思わないことだ。その知識を悪に使う人だっているんだから。」
「く…!」
「また正義のヒーロー的なのが現れるかもしれないけど…少なくとも今は、君たちに助けなんて来ないよ。」
「…決めつけは良くないですよ。私は、人を信じ続けます。」
「そうかい。じゃあ私は、今回の作戦で魔王から貰った能力で、君たちで遊び倒すことにしよう。」
「能力…?」
「今まで随分と魔王軍を倒したそうじゃないか。魔王は、倒された仲間の能力を全て消えないよう保持していると言っていたよ。だから、君たちが分かるという前提で話すけど…私がもらった能力の名前は「サキュバス」だよ。」
「ひ…!?」
「どうやらトラウマがあるようで、魔王も、この能力ならあいつらを単独で封じれると言っていたよ。この能力で、君たちを壊れるまで遊ぶから。」
「や、やめて…。お願い…。」
「ヒーローであっても中身は女の子なんだね。その絶望した顔、いかにも人らしい。けど、これからはずっと笑っていられるから、安心だね。」
「いやぁ、すいません。とは言っても、魔王様ぁ?相手は正義の味方的な存在ですし、我々もここまで衰退しちゃったのなら、いったん姿をくらますべきじゃあないですかぁ?」
‥なんだこの状況は…。
目が覚めると、よくわからない場所に、見たこともない生物が集合している場所にいた。
見た目は怪物というか悪の組織というか、いかにも悪い方の集団の中に、俺はいた。
というか何だって?ピティズ?魔王?正義の味方?
「大体なあ!貴様ら能力と性格があまりにも合わなすぎるんだよ!ちょっとは使えるようにする努力をしろ!」
「そんなこと言われましてもねえ…。」
「マジックハンド!お前は何個でも分身できるところまではいい!だが、分身すればするほど力は弱くなるし、連携が全く取れてない!戦力外!」
「いやあ、自分勝手ですいませんねえ。」
「転移陣の魔!対象の制限なく瞬間移動できるのは確かにいい!だけど、発動までの時間が長すぎるし、それまでのお前の避け方が下手すぎる!戦力外!」
「だって…術式唱えるのに忙しいし…。」
「そしてスライム!お前はただ粘液を飛ばすだけ!あと何言ってるか分からん!戦力外!」
「…!!」
な、なんかすんごい叱責してる…。
まあでも、何も知らない俺が聞いてても、能力の話だとは何となく分かる。
確かに、癖が強いし個々人に合わない能力だ。
…というか、俺は俺でまず状況を把握せねば…。
…とは言っても、どう言ったものか。
ストレートに聞いてみようか。
「あのぉ…。すいません…。今…どういう状況ですか…?」
「うお!?びっくりした!?いたのか、ジミカセ。」
何だ…その名前…。
「というか、また記憶喪失かぁ?ほんともう、何度説明すればいいんだか…。マジックハンド、1から説明してやれ。」
「はいはい、承知しました。」
マジックハンド、その名の通り、見た目はただの手だ。
俺はその魔物?からいろいろ説明された。
まず能力は先ほどの叱責の通りだったため省略。
まず、ピティズとは、この世界の平和を守る正義ヒーロー的な存在。
それを、魔王軍である俺らが倒そうとしているという状況だ。
悪の組織サイドの時点で、俺もやられる気しかしない。
ちなみに、どんな姿かも聞いたが、魔王曰く、「真面目そうな女、気が強そうな女、気弱そうな女の3人組」らしい。
つまりはプ◯キュア的な存在という認識で構わないだろう。
次に、先ほど叱責していたのが、この悪の組織のリーダーの魔王。
魔王自身が強いかどうかは分からないが、何とかして部下に活躍させたいのだとか。
悪の組織あるあるの意外と他人思いなやつね。
そして最後、俺の存在。
俺、もといジミカセは、見た目は幽霊のような姿なのだという。
鏡にすら映らず、薄い半透明の体で、存在感が薄く、魔王ですら認知するのが難しいのだという。
前例として、ピティズの背後をとったことは何度かあるらしいが、能力以外でできることがほとんどなく、能力も非常に扱いづらいらしいとのこと。
そんで、俺の能力はというと、「触れた相手を理想の形に拘束するという能力」であり、これだけ聞くとまあまあチートな能力のように聞こえる。
けれど実際には、「理想の形」という条件がかなり厳しく、相当鮮明に想像しないと具現化しないのだとか。
加えて、俺が今なってるジミカセというモンスターは、しょっちゅう記憶喪失になっていたらしく、想像力を鍛えるどころじゃないのだとか。
そりゃあ活躍できないわけだ。
だけど、全員の能力を聞きながら、俺は、そのピティズとやらを無力化する方法を思いついてしまった。
とはいえ、このメンツで上手くいくかどうか分からないし、そもそも世界的なメタとして悪側が勝っていいのかどうかという懸念はある。
まあでも、正直この世界のことはよく分からないし、仮に死ぬんだとしたら、よく分からないまま死ぬ方がいいだろう。
「あのぉ…ちょっと思いついたことがあるんですけど…。」
「また現れましたね!シャドーズ!」
名前のセンスねー…。
この世界の悪の組織、何も拘ってないだろ…。
「いい加減やられてくれない?しつこいの嫌いなのよ。」
「わ、私たちは、何度でだって戦いますよ!」
魔王の言ってた通り過ぎるな、ピティズ。
そして、色合いが、ピンクと空色と黄色。
やっぱり、プ◯キュアだな…。
「ふっふっふ…今回の魔王軍は一味違うぞ…?勝った気でいるのも、今のうちだけだぞ?」
「ただ囲ってるだけでしょ?それだけじゃあ私たちは倒せないよ?」
「その強気な態度がいつまで持つか…。」
魔王が時間を稼いでいる間に、気配消してゆっくり近づく。
魔王軍側が取り囲むようにしているため、3人とも外側を向きながら構えて固まっている。
つまり、動きが遅くても、3人同時に触れられるほど距離が近い。
ピトッ。
触れると同時に、予め決めていた拘束方法を想像する。
俺にとって、拘束状態を想像するのは容易いことだ。
何せ俺は、元人間であり、妄想王という称号をもらっていたからだ。
上手く能力が発動し、おそらく絶対解除できないであろ拘束が出来上がった。
「「「…え?」」」
いきなり拘束され、3人は反応が遅れていた。
「よくやった、ジミカセ。ここにきて本領発揮だな。どうだ?ピティズ。動けるか?」
「!?いつのまに!?」
手足に枷が現れ、3人とも万歳状態で拘束された。
「こんなの…!力づくで!!」
「おっと?そうはさせませんよ?」
「え?あはははははははははははははは!?何!?何これぇ!?」
続いて、力づくで解こうとするピティズの全身を、マジックハンドが無数に増殖させた手でくすぐりまくる。
このマジックハンドは、分裂すればするほど小さくなっていくため、露出部分だけでなく、服の中に侵入してくすぐることもできる。
さらには、そのマジックハンド1つ1つに、スライムの粘液が付着しているため、ローションのような役割を果たし、かなりくすぐったくなっているはず。
「いひひぃ…!あぁ…!だめ…!くすぐったい!」
だけど、このままでは、ただの体力勝負となり、魔王軍が疲れてくすぐるのをやめてしまうと、その間に脱出される可能性がある。
というのも、俺の拘束は、方法こそ頑丈にしてあるものの、元の力はそこまで強くはない。
今の変身した彼女たちなら、くすぐられてなければ、力づくで拘束を解けるだろう。
そこで、転移陣の魔。
実は、魔王軍の本拠地では、彼女たちの変身は強制的に解除されてしまう。
だからこそ、魔王軍は攻め込まれず生き残れていた。
言ってしまえば、彼女たちをそこに無理やり引き込めば、ただの一般的な女子学生と変わらないので、魔王軍は確実に勝つ。
拘束している間は、居場所が変わらず、邪魔も入らないため、転移陣の魔が転移魔法を唱えやすくなる。
「あははははははははは!!この…!!あはははははははははは!やめ!!!」
数分ほどくすぐり続け、やっと転移魔法が発動する。
「あ!」
「ふ、服が…元に…。」
「これじゃあ…戦えない…。」
「ふっふっふ…魔王城へようこそ。ここでは、お前たちの変身はできない!その牢獄で、永遠にくすぐられるといい!」
さて、3人の弱点を探すとしよう。
「いひ!?あははははははははははははははは!?」
「ピンク!?」
「うん、君は腋と腋腹が弱いね。多分今、息すらまともにできないんじゃない?」
「ひゃあ!?あっっははははははははははははははは!!」
「スカイ!!」
「君は足裏だね。こんな風にピンってさせてると、どこもかしこもくすぐったいでしょ。足が壊れちゃうかもね。」
「いひゃ!?あぁ…ひ!?ヒヒ…!?」
「イエロー!!」
「君は…くすぐったさは感じてるけど、笑うというより喘いでる?なら、内股とかやばいんじゃない?頭おかしくなるでしょ?」
3人の弱点を把握した後、それをマジックハンドに伝える。
マジックハンドは、俺が伝えた弱点を的確にくすぐった。
ちなみに、普通の女子学生になった彼女たちに、俺の拘束は必要ないため、今はただの拘束具を使っている。
「あははははははははは!!いひひひ!!あははははははははは!!」
「もう!あははははははははは!!鬱陶しいってええ!あははははははははは!!」
「いひ…!あ…んっふ…!ひっひひ…!?」
手を拘束して万歳させただけの緩い拘束であるため、3人とも何とかくすぐったさが逃れたくて激しく動いている。
腰を使って全身をゆすってみたり、背伸びして腋を閉じようとしてみたり、ジャンプをして位置をずらそうとしたりする。
けれど、マジックハンドのくすぐり術は想像以上に高く、まるでひっつきむしのように、その手は弱点から離れるどころか、ぶれることすらない。
辛いだろう。
休憩がなく、永遠に笑わされて、身体的にも精神的にもボロボロだろう。
けれど、俺たちは悪の組織だから、正義のヒーローに対しては容赦はしない。
…と、カッコつけはしたものの、実際は、この3人が想像以上に可愛いから、このままくすぐり続けていたいと思っているだけだ。
しばらくして、マジックハンドがどこかへ行き、3人は息を整えていた。
少しだけを話をしたいと思い、俺は彼女たちに近づく。
「…何ですか…。」
ピンクが反応する。
「君たちに一つ伝えておこうと思ってね。実は、私は元人間だ。」
「「「!?」」」
「今回の作戦を思いついたのももちろん私だ。上手くハマってくれてよかったよ。」
「…!あなたって人は…!」
「今は人じゃないんでね。それに、人だったとしも、全員が善人だなんて思わないことだ。その知識を悪に使う人だっているんだから。」
「く…!」
「また正義のヒーロー的なのが現れるかもしれないけど…少なくとも今は、君たちに助けなんて来ないよ。」
「…決めつけは良くないですよ。私は、人を信じ続けます。」
「そうかい。じゃあ私は、今回の作戦で魔王から貰った能力で、君たちで遊び倒すことにしよう。」
「能力…?」
「今まで随分と魔王軍を倒したそうじゃないか。魔王は、倒された仲間の能力を全て消えないよう保持していると言っていたよ。だから、君たちが分かるという前提で話すけど…私がもらった能力の名前は「サキュバス」だよ。」
「ひ…!?」
「どうやらトラウマがあるようで、魔王も、この能力ならあいつらを単独で封じれると言っていたよ。この能力で、君たちを壊れるまで遊ぶから。」
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