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魔法使いの国編
第41話 魔女は不機嫌
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僕は地図を頼りに西の国へ向かっていた。
草原を一人歩いている。
見上げると目指す方角の空は赤く染まっている。
「暑いな......」
汗がしたたり落ちてくる。
夏でもないのに、異常な暑さだ。
僕は水を一口飲んで一息ついた。
城が見えて来た。
赤く染まっている。
暑さの源の様に。
「着いた」
大きな門がある。
この門をくぐれば西の国だ。
「あのー、入国したいんですけど」
僕は門を守る守衛に頭を下げた。
「どこの国の者だ?」
「南の国から来ました。ルキといいます」
マツヲに作ってもらった住民票を見せる。
「目的は?」
「えっと、ここで商売をしようと思って」
「どんな商売だ?」
まだ考えてなかったなあ。
「この国は熱いので、アイスとか冷たい物を売ろうかなと。皆に涼んでもらいたいです」
守衛は腕を組んでため息をついた。
「この国が熱いのは、ルビー様の魔力のせいだ」
「ああ」
思い出した。
ルビーは『火』属性の魔法使いだ。
パーティで共に戦っていた時のこと。
彼女は機嫌が悪い時、体から熱が大量に出て皆から熱いって言われてた。
まさに火の申し子。
それを体現するかの様な、灼熱の様な赤い髪に赤い瞳、真紅の唇。
......ってことは、今、彼女はメチャクチャ機嫌が悪いってことか。
「まあ、無理だと思うが頑張れよ」
守衛は僕のことを台帳に記録すると、門を開けてくれた。
「ここが西の国か......」
熱いなあ。
街中では、この熱い中、皆良く働いている。
僕は路地裏などを探索しつつ、商売のネタになるものを探していた。
「ん?」
僕の方へ全速力で男が走ってくる。
手に麻袋5つ抱えている。
男は僕にその中の一つを渡した。
「重いからやるよ」
そう言い残して、男は僕の後ろの壁を軽々と乗り越え、逃げて行った。
呆気に取られていると、角から別の男が現れた。
「あっ! こいつです!」
その後、その男が僕を指差した。
ターバンを巻いた一見商人の様な男だ。
そのターバン男の後ろから、黒い軍服、黒い帽子のグラン王国親衛隊が現れた。
「お前か、この男の店から食い物を盗んだのは?」
親衛隊はターバン男を指差し、ドスの効いた声で僕を詰問する。
「ち、違います! 僕は盗んでません! 犯人は後ろの壁を越えて逃げました!」
「嘘をつけ! お前、食べ物を持ってるじゃないか!」
「これは......」
僕は両腕を親衛隊に捕まれ、身動きが取れなくなった。
「うっ!」
僕は腹を殴られた。
気を失う。
違う! 僕は罪を擦り付けられただけだ!
熱い。
街にいた時より熱い。
ここはどこだ?
僕は顔を上げた。
薄暗い場所。
四方は石造りで、ここが牢獄だということが分かる。
「起きたか......」
薄闇の中から光る眼が語り掛ける。
「ここは一体どこですか?」
「ふむ。ルビー様の城。その地下牢獄さ」
「え? 僕は無実ですよ」
「無実とかそんなことは関係ない。ルビー様は俺達を生贄にするためにさらっているだけだ」
何のために?
つづく
草原を一人歩いている。
見上げると目指す方角の空は赤く染まっている。
「暑いな......」
汗がしたたり落ちてくる。
夏でもないのに、異常な暑さだ。
僕は水を一口飲んで一息ついた。
城が見えて来た。
赤く染まっている。
暑さの源の様に。
「着いた」
大きな門がある。
この門をくぐれば西の国だ。
「あのー、入国したいんですけど」
僕は門を守る守衛に頭を下げた。
「どこの国の者だ?」
「南の国から来ました。ルキといいます」
マツヲに作ってもらった住民票を見せる。
「目的は?」
「えっと、ここで商売をしようと思って」
「どんな商売だ?」
まだ考えてなかったなあ。
「この国は熱いので、アイスとか冷たい物を売ろうかなと。皆に涼んでもらいたいです」
守衛は腕を組んでため息をついた。
「この国が熱いのは、ルビー様の魔力のせいだ」
「ああ」
思い出した。
ルビーは『火』属性の魔法使いだ。
パーティで共に戦っていた時のこと。
彼女は機嫌が悪い時、体から熱が大量に出て皆から熱いって言われてた。
まさに火の申し子。
それを体現するかの様な、灼熱の様な赤い髪に赤い瞳、真紅の唇。
......ってことは、今、彼女はメチャクチャ機嫌が悪いってことか。
「まあ、無理だと思うが頑張れよ」
守衛は僕のことを台帳に記録すると、門を開けてくれた。
「ここが西の国か......」
熱いなあ。
街中では、この熱い中、皆良く働いている。
僕は路地裏などを探索しつつ、商売のネタになるものを探していた。
「ん?」
僕の方へ全速力で男が走ってくる。
手に麻袋5つ抱えている。
男は僕にその中の一つを渡した。
「重いからやるよ」
そう言い残して、男は僕の後ろの壁を軽々と乗り越え、逃げて行った。
呆気に取られていると、角から別の男が現れた。
「あっ! こいつです!」
その後、その男が僕を指差した。
ターバンを巻いた一見商人の様な男だ。
そのターバン男の後ろから、黒い軍服、黒い帽子のグラン王国親衛隊が現れた。
「お前か、この男の店から食い物を盗んだのは?」
親衛隊はターバン男を指差し、ドスの効いた声で僕を詰問する。
「ち、違います! 僕は盗んでません! 犯人は後ろの壁を越えて逃げました!」
「嘘をつけ! お前、食べ物を持ってるじゃないか!」
「これは......」
僕は両腕を親衛隊に捕まれ、身動きが取れなくなった。
「うっ!」
僕は腹を殴られた。
気を失う。
違う! 僕は罪を擦り付けられただけだ!
熱い。
街にいた時より熱い。
ここはどこだ?
僕は顔を上げた。
薄暗い場所。
四方は石造りで、ここが牢獄だということが分かる。
「起きたか......」
薄闇の中から光る眼が語り掛ける。
「ここは一体どこですか?」
「ふむ。ルビー様の城。その地下牢獄さ」
「え? 僕は無実ですよ」
「無実とかそんなことは関係ない。ルビー様は俺達を生贄にするためにさらっているだけだ」
何のために?
つづく
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