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勇者の国編
第70話 真実の愛に気付け!
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行く先も告げず、ソウニンは僕らの元を去って行った。
「まずいな……。ソウニンの奴、マリクに僕らのことを喋るんじゃないか」
僕はこの先のことを考えて、慌てた。
「大丈夫よ。彼女はそんなことはしないし。マリクに会うことも出来ない」
「どうしてそんなことが言えるんですか?」
「ソウニンは自分の国を反乱軍に奪われて、逃亡している身。グランやマリクからしたら情けない元パーティメンバー。死に物狂いで国を取り戻すこともせず、逃げて来たある意味裏切り者。マリクはきっと、門前払いするか、殺すかの二択だわ」
ソウニンが治めていた北の国は、反乱軍のクーデターにより崩壊した。
表向きそうなってはいるが、いつもの様に僕が商売で成功し、集めた金で政治に不満を持つ国民を扇動して反乱を起こさせた。
いつもと違うのは、統治者が死ぬことなく僕らの仲間になって逃亡生活をしている点だ。
「だとしても、ソウニンを早く探さないと」
彼女はグランの弱点を知っている。
だが、グランの弱点を口にしようとした者は死亡フラグが立つ。
だから、ダニーに彼女の心を読ませて、グランの弱点を探り出そうとしたんだ。
「この広い国で、どうやって探すの? 見つけられっこないわ。彼女は行く当ても無く、きっとここに戻って来る。マリクに殺されて無かったらの話だけど」
「殺されたらどうするんですか?」
「その時は、その時よ。いつもの様に、商売で金をためて国民を従えて反乱を起こす。ついでにカンストメンバーも見つけてね」
「そんな時間ありません!」
こうしている間にも、マリナが!
ジェニ姫が目を丸くしている。
恩人でもある彼女を、ビックリさせてしまった。
僕は無様に声を荒げたことを悔いた。
「すいません」
「いいのよ。でも、それほどまで君に愛されてるマリナさんが、少し……うらやましい」
どうしたんだろう?
何だか寂しそうだ。
ジェニ姫の表情がいつもと違う。(いつもは大きな目を光らせて、八重歯を見せながら鋭い言葉を発するんだ。いわゆるはすっ葉ってやつかな)
「いいこと教えてあげる」
「はい」
「マリナさんは、何か魔法を掛けられている。そのせいでグランに惚れてるだけよ」
「何ですと!?」
「私は上級魔法使いよ。それくらい分かるわ」
マリナが心の底からグランを愛していないという事実は、僕を安心させた。
偽りの愛なら、僕が知っているマリナを取り戻すことが出来る。
「ジェニ姫、ありがとうございます」
「礼には及ばないわ。私とあなたは、同じ目的を持ったいわば、運命共同体」
ジェニ姫は真っすぐ僕の目を見て、そう言い切った。
とりあえず、ソウニンを待ちながら僕とジェニ姫は宿の一室で今後のことを話した。
あれこれ金を稼ぐ方法を出し合った。
「これ、覚えてる?」
ジェニ姫は羽織っているローブの内ポケットから『ゲーム』を取り出した。
つづく
「まずいな……。ソウニンの奴、マリクに僕らのことを喋るんじゃないか」
僕はこの先のことを考えて、慌てた。
「大丈夫よ。彼女はそんなことはしないし。マリクに会うことも出来ない」
「どうしてそんなことが言えるんですか?」
「ソウニンは自分の国を反乱軍に奪われて、逃亡している身。グランやマリクからしたら情けない元パーティメンバー。死に物狂いで国を取り戻すこともせず、逃げて来たある意味裏切り者。マリクはきっと、門前払いするか、殺すかの二択だわ」
ソウニンが治めていた北の国は、反乱軍のクーデターにより崩壊した。
表向きそうなってはいるが、いつもの様に僕が商売で成功し、集めた金で政治に不満を持つ国民を扇動して反乱を起こさせた。
いつもと違うのは、統治者が死ぬことなく僕らの仲間になって逃亡生活をしている点だ。
「だとしても、ソウニンを早く探さないと」
彼女はグランの弱点を知っている。
だが、グランの弱点を口にしようとした者は死亡フラグが立つ。
だから、ダニーに彼女の心を読ませて、グランの弱点を探り出そうとしたんだ。
「この広い国で、どうやって探すの? 見つけられっこないわ。彼女は行く当ても無く、きっとここに戻って来る。マリクに殺されて無かったらの話だけど」
「殺されたらどうするんですか?」
「その時は、その時よ。いつもの様に、商売で金をためて国民を従えて反乱を起こす。ついでにカンストメンバーも見つけてね」
「そんな時間ありません!」
こうしている間にも、マリナが!
ジェニ姫が目を丸くしている。
恩人でもある彼女を、ビックリさせてしまった。
僕は無様に声を荒げたことを悔いた。
「すいません」
「いいのよ。でも、それほどまで君に愛されてるマリナさんが、少し……うらやましい」
どうしたんだろう?
何だか寂しそうだ。
ジェニ姫の表情がいつもと違う。(いつもは大きな目を光らせて、八重歯を見せながら鋭い言葉を発するんだ。いわゆるはすっ葉ってやつかな)
「いいこと教えてあげる」
「はい」
「マリナさんは、何か魔法を掛けられている。そのせいでグランに惚れてるだけよ」
「何ですと!?」
「私は上級魔法使いよ。それくらい分かるわ」
マリナが心の底からグランを愛していないという事実は、僕を安心させた。
偽りの愛なら、僕が知っているマリナを取り戻すことが出来る。
「ジェニ姫、ありがとうございます」
「礼には及ばないわ。私とあなたは、同じ目的を持ったいわば、運命共同体」
ジェニ姫は真っすぐ僕の目を見て、そう言い切った。
とりあえず、ソウニンを待ちながら僕とジェニ姫は宿の一室で今後のことを話した。
あれこれ金を稼ぐ方法を出し合った。
「これ、覚えてる?」
ジェニ姫は羽織っているローブの内ポケットから『ゲーム』を取り出した。
つづく
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