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814 ほのぼのと人形作り
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連日の雨で今日も遠足はお休みとなったが、虎徹さんも近江に残って訓練すると聞き、一人だけ休むわけにはいかないと俺も残ることにした。
せっかく遠足が中止になった事だし、今回は覚えた技を使いこなす方向で訓練するのがいいだろうな。
・・・しかしだ。
使える新技がどんどん増えたのはいいが、発表会で虎徹さんと清光さんを驚かせることばかり考えていたので、ガチョピンを仕上げる前に飛ばしてしまい、未だによちよち歩きの中途半端な出来なんだよ。
実は完全主義な俺としては、これを放っておくわけにゃいかん。
強くなりたいから逸る気持ちもあるけど、足もとをしっかり固めてからじゃないと、心にモヤモヤが残ったままじゃ気に入らないんだよね。
というわけで、今日はガチョピンを完璧に仕上げてやるぜ!
・・・・・
思った通りだ。回転関節だとヌルヌル動くようになったとしても、やっぱロボットの動きなんだよな~。
球体関節に変更したおかげで、かなり人間の動きに近付いたぞ!
人間っつーか、ガチョピンなんだが。
どうせ数分で消えるんで、関節に負荷が掛かるような無茶な動きをさせても問題無いってのがいいな。
これがゴーレムの場合、戦闘中に壊れたら最悪な事になるんで、負荷が掛からないように作らなきゃダメなんだけどね。
どっちみちゴーレムは最強ロボットを目指してるわけだから、むしろロボットの動きの方がいいのだ。そっちの方が格好良いしな!
「少し休憩するか」
立ち上がって訓練場を見渡すと、虎徹さんがゴン太郎くんをいじっていた。
どうやら俺と同じ事を考えてたらしく、まずは人形を完璧に仕上げる事を目標に定めたようだ。あの人もビジュアル重視だからな~。
でもよく見ると、清光さんもゼーレネイマスも壁を背に人形を作っている。
一刻も早くファンネルーをマスターする為に、魔法を発動させることを優先するのかと思ってたんだけど、意外と二人ともじっくり攻めるタイプなんだな・・・。
俺と虎徹さんが人形をいじってたから、まずは完璧な人形を作ってからだと触発されたのかもしれんけどね。
向こうを見ると、ケンちゃんとセイヤまでもが必死に人形を作っていた。
セイヤは分かるが、ケンちゃんも魔法の訓練を命じられたのかも。
というわけで、元気に刀の修行をしているレナ達の方へ歩いて行く。
「なかなか良い斬撃になってきたじゃないか」
清光さんが訓練用として作ってくれた、『斬っても剣が壊れないやわらか壁』に攻撃していた弟子二人が振り返った。
「やっと良い感じになってきました!」
「アタシもようやく手に馴染んできたかな?刀は軽くて疲れないのがいいね~!」
「体捌きも鍛えなきゃだけど、まずは刀を上手く使えなきゃ話にならないからね。ただ、村娘でしかなかったレナと野盗を率いてたパトランとじゃ力の差があるからさ、立ち合い稽古をどうするか考え中」
「あ~そっか。実力が同じくらいの弟子がいれば良かったんだが、いないものはしょうがない。勝ち方は実戦で学ぶしかないかな?」
「エエエエエーーーーーーーーーー!」
「今すぐ戦闘しろって意味じゃなくて勝ち方だからね?私とパトランに勝つのは難しいけど、レザルド軍の雑兵を倒して自信をつけろって意味だよ」
「・・・倒せるのでしょうか?」
「ちゃんと訓練していれば大丈夫!それに無茶はさせないから安心して」
「は、はい!」
そんな会話をしていると、パトランが俺の後ろの方を見ていた。
「なんで男連中は全員お人形遊びしてるんさ!?」
それを聞き、噴きそうになった。
「いや、お人形遊びではない!確かに全員お人形を持ってるけど!」
「「あーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」」
言われてみると、女三人が刀の修行をしているのに、男全員お人形遊びしている光景って異常だよな。
「まあケンちゃんとセイヤは魔法の訓練と思っていいが、それ以外の人達は攻撃力のある人形を作ってるわけだからな。非常に物騒なお人形遊びだ」
「あの怖いフルアーマーの男までお人形を作り始めるとは思わなかったよ!」
「それに関しては俺も予想外だった。大魔王は剣技も魔法もすでに完成されていたからさ、正直向上心が失われていたと思うんだよ。でも俺とサイダーによる新技発表会で魔法の限界を超えた事に闘魂が蘇ったようで、更なる高みを目指し始めたな」
大魔王だけじゃなく、メタルヒーロー達も新技に夢中なんだけどね。
それほどまでにファンネルー戦は熱いのだ!
「私も少しくらい魔法の訓練した方がいいかな?」
「レミィって何の魔法が使えるんだ?」
「火と風」
「へーーーーー!2属性とは素晴らしいな」
「火は結構使えるって知ってるんだけど、風ってどうなの?」
「アタシも風なんだけど、何か良い使い方ってないかい?」
風魔法の使い手といったら、レムとニャルルか。
でもニャルルは師匠に向いてないから、連れてくるならレムだな。
「風魔法はかなりつえーぞ?剣から風を飛ばす事で、離れた位置にいる敵も斬れるようになる」
「「おお!」」
「そういう戦い方をしている知り合いが一人いるんで、今度連れてきてやろう。っていうかウチの嫁なんだが」
「やった!」
「楽しみだね!」
「そういや光魔法の使い手でもあるんで、レナにも教えてやれるかもだ」
「そんな凄い人が!?」
「しかし妊娠中だから無理はさせられない。今日みたいな訓練日に指導してもらう感じになる。ただ今はちょっと忙しいので、連れてくるのはもう少し後かな?」
「指導してくれればそれで十分だ!」
「妊婦さんなのか~。よし、それまで刀の訓練に集中するよ」
「ですね!今は魔法よりも刀の訓練を頑張らなきゃ!」
訓練の邪魔しちゃ悪いので、そろそろ人形作りに戻ろう。
しかし今日は何だか地味な日になっちゃったな。
まあ毎日派手にやり過ぎていたから、良い骨休みにはなったが。
いや、まだ今日は終わってねえ!
頑張ってガチョピンを完成させて、続けて戦闘訓練に移行するぜ!
せっかく遠足が中止になった事だし、今回は覚えた技を使いこなす方向で訓練するのがいいだろうな。
・・・しかしだ。
使える新技がどんどん増えたのはいいが、発表会で虎徹さんと清光さんを驚かせることばかり考えていたので、ガチョピンを仕上げる前に飛ばしてしまい、未だによちよち歩きの中途半端な出来なんだよ。
実は完全主義な俺としては、これを放っておくわけにゃいかん。
強くなりたいから逸る気持ちもあるけど、足もとをしっかり固めてからじゃないと、心にモヤモヤが残ったままじゃ気に入らないんだよね。
というわけで、今日はガチョピンを完璧に仕上げてやるぜ!
・・・・・
思った通りだ。回転関節だとヌルヌル動くようになったとしても、やっぱロボットの動きなんだよな~。
球体関節に変更したおかげで、かなり人間の動きに近付いたぞ!
人間っつーか、ガチョピンなんだが。
どうせ数分で消えるんで、関節に負荷が掛かるような無茶な動きをさせても問題無いってのがいいな。
これがゴーレムの場合、戦闘中に壊れたら最悪な事になるんで、負荷が掛からないように作らなきゃダメなんだけどね。
どっちみちゴーレムは最強ロボットを目指してるわけだから、むしろロボットの動きの方がいいのだ。そっちの方が格好良いしな!
「少し休憩するか」
立ち上がって訓練場を見渡すと、虎徹さんがゴン太郎くんをいじっていた。
どうやら俺と同じ事を考えてたらしく、まずは人形を完璧に仕上げる事を目標に定めたようだ。あの人もビジュアル重視だからな~。
でもよく見ると、清光さんもゼーレネイマスも壁を背に人形を作っている。
一刻も早くファンネルーをマスターする為に、魔法を発動させることを優先するのかと思ってたんだけど、意外と二人ともじっくり攻めるタイプなんだな・・・。
俺と虎徹さんが人形をいじってたから、まずは完璧な人形を作ってからだと触発されたのかもしれんけどね。
向こうを見ると、ケンちゃんとセイヤまでもが必死に人形を作っていた。
セイヤは分かるが、ケンちゃんも魔法の訓練を命じられたのかも。
というわけで、元気に刀の修行をしているレナ達の方へ歩いて行く。
「なかなか良い斬撃になってきたじゃないか」
清光さんが訓練用として作ってくれた、『斬っても剣が壊れないやわらか壁』に攻撃していた弟子二人が振り返った。
「やっと良い感じになってきました!」
「アタシもようやく手に馴染んできたかな?刀は軽くて疲れないのがいいね~!」
「体捌きも鍛えなきゃだけど、まずは刀を上手く使えなきゃ話にならないからね。ただ、村娘でしかなかったレナと野盗を率いてたパトランとじゃ力の差があるからさ、立ち合い稽古をどうするか考え中」
「あ~そっか。実力が同じくらいの弟子がいれば良かったんだが、いないものはしょうがない。勝ち方は実戦で学ぶしかないかな?」
「エエエエエーーーーーーーーーー!」
「今すぐ戦闘しろって意味じゃなくて勝ち方だからね?私とパトランに勝つのは難しいけど、レザルド軍の雑兵を倒して自信をつけろって意味だよ」
「・・・倒せるのでしょうか?」
「ちゃんと訓練していれば大丈夫!それに無茶はさせないから安心して」
「は、はい!」
そんな会話をしていると、パトランが俺の後ろの方を見ていた。
「なんで男連中は全員お人形遊びしてるんさ!?」
それを聞き、噴きそうになった。
「いや、お人形遊びではない!確かに全員お人形を持ってるけど!」
「「あーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」」
言われてみると、女三人が刀の修行をしているのに、男全員お人形遊びしている光景って異常だよな。
「まあケンちゃんとセイヤは魔法の訓練と思っていいが、それ以外の人達は攻撃力のある人形を作ってるわけだからな。非常に物騒なお人形遊びだ」
「あの怖いフルアーマーの男までお人形を作り始めるとは思わなかったよ!」
「それに関しては俺も予想外だった。大魔王は剣技も魔法もすでに完成されていたからさ、正直向上心が失われていたと思うんだよ。でも俺とサイダーによる新技発表会で魔法の限界を超えた事に闘魂が蘇ったようで、更なる高みを目指し始めたな」
大魔王だけじゃなく、メタルヒーロー達も新技に夢中なんだけどね。
それほどまでにファンネルー戦は熱いのだ!
「私も少しくらい魔法の訓練した方がいいかな?」
「レミィって何の魔法が使えるんだ?」
「火と風」
「へーーーーー!2属性とは素晴らしいな」
「火は結構使えるって知ってるんだけど、風ってどうなの?」
「アタシも風なんだけど、何か良い使い方ってないかい?」
風魔法の使い手といったら、レムとニャルルか。
でもニャルルは師匠に向いてないから、連れてくるならレムだな。
「風魔法はかなりつえーぞ?剣から風を飛ばす事で、離れた位置にいる敵も斬れるようになる」
「「おお!」」
「そういう戦い方をしている知り合いが一人いるんで、今度連れてきてやろう。っていうかウチの嫁なんだが」
「やった!」
「楽しみだね!」
「そういや光魔法の使い手でもあるんで、レナにも教えてやれるかもだ」
「そんな凄い人が!?」
「しかし妊娠中だから無理はさせられない。今日みたいな訓練日に指導してもらう感じになる。ただ今はちょっと忙しいので、連れてくるのはもう少し後かな?」
「指導してくれればそれで十分だ!」
「妊婦さんなのか~。よし、それまで刀の訓練に集中するよ」
「ですね!今は魔法よりも刀の訓練を頑張らなきゃ!」
訓練の邪魔しちゃ悪いので、そろそろ人形作りに戻ろう。
しかし今日は何だか地味な日になっちゃったな。
まあ毎日派手にやり過ぎていたから、良い骨休みにはなったが。
いや、まだ今日は終わってねえ!
頑張ってガチョピンを完成させて、続けて戦闘訓練に移行するぜ!
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