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第二十五話 姫の心と秋晴れの空
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しおりを挟むイノシシを捕まえて屋敷に戻ったハリスはそれを手ずから捌いて調理して屋敷の人達に振るまった。
食堂で待っていた面々が喜んでイノシシ料理を頬張る。
「旨い!イノシシってこんなに旨くなるんだ」
「こんなの初めてだよ!素晴しい!」
「光栄です」
客人達に褒められて満更でもなく、ハリスも席に着く。隣にはミザリー姫とルウド。
「こんな事も出来るなんて知らなかったわ。無駄に器用ね」
「おほめにあずかり光栄です、姫。食事がすんだら帰りましょうね」
「何故そんなに帰りたがるのよ?ゆっくりしていけばいいじゃない?」
「皆待っているのですよ?あなたこそなぜ帰りたがらないのです?」
「……そんな事、ないわよ…?」
「では帰りましょう?すぐ帰りましょう?」
「なぜそんなに急ぐのよ?」
「帰りたいのです!我々を早く城に帰して下さい!」
「……わ、分かったわよ、仕方ないわね…」
ミザリー姫はしぶしぶ立ち上がる。
「……せめて、アルバ様に最後のお別れさせて頂戴…」
クロード公は三人を見てにこやかに微笑む。
「え?帰るのかいミザリー、それはとても寂しくなるね。残念だよ」
「そうですよね。私が居なくなったらアルバ様が寂しい思いをされるのですよね。私そんなの耐えられませんわ。やはりもう少し…」
「何を言っているのです姫!帰るのです!」
「ハリス、アルバ様が寂しい思いをされてもいいと言うの?冷たいわよ」
「知りませんよそんな事。ミザリー様こそご家族のご心痛を考えて下さい」
「…分かったわよ」
「ふふふ、また遊びに来て下さいね」
「勿論ですわ、アルバ様」
そうしてやっと、ミザリー姫はクロード公に挨拶してから騎士達に連行されてお城へと帰って行った。
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