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第一章 とても不思議な世界
5話 出立②
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幌馬車はイバラ領を目指し、南へと進んだ。街並みを抜けると平原へ出て、そこから変わらぬ風景が続いて行く。
日々喜は初め、見慣れぬ街並みや風景を楽しんでいたが、やがて、飽きた様にエリオットから渡された教本を読み始めた。
教本に綴られる文章は英語では無く、この国の言葉で書かれていた。しかし、日々喜は、特に苦にする事も無く読み進む事が出来たから、ひょっとすれば自分の母語とさえ見紛ったかも知れない。
「コウミ、いいですか?」
日々喜の声に応じる様に、コウミの白い眼がゆっくりと開かれて行く。
「……何だ」
「ここの所が良く分からないのですが、分かりますか?」
日々喜は読んでいた本を指差し尋ねた。
「何だこりゃ?」
「魔導の教本です。エリオットさんから頂きました」
「余計な事を……。まあいい、暇は潰せるだろ。ここか、『魔力とエレメンタル』?」
コウミは日々喜の指さす文章を読みながら尋ねた。
「そうです。魔力の概念とエレメンタルについてです」
「魔力は確か……、そうだな……」
コウミは、考えを呼び起こそうとするかのように、自分の頭を指で小突きながらそう呟いた。
「魔力はMPの事だろ。良くHPの他にステータスに備えてあるやつだ」
「MP? マジックポイントの事ですか?」
「普通に考えればそうだろ。お前、ゲームはあんまりやらないんだっけ?」
「家には、在りませんでした」
「人生損したな。あれこそ教本だったぞ。いいか、魔力ってのはな、魔法を使うと減るんだ。HP、つまり体力と同じで、休むと回復する」
大雑把な説明を得意気に話すコウミに対し、日々喜はキョトンとした表情を浮かべた。
「回復する?」
「する」
「増えるんですか?」
「増えねえよ、馬鹿だな。元の量に戻るだけだろ」
「元の量?」
「いい加減にしろよ。分からず屋の振りか?」
「すいません。元々、身体に備わってるって事ですか?」
「ああ? ……そうそう、そう言う事だ。ここの人間には、アルテマって言う魔力を溜める臓器みたいな物があるんだ」
「アルテマ、魔力を溜める臓器。そんな物があるんだ」
日々喜は自分の胸の辺りを弄り、そう呟いた。
「身体の中には無いぞ。心や魂みたいに目に見えないし、触れないからな」
「僕にもありますかね?」
「無いんじゃないか」
「……分かりました」
「それで、後はエレメンタルだっけか? それは、エレメントを操る力の事だ。確か、火と水、土と風の四つだけがこの世界に存在してる。それぞれ、サラマンダー、ウンディーネ、ノーム、シルフと呼ばれているんだ」
「火と水、土と風……。四つだけしか操れないって事ですか?」
「ああ、そうだ。だが、魔導士ってのは欲深な生き物だ。生まれ持った力だけでなく、もっと多くの力を得たいと常に考えてる。そこで生み出されたのが魔導って訳さ」
「多くの力を得る? それが、魔導?」
「そこに書いてあるんじゃないか?」
コウミは身を乗り出し、日々喜の手にする本のページをかってに捲り始めた。
「……あー、確かこれだ。『エレメントの相互作用』」
コウミの示すページを確認し、今度は日々喜がその文章を読み上げ始めた。
「『地上に在る物は全て、火と水と土と風の四つのエレメントによって形作られる。この事を利用して、魔法陣の中でエレメントの相互作用を起こし、現実にある物と同じエレメントを生み出し、形成し、運動を与える』」
「まあ、そう言う事だ。操れる力が元々四つしか存在しなくても、それを組み合わせれば、いろんな物を作れて、操れるって感じだな」
「分かりました。ありがとうございます」
エレメントは物質の事。エレメンタルは物質を操る力の事。
日々喜はコウミの説明を忘れない様に心の中で復唱しながら、教本を読み進めた。
「コウミ、もう一ついいですか?」
「またか、どこだよ?」
「『エレメントの相互作用』の所です。火は水に負け、水は土に負けると書いてあります」
「それがどうした? 分かりやすいだろ」
「分かり辛いです。勝ち負けは何で決まるんですか?」
「いいか、火に水をぶっかければ火は消えるだろ。同じように地面に水を撒けば、水が土に吸われて消えちまう。エレメントが消えるか残るかで勝敗を見分けているんだろ」
「じゃあ風は? 風は火に負けると書いてありますよ」
「火に風を送れば勢い良く燃え上がるだろ?」
「はい」
「あれは風が燃えてんだよ」
「え……。酸素が送られて、炎が勢いを増しているんじゃないんですか?」
「知らね。細かい事は聞くなって。ただ、こっちじゃ魔導って物が幅を利かせてる。こっちの常識で考えれば、風は燃える物だし、実際、魔法陣の中ではそういう関係が成立している。それだけの事だろ」
「魔導では、風は燃える物……」
エレメントの相互作用。
それは、物理法則や、化学反応の様な物の事で、この世界独自の解釈が成されたものなのだろう。と、日々喜は考えた。
「あんまりマジに考えるなよ。ここで見た物を四角四面に取ってると、帰る頃にはバカになっちまうからな。あー、そんなもんかって程度に覚えておけばいい」
「そんなものなのかな……」
何となく腑に落ちない気持ちを表すように日々喜は呟き、再び教本を読み進めようとし始めた。すると、それまで黙って聞き入っていた御者の青年が、話しの切れ目を見計らうかのように二人に話し掛け始めた。
「いやー。ご高説聞き入りました。さすが、クレレ会長の認められる魔導士様ですね」
「ああ?」
コウミの白い眼が、目障りに感じた気持ちを表す様に吊り上がった。
「い、いえ。トウワ国から御出でになられている魔導士様とそのお弟子さん。そのように窺っておりましたので。あ、申し遅れました。私はサフワン・エイジムと言います。お二方がこれから向かわれるイバラ領、私はそちらを拠点にするフォーリアム商会の商人でございます」
コウミは警戒する様にサフワンを見つめている。
「長い道中になりますので、もしよろしければ、我がイバラ領についてご紹介させていただければと思いますが」
「エイジム、とか言ったか?」
「はい!」
「俺に話し掛けるな」
「……すいません」
怪し気な眼光を放つコウミに凄まれ、サフワンは委縮した様に黙ってしまった。
それを見ていた日々喜が、それまで読んでいた本を閉じ、揺れる馬車の中で立ち上がると、サフワンの下に近づいて行った。
「ここ良いですか?」
「え!? ど、どうぞ」
日々喜はそう言うと、御者台の隣に座る。荷台より遥かに見通しが良く、何より吹き抜ける風が気持ち良かった。
「イバラには、何があるんですか?」
日々喜がサフワンに質問した。
「え、えーと」
「ヴァーサ領では、港や街を見ました。イバラ領にも街がありますか?」
「ありますよ!? 人が開拓して、立派な街を作った歴史があるんです。そりゃヴァーサに比べると、少し田舎っぽい所もあるけど……」
サフワンの話を聞き、日々喜は喜んだようにコウミの方へと振り返った。
「コウミ。田舎ですって」
コウミは腕を組み、黙りこくっていた。
「どれくらい田舎なんですか、エイジムさん?」
「どれくらいって、えーっと、高い建物があまりなくて、街道は街の中心地以外、土の道だったり。後、領内のほとんどが林野で、それ以外は畑が多いい所かな」
「へー。港はありますか?」
「無いよ。海に面した領地じゃないから」
「山はありますか?」
「山は……、高い山は無いけど、森の中に小高い丘が幾つかあるね」
「森? イバラには森があるんですか?」
「あるさ森くらい。イバラの森はルーラーが住んでいるって、結構有名なんだよ」
「ルーラー?」
自分の知らない単語を聞き、日々喜はオウム返しに尋ねた。
「領地の支配者の事だ。自分が支配する土地と生物を思いのままにする力を持った超常的な存在。この魔導連合王国には各領地に一匹以上存在し、人の営みを見守っている」
日々喜の疑問を聞きつけた様にコウミが答えた。
「そうです、そうです」
サフワンが相槌を打つ。
「名前とかはあるの?」
「あるよ。天蚕の王、アイディ・クインさ」
「アイディ・クイン……」
「トウワ国には居ないんですか?」
サフワンがここぞとばかりに、コウミに話しを振った。コウミは黙った。
「居ないのコウミ?」
「居る。ただ、人とは住み分けてるのが殆どだ」
「同じ領地に居ないって事?」
「奴らは必ずしも、人の味方をするわけじゃ無い。自分のお気に入りだけを愛でているのさ。この国では、同じ意思を持つルーラーが集っているがな」
「へー、知らなかったですよ。トウワ国ってそうなってるんですか」
サフワンが会話に割って入った。
「…………」
コウミは黙る。
「……俺なんか気に障る事言ったかな?」
「コウミは、不器用で恥ずかしがり屋なだけだよ。エイジムさんが嫌いなわけじゃない」
「サフワンでいいよ。同い年くらいだろ、えーっと」
「長岐日々喜です」
「よろしく、日々喜。ようこそ、イバラへ」
サフワンはそう言うと、いかにも好青年らしい表情を作り、白い歯を見せた。
日々喜は初め、見慣れぬ街並みや風景を楽しんでいたが、やがて、飽きた様にエリオットから渡された教本を読み始めた。
教本に綴られる文章は英語では無く、この国の言葉で書かれていた。しかし、日々喜は、特に苦にする事も無く読み進む事が出来たから、ひょっとすれば自分の母語とさえ見紛ったかも知れない。
「コウミ、いいですか?」
日々喜の声に応じる様に、コウミの白い眼がゆっくりと開かれて行く。
「……何だ」
「ここの所が良く分からないのですが、分かりますか?」
日々喜は読んでいた本を指差し尋ねた。
「何だこりゃ?」
「魔導の教本です。エリオットさんから頂きました」
「余計な事を……。まあいい、暇は潰せるだろ。ここか、『魔力とエレメンタル』?」
コウミは日々喜の指さす文章を読みながら尋ねた。
「そうです。魔力の概念とエレメンタルについてです」
「魔力は確か……、そうだな……」
コウミは、考えを呼び起こそうとするかのように、自分の頭を指で小突きながらそう呟いた。
「魔力はMPの事だろ。良くHPの他にステータスに備えてあるやつだ」
「MP? マジックポイントの事ですか?」
「普通に考えればそうだろ。お前、ゲームはあんまりやらないんだっけ?」
「家には、在りませんでした」
「人生損したな。あれこそ教本だったぞ。いいか、魔力ってのはな、魔法を使うと減るんだ。HP、つまり体力と同じで、休むと回復する」
大雑把な説明を得意気に話すコウミに対し、日々喜はキョトンとした表情を浮かべた。
「回復する?」
「する」
「増えるんですか?」
「増えねえよ、馬鹿だな。元の量に戻るだけだろ」
「元の量?」
「いい加減にしろよ。分からず屋の振りか?」
「すいません。元々、身体に備わってるって事ですか?」
「ああ? ……そうそう、そう言う事だ。ここの人間には、アルテマって言う魔力を溜める臓器みたいな物があるんだ」
「アルテマ、魔力を溜める臓器。そんな物があるんだ」
日々喜は自分の胸の辺りを弄り、そう呟いた。
「身体の中には無いぞ。心や魂みたいに目に見えないし、触れないからな」
「僕にもありますかね?」
「無いんじゃないか」
「……分かりました」
「それで、後はエレメンタルだっけか? それは、エレメントを操る力の事だ。確か、火と水、土と風の四つだけがこの世界に存在してる。それぞれ、サラマンダー、ウンディーネ、ノーム、シルフと呼ばれているんだ」
「火と水、土と風……。四つだけしか操れないって事ですか?」
「ああ、そうだ。だが、魔導士ってのは欲深な生き物だ。生まれ持った力だけでなく、もっと多くの力を得たいと常に考えてる。そこで生み出されたのが魔導って訳さ」
「多くの力を得る? それが、魔導?」
「そこに書いてあるんじゃないか?」
コウミは身を乗り出し、日々喜の手にする本のページをかってに捲り始めた。
「……あー、確かこれだ。『エレメントの相互作用』」
コウミの示すページを確認し、今度は日々喜がその文章を読み上げ始めた。
「『地上に在る物は全て、火と水と土と風の四つのエレメントによって形作られる。この事を利用して、魔法陣の中でエレメントの相互作用を起こし、現実にある物と同じエレメントを生み出し、形成し、運動を与える』」
「まあ、そう言う事だ。操れる力が元々四つしか存在しなくても、それを組み合わせれば、いろんな物を作れて、操れるって感じだな」
「分かりました。ありがとうございます」
エレメントは物質の事。エレメンタルは物質を操る力の事。
日々喜はコウミの説明を忘れない様に心の中で復唱しながら、教本を読み進めた。
「コウミ、もう一ついいですか?」
「またか、どこだよ?」
「『エレメントの相互作用』の所です。火は水に負け、水は土に負けると書いてあります」
「それがどうした? 分かりやすいだろ」
「分かり辛いです。勝ち負けは何で決まるんですか?」
「いいか、火に水をぶっかければ火は消えるだろ。同じように地面に水を撒けば、水が土に吸われて消えちまう。エレメントが消えるか残るかで勝敗を見分けているんだろ」
「じゃあ風は? 風は火に負けると書いてありますよ」
「火に風を送れば勢い良く燃え上がるだろ?」
「はい」
「あれは風が燃えてんだよ」
「え……。酸素が送られて、炎が勢いを増しているんじゃないんですか?」
「知らね。細かい事は聞くなって。ただ、こっちじゃ魔導って物が幅を利かせてる。こっちの常識で考えれば、風は燃える物だし、実際、魔法陣の中ではそういう関係が成立している。それだけの事だろ」
「魔導では、風は燃える物……」
エレメントの相互作用。
それは、物理法則や、化学反応の様な物の事で、この世界独自の解釈が成されたものなのだろう。と、日々喜は考えた。
「あんまりマジに考えるなよ。ここで見た物を四角四面に取ってると、帰る頃にはバカになっちまうからな。あー、そんなもんかって程度に覚えておけばいい」
「そんなものなのかな……」
何となく腑に落ちない気持ちを表すように日々喜は呟き、再び教本を読み進めようとし始めた。すると、それまで黙って聞き入っていた御者の青年が、話しの切れ目を見計らうかのように二人に話し掛け始めた。
「いやー。ご高説聞き入りました。さすが、クレレ会長の認められる魔導士様ですね」
「ああ?」
コウミの白い眼が、目障りに感じた気持ちを表す様に吊り上がった。
「い、いえ。トウワ国から御出でになられている魔導士様とそのお弟子さん。そのように窺っておりましたので。あ、申し遅れました。私はサフワン・エイジムと言います。お二方がこれから向かわれるイバラ領、私はそちらを拠点にするフォーリアム商会の商人でございます」
コウミは警戒する様にサフワンを見つめている。
「長い道中になりますので、もしよろしければ、我がイバラ領についてご紹介させていただければと思いますが」
「エイジム、とか言ったか?」
「はい!」
「俺に話し掛けるな」
「……すいません」
怪し気な眼光を放つコウミに凄まれ、サフワンは委縮した様に黙ってしまった。
それを見ていた日々喜が、それまで読んでいた本を閉じ、揺れる馬車の中で立ち上がると、サフワンの下に近づいて行った。
「ここ良いですか?」
「え!? ど、どうぞ」
日々喜はそう言うと、御者台の隣に座る。荷台より遥かに見通しが良く、何より吹き抜ける風が気持ち良かった。
「イバラには、何があるんですか?」
日々喜がサフワンに質問した。
「え、えーと」
「ヴァーサ領では、港や街を見ました。イバラ領にも街がありますか?」
「ありますよ!? 人が開拓して、立派な街を作った歴史があるんです。そりゃヴァーサに比べると、少し田舎っぽい所もあるけど……」
サフワンの話を聞き、日々喜は喜んだようにコウミの方へと振り返った。
「コウミ。田舎ですって」
コウミは腕を組み、黙りこくっていた。
「どれくらい田舎なんですか、エイジムさん?」
「どれくらいって、えーっと、高い建物があまりなくて、街道は街の中心地以外、土の道だったり。後、領内のほとんどが林野で、それ以外は畑が多いい所かな」
「へー。港はありますか?」
「無いよ。海に面した領地じゃないから」
「山はありますか?」
「山は……、高い山は無いけど、森の中に小高い丘が幾つかあるね」
「森? イバラには森があるんですか?」
「あるさ森くらい。イバラの森はルーラーが住んでいるって、結構有名なんだよ」
「ルーラー?」
自分の知らない単語を聞き、日々喜はオウム返しに尋ねた。
「領地の支配者の事だ。自分が支配する土地と生物を思いのままにする力を持った超常的な存在。この魔導連合王国には各領地に一匹以上存在し、人の営みを見守っている」
日々喜の疑問を聞きつけた様にコウミが答えた。
「そうです、そうです」
サフワンが相槌を打つ。
「名前とかはあるの?」
「あるよ。天蚕の王、アイディ・クインさ」
「アイディ・クイン……」
「トウワ国には居ないんですか?」
サフワンがここぞとばかりに、コウミに話しを振った。コウミは黙った。
「居ないのコウミ?」
「居る。ただ、人とは住み分けてるのが殆どだ」
「同じ領地に居ないって事?」
「奴らは必ずしも、人の味方をするわけじゃ無い。自分のお気に入りだけを愛でているのさ。この国では、同じ意思を持つルーラーが集っているがな」
「へー、知らなかったですよ。トウワ国ってそうなってるんですか」
サフワンが会話に割って入った。
「…………」
コウミは黙る。
「……俺なんか気に障る事言ったかな?」
「コウミは、不器用で恥ずかしがり屋なだけだよ。エイジムさんが嫌いなわけじゃない」
「サフワンでいいよ。同い年くらいだろ、えーっと」
「長岐日々喜です」
「よろしく、日々喜。ようこそ、イバラへ」
サフワンはそう言うと、いかにも好青年らしい表情を作り、白い歯を見せた。
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