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閑話 ベッドの中で(ティア)
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ロウ、眠ったかな……。迷惑掛けちゃったね。
トルトとアルオスにも。多分、私の事がなかったら、最初の予定どおり四人でパーティー組んでたよね。
二人も、笹山北校生だったのかな?
…………
『お前がアヤノってのは、いくらなんでも無理があるって』
『王子に取り入るにしても、アヤノは無いぞ、アヤノは』
……信じてもらえなかった。
家族だと思ってたのは私だけ?……それとも、家族でもおかしいって思う程、私がブスなのかな……。
昇君……
『お前がアヤノな訳ない!! 嘘をつくな!!』
『マジかよ…… 本当にお前がアヤノなのかよ』
『チッ、もう良い』
昇君、どうして? 今の私じゃ駄目なの?
昇君が愛したのは、あの綾乃だったからなのかな……。
今日、私が私だって分かってもらえたのに、『チッ、もう良い』だった……。それだけで終わっちゃった。
私たちの関係は、それだけの関係だったのかな?
三年近く付き合って、愛し合ったはずなのに、あれだけで終わりなのかな……。
私の顔が変わったから? ブスになったから?
でも、それでも、直ぐに切り捨てられるのかな?
もし私が逆の立場だったら、ずっと先の事までは分からないけど、会って直ぐって事は無いと思う。
仮に、好きじゃなくなるとしても、戸惑いつつ付き合っていく内に、違和感とか感じて、少しずつ気持ちがずれていく感じだと思う。
絶対に、直ぐじゃないよね。
……昇君が好きだったのは、私の顔?
それとも、私がアヤノだったから?
私の顔が綾乃じゃなくなったから、いらなくなったの?
私がアヤノじゃなくなったから、いらなくなったの?
それとも、元々私の事を愛していたんじゃなくて、私がアヤノだったから付き合ってた?
違うよね、違うはずだよね。そんな事ないよね。
ねえ、違うよね…………。
メグちゃん、サーちゃん、ミーちゃん、会いたいよ。
会って、いっぱい話したいよ。抱きついて泣きたいよ。
あの中にみんなはいなかったのかな?
いたら、絶対会いに来てくれるはずだよね。
来てくれないって事は、あそこにはいなかったんだ。
どこにいるんだろう?
もしかしたら、あの新幹線の事故で、助かったのかな?
みんな、同じ所にいたけど、もし、助かったのなら、その方が良いよね。
会えないけど、その方が良いよね。
会えないけど……。
…………
昇君…… あなたにとって私ってなんだったのかな?
これだけで終わっちゃうような関係だったのかな?
それとも、やっぱり、元々愛してくれてなかったのかな?
………………あ、駄目。頭の中がぐるぐるして、考えがループしていく。
まともに考えられないよ。
…………
みんな、私がアヤノだったから、あの顔だったからフアンでいてくれたのかな?
私って、何?
私って、アヤノ? それとも綾乃? それともティア?
私はアヤノじゃないと価値がないのかな?
今のティアじゃ駄目なのかな。いらない子なのかな。
みんなにも捨てられるのかな?
……アリオスとトルトみたいに、ロウも私を捨てるのかな?
『嫁のもらい手が無かったら、俺がもらってやるよ』
『最悪、俺がいると思えば楽だろう』
『俺としても、ティアなら全然問題ないしな』
ロウ……
ロウと結婚……
嫌じゃないよね。全然変な感じはしないし。
……ロウ。
ロウは、私をティアとしてみてくれてる。アヤノでも綾乃でもなく、今の、このティアとして。
だったら、大丈夫だよね?
ロウ……。
『骨は拾ってやるよ』
……骨はないよね、骨は。
……ロウって、時々口が悪いんだよね。もう。
生きなきゃね。私は、やらなくちゃいけない事がいっぱいあるの。
だから、生きなくちゃいけないの。
もし、ミーちゃん達がこの世界に来てたら、会わなくちゃいけないし。
ミミちゃんやシェーラにも迷惑掛けたくないし、頑張んなくっちゃ。
……昇君の事は、全然振り切れてなんか無いけど、でも、生きていかなくっちゃいけないの。
悲しみや絶望に飲み込まれちゃ駄目。私はティア。綾乃もアヤノももういない。私はティア。
ロウ、私がティアでいられるように支えてね。
……もし、本当にもらい手がなかったら、骨、拾ってね。絶対だよ。
トルトとアルオスにも。多分、私の事がなかったら、最初の予定どおり四人でパーティー組んでたよね。
二人も、笹山北校生だったのかな?
…………
『お前がアヤノってのは、いくらなんでも無理があるって』
『王子に取り入るにしても、アヤノは無いぞ、アヤノは』
……信じてもらえなかった。
家族だと思ってたのは私だけ?……それとも、家族でもおかしいって思う程、私がブスなのかな……。
昇君……
『お前がアヤノな訳ない!! 嘘をつくな!!』
『マジかよ…… 本当にお前がアヤノなのかよ』
『チッ、もう良い』
昇君、どうして? 今の私じゃ駄目なの?
昇君が愛したのは、あの綾乃だったからなのかな……。
今日、私が私だって分かってもらえたのに、『チッ、もう良い』だった……。それだけで終わっちゃった。
私たちの関係は、それだけの関係だったのかな?
三年近く付き合って、愛し合ったはずなのに、あれだけで終わりなのかな……。
私の顔が変わったから? ブスになったから?
でも、それでも、直ぐに切り捨てられるのかな?
もし私が逆の立場だったら、ずっと先の事までは分からないけど、会って直ぐって事は無いと思う。
仮に、好きじゃなくなるとしても、戸惑いつつ付き合っていく内に、違和感とか感じて、少しずつ気持ちがずれていく感じだと思う。
絶対に、直ぐじゃないよね。
……昇君が好きだったのは、私の顔?
それとも、私がアヤノだったから?
私の顔が綾乃じゃなくなったから、いらなくなったの?
私がアヤノじゃなくなったから、いらなくなったの?
それとも、元々私の事を愛していたんじゃなくて、私がアヤノだったから付き合ってた?
違うよね、違うはずだよね。そんな事ないよね。
ねえ、違うよね…………。
メグちゃん、サーちゃん、ミーちゃん、会いたいよ。
会って、いっぱい話したいよ。抱きついて泣きたいよ。
あの中にみんなはいなかったのかな?
いたら、絶対会いに来てくれるはずだよね。
来てくれないって事は、あそこにはいなかったんだ。
どこにいるんだろう?
もしかしたら、あの新幹線の事故で、助かったのかな?
みんな、同じ所にいたけど、もし、助かったのなら、その方が良いよね。
会えないけど、その方が良いよね。
会えないけど……。
…………
昇君…… あなたにとって私ってなんだったのかな?
これだけで終わっちゃうような関係だったのかな?
それとも、やっぱり、元々愛してくれてなかったのかな?
………………あ、駄目。頭の中がぐるぐるして、考えがループしていく。
まともに考えられないよ。
…………
みんな、私がアヤノだったから、あの顔だったからフアンでいてくれたのかな?
私って、何?
私って、アヤノ? それとも綾乃? それともティア?
私はアヤノじゃないと価値がないのかな?
今のティアじゃ駄目なのかな。いらない子なのかな。
みんなにも捨てられるのかな?
……アリオスとトルトみたいに、ロウも私を捨てるのかな?
『嫁のもらい手が無かったら、俺がもらってやるよ』
『最悪、俺がいると思えば楽だろう』
『俺としても、ティアなら全然問題ないしな』
ロウ……
ロウと結婚……
嫌じゃないよね。全然変な感じはしないし。
……ロウ。
ロウは、私をティアとしてみてくれてる。アヤノでも綾乃でもなく、今の、このティアとして。
だったら、大丈夫だよね?
ロウ……。
『骨は拾ってやるよ』
……骨はないよね、骨は。
……ロウって、時々口が悪いんだよね。もう。
生きなきゃね。私は、やらなくちゃいけない事がいっぱいあるの。
だから、生きなくちゃいけないの。
もし、ミーちゃん達がこの世界に来てたら、会わなくちゃいけないし。
ミミちゃんやシェーラにも迷惑掛けたくないし、頑張んなくっちゃ。
……昇君の事は、全然振り切れてなんか無いけど、でも、生きていかなくっちゃいけないの。
悲しみや絶望に飲み込まれちゃ駄目。私はティア。綾乃もアヤノももういない。私はティア。
ロウ、私がティアでいられるように支えてね。
……もし、本当にもらい手がなかったら、骨、拾ってね。絶対だよ。
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