紅に燃ゆる〜千本桜異聞〜

吉野 那生

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第四幕〜鎌倉〜

しづやしづ

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平成よりも神様が身近であった平安の世で。

神の使いである白狐を従える私には、いかに頼朝の使いといえど容易に手が出せなかったようだ。



いわば四郎は「保険」。


刀でもって脅すような人には、毛を逆立て牙を剥いて、さらにはキツネ妖術で威嚇。
神罰を恐れる気持ちは、貴族も武士も変わらないらしい。


「それにしても、キツネ妖術って…」

「吾もそこそこ歳を重ねておるからの。
これくらいはお茶のこじゃ」


四郎曰く、障子が勝手に開いたり、置いてた物が落ちたり金縛りにあったり…。

それってポルターガイストじゃん!


まぁ、おかげで丁重に扱われ京へ護送されたんだけどね。



その日の宿は、奇しくも静御前が義経様と別れた伏見稲荷大社前。

既に陽は沈み 、慌ただしく宿へ入る。


現在の私の待遇はあくまで客人。
…罪人ではない。

なので見張りがつくとはいえ、ちゃんとプライバシーは確保されているのだけど。



夕餉をとり部屋で寛いでいると、不意に四郎が眉間にしわを寄せ、障子の外を睨んだ。
音もなく障子が開き、現れたのは白銀の毛並みを持つ狐。

と、四郎が珍しく苛立ちもあらわに舌打ちをした。


「何用か?」

一族の者だと低い声で告げると、四郎は人型になり私の隣へ腰を下ろした。


白銀の狐は見る間に好々爺の姿となり、四郎の前に手をついた。


「長よ、一族の悲願であった初音の鼓を取り戻された事、おめでとうございます。
つきましては一刻も早いお戻りを」


口調は懇願。
けれど命令に近い物言いを、四郎は不快そうに受け止めた。


「わかっておる。
が、そちの指図は受けぬ」

「そちらの女子もヒトにしては…」

「黙れ!そちの指図はうけぬ!」


珍しく声を荒げる四郎に、老狐はニヤリと喰えない笑みを浮かべ

「お早く」

と言い残し、忽然と姿を消した。



「何だったの…今の」

周囲の音が消えていた事に気付いたのは、老狐が姿を消してから。



「長って…」

苦々しげに頭を掻き毟る四郎をじっと見つめる。


けれど、言いたくはないという風に視線を合わせないので

「我がつまは秘密の多い男ね」

と茶目っ気たっぷりに切り札を切ってみる。



さすがに…かつて自分が言ったセリフをそのまま返されると思っていなかったのだろう。

四郎は苦笑しながら

つまと呼んでくれるのか?」

と私の肩を抱こうと手を伸ばした。



すかさずその手を払いのけ

「貴方次第よ」

と言ったのに、さらに笑みを深める四郎。



「我が妻は隠し事が嫌いなようだ」


だーかーら!
妻じゃない!

て言うのも今更な気がするけど…とりあえず、そんなんで誤魔化されないんだから!


決意もあらわに睨むと、やれやれというように首をすくめた。


「吾は大和国一帯を治める父母の子にして、葛の葉狐も生み出した一族の長である。
父は千年の長きにわたり一族を束ねてきたが、母と共に鼓となり久しい。

しかし、一族の悲願であった鼓を取り戻した今、ヒトの女子にうつつを抜かしておらず、早く戻れと言いにきたのじゃ」



——うつつを抜かす、て。


「すまぬ、言い方が悪かったの。
もちろん吾は本気ぞ。
本気で静佳と添い遂げるつもりだ。
が、一族の意向は無視できぬものがある。

せめてそなたを鎌倉へ送り届けてから、と思っておるが…あの様子ではそれも難しいようだ」



あまりにも現実離れした話に、頭が混乱する。


「…静佳?」

「うん、ごめん。
ちょっと混乱してる」


無意識に手を伸ばしかけ…先程四郎の手は払い除けたのにと躊躇い、ふと固まる。
その手を取り、四郎はしっかりと抱き寄せてくれた。


まるで、離れたくはないと言っているかのように。

…この温もりを離したくないと思っているのは、私も同じ。


——あぁ、なんだ。
私もとっくに選んでいるんだ、四郎を。

愛とか恋とか、そういうのはよくわからないけど。
でも一緒に居たい。
できればこの先もずっと、隣にいるのは四郎がいい。

四郎でなければ…嫌だ。


二人がずっと一緒に…共に生きていく為に、それが必要なら。

考えるまでもなく、自ずと答えは出た。



「一回、戻ってちゃんと話しをしてきて。
で、決着がついたら私の事を迎えに来て」


「どう切り出そうか迷うておったのに。
そなたから先に言うか…」



上目遣いに四郎の顔を覗き込むと、金色の目が柔らかく細められる。


「静佳、吾の妻となってほしい。
必ず一族を説得し認めさせるので、待っていてくれ」

「…わかった、待ってる」


頷くと、四郎は破顔し肌身離さず持ち歩いている初音の鼓を取り出した。

そして髪の毛を抜き、鼓の調緒に器用に編み込む。



「これは静佳に預ける。
大切に持っていてくれると嬉しいが、何かあった際はこの紐だけでも身につけておけ」

「鼓を、私に預けて良いの?
持って帰った方が…」


大切な物なんでしょう?
一族の悲願って言ってたし、個人的にも…。



「静佳が持っている方が良い」


一旦言葉を切ると、四郎は先程よりきつく私を抱きしめた。


「それよりも、くれぐれも無理をするでないぞ。
目を離すと…そなたはどこかへ飛んで行ってしまいそうじゃ」



——どこにも行かないよ。
ちゃんと待ってる、約束するよ。


その思いが伝わるよう、腕を伸ばし初めて四郎の背に手を回した。


***


目が覚めた時、四郎の姿はどこにも無かった。

彼には彼の為すべき事がある。
私にも為すべき事があるように。



——お互い、頑張ろうね!




見上げた先には雲ひとつない青い空。

この空の下、どこかにいる四郎にエールを送り、宿を出る。


「静佳!」

そこへ、母様が走り寄ってきた。
 



「…母様!」

「よくぞご無事で…」


手を握り、背をさすってくれる母様の目から一筋涙が零れ落ちる。

「ごめんなさい、心配かけて」

「心配するのは親なら当然の事。
まこと、母のつもりでおるのだからな」


後半は小さな声で、けれどしっかりと伝えてくれる母様を、私もギュッと抱きしめた。




見れば、すっかり旅装を整えている母様は、鎌倉方の役人と交渉し、自分もついていく事を了承させてしまった。


いつもながらその交渉術、お見事です!



そこからは本当に長い旅が続いた。

京都から鎌倉まで、新幹線なら半日かからない行程も、徒歩となるとかなりキツイ。


それでも母様が一緒だと思うと、足の痛みも疲れも歯を食いしばって耐える事ができた。



やがて辿り着いた、由比ヶ浜にほど近い安達清常という頼朝の近習の館。

そこに留め置かれ、義経様の行方について取り調べを受ける事になった。



あの時、私と四郎は河連様の館の裏手から飛び出したけど、正面から出た忠信様は奮戦やむなく討ち取られたそう。

けれど、義経様と弁慶達は見つからなかった。

だからこその取り調べ、なのよね。



何を聞かれても「存じません」で押し通す私にしびれを切らせたのか…あるいは、これが史実の通りなのか。


やがて私の元に、舞を所望する文が届いた。



曰く『義経の捜索に協力しないのなら、せめて舞でも舞って楽しませろ』


——って、なんて勝手な言い分!



思わず破り捨ててやろうかと思ったわ。
まぁ、さすがにまずいかと思い直し、母様に相談して返事を書いたけど。


その後も再三文が届き…遂に鶴岡八幡宮で、舞を奉納する事になった。



その日、初めて会った頼朝は…教科書で見るより気の小さそうなヒトだった。

あの肖像画はあくまで「イメージ」というか、かなり良く描いてもらったわね。
まぁ、私の勝手な主観だけど義経様とは全然似ていないわ。

自分に自信がないのか、常に虚勢を張り人を疑い、なんかピリピリとした感じ。


対して、政子様は切れ者で意志の強い女性という雰囲気。


その他居並ぶ人達は皆、鎌倉に忠誠を誓う…いわば敵。
その人達の無遠慮な視線が突き刺さる。



鎌倉方に刃向かった罪人、義経の愛妾。
京では名の通った白拍子らしいが、いかほどのモノか見てやろうではないか。

それ程でもなかったら、義経の想い者も(義経も)大した事ないと嘲笑ってやろう。


そんな意地の悪い魂胆も透けて見える。



後白河院の前で舞った時は静御前も一緒だった。
今は一人だけど、静御前の心は共にあると信じてる。

白拍子としてのプライドをかけて、愛する人の名誉と自らの誇りをも守る戦いの舞。



——静様、力を貸してね。




『しづやしづ しづのおだまき くり返し 』


静佳、と呼んでくれた声を思い出す。

出会ってからはずっと一緒だったから、こんなに離れている事はなかった。




『昔を今に なすよしもがな』



以前も感じた不思議な感覚に、心が凪いでいく。

自分が自分でなくなるような不思議な感覚。

世界から音が消え風が消え、「私」という枠から全てが溢れ出し、世界と混じり合うようなそんな感覚。



静御前の無念を、義経様への想いを見せつけてやる為に舞うつもりだった。

でも、そんなのは私の自己満足でしかない。

静御前の代わりなんて、おこがましいにも程がある。



静御前の想いは私の物じゃない。

私の舞もまた、静御前の物じゃない。


代わりなんて、どこにもない。




不思議な高揚感は長くは続かず…舞い終わり両手をつく。

と、静まり返っていた人々からホゥとため息が漏れた。



「…見事」

どこか悔しそうに、それでいて満足げに政子様が発した言葉。


それにより、私の命は救われる事となったのだった。


***


けれど、鎌倉を言祝ぐ舞をと言われていたのに、昔を懐かしむ舞を披露した私を、頼朝は簡単に許しはしなかった。



「これが…朝廷より賜りし初音の鼓」
 
頼朝が無造作に手に取り、眺める。


ちょっと!
大切に扱ってよね。
一応義経様の形見だし、何より四郎から預かった大事な物なんだから。


 
「政子の嘆願により、そちの命は取らぬ。
代わりにこの初音の鼓を所望する」


戯れに鼓を打つ頼朝。

けれど…ポンという音は、響かなかった。


何度試しても同じ事。



「もしや、調緒が切れかかっておるやもしれませぬ。
今一度調節致しますので、お待ちください」


と苛立つ頼朝に言ってはみたものの。

頼朝は腹立ち紛れに、庭石に鼓を叩きつけた。



「っ…!」


慌てて庭に飛び降り、鼓を拾い上げる。

無残にも皮に穴が空き、胴が割れてしまった鼓を抱きしめる私に頼朝は


「鳴らぬ鼓は無用の長物。
焼き捨てよ!」

残忍な笑みを浮かべ、そう命じた。



「やめて!
お許しください。
どうかおやめ下さい!」


これは義経様の形見。
そして…四郎からの預かり物。


抵抗する私を押さえつけようとする、屈強な武士達。

その時、素早く庭に降りた禅師様が私の頬を打った。


「娘を二人も失うわけにはいかぬ」

誰にも聞こえないよう囁き、鼓を取り上げ安達清常に渡す。


「母様…」



大切な初音の鼓を奪われ、目の前で燃やされてしまう。

呆然とする私を、禅師様は頼朝から…その場にいる全員から守るかのように抱きしめた。


***


鼓を燃やした事で腹の虫が収まったのか、母様と私は無事、安達清常の館へ戻された。


結局手元に残ったのは…奇しくも四郎が髪の毛を編み込んだ調緒のみ。
あの時、鼓からするりと離れ私の手首に巻きついたのは、偶然なんかじゃない筈。



「静佳、先程はぶったりしてすまなんだ」

「……いいえ、私の為だと分かっています」


申し訳なさそうに謝る母様に、頭を振ってみせる。



あのまま逆らっていれば、せっかく助かった命を散らしていたかもしれない。
母様…禅師様はそれを案じ、あえて鼓を渡したのだと、分かっている。

分かっては、いるんだけど…。



そこへ、遠慮がちにかけられた声。

「磯禅師殿、静殿。
我が主より使いが…」


障子を開けると、そこには安達家の侍女が申し訳なさそうに佇んでいた。


「何用でございましょう?」

「鼓の件でございます。
燃やされてしまった鼓の灰が、由比ヶ浜に撒かれたと知らせが…」


思わず障子を開け放ち、止めるのも聞かず走り出していた。



「お静!」

「お待ち下さりませ!」


館を飛び出し、裸足で走る。

道行く人々が振り返るのも、奇異の目で見るのも構わず駆け抜ける。



由比ヶ浜はすぐ目の前。


この浜に…撒いたというの?
人の大切な物を取り上げただけでは飽き足らず、燃やしてあまつさえ灰を撒くなど…。



——なんて非道な事を!
人の想いを踏みにじる、それが頼朝のやり方なの?


「お静!」

追いつき連れ戻そうと腕を取った禅師様を、振り払う。



砂浜に突っ伏し、声をあげて泣く私の背に禅師様が触れた…その瞬間。

目の前が真っ暗になり、まぶたの裏に桜の花びらが浮かんだ。

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