92 / 105
最終章
119話
しおりを挟む
「カティ!! リルは無事か!」
部屋に入ってきたシルウィオが、焦った様子で私を見つめる。
こんな表情は、まさに十年以上前に私が倒れた時以来だ。
彼の声に答えるように、寝台で眠るリルレットの頭を撫でる。
「お医者様が言うには、今は落ち着いたみたい」
「病名は?」
「……」
首を横に振る。
リルレットを苦しめる病魔、その病名は分からないのだ。
思えば十年以上前、私が倒れた際も同様の言葉をお医者様が言っていた記憶がある。
原因も分からず、未知の症状。
まさかとは思うが……私と同じなの?
「リルレット……」
こんなに胸が痛いのは、久しぶりだ。
心配と、恐怖が混ざった感情で思わず瞳が潤む。
「カティ……」
抱きしめてくれるシルウィオ。
その腕は微かに震えているのは、過去を思い出しているのかもしれない。
重い空気の中で、扉のノック音と共にジェラルド様の声が響いた。
「シルウィオ陛下、カーティア様。少しよろしいでしょうか」
「入れ」
「失礼します。リルレット様のご病気について、医者より報告を受けました」
「聞かせろ」
「症状などは、かつてカーティア様を苦しめた症例と酷似しております。しかしながら……前回と同様に対処法がないのもまた同じです」
やはり偶然でもなく、リルレットの症状は私と同じだ。
そして今は、かつて私が倒れた時と同じ状況。
シルウィオはその報告を聞いて、即座に立ち上がった。
「なら、前回カーティアを救った者を連れてくるだけだ。俺の娘は必ず救う」
「え?」
彼が発言した瞬間、眩い光と共にその姿が消えた。
まさか、転移魔法?
以前に私を救った者と言っていたけれど、まさか……
そう思った瞬間、再び眩い光が部屋を照らした。
「っと。シルウィオ陛下……いったいどうしたのですか。突然やってきたと思えば……いきなり転移などと」
シルウィオに転移魔法によって連れて来られたのは、魔法大国カルセイン王国の現国王––シュイク・カルセインだ。
かつてこの世界の時間を戻して、そして多くの真実を知っていた人物。
そのシュイク様は、寝台に眠るリルレットを見て目の色を変えた。
「まさか……この症状は……かつてのカーティア皇后と同じ」
「分かるのですか」
「カーティア皇后、事情は聞きたい所ですが……僕をシルウィオ陛下が連れてきたという事は、リルレットちゃんを診て欲しいからですよね」
「いきなり呼んでしまって申し訳ありません。でも……お願いいたします」
頭を下げたと同時に、シュイク様は空中に手を伸ばす。
すると幾つかの本が出現して、バラバラとページが開かれていく。
魔法で収納していたのだろう。
「手は尽くしてみます……僕自身、カーティア皇后を苦しめたこの病の真実を知っておきたいですから」
それからシュイク様が魔法も合わせて、リルレットを検診する。
魔法大国においては、医療魔法はアイゼン帝国よりも大きく発展している。
なればこそ、何かが分かると私達は望みをかけて時間が過ぎていくのを待っていた。
「……悪性腫瘍。かもしれない」
「え?」
「異国の地では、キャンサーや癌とも呼ばれています。カルセイン王国でも幾つか症例が報告されていますが。そちらととても酷似した症状ですね」
「それはいったい、どういったもので」
「わかりやすく言えば、遺伝子の突然変異によって生まれる死なない細胞です。人間の身体は生命を維持するために細胞分裂を繰り返しているが、それがこの悪性腫瘍によって阻害されています」
「……」
「そして恐らく、これらは遺伝性でしょう。カーティア皇后と似ているのも頷ける」
遺伝性……と聞いて、思わず拳を握る。
私がかつて侵されたように、リルレットにもその病気が手を伸ばしたのだ。
まさか、早くに亡くなった母も?
「治せないのか」
「シルウィオ陛下…………残念ながら、現時点では治療法は解明されていません」
「っ!! なら、以前のように」
「ええ、カーティア様を救った時と同様……カルセイン王国の秘術を使えば救える可能性はあります」
シルウィオがその言葉に、一歩踏み出す。
しかしながら、シュイク様の続く言葉は否定的であった。
「しかし以前に伝えた通り、その秘術に必要なのは救う対象を強く想う者を代償にする事です」
「……」
「リルレット様を救うために、シルウィオ陛下やカーティア皇后は命だって投げだす気でしょう。ですが……もはやそれはできない立場のはずです」
シュイク様の言葉通り。
私やシルウィオは、リルレットを救えるなら命と引き換えにカルセイン王国の秘術に頼りたい。
私達の娘、大切で愛している娘なのだから。
でも……
「今や世界にとってもアイゼン帝国の立場は大きい。お二人を失うのは、もはやただ一国の主が崩御する事とはわけが違う。世界の均衡を崩す事となる」
「関係ない。リルレットを救うのに、他の事など一切関係ない」
「…………私も同じです。リルレットを、救うためなら––」
私とシルウィオが言葉を揃えた時、黙っていたジェラルド様が駆け寄る。
「待ってくだされ。お二人が犠牲にならずとも……この私の老いた命を、まずは先にお使いください。アイゼン帝国を立て直してくださったお二人の御子を救えるなら、この宰相の命を」
「駄目です。ジェラルド様には娘様が」
こうなれば、もはや答えの糸口はない。
互いに犠牲になる道を選ぼうとも、互いがそれを止めるのみ。
それをシュイク様も分かっているのだろう。
再び幾つかの本を空中に取り出して、あるページを見つめて呟いた。
「一つだけ、カルセイン王国の秘術を……別の方法で発動させることができます」
「教えてくれ」
シルウィオの返答に、シュイク様は頷く。
「……強大な魔力を持つ人間でも代用は可能なんです」
「……魔力を持つ人?」
「ええ、でも条件は厳しい。僕やシルウィオ陛下までとはいわずとも……それに近い魔力量を持つ人が必要でしょう」
無理だ。
そんな人が世界にどれだけ居るのだろうか。
シルウィオに並ぶ人がいるだなんて思えない……やはり。
「そんな人はおりませんよ。だから……一度救われた命です。娘のために私が」
「焦らないでくださいカーティア皇后。一人だけいるんですよ」
「え?」
「ですよね、ジェラルド宰相、シルウィオ陛下」
シュイク様の瞳が鋭く、そして全てを知っているかのような言動と共に向く。
なにを言っているのか理解できぬ私だったが……
ジェラルド様の表情が曇っているのに気付いた。
「相手がシルウィオ陛下だったから、その影は薄く見えましたが。元は時間が戻る前は世界を支配した人間……その魔力は強大で、非常に厄介なのは今も変わらない」
「なにを言って……」
「このアイゼン帝国にて幽閉されているはずですよね。かつてこの世を混沌に貶めた女性––ヒルダが」
その名を聞いた瞬間。
まるで時間が止まったかのように、私は息を呑む。
「ある理由で死罪にできなかった彼女の存在が、今は必要です。会わせてくれますか」
シュイク様の言葉に、ジェラルド様が渋い表情を浮かべ。
その瞳は真っ直ぐに……押し黙るシルウィオへと注がれた。
部屋に入ってきたシルウィオが、焦った様子で私を見つめる。
こんな表情は、まさに十年以上前に私が倒れた時以来だ。
彼の声に答えるように、寝台で眠るリルレットの頭を撫でる。
「お医者様が言うには、今は落ち着いたみたい」
「病名は?」
「……」
首を横に振る。
リルレットを苦しめる病魔、その病名は分からないのだ。
思えば十年以上前、私が倒れた際も同様の言葉をお医者様が言っていた記憶がある。
原因も分からず、未知の症状。
まさかとは思うが……私と同じなの?
「リルレット……」
こんなに胸が痛いのは、久しぶりだ。
心配と、恐怖が混ざった感情で思わず瞳が潤む。
「カティ……」
抱きしめてくれるシルウィオ。
その腕は微かに震えているのは、過去を思い出しているのかもしれない。
重い空気の中で、扉のノック音と共にジェラルド様の声が響いた。
「シルウィオ陛下、カーティア様。少しよろしいでしょうか」
「入れ」
「失礼します。リルレット様のご病気について、医者より報告を受けました」
「聞かせろ」
「症状などは、かつてカーティア様を苦しめた症例と酷似しております。しかしながら……前回と同様に対処法がないのもまた同じです」
やはり偶然でもなく、リルレットの症状は私と同じだ。
そして今は、かつて私が倒れた時と同じ状況。
シルウィオはその報告を聞いて、即座に立ち上がった。
「なら、前回カーティアを救った者を連れてくるだけだ。俺の娘は必ず救う」
「え?」
彼が発言した瞬間、眩い光と共にその姿が消えた。
まさか、転移魔法?
以前に私を救った者と言っていたけれど、まさか……
そう思った瞬間、再び眩い光が部屋を照らした。
「っと。シルウィオ陛下……いったいどうしたのですか。突然やってきたと思えば……いきなり転移などと」
シルウィオに転移魔法によって連れて来られたのは、魔法大国カルセイン王国の現国王––シュイク・カルセインだ。
かつてこの世界の時間を戻して、そして多くの真実を知っていた人物。
そのシュイク様は、寝台に眠るリルレットを見て目の色を変えた。
「まさか……この症状は……かつてのカーティア皇后と同じ」
「分かるのですか」
「カーティア皇后、事情は聞きたい所ですが……僕をシルウィオ陛下が連れてきたという事は、リルレットちゃんを診て欲しいからですよね」
「いきなり呼んでしまって申し訳ありません。でも……お願いいたします」
頭を下げたと同時に、シュイク様は空中に手を伸ばす。
すると幾つかの本が出現して、バラバラとページが開かれていく。
魔法で収納していたのだろう。
「手は尽くしてみます……僕自身、カーティア皇后を苦しめたこの病の真実を知っておきたいですから」
それからシュイク様が魔法も合わせて、リルレットを検診する。
魔法大国においては、医療魔法はアイゼン帝国よりも大きく発展している。
なればこそ、何かが分かると私達は望みをかけて時間が過ぎていくのを待っていた。
「……悪性腫瘍。かもしれない」
「え?」
「異国の地では、キャンサーや癌とも呼ばれています。カルセイン王国でも幾つか症例が報告されていますが。そちらととても酷似した症状ですね」
「それはいったい、どういったもので」
「わかりやすく言えば、遺伝子の突然変異によって生まれる死なない細胞です。人間の身体は生命を維持するために細胞分裂を繰り返しているが、それがこの悪性腫瘍によって阻害されています」
「……」
「そして恐らく、これらは遺伝性でしょう。カーティア皇后と似ているのも頷ける」
遺伝性……と聞いて、思わず拳を握る。
私がかつて侵されたように、リルレットにもその病気が手を伸ばしたのだ。
まさか、早くに亡くなった母も?
「治せないのか」
「シルウィオ陛下…………残念ながら、現時点では治療法は解明されていません」
「っ!! なら、以前のように」
「ええ、カーティア様を救った時と同様……カルセイン王国の秘術を使えば救える可能性はあります」
シルウィオがその言葉に、一歩踏み出す。
しかしながら、シュイク様の続く言葉は否定的であった。
「しかし以前に伝えた通り、その秘術に必要なのは救う対象を強く想う者を代償にする事です」
「……」
「リルレット様を救うために、シルウィオ陛下やカーティア皇后は命だって投げだす気でしょう。ですが……もはやそれはできない立場のはずです」
シュイク様の言葉通り。
私やシルウィオは、リルレットを救えるなら命と引き換えにカルセイン王国の秘術に頼りたい。
私達の娘、大切で愛している娘なのだから。
でも……
「今や世界にとってもアイゼン帝国の立場は大きい。お二人を失うのは、もはやただ一国の主が崩御する事とはわけが違う。世界の均衡を崩す事となる」
「関係ない。リルレットを救うのに、他の事など一切関係ない」
「…………私も同じです。リルレットを、救うためなら––」
私とシルウィオが言葉を揃えた時、黙っていたジェラルド様が駆け寄る。
「待ってくだされ。お二人が犠牲にならずとも……この私の老いた命を、まずは先にお使いください。アイゼン帝国を立て直してくださったお二人の御子を救えるなら、この宰相の命を」
「駄目です。ジェラルド様には娘様が」
こうなれば、もはや答えの糸口はない。
互いに犠牲になる道を選ぼうとも、互いがそれを止めるのみ。
それをシュイク様も分かっているのだろう。
再び幾つかの本を空中に取り出して、あるページを見つめて呟いた。
「一つだけ、カルセイン王国の秘術を……別の方法で発動させることができます」
「教えてくれ」
シルウィオの返答に、シュイク様は頷く。
「……強大な魔力を持つ人間でも代用は可能なんです」
「……魔力を持つ人?」
「ええ、でも条件は厳しい。僕やシルウィオ陛下までとはいわずとも……それに近い魔力量を持つ人が必要でしょう」
無理だ。
そんな人が世界にどれだけ居るのだろうか。
シルウィオに並ぶ人がいるだなんて思えない……やはり。
「そんな人はおりませんよ。だから……一度救われた命です。娘のために私が」
「焦らないでくださいカーティア皇后。一人だけいるんですよ」
「え?」
「ですよね、ジェラルド宰相、シルウィオ陛下」
シュイク様の瞳が鋭く、そして全てを知っているかのような言動と共に向く。
なにを言っているのか理解できぬ私だったが……
ジェラルド様の表情が曇っているのに気付いた。
「相手がシルウィオ陛下だったから、その影は薄く見えましたが。元は時間が戻る前は世界を支配した人間……その魔力は強大で、非常に厄介なのは今も変わらない」
「なにを言って……」
「このアイゼン帝国にて幽閉されているはずですよね。かつてこの世を混沌に貶めた女性––ヒルダが」
その名を聞いた瞬間。
まるで時間が止まったかのように、私は息を呑む。
「ある理由で死罪にできなかった彼女の存在が、今は必要です。会わせてくれますか」
シュイク様の言葉に、ジェラルド様が渋い表情を浮かべ。
その瞳は真っ直ぐに……押し黙るシルウィオへと注がれた。
1,209
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつもりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。