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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
汚い手
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(失礼しちゃうわまったく!何がお財布よ!人を馬鹿にして!!)
デイビッドを財布呼ばわりされて頭に血が上ったヴィオラは、廊下を突っ切り次に図書室を目指した。
ラムダ国の各領地に関する資料を集めて読んでいると、また人の視線が気になる。
(ホラ、あそこに居るの…あの人が聖女を虐めて王都追放された人なんですって。)
(特待生の腕章着けてるのに?人は見かけによらないなぁ…)
(成績もお金で買ったんじゃないかって話よ?でなきゃド田舎の辺境に追放されてた人が、いきなり特待クラスになんて上がれないでしょう?)
(高位貴族や王族とコネがあって、誰も逆らえないのをいいことにやりたい放題らしいよ?!)
事情を知らない1年生達にまであらぬ噂が広がり、ヴィオラはいたたまれなくなったが、直ぐにデイビッドのことを思い出す。
(こんな程度でへこんでたら、デイビッド様の隣には立てないわ…)
外に出る度に数え切れない悪口雑言を浴びせられ、事実無根の噂をバラ撒かれても平然としている婚約者の姿を思い出し、ヴィオラはぐっと耐えた。
研究室に戻ると、いつもの様にデイビッドと友人達が温かく迎えてくれる。
「どうしたヴィオラ?何か嫌な事でもあったのか?」
「何でもないです。ちょっとリリアに会ってしまっただけで…」
「我慢しちゃダメよ?!嫌な事はイヤとはっきり言わないと!溜め込んでいては身体に毒なのよ?」
「はい、ありがとうございます!…」
「夕飯の下拵えは済んでるから、少しのんびりしてよう。頑張り過ぎは良くないぞ?」
ヴィオラはデイビッドの隣でささくれ立った心を撫でつけた。
大丈夫、自分には味方がいるから、耐えられる、我慢できる、まだ大丈夫…
自分にそう言い聞かせ、暗い気持ちをぐっと抑え込んでやり過ごす。
しかし、ヴィオラに対する噂や視線は、それからも日に日に増える一方になった。
気丈に振る舞い、何でもないように周囲の声も視線も受け流しているように見せかけていたが、ヴィオラの心は確実に疲弊していった。
更にそれをデイビッドの前で隠して過ごす内に、だんだんと日々の生活にも支障が出るようになった。
授業にも身が入らず、ミスが増え、身体も重く感じる様になった頃、ヴィオラは珍しくデイビッドに庭園へ呼び出された。
知らせに来たのは会話はしたことが無いが、同じ授業を受けている女生徒だった。
デイビッド先生から言付けを頼まれたと、ヴィオラに声をかけてきたのだ。
(どうしたのかしら?いつもなら研究室で待ってるのに。)
その違和感に気が付けない程、この時のヴィオラの精神は疲れてすり減っていた。
ヴィオラは上手く回らない頭で、フラフラと庭園へと向かって行ってしまった。
花盛りの庭園は、大小の薔薇の花にフリージア、スイセンにユリにダリア、ヒヤシンスやジギタリスなどが咲き乱れて美しい。
辺りを見回すと、カフェテーブルの置かれた東屋からデイビッドが手を振っている。
「ヴィオラ、こっちだ。」
「デイビッド様!どうしたんですか?急にこんな所に呼び出して。」
「あーいや…たまには気分を変えてみようかと思っただけだよ。最近だいぶ無理してるみたいだったから…」
「私が…?」
「一目でわかるよ。ヴィオラの事は俺が一番見てるからな。辛かっただろう?本当の気持ちを誰にも言わないでいると、心がひび割れて栄養が摂れなくなる…きちんと吐き出しておかないと、後になって大変な事になるぞ?」
「デイビッド様…気づいてたんですね…?」
「ヴィオラが話したくなるまで待とうかとも思ってたんだけどな、これ以上はダメだ!ちゃんと笑えないヴィオラはヴィオラじゃなくなっちまう…我慢なんかしなくていいんだ。嫌な時は誰だってある。前にも言っただろう?辛かったらちゃんと言ってくれ。無理に笑うヴィオラは見たくないんだよ…」
「デイビッド様…」
ヴィオラは泣きじゃくりながら、リリアやその取り巻きに言われた事、根も葉もない噂話を広められている事、これ見よがしに避けられている事など、デイビッドにぶち撒けた。
デイビッドはハンカチを差し出すと、ヴィオラと一緒に怒ったり呆れたり笑い飛ばしたり、ずっと話を聞きならが相槌を打っていた。
「デイビッド様は…どうして何を言われても平気でいられるんですか…?」
「俺のは慣れだよ。もう相手にするのも馬鹿らしい程言われ慣れただけで…後は本気の命懸けで国の外に出て戻って来たら、何言われても生温くって、気にならなくなった。」
「デイビッド様は逞しすぎるんですよ!もっと誰かに甘えたいとか、優しくされたい時とかないんですか?」
「そういうのがわからないまま来ちまったから…これでもヴィオラにはだいぶ甘えてるつもりだけどな。」
「私は甘やかされてばっかりなのに!?」
「俺が出来なかったことを、全部ヴィオラがしてくれるから、それで満足しちまうんだよ。だからこそ、我慢と無理ははしないでくれ。辛い気持ちは呑み込んでも良いことなんか何も無い。俺に話せないなら、友達に愚痴るだけでもだいぶ違うはずだ。ほら、ヴィオラを心配して迎えが来たぞ?!」
「え…?」
ヴィオラが後ろを向くと、チェルシーとローラとミランダがパタパタ駆けて来るのが見えた。
「ヴィオラーッ!!大丈夫だった?!」
「大丈夫…って?」
「ヴィオラが知らない奴に変な呼び出しされて、どっか行っちゃったから心配で探しに来たのよ!!」
「最近の貴女、何してても上の空で考え込んでばっかりだったでしょ?それで気になって…」
「勉強の事なら仕方ないけど、そうでも無いって聞いて…そしたらデイビッド先生に庭園に呼び出されたとか聞いてさ!」
「あの先生がそんなことするわけ無いじゃん!」
「そうだよ!そもそも淑女科のど真ん中だよここ!敵陣の総本山に呼び出すとか、絶っ対に無いって!!」
「え…でも…ちゃんと居たよ…あれ?」
ヴィオラが視線を戻すと、もうデイビッドの姿はそこには無かった。
「ほら、行くよ!?こんなトコにいてまたなんか変なのに絡まれたら嫌でしょ?!」
「ミランダが面白そうな本いっぱい手に入れて来たの!皆で読まない?!」
「特待クラスは大変だよね。でも、たまには息抜きも必要でしょ?!」
「う…うん…」
ヴィオラは何が起きているのか理解できないまま、物言わぬ花を眺めながら友人達に連れられて行ってしまった。
そのうち、チェルシーだけが東屋へ戻って来て一言言い捨てる。
「感謝して下さいよね!?」
「ああ、本当に助かった。恩に着るよ…」
チェルシーは東屋の陰に向かってグッと親指を突き立てると、またヴィオラ達を追いかけて行った。
「いい友達がたくさんできたのね…」
「そうだな。俺達の目が届かない時もこうやって気にかけてくれるからありがてぇや。今回は本気でヤバかったからな…」
物陰で会話するデイビッドとシェルリアーナの足元には、数名の男子生徒が転がされていた。
全員白目を剥いてシェルリアーナの魔法でギチギチに拘束されている。
「ゔ…ゔぅぅ…」
「残念だったわねぇ…貴方達、こんな御大層なカメラまで用意して、悪ふざけのつもりか知らないけど、やり過ぎたらお仕置きされるのよ?」
シェルリアーナが呻く1人の頭を、足先で抑えつけた。
「変身魔法が使えた所まではホメてあげるわ?!ま、あの程度じゃせいぜい20点てトコだったけど…」
「あの……俺、一応教員の立場なんだけどよ…」
「いいわよ、どうせ私一人でやったようなもんだもの。泥なら被ってあげる。どのみち証拠は撮れてるからコイツらも逃げようはないしね。」
デイビッドは踏み付けにされている生徒達を苦々しい目で睨み、後はシェルリアーナに任せることにした。
チェルシーが異変に気がついたのは、昼前のほんの僅かな時間。
滅多に話さない女生徒がヴィオラに近づき、デイビッドが庭園で待っていると告げて、そそくさと逃げる様に教室を出て行ったのを見つけた。
(絶対に何かある!!)
そう確信したチェルシーは、大急ぎでデイビッドを探した。
その時、本当にいいタイミングで魔法棟からシェルリアーナと歩いて出て来たデイビッドを捕まえ、事の経緯を説明すると、2人は真剣な顔で中庭を抜け庭園へ先回りした。
デイビッドを財布呼ばわりされて頭に血が上ったヴィオラは、廊下を突っ切り次に図書室を目指した。
ラムダ国の各領地に関する資料を集めて読んでいると、また人の視線が気になる。
(ホラ、あそこに居るの…あの人が聖女を虐めて王都追放された人なんですって。)
(特待生の腕章着けてるのに?人は見かけによらないなぁ…)
(成績もお金で買ったんじゃないかって話よ?でなきゃド田舎の辺境に追放されてた人が、いきなり特待クラスになんて上がれないでしょう?)
(高位貴族や王族とコネがあって、誰も逆らえないのをいいことにやりたい放題らしいよ?!)
事情を知らない1年生達にまであらぬ噂が広がり、ヴィオラはいたたまれなくなったが、直ぐにデイビッドのことを思い出す。
(こんな程度でへこんでたら、デイビッド様の隣には立てないわ…)
外に出る度に数え切れない悪口雑言を浴びせられ、事実無根の噂をバラ撒かれても平然としている婚約者の姿を思い出し、ヴィオラはぐっと耐えた。
研究室に戻ると、いつもの様にデイビッドと友人達が温かく迎えてくれる。
「どうしたヴィオラ?何か嫌な事でもあったのか?」
「何でもないです。ちょっとリリアに会ってしまっただけで…」
「我慢しちゃダメよ?!嫌な事はイヤとはっきり言わないと!溜め込んでいては身体に毒なのよ?」
「はい、ありがとうございます!…」
「夕飯の下拵えは済んでるから、少しのんびりしてよう。頑張り過ぎは良くないぞ?」
ヴィオラはデイビッドの隣でささくれ立った心を撫でつけた。
大丈夫、自分には味方がいるから、耐えられる、我慢できる、まだ大丈夫…
自分にそう言い聞かせ、暗い気持ちをぐっと抑え込んでやり過ごす。
しかし、ヴィオラに対する噂や視線は、それからも日に日に増える一方になった。
気丈に振る舞い、何でもないように周囲の声も視線も受け流しているように見せかけていたが、ヴィオラの心は確実に疲弊していった。
更にそれをデイビッドの前で隠して過ごす内に、だんだんと日々の生活にも支障が出るようになった。
授業にも身が入らず、ミスが増え、身体も重く感じる様になった頃、ヴィオラは珍しくデイビッドに庭園へ呼び出された。
知らせに来たのは会話はしたことが無いが、同じ授業を受けている女生徒だった。
デイビッド先生から言付けを頼まれたと、ヴィオラに声をかけてきたのだ。
(どうしたのかしら?いつもなら研究室で待ってるのに。)
その違和感に気が付けない程、この時のヴィオラの精神は疲れてすり減っていた。
ヴィオラは上手く回らない頭で、フラフラと庭園へと向かって行ってしまった。
花盛りの庭園は、大小の薔薇の花にフリージア、スイセンにユリにダリア、ヒヤシンスやジギタリスなどが咲き乱れて美しい。
辺りを見回すと、カフェテーブルの置かれた東屋からデイビッドが手を振っている。
「ヴィオラ、こっちだ。」
「デイビッド様!どうしたんですか?急にこんな所に呼び出して。」
「あーいや…たまには気分を変えてみようかと思っただけだよ。最近だいぶ無理してるみたいだったから…」
「私が…?」
「一目でわかるよ。ヴィオラの事は俺が一番見てるからな。辛かっただろう?本当の気持ちを誰にも言わないでいると、心がひび割れて栄養が摂れなくなる…きちんと吐き出しておかないと、後になって大変な事になるぞ?」
「デイビッド様…気づいてたんですね…?」
「ヴィオラが話したくなるまで待とうかとも思ってたんだけどな、これ以上はダメだ!ちゃんと笑えないヴィオラはヴィオラじゃなくなっちまう…我慢なんかしなくていいんだ。嫌な時は誰だってある。前にも言っただろう?辛かったらちゃんと言ってくれ。無理に笑うヴィオラは見たくないんだよ…」
「デイビッド様…」
ヴィオラは泣きじゃくりながら、リリアやその取り巻きに言われた事、根も葉もない噂話を広められている事、これ見よがしに避けられている事など、デイビッドにぶち撒けた。
デイビッドはハンカチを差し出すと、ヴィオラと一緒に怒ったり呆れたり笑い飛ばしたり、ずっと話を聞きならが相槌を打っていた。
「デイビッド様は…どうして何を言われても平気でいられるんですか…?」
「俺のは慣れだよ。もう相手にするのも馬鹿らしい程言われ慣れただけで…後は本気の命懸けで国の外に出て戻って来たら、何言われても生温くって、気にならなくなった。」
「デイビッド様は逞しすぎるんですよ!もっと誰かに甘えたいとか、優しくされたい時とかないんですか?」
「そういうのがわからないまま来ちまったから…これでもヴィオラにはだいぶ甘えてるつもりだけどな。」
「私は甘やかされてばっかりなのに!?」
「俺が出来なかったことを、全部ヴィオラがしてくれるから、それで満足しちまうんだよ。だからこそ、我慢と無理ははしないでくれ。辛い気持ちは呑み込んでも良いことなんか何も無い。俺に話せないなら、友達に愚痴るだけでもだいぶ違うはずだ。ほら、ヴィオラを心配して迎えが来たぞ?!」
「え…?」
ヴィオラが後ろを向くと、チェルシーとローラとミランダがパタパタ駆けて来るのが見えた。
「ヴィオラーッ!!大丈夫だった?!」
「大丈夫…って?」
「ヴィオラが知らない奴に変な呼び出しされて、どっか行っちゃったから心配で探しに来たのよ!!」
「最近の貴女、何してても上の空で考え込んでばっかりだったでしょ?それで気になって…」
「勉強の事なら仕方ないけど、そうでも無いって聞いて…そしたらデイビッド先生に庭園に呼び出されたとか聞いてさ!」
「あの先生がそんなことするわけ無いじゃん!」
「そうだよ!そもそも淑女科のど真ん中だよここ!敵陣の総本山に呼び出すとか、絶っ対に無いって!!」
「え…でも…ちゃんと居たよ…あれ?」
ヴィオラが視線を戻すと、もうデイビッドの姿はそこには無かった。
「ほら、行くよ!?こんなトコにいてまたなんか変なのに絡まれたら嫌でしょ?!」
「ミランダが面白そうな本いっぱい手に入れて来たの!皆で読まない?!」
「特待クラスは大変だよね。でも、たまには息抜きも必要でしょ?!」
「う…うん…」
ヴィオラは何が起きているのか理解できないまま、物言わぬ花を眺めながら友人達に連れられて行ってしまった。
そのうち、チェルシーだけが東屋へ戻って来て一言言い捨てる。
「感謝して下さいよね!?」
「ああ、本当に助かった。恩に着るよ…」
チェルシーは東屋の陰に向かってグッと親指を突き立てると、またヴィオラ達を追いかけて行った。
「いい友達がたくさんできたのね…」
「そうだな。俺達の目が届かない時もこうやって気にかけてくれるからありがてぇや。今回は本気でヤバかったからな…」
物陰で会話するデイビッドとシェルリアーナの足元には、数名の男子生徒が転がされていた。
全員白目を剥いてシェルリアーナの魔法でギチギチに拘束されている。
「ゔ…ゔぅぅ…」
「残念だったわねぇ…貴方達、こんな御大層なカメラまで用意して、悪ふざけのつもりか知らないけど、やり過ぎたらお仕置きされるのよ?」
シェルリアーナが呻く1人の頭を、足先で抑えつけた。
「変身魔法が使えた所まではホメてあげるわ?!ま、あの程度じゃせいぜい20点てトコだったけど…」
「あの……俺、一応教員の立場なんだけどよ…」
「いいわよ、どうせ私一人でやったようなもんだもの。泥なら被ってあげる。どのみち証拠は撮れてるからコイツらも逃げようはないしね。」
デイビッドは踏み付けにされている生徒達を苦々しい目で睨み、後はシェルリアーナに任せることにした。
チェルシーが異変に気がついたのは、昼前のほんの僅かな時間。
滅多に話さない女生徒がヴィオラに近づき、デイビッドが庭園で待っていると告げて、そそくさと逃げる様に教室を出て行ったのを見つけた。
(絶対に何かある!!)
そう確信したチェルシーは、大急ぎでデイビッドを探した。
その時、本当にいいタイミングで魔法棟からシェルリアーナと歩いて出て来たデイビッドを捕まえ、事の経緯を説明すると、2人は真剣な顔で中庭を抜け庭園へ先回りした。
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