93 / 140
第92話 言葉は歌で 歌は言葉で
しおりを挟む
こうなってしまってから、周りの人が特に気を付けてくれるようになったのだが……。その優しさが逆に痛かった。
私は何も返してあげられないのに。
そう思うと余計に胸が苦しくなってしまう。
だから私はちょっと無理をしてパーティーに出席することにした。
言葉が出ないままにルドルフさまのお相手をさせてもらう。
パーティー会場全体がよく見渡せる位置に置かれたソファに私とルドルフさまの二人で座った。
「キララ、専属の料理人に作らせたんだけどね。帝国で我々がよく口にするお菓子だよ」
そう言ってルドルフさまが出して来たお菓子は、この世界でとても珍しい雪の様に真っ白なジェラートだった。
冷凍庫も無いのにどうやって冷やしたのかは分からないが、白い煙が立ち上るほどキンキンに冷やされている。
「帝国では雪が容易に手に入るから作りやすいんだけどね。こちらで手に入れるのは苦労したよ」
凄いな~、なんて思いながらジェラートを眺めていたら、ルドルフさまはスプーンでそれをひと掬いして私に差し出して来た。
えっと。も、もしかして食べろって事? ルドルフさまの手ずから?
目をぱちくりさせていたら、ルドルフさまは優しく微笑みながら、ほら、と促してくる。
手でスプーンを受け取ろうとしたところ、首を横に振られたので、どうやらこのまま食べろという事らしい。
観念した私があ~っと口を開けると、そこに冷たいお菓子を乗せたスプーンが差し込まれた。
冷たくて、甘い。
ミルクの感じが濃厚で、ほんのりと香るレモンのような匂いがさわやかな後味を生み、得も言われぬほど深い味わいだった。
地球で食べた物より格段美味しいかもしれない。
「気に入ってくれたみたいだね、良かった」
微笑むルドルフさまに、私はコクコクと頷いて感動を伝えようと頑張る。
そんな私がおかしかったのか、ルドルフさまはくすくす笑うと、もう一度スプーンでジェラートを掬って差し出して来た。
……い、いや~。もう一回はさすがに恥ずかしいかなぁって。
いいですよぅ……。
「遠慮しないで、さぁ」
い、いえ、でもですね、みんなチラチラ見てますし……。
「ほ~ら」
結局私はもう一度口にスプーンを突っ込まれてしまった。
意外とルドルフさまってドSなのね……。
でも、私の事を気遣ってくれるし、声を出さなくていい様な会話をしてくれている。
本当に、優しい人だと思う。
「じゃあ私も貰おうかな」
そう言ったルドルフさまは、私が口を付けたスプーンでジェラートを掬い……。
ってダメ~~っ! 間接キスになっちゃうから~~っ!
「ん?」
わたわたと手を動かしている私を見て、ルドルフさまは手を止めてくれた。
そのまま私の様子をじっと見て、
「ああ」
察してくれた様だった。
……良かった。
と胸を撫で下ろしたのもつかの間。ルドルフさまはいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「ふふっ、キララは私がこのまま食べると色々と意識しちゃうみたいだね」
はい、そうなんです。だから止めて下さ……ああぁぁぁぁっ。
私の抗議も聞かず、ルドルフさまはスプーンを口に入れ……たりはしなかった。
唇とスプーンが触れるか触れないかというギリギリの位置で動きを止め、面白そうにこちらの様子を観察している。
近づけたり遠ざけたり。わざとやっている事なんて分かってはいるのだが、私は過剰に反応してしまった。
「ふふっ、キララは可愛いね」
ううっ、この歳と見た目のせいで可愛いなんて言われるのはちょっと抵抗がありますぅ……。
「はい、キララ」
三度目の餌付けが私に行われる。相変わらず私の鼓動は高鳴りっぱなしだ。
例えこれが何度目であっても、慣れる事はないだろう。
「キララが嫌がる事はしないよ。決してね」
うぅっ、でもからかいはするんですね。
私の本当に嫌がる事はしないけど、割とギリギリまで見定めてそういう事をしてくるようだった。
なかなかに質が悪いなと思っても仕方ないだろう。
「ふふっ、からかうのは仕方がないだろう? キララが可愛い反応をするのが悪いんだ」
だからそういうの止めてくださいぃ~。
私がそうやってルドルフさまと会話? をしているところに――。
「ごきげんようございます、ルドルフ殿下」
美しく着飾ったエマと、ハイネ、そして……グラジオスが姿を現した。
私はグラジオスの姿を見て、少しだけ体を固くする。
グラジオスは私と顔を合わせると笑いかけてくれたのだが、私はそんなグラジオスの顔をまともに見ていられなくて思わず顔ごとそらしてしまう。
「本日は私が歌姫に代わりまして歌を披露させていただきますので、その前にご挨拶をと思いまして」
「うん」
ルドルフさまはソファから立ち上がると、エマの手の甲に口づけをおとす。
「君の歌も楽しみにしているよ」
「ありがとうございます」
その後にはハイネ、グラジオスと挨拶が続く。
はた目で見ていて昨日ほど険悪な様子は見られなかったため、私は胸を撫で下ろした。
「御前失礼いたします」
ルドルフさまに一言断ったエマが私に近づいてくる。
正直に言えば、私はエマとも顔が合わせづらかった。言い合いをした後、ずっと私はエマを避けていたから。
でもエマはそんな事お構いなしにずんずん近づいてくると、私の正面で立ち止まった。
――怒られる。
そう思った私は思わず身構えたのだが、そんな私をエマは優しく包むように抱きしめた。
「雲母さん。歌を、聞いていてくださいね。私達の歌を」
私の耳元でそう囁くと、それだけ言い残してエマは離れていく。本当に一瞬の接触で、体にはエマのぬくもりすら残っていない。
それが無性に悲しかった。
やがて挨拶を終えた三人が私から離れていく。遠ざかっていく。
その背中を、私はじっと見つめていた。
「おや、演奏が始まるみたいだね」
ルドルフさまの言葉で私は意識を取り戻した。
どうやらしばらくの間ぼぅっとしてしまっていたらしい。
私は慌ててルドルフさまに何度も頭を下げる。
「ハハハ、別に気にしてないよ。今キララは大変なのだし、私の前に顔を出してくれただけでも嬉しいからね」
ルドルフさまはそう言ってくれるものの、傍から見たら私って相当嫌な女に見えるんじゃなかろうかと自己嫌悪で気分が重くなって来る。
私はため息をつきながら、視線を会場へと戻した。
そこで気付く。
確かにエマたちは準備をしているのだが、ダンスなどが始まる様子は見えない。
つまり、みんなは私にメッセージを送るためだけに歌うつもりなのだ。
お礼を言うなら歌で。私は昔グラジオスにそう言った。
だから私に何か言うのなら歌で、という判断なのだろう。
先ほどエマが私に耳打ちした以外、何も言わなかったのはそういう理由があったのだ。
やがてみんなの準備が終わり、エマが台の上に立つ。
そして、歌が、私へのメッセージが込められた歌が始まった。
ダンスなどには合わない、いや、それどころかこの場所そのものに合わないアップテンポな歌が響く。
これを聞いていた人たちは、全員が全員首を傾げているだろう。
上手いのに、何故今なのだと。
そのぐらい場違いな歌で――でも私にはしっかりとその意味が伝わった。
伝わって、そして思ってしまった。
私は、要らないんじゃないかって。
三人でも十分歌は完成されていた。
私が居なくても、三人はきちんと演奏出来ていた。
本当はこんな事言いたいんじゃないのは分かっている。でも私は――。
私は何も返してあげられないのに。
そう思うと余計に胸が苦しくなってしまう。
だから私はちょっと無理をしてパーティーに出席することにした。
言葉が出ないままにルドルフさまのお相手をさせてもらう。
パーティー会場全体がよく見渡せる位置に置かれたソファに私とルドルフさまの二人で座った。
「キララ、専属の料理人に作らせたんだけどね。帝国で我々がよく口にするお菓子だよ」
そう言ってルドルフさまが出して来たお菓子は、この世界でとても珍しい雪の様に真っ白なジェラートだった。
冷凍庫も無いのにどうやって冷やしたのかは分からないが、白い煙が立ち上るほどキンキンに冷やされている。
「帝国では雪が容易に手に入るから作りやすいんだけどね。こちらで手に入れるのは苦労したよ」
凄いな~、なんて思いながらジェラートを眺めていたら、ルドルフさまはスプーンでそれをひと掬いして私に差し出して来た。
えっと。も、もしかして食べろって事? ルドルフさまの手ずから?
目をぱちくりさせていたら、ルドルフさまは優しく微笑みながら、ほら、と促してくる。
手でスプーンを受け取ろうとしたところ、首を横に振られたので、どうやらこのまま食べろという事らしい。
観念した私があ~っと口を開けると、そこに冷たいお菓子を乗せたスプーンが差し込まれた。
冷たくて、甘い。
ミルクの感じが濃厚で、ほんのりと香るレモンのような匂いがさわやかな後味を生み、得も言われぬほど深い味わいだった。
地球で食べた物より格段美味しいかもしれない。
「気に入ってくれたみたいだね、良かった」
微笑むルドルフさまに、私はコクコクと頷いて感動を伝えようと頑張る。
そんな私がおかしかったのか、ルドルフさまはくすくす笑うと、もう一度スプーンでジェラートを掬って差し出して来た。
……い、いや~。もう一回はさすがに恥ずかしいかなぁって。
いいですよぅ……。
「遠慮しないで、さぁ」
い、いえ、でもですね、みんなチラチラ見てますし……。
「ほ~ら」
結局私はもう一度口にスプーンを突っ込まれてしまった。
意外とルドルフさまってドSなのね……。
でも、私の事を気遣ってくれるし、声を出さなくていい様な会話をしてくれている。
本当に、優しい人だと思う。
「じゃあ私も貰おうかな」
そう言ったルドルフさまは、私が口を付けたスプーンでジェラートを掬い……。
ってダメ~~っ! 間接キスになっちゃうから~~っ!
「ん?」
わたわたと手を動かしている私を見て、ルドルフさまは手を止めてくれた。
そのまま私の様子をじっと見て、
「ああ」
察してくれた様だった。
……良かった。
と胸を撫で下ろしたのもつかの間。ルドルフさまはいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「ふふっ、キララは私がこのまま食べると色々と意識しちゃうみたいだね」
はい、そうなんです。だから止めて下さ……ああぁぁぁぁっ。
私の抗議も聞かず、ルドルフさまはスプーンを口に入れ……たりはしなかった。
唇とスプーンが触れるか触れないかというギリギリの位置で動きを止め、面白そうにこちらの様子を観察している。
近づけたり遠ざけたり。わざとやっている事なんて分かってはいるのだが、私は過剰に反応してしまった。
「ふふっ、キララは可愛いね」
ううっ、この歳と見た目のせいで可愛いなんて言われるのはちょっと抵抗がありますぅ……。
「はい、キララ」
三度目の餌付けが私に行われる。相変わらず私の鼓動は高鳴りっぱなしだ。
例えこれが何度目であっても、慣れる事はないだろう。
「キララが嫌がる事はしないよ。決してね」
うぅっ、でもからかいはするんですね。
私の本当に嫌がる事はしないけど、割とギリギリまで見定めてそういう事をしてくるようだった。
なかなかに質が悪いなと思っても仕方ないだろう。
「ふふっ、からかうのは仕方がないだろう? キララが可愛い反応をするのが悪いんだ」
だからそういうの止めてくださいぃ~。
私がそうやってルドルフさまと会話? をしているところに――。
「ごきげんようございます、ルドルフ殿下」
美しく着飾ったエマと、ハイネ、そして……グラジオスが姿を現した。
私はグラジオスの姿を見て、少しだけ体を固くする。
グラジオスは私と顔を合わせると笑いかけてくれたのだが、私はそんなグラジオスの顔をまともに見ていられなくて思わず顔ごとそらしてしまう。
「本日は私が歌姫に代わりまして歌を披露させていただきますので、その前にご挨拶をと思いまして」
「うん」
ルドルフさまはソファから立ち上がると、エマの手の甲に口づけをおとす。
「君の歌も楽しみにしているよ」
「ありがとうございます」
その後にはハイネ、グラジオスと挨拶が続く。
はた目で見ていて昨日ほど険悪な様子は見られなかったため、私は胸を撫で下ろした。
「御前失礼いたします」
ルドルフさまに一言断ったエマが私に近づいてくる。
正直に言えば、私はエマとも顔が合わせづらかった。言い合いをした後、ずっと私はエマを避けていたから。
でもエマはそんな事お構いなしにずんずん近づいてくると、私の正面で立ち止まった。
――怒られる。
そう思った私は思わず身構えたのだが、そんな私をエマは優しく包むように抱きしめた。
「雲母さん。歌を、聞いていてくださいね。私達の歌を」
私の耳元でそう囁くと、それだけ言い残してエマは離れていく。本当に一瞬の接触で、体にはエマのぬくもりすら残っていない。
それが無性に悲しかった。
やがて挨拶を終えた三人が私から離れていく。遠ざかっていく。
その背中を、私はじっと見つめていた。
「おや、演奏が始まるみたいだね」
ルドルフさまの言葉で私は意識を取り戻した。
どうやらしばらくの間ぼぅっとしてしまっていたらしい。
私は慌ててルドルフさまに何度も頭を下げる。
「ハハハ、別に気にしてないよ。今キララは大変なのだし、私の前に顔を出してくれただけでも嬉しいからね」
ルドルフさまはそう言ってくれるものの、傍から見たら私って相当嫌な女に見えるんじゃなかろうかと自己嫌悪で気分が重くなって来る。
私はため息をつきながら、視線を会場へと戻した。
そこで気付く。
確かにエマたちは準備をしているのだが、ダンスなどが始まる様子は見えない。
つまり、みんなは私にメッセージを送るためだけに歌うつもりなのだ。
お礼を言うなら歌で。私は昔グラジオスにそう言った。
だから私に何か言うのなら歌で、という判断なのだろう。
先ほどエマが私に耳打ちした以外、何も言わなかったのはそういう理由があったのだ。
やがてみんなの準備が終わり、エマが台の上に立つ。
そして、歌が、私へのメッセージが込められた歌が始まった。
ダンスなどには合わない、いや、それどころかこの場所そのものに合わないアップテンポな歌が響く。
これを聞いていた人たちは、全員が全員首を傾げているだろう。
上手いのに、何故今なのだと。
そのぐらい場違いな歌で――でも私にはしっかりとその意味が伝わった。
伝わって、そして思ってしまった。
私は、要らないんじゃないかって。
三人でも十分歌は完成されていた。
私が居なくても、三人はきちんと演奏出来ていた。
本当はこんな事言いたいんじゃないのは分かっている。でも私は――。
1
あなたにおすすめの小説
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
【完結】身分を隠して恋文相談屋をしていたら、子犬系騎士様が毎日通ってくるんですが?
エス
恋愛
前世で日本の文房具好き書店員だった記憶を持つ伯爵令嬢ミリアンヌは、父との約束で、絶対に身分を明かさないことを条件に、変装してオリジナル文具を扱うお店《ことのは堂》を開店することに。
文具の販売はもちろん、手紙の代筆や添削を通して、ささやかながら誰かの想いを届ける手助けをしていた。
そんなある日、イケメン騎士レイが突然来店し、ミリアンヌにいきなり愛の告白!? 聞けば、以前ミリアンヌが代筆したラブレターに感動し、本当の筆者である彼女を探して、告白しに来たのだとか。
もちろんキッパリ断りましたが、それ以来、彼は毎日ミリアンヌ宛ての恋文を抱えてやって来るようになりまして。
「あなた宛の恋文の、添削お願いします!」
......って言われましても、ねぇ?
レイの一途なアプローチに振り回されつつも、大好きな文房具に囲まれ、店主としての仕事を楽しむ日々。
お客様の相談にのったり、前世の知識を活かして、この世界にはない文房具を開発したり。
気づけば店は、騎士達から、果ては王城の使者までが買いに来る人気店に。お願いだから、身バレだけは勘弁してほしい!!
しかしついに、ミリアンヌの正体を知る者が、店にやって来て......!?
恋文から始まる、秘密だらけの恋とお仕事。果たしてその結末は!?
※ほかサイトで投稿していたものを、少し修正して投稿しています。
ブラック企業に勤めていた私、深夜帰宅途中にトラックにはねられ異世界転生、転生先がホワイト貴族すぎて困惑しております
さくら
恋愛
ブラック企業で心身をすり減らしていた私。
深夜残業の帰り道、トラックにはねられて目覚めた先は――まさかの異世界。
しかも転生先は「ホワイト貴族の領地」!?
毎日が定時退社、三食昼寝つき、村人たちは優しく、領主様はとんでもなくイケメンで……。
「働きすぎて倒れる世界」しか知らなかった私には、甘すぎる環境にただただ困惑するばかり。
けれど、領主レオンハルトはまっすぐに告げる。
「あなたを守りたい。隣に立ってほしい」
血筋も財産もない庶民の私が、彼に選ばれるなんてあり得ない――そう思っていたのに。
やがて王都の舞踏会、王や王妃との対面、数々の試練を経て、私たちは互いの覚悟を誓う。
社畜人生から一転、異世界で見つけたのは「愛されて生きる喜び」。
――これは、ブラックからホワイトへ、過労死寸前OLが掴む異世界恋愛譚。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる