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第二十四話
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尚先生の車は港方面へと走っていき、ホテルの地下駐車場に車を止めた。
車を降り、尚先生は私の肩を抱いたままフロントへと行ってダブルの部屋を一室頼み、カードキーを受け取る。そして、そのまま部屋へと向かった。
部屋の扉を開くと、尚先生はギュッと私を抱きしめてきたが、私はおおいに慌てた。
「尚先生、ちょっと待ってください」
シャワーを浴びたいとお願いした私に対しての尚先生の返事はノーだった。
「珠美さん、ごめん。もう……我慢できない」
切羽詰まった様子の尚先生を初めて見た私は驚きが隠せない。
呆気にとられていると、尚先生は困ったよに眉を下げた。
「どれだけ我慢してきたと思うんだい? こんなに珠美さんが欲しくて堪らないと懇願している人間にこれ以上我慢しろだなんて……なんて意地悪なんだ」
「意地悪だなんて……」
顔を赤らめる私に、尚先生は困ったように眉を下げる。
「意地悪ですよ。珠美さんは私の理性を試しているんだから」
「別に試してなんていません!」
必死に反論する私に、尚先生はクスクスと楽しげに笑った。
「試されても無理ですよ。理性なんてとっくの昔にどこかに吹っ飛びましたから」
尚先生はスーツのジャケットを脱ぎ、椅子にかけると私を再び抱きしめてきた。
「珠美さん。優しくしますから……どうか私にすべてください」
耳元で囁かれ、私は小さく頷いた。
カーディガンを脱がされ、床にサラリと音を立てて落ちていく。
背中にあるワンピースのファスナーに尚先生は手をかけ、ゆっくりと下ろす。
静かな部屋にジジッというファスナーの音が響く。それだけで私の胸は破裂しそうなほどにドキドキした。
ワンピースも脱がされ、ブラジャーとショーツだけという姿になっていた。
恥ずかしくなって腕で身体を隠しても、尚先生の目にはしっかりと下着姿の私が映っていることだろう。それがわかっているから余計に恥ずかしい。
「ずっと貴女を抱きたかった」
「尚先生……」
先生は両膝を床につけ、私の腰に抱きついてきた。私を見上げる尚先生の目は切望しているように見え、ドクンと胸が大きく高鳴った。
尚先生の頭を抱きかかえ、私は呟く。
「私も……私もずっと尚先生に触れてほしいと思っていました」
言ったあとで恥ずかしさが込み上げ、慌てて頬を隠す。すると尚先生はゆっくりと立ち上がり、そのまま私をベッドに押し倒した。
「尚……せん、せい」
恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだ。
私の脳内妄想恋愛機では、こうしてイケメンに押し倒されるということは何度かあった。
だけど、さすがはR15。ここから先は想像はできなかった。
「珠美さんの脳内妄想恋愛機では、ここまでなんですよね」
「……私、あの夜そんなことまで尚先生に話していたんですか!?」
ああ、もう。穴があったら入りたい。顔を手で隠すと尚先生はそれを制止させた。
私の両腕を持ち、そのままシーツに縫い付けられる。
「だめですよ、珠美さん」
「え?」
「珠美さんの可愛い姿もすべて私のモノなのですから。どれも見逃したくない」
「っ!」
手首を離し、尚先生の手は真っ赤になって固まる私の頬に触れた。
「それにしても、バカですね」
「え?」
「珠美さんの元彼のことです」
どうして今、佑さんの話題が出るのだろう。戸惑う私に尚先生はフッと目尻に皺を寄せる。
「珠美さんからの愛を受け取らないなんて、バカだなぁと改めて思います」
「尚先生」
「今さら欲しいと言ったとしても、私が絶対に許しませんけどね」
チュッと音を立て、私の目尻にキスを落とした。
至近距離にいる尚先生の目。その瞳には私が映っている。
それが嬉しくて胸が高鳴っていく。ドキドキしすぎて心臓が破裂してしまいそう……
胸の辺りをキュッと掴む私に、尚先生は優しくほほ笑んだ。
「私なら喜んでもらうのにね」
「な、尚せんせっ!」
尚先生の熱い唇と舌に翻弄される。激しいキスに目眩を起こしそうだ。
クチュクチュと唾液の音をさせ、熱い舌は私の口内に触れていく。そのたびに身体が震えてしまう。
どうして尚先生とするキスはこんなに気持ちがいいのだろう。嬉しくなってしまうのだろう。
脳内妄想恋愛機で何度もキスを想像したことがある。妄想の中で私は幸せそうに胸をキュンキュンさせてキスを受け入れていた。
だけど、尚先生とのキスは違う。胸がキュンと音を立てる暇もなく、鷲づかみにされたように胸が苦しくなる。ドキドキじゃない、ドクンドクンと波打つように胸が高鳴っていくのだ。
ゆっくりと尚先生の唇が私から離れた。それが寂しくて、思わず私は尚先生を引き寄せていた。
「もっと……してください」
頭で考える前に、呟いていた言葉。ハッと我に返って慌てたが、目の前の尚先生は嬉しそうに私の頭を撫でた。
「何度でもキスをしますよ」
「な、尚先生」
恥ずかしさで尚先生から視線を逸らしたが、それを尚先生は許してくれない。
私を見ていて、と両頬を大きな手のひらで包み込まれてしまった。
「珠美さんがエッチに積極的なのは大いに結構。それだけ珠美さんは私のことを欲してくれているという証拠でしょう?」
「っ!」
「それも珠美さんのように普段ガツガツしていないタイプが、エッチに積極的なんて。考えただけでドキドキする」
「尚先生っ!」
「ギャップ萌えっていうヤツでしょうね」
嬉しそうに語ってくれるのはいいが、私は超絶に恥ずかしい。
顔が熱くて自分の手でパタパタと煽いでいると、尚先生は私の手を掴んで手の甲に唇を寄せてきた。
尚先生の唇が触れた場所が熱くなる。
「もっと私を欲しがってください」
「尚先生?」
「珠美さんが私を欲しがってくれることで、世界一幸せだと喜ぶ男がここに一人いるのだから」
尚先生のまっすぐすぎる視線が熱い。恥ずかしくて嬉しくて、どうにかなってしまいそうだ。
私は熱に浮かされたように小さく頷くと、尚先生はそのまま首筋に唇を這わした。
「ああっ! ふぅんん」
「もっと……声出して」
可愛い、と耳元で囁くと、今度は耳に唇を這わせる。
ゾクゾクとする甘い痺れが全身を襲い、甘い吐息を漏らしてしまう。
唇はそのまま首筋を通り、そして肩にキスをした。チュッとキツく吸われ、チクッとした痛みを感じる。
だが、その痛みはすぐに快感へと変わっていく。
「な、尚先生っ……」
「ほら、真っ赤になった。私のモノだっていう証ですよ」
「っ!」
自分の身体を見ると、あちこちに赤い跡がついている。これが所謂キスマークというヤツなのだろう。しかし、数が尋常じゃない。
さきほど首筋にもチクンと痛みが走ったから、たぶん首筋にもキスマークがついていることだろう。
「尚先生。服で隠れないところはしちゃダメです!」
「ごめんね、珠美さん。すでに遅いです」
「な!!!」
「ずっと我慢していたから、反動が凄くて。止めることができそうにないですね」
爽やかな笑顔で言えば許されると思っているのか、尚先生は。
ダメです、と断固として譲らない私に、先生は不敵な笑みを唇に浮かべる。
「では、珠美さんの口からダメですと言えないようにしてしまいましょうか」
「へ……」
なんだか凄く嫌な予感がする。嫌な予感しかしない。
顔を引き攣らせている私に、尚先生は色気を滲ませた声で囁いた。
「いっぱい甘い声を聞かせてくださいね」
止める間もなかった。
尚先生はブラジャーを押し下げると、プルンと揺れる胸を揉みしだいた。
やわやわと感触を確かめたかと思えば、今度は形が変わるほど揉む。その強弱に翻弄されてしまう。
「尚せんせっ……やぁぁっ!」
「いいと言っているように聞こえますよ」
「意地悪です! 先生!」
確かに気持ちがいいけど、それよりなにより恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだ。
セックスって絶対に好きな人とじゃなきゃできない。
こんなに恥ずかしいこと、好きでもない人とするなんて私にはできないし、したくない。
涙目で尚先生を睨み付けたが身体は甘く溶けてしまい、睨んだところで尚先生に効くかどうかわからない。
「意地悪で結構ですよ、珠美さん」
「なっ!?」
「貴女の可愛い表情を見ることができるのなら、いくらでも意地悪になれそうだ」
尚先生の唇は、ツンと固く立って主張している頂に触れた。
その途端、今までに感じたことがないほどの快感が身体を走った。
「ああっ!! んんっ」
「可愛い。ここも珠美さんの頬みたいにピンク色で可愛らしいですよ」
「そんなことっ……いちいち言わないでください!」
尚先生の唇から感じる刺激、そして言葉の威力。すべてに身体が反応してしまう。
尚先生の指は胸から脇腹を通り、ヒップを包み込んだ。
ビクンと身体が跳ねると、尚先生の手は今度は太ももに移動した。
内ももに手を何度か滑らせ、尚先生は私に甘く囁いた。
車を降り、尚先生は私の肩を抱いたままフロントへと行ってダブルの部屋を一室頼み、カードキーを受け取る。そして、そのまま部屋へと向かった。
部屋の扉を開くと、尚先生はギュッと私を抱きしめてきたが、私はおおいに慌てた。
「尚先生、ちょっと待ってください」
シャワーを浴びたいとお願いした私に対しての尚先生の返事はノーだった。
「珠美さん、ごめん。もう……我慢できない」
切羽詰まった様子の尚先生を初めて見た私は驚きが隠せない。
呆気にとられていると、尚先生は困ったよに眉を下げた。
「どれだけ我慢してきたと思うんだい? こんなに珠美さんが欲しくて堪らないと懇願している人間にこれ以上我慢しろだなんて……なんて意地悪なんだ」
「意地悪だなんて……」
顔を赤らめる私に、尚先生は困ったように眉を下げる。
「意地悪ですよ。珠美さんは私の理性を試しているんだから」
「別に試してなんていません!」
必死に反論する私に、尚先生はクスクスと楽しげに笑った。
「試されても無理ですよ。理性なんてとっくの昔にどこかに吹っ飛びましたから」
尚先生はスーツのジャケットを脱ぎ、椅子にかけると私を再び抱きしめてきた。
「珠美さん。優しくしますから……どうか私にすべてください」
耳元で囁かれ、私は小さく頷いた。
カーディガンを脱がされ、床にサラリと音を立てて落ちていく。
背中にあるワンピースのファスナーに尚先生は手をかけ、ゆっくりと下ろす。
静かな部屋にジジッというファスナーの音が響く。それだけで私の胸は破裂しそうなほどにドキドキした。
ワンピースも脱がされ、ブラジャーとショーツだけという姿になっていた。
恥ずかしくなって腕で身体を隠しても、尚先生の目にはしっかりと下着姿の私が映っていることだろう。それがわかっているから余計に恥ずかしい。
「ずっと貴女を抱きたかった」
「尚先生……」
先生は両膝を床につけ、私の腰に抱きついてきた。私を見上げる尚先生の目は切望しているように見え、ドクンと胸が大きく高鳴った。
尚先生の頭を抱きかかえ、私は呟く。
「私も……私もずっと尚先生に触れてほしいと思っていました」
言ったあとで恥ずかしさが込み上げ、慌てて頬を隠す。すると尚先生はゆっくりと立ち上がり、そのまま私をベッドに押し倒した。
「尚……せん、せい」
恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだ。
私の脳内妄想恋愛機では、こうしてイケメンに押し倒されるということは何度かあった。
だけど、さすがはR15。ここから先は想像はできなかった。
「珠美さんの脳内妄想恋愛機では、ここまでなんですよね」
「……私、あの夜そんなことまで尚先生に話していたんですか!?」
ああ、もう。穴があったら入りたい。顔を手で隠すと尚先生はそれを制止させた。
私の両腕を持ち、そのままシーツに縫い付けられる。
「だめですよ、珠美さん」
「え?」
「珠美さんの可愛い姿もすべて私のモノなのですから。どれも見逃したくない」
「っ!」
手首を離し、尚先生の手は真っ赤になって固まる私の頬に触れた。
「それにしても、バカですね」
「え?」
「珠美さんの元彼のことです」
どうして今、佑さんの話題が出るのだろう。戸惑う私に尚先生はフッと目尻に皺を寄せる。
「珠美さんからの愛を受け取らないなんて、バカだなぁと改めて思います」
「尚先生」
「今さら欲しいと言ったとしても、私が絶対に許しませんけどね」
チュッと音を立て、私の目尻にキスを落とした。
至近距離にいる尚先生の目。その瞳には私が映っている。
それが嬉しくて胸が高鳴っていく。ドキドキしすぎて心臓が破裂してしまいそう……
胸の辺りをキュッと掴む私に、尚先生は優しくほほ笑んだ。
「私なら喜んでもらうのにね」
「な、尚せんせっ!」
尚先生の熱い唇と舌に翻弄される。激しいキスに目眩を起こしそうだ。
クチュクチュと唾液の音をさせ、熱い舌は私の口内に触れていく。そのたびに身体が震えてしまう。
どうして尚先生とするキスはこんなに気持ちがいいのだろう。嬉しくなってしまうのだろう。
脳内妄想恋愛機で何度もキスを想像したことがある。妄想の中で私は幸せそうに胸をキュンキュンさせてキスを受け入れていた。
だけど、尚先生とのキスは違う。胸がキュンと音を立てる暇もなく、鷲づかみにされたように胸が苦しくなる。ドキドキじゃない、ドクンドクンと波打つように胸が高鳴っていくのだ。
ゆっくりと尚先生の唇が私から離れた。それが寂しくて、思わず私は尚先生を引き寄せていた。
「もっと……してください」
頭で考える前に、呟いていた言葉。ハッと我に返って慌てたが、目の前の尚先生は嬉しそうに私の頭を撫でた。
「何度でもキスをしますよ」
「な、尚先生」
恥ずかしさで尚先生から視線を逸らしたが、それを尚先生は許してくれない。
私を見ていて、と両頬を大きな手のひらで包み込まれてしまった。
「珠美さんがエッチに積極的なのは大いに結構。それだけ珠美さんは私のことを欲してくれているという証拠でしょう?」
「っ!」
「それも珠美さんのように普段ガツガツしていないタイプが、エッチに積極的なんて。考えただけでドキドキする」
「尚先生っ!」
「ギャップ萌えっていうヤツでしょうね」
嬉しそうに語ってくれるのはいいが、私は超絶に恥ずかしい。
顔が熱くて自分の手でパタパタと煽いでいると、尚先生は私の手を掴んで手の甲に唇を寄せてきた。
尚先生の唇が触れた場所が熱くなる。
「もっと私を欲しがってください」
「尚先生?」
「珠美さんが私を欲しがってくれることで、世界一幸せだと喜ぶ男がここに一人いるのだから」
尚先生のまっすぐすぎる視線が熱い。恥ずかしくて嬉しくて、どうにかなってしまいそうだ。
私は熱に浮かされたように小さく頷くと、尚先生はそのまま首筋に唇を這わした。
「ああっ! ふぅんん」
「もっと……声出して」
可愛い、と耳元で囁くと、今度は耳に唇を這わせる。
ゾクゾクとする甘い痺れが全身を襲い、甘い吐息を漏らしてしまう。
唇はそのまま首筋を通り、そして肩にキスをした。チュッとキツく吸われ、チクッとした痛みを感じる。
だが、その痛みはすぐに快感へと変わっていく。
「な、尚先生っ……」
「ほら、真っ赤になった。私のモノだっていう証ですよ」
「っ!」
自分の身体を見ると、あちこちに赤い跡がついている。これが所謂キスマークというヤツなのだろう。しかし、数が尋常じゃない。
さきほど首筋にもチクンと痛みが走ったから、たぶん首筋にもキスマークがついていることだろう。
「尚先生。服で隠れないところはしちゃダメです!」
「ごめんね、珠美さん。すでに遅いです」
「な!!!」
「ずっと我慢していたから、反動が凄くて。止めることができそうにないですね」
爽やかな笑顔で言えば許されると思っているのか、尚先生は。
ダメです、と断固として譲らない私に、先生は不敵な笑みを唇に浮かべる。
「では、珠美さんの口からダメですと言えないようにしてしまいましょうか」
「へ……」
なんだか凄く嫌な予感がする。嫌な予感しかしない。
顔を引き攣らせている私に、尚先生は色気を滲ませた声で囁いた。
「いっぱい甘い声を聞かせてくださいね」
止める間もなかった。
尚先生はブラジャーを押し下げると、プルンと揺れる胸を揉みしだいた。
やわやわと感触を確かめたかと思えば、今度は形が変わるほど揉む。その強弱に翻弄されてしまう。
「尚せんせっ……やぁぁっ!」
「いいと言っているように聞こえますよ」
「意地悪です! 先生!」
確かに気持ちがいいけど、それよりなにより恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだ。
セックスって絶対に好きな人とじゃなきゃできない。
こんなに恥ずかしいこと、好きでもない人とするなんて私にはできないし、したくない。
涙目で尚先生を睨み付けたが身体は甘く溶けてしまい、睨んだところで尚先生に効くかどうかわからない。
「意地悪で結構ですよ、珠美さん」
「なっ!?」
「貴女の可愛い表情を見ることができるのなら、いくらでも意地悪になれそうだ」
尚先生の唇は、ツンと固く立って主張している頂に触れた。
その途端、今までに感じたことがないほどの快感が身体を走った。
「ああっ!! んんっ」
「可愛い。ここも珠美さんの頬みたいにピンク色で可愛らしいですよ」
「そんなことっ……いちいち言わないでください!」
尚先生の唇から感じる刺激、そして言葉の威力。すべてに身体が反応してしまう。
尚先生の指は胸から脇腹を通り、ヒップを包み込んだ。
ビクンと身体が跳ねると、尚先生の手は今度は太ももに移動した。
内ももに手を何度か滑らせ、尚先生は私に甘く囁いた。
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