飾り物の瞳に光

ささゆき細雪

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「したも、さわってあげる。たくさんほぐして、お漏らししているみたいに濡れているところを見せてあげる。そしたら、繋がろう」
「あぁっ……っく」

 はじめての愛撫に晒されて、暁乃は息をあらげながら僕の前で涙を零す。こうされたかったの、と小声で囁かれれば、大切に抱こうと思っていたはずなのに嗜虐心が芽生えてしまう。床の上に乱れたままの制服と、ベッドの上で恥じらいながら快楽に屈していく暁乃の背徳的な姿。彼女が見ているのは、きっと獣に化した僕の姿だ。
 秘芽を執拗に舐めしゃぶり、両乳首を指の腹で捏ねまわす僕の淫靡な姿に、暁乃は軽く達したのか、蜜口からとろりと愛液を漏らしていた。乳首を擦っていたひとさし指をそちらに移してつぷっ、と挿入すれば、狭い膣壁がうねり、彼女が喘ぐ。
 侵入者となった指を締め付けながら、はくはくと口をひらく暁乃の前で、僕はなか指も押し込んで、ピアノを弾くように蜜壁を拡張していく。

「まだ、きついね」
「あぁっ、くるし……んっ……これ以上、責められたら……あぁんっ」
「イってもいいよ。いやらしい顔見せて。それで、気持ちよくなってだらしない顔してる暁乃に興奮する僕を見て?」
「……いじわるっ」

 だって、目が見える状態で最初に愛を交わす男が、目が見える状態で最後に愛を交わす男になるのだから。
 僕はコンドームを見せつけながら、彼女の前に一物を見せつける。こんなにおおきいのはいらないよ、と今になって弱々しい顔をする暁乃のあたまを撫でながら、僕は容赦なく彼女の蜜口へ挿入した。

「すきな子にはいじわるしたくなるの、わかってる……くせにっ!」
「――ッア……っ!」

 痛みで一瞬だけ意識を飛ばした暁乃だったが、目を醒ました彼女は、うつくしい瞳を輝かせながら、僕に呟いた。

「ほんとうに、ひとつにつながった、ね……」
「ごめん、痛かったよな。動いても大丈夫?」
「へーき。泰介だってガマンしてたんだものね。いいよ、動いて」
「動いたらたぶん、出ると思う」
「え」
「俺の白いの、見てくれるか?」
「あ、当り前だよ! ここまできて満足させられなかったら落ちこんじゃう」

 痛いだろうに、暁乃は僕が達するまでつきあってくれた。
 一度では物足りないと、破瓜を迎えたばかりの彼女を二度も、三度も抱いてしまったのはさすがにやりすぎだったかもしれないけれど。
 シーツに散った赤い血と、コンドームのなかでてらてらと流れる精液の白。
 それらを興味深そうに見ていた暁乃の表情を前にした僕は、ガマンがきかなかったんだ……
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