枢軸国

よもぎもちぱん

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雷の様に攻め立てろ!

運命の1940

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1940年2月

寒さが肌を刺すような感覚に襲われながらも訓練を続ける。
残された時間は少ない。機甲師団の練度も完璧となり、艦隊も増強された。
第三帝国よ、吠えろ。噛み砕け。我々のライヒを脅かさん
悪魔を駆逐せよ

1940年3月

出来損ないを後方に送り、我々は訓練を続ける。時間は無い。この月は1ヶ月に及ぶ実践演習をした。結果的に撃墜判定を受けた空軍機はわずか100機程。対して陸軍戦力は壊滅級の被害を受けた。陸軍は包囲戦術を極め、空軍は爆弾やドッグファイトを演習し続けた

1940年4月

全帝国軍をコミンテルン国境沿いに移動。やるしかない。この時の為に練習を続けたのだ。負ける訳にはいかない。
補給も最前線に隠して配置。さらに不法侵入だが、コミンテルンの前線要塞線地下に坑道を掘り、爆薬を大量に仕掛ける。

1940年5月

正式に我が帝国がコミンテルンに宣戦布告。
それと同時に、坑道に設置された爆薬が一気に炸裂する

突然のことにコミンテルン兵は困惑…する間もなく、彼らは爆発四散した。分かりやすく言うと、コミンテルン国境防衛軍は壊滅した。そしてパンツァーカイルの陣形でコミンテルンの大地に侵攻。ダニエプル川(ドニエプル川)でもソフィア達の所属航空師団が活躍する

第1航空戦闘師団

「ハインツ、なにか見えるか?」

「はい大尉。機銃が数えるのも億劫になるほど、対戦車砲が推定数百門。対空砲が約…いえ、100は超えています」

「了解した。師団長の命令を待つ」

上空ではハインツと分隊を組んだソフィアは空で無双していた。しかし彼女らも、いや師団に所属する大半の兵士はだんだん疲弊が溜まっていった。撃墜しても撃墜しても減ることない敵。部隊全域に"勝てないのでは"という思考が巡った時、師団長が命令を下す


「全軍!敵の防衛陣地に突撃開始!恐れるな!我々に当たる訳が無い!我々の武器は戦闘機では無い!忠誠心だ!」

そういうやいなや師団長は敵のダニエプル防衛陣地に機首を向けて突撃。後に続くように戦闘していた部隊も機首を敵陣地に向ける。敵戦闘機はこちらを撃とうとするが、撃てば彼らを手助けすることになる。しかし、撃たなければ味方の陣地が潰される。コミンテルン航空隊は指をくわえて見ているしかなかった

「ははー!f○○k Comm!!」

「そんな強い言葉を使うと怒られますよ」

「相手は共産主義者共だぞ?やらない訳がない」

「そんなとこ、大好きですよ」

「黙って働け」

「はいはい」

さすがに写せない単語をソフィアが発する。それをハインツが止めるが、結局諦める。
初戦のドイッテスト優勢はどんな火を見るよりも明らかであった
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