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本編 最終部 ~運命の姫君はパーティーにて~
いつでも言って下さいませね
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(殿下ってば・・・サイラスと奪い合っていた想い人の女性との婚約が上手くいってないのですね・・・?)
そう考えれば・・・全ての辻褄が合うというものだ・・・!
本命のその子と上手くいってないので有れば・・・私を必死に繋ぎ止めておく必要が有る。
殿下は王族なのだから・・・婚約者が居ない=お世継ぎ問題へと発展し国民や陛下からの非難は免れない。
殿下は第二王子という肩書でこそ有るが・・・正妻である王妃様と陛下の間に生まれた、正統な王位継承権を持つ唯一無二のお方なのだから・・・。
そういう柵があるのは、至極当然の事であるとも言える。
もっと言うと・・・何故、今世に限って殿下がその本命の女性とうまくいってないのかという事も察しがつく。
サイラスをやたらと私のデートの際に引っ張り出した事と・・・学園で生徒会長という大役をしたからであろう。
サイラスを引っ張り出した事により、恐らくメイドで有る彼女は殿下にサイラスが振り回されていると感じた筈だし・・・
あの王立学園で生徒会長なんていう大役に就いてしまえば、必然的に自分の時間は減る為・・・アプローチも出来なくなる。
おまけに同じ生徒会メンバーにエレノアなんていうスーパー美女が居れば・・・想い人のメイドが嫉妬するのは仕方ない事であろう・・・。
「・・・はぁ。分かりました。殿下には私も散々、我儘を聞いて頂きましたからね・・・。」
「さっきからの何の話をしているんだ?フローラ・・・?」
私が溜息混じりにそう言うと、私が真相に気付いてしまった事が恐ろしいのか、恥ずかしいのか・・・とにかく心配そうな表情を私に向けて、真意を確かめようと問い掛けて来る。
だけど・・・私も悪魔では無いのだ。
殿方たるもの・・・こういう事は女性にバレたく無いだろうし・・・知らないフリをして欲しいものだろう。
「いえ、別に。明後日の誕生パーティー・・・是非、エスコートをお願い致しますわ。」
「あ、あぁ・・・勿論だよ?」
私が満面の笑みでそう答えると、疑問符だらけの殿下も一先ずそう返事をしてくれた。
(仕方無い・・・。殿下の恋が実る様に、そして婚約破棄がスムーズに進む様に・・・私がひと肌脱いで差し上げましょう!!)
「そうそう!サイラスも招待したいのですけれど・・・宜しいでしょうか?」
「あ、あぁ・・・。アナスタシア公爵から招待状が届いていたから・・・来るとは思うが・・・?」
(・・・え。お父様とサイラスって・・・そんなに親密な仲だったの・・・?!!5回目にして初めて知ったわ・・・!!)
「そ、それでもですわ・・・!必ず来る様にと殿下からも伝えておいて下さいませ!!」
予想外の関係性に少し驚いた私は、思わず紅茶に手を伸ばし焦りを隠す。
私のそんな様子を怪訝そうに見つめる殿下は・・・どうやら私の援護攻撃が分かっていないらしい。
「殿下・・・私は応援致しますから。明後日は出来る限り、サイラスを引き留めておきますから・・・ね?」
「いや・・・フローラ、意味が分からないんだが・・・。」
やはりあくまでもシラを切るつもりの殿下の様子に・・・殿方とは見栄を張りたい生き物なのだな、と深く思いを馳せる。
「まぁまぁ、分かりましたわ。これ以上は無粋ですものね。でも・・・これだけははっきりと伝えておきます。」
「な、何だ・・・?」
「私はいつでも婚約破棄を受け入れますから・・・!ええ、ご遠慮なさらずに、すぐにお申し付け下さいませね!!」
私は満面の笑みで殿下が一番欲しいであろう言葉を告げたのに・・・
何故か殿下は頭を抱えたまま、その後、体調不良を訴えてすぐに帰ってしまった。
そう考えれば・・・全ての辻褄が合うというものだ・・・!
本命のその子と上手くいってないので有れば・・・私を必死に繋ぎ止めておく必要が有る。
殿下は王族なのだから・・・婚約者が居ない=お世継ぎ問題へと発展し国民や陛下からの非難は免れない。
殿下は第二王子という肩書でこそ有るが・・・正妻である王妃様と陛下の間に生まれた、正統な王位継承権を持つ唯一無二のお方なのだから・・・。
そういう柵があるのは、至極当然の事であるとも言える。
もっと言うと・・・何故、今世に限って殿下がその本命の女性とうまくいってないのかという事も察しがつく。
サイラスをやたらと私のデートの際に引っ張り出した事と・・・学園で生徒会長という大役をしたからであろう。
サイラスを引っ張り出した事により、恐らくメイドで有る彼女は殿下にサイラスが振り回されていると感じた筈だし・・・
あの王立学園で生徒会長なんていう大役に就いてしまえば、必然的に自分の時間は減る為・・・アプローチも出来なくなる。
おまけに同じ生徒会メンバーにエレノアなんていうスーパー美女が居れば・・・想い人のメイドが嫉妬するのは仕方ない事であろう・・・。
「・・・はぁ。分かりました。殿下には私も散々、我儘を聞いて頂きましたからね・・・。」
「さっきからの何の話をしているんだ?フローラ・・・?」
私が溜息混じりにそう言うと、私が真相に気付いてしまった事が恐ろしいのか、恥ずかしいのか・・・とにかく心配そうな表情を私に向けて、真意を確かめようと問い掛けて来る。
だけど・・・私も悪魔では無いのだ。
殿方たるもの・・・こういう事は女性にバレたく無いだろうし・・・知らないフリをして欲しいものだろう。
「いえ、別に。明後日の誕生パーティー・・・是非、エスコートをお願い致しますわ。」
「あ、あぁ・・・勿論だよ?」
私が満面の笑みでそう答えると、疑問符だらけの殿下も一先ずそう返事をしてくれた。
(仕方無い・・・。殿下の恋が実る様に、そして婚約破棄がスムーズに進む様に・・・私がひと肌脱いで差し上げましょう!!)
「そうそう!サイラスも招待したいのですけれど・・・宜しいでしょうか?」
「あ、あぁ・・・。アナスタシア公爵から招待状が届いていたから・・・来るとは思うが・・・?」
(・・・え。お父様とサイラスって・・・そんなに親密な仲だったの・・・?!!5回目にして初めて知ったわ・・・!!)
「そ、それでもですわ・・・!必ず来る様にと殿下からも伝えておいて下さいませ!!」
予想外の関係性に少し驚いた私は、思わず紅茶に手を伸ばし焦りを隠す。
私のそんな様子を怪訝そうに見つめる殿下は・・・どうやら私の援護攻撃が分かっていないらしい。
「殿下・・・私は応援致しますから。明後日は出来る限り、サイラスを引き留めておきますから・・・ね?」
「いや・・・フローラ、意味が分からないんだが・・・。」
やはりあくまでもシラを切るつもりの殿下の様子に・・・殿方とは見栄を張りたい生き物なのだな、と深く思いを馳せる。
「まぁまぁ、分かりましたわ。これ以上は無粋ですものね。でも・・・これだけははっきりと伝えておきます。」
「な、何だ・・・?」
「私はいつでも婚約破棄を受け入れますから・・・!ええ、ご遠慮なさらずに、すぐにお申し付け下さいませね!!」
私は満面の笑みで殿下が一番欲しいであろう言葉を告げたのに・・・
何故か殿下は頭を抱えたまま、その後、体調不良を訴えてすぐに帰ってしまった。
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