8 / 15
【第2話】超絶イケメンな恋人は瓜二つ
双子にはルールがあるらしい。
しおりを挟む
職員室で補習の問題集をなんとか作り上げたときにはもう、夕暮れ時だった。
あの2人は、待っているだろうか……いや、絶対待ってる。
2人はまだ赴任してから1年ってことで担任を持っていない。だから、部活の顧問もしてなくて定時上がりだ。まぁ、来年くらいからは任され始めて大変になるだろうけど……。
俺は顧問の代わりに担任をしている。回復魔法使いを使える者は、他に支援魔法しか使えないんだ。だけど、俺の場合は回復魔法に特化されすぎて……初歩魔法くらいしか使えない。だから、顧問なんて持てないわけだ。
両手を上げて伸びをしてから机の引き出しに問題集をしまう。教職員の扱う道具には魔力認証が必要で、本人以外解除出来ない。
職員室から出てすぐ魔法の箒が置かれた専用の場所へ向かう。校庭とは別で、それ専用の場所が用意されているんだ。
「おまたせ」
「お疲れさん」
「お疲れさま。今日は僕になったから」
「あ、うん……いつも悪いな?」
「全然だよ。寧ろ、毎日でも乗せたいくらいだからね」
「なっ……! ルールは守れよな」
双子で恋人同士だから、2人は独自のルールを設けているらしい。
俺からしたらルールなんて重いものじゃないと思う……。要は、俺に対してどっちが先かってだけだ。それは、夜のことにも当てはまって……。
ソルの方が丁寧で、安全だから魔法の箒はずっと頼みたいくらいだけど……。ルアが喚くからな。
俺は魔法の箒も下手で、2人が居なかったときの約3年間は徒歩で魔法学校まで来てたんだ。実は王都の有名な魔法学校だけど、学校のある場所は森を抜けて丘を越えた先だったりする。王都から近いってことで、そう呼ばれてて、実際魔法の箒を使ったらすぐだから間違ってはいない。
だから俺は回復魔法使いにしては体力がある。2人が来てからは、どっちかの魔法の箒に乗せてもらって通っていた。
「それで、そろそろ考えてくれたかな」
「え?」
「え? じゃないだろ。同棲だよ、ど・う・せ・い。俺たちの家で一緒に住む話」
あー……うん。してたな。この2人は、ルールなんて大層なことを設けてるけど、双子だからか仲は悪くない。寧ろ良いと思う。だから、王都に引っ越してきたとき2人で一軒家を借りていた。前の学校は地元らしくて、実家暮らしをしていたらしい。
俺は酒場の2階で間借りしている。以前、宿屋があった場所で3部屋の1部屋を借りていた。有名な魔法学校だけあって給金は良い。だけど、1人で一軒家を借りるのは躊躇してそんな感じで約4年間住んでいた。
半年以上関係も良好で、俺もそろそろ決心しようとは思ってる……。けど、2人と一緒に住むってことは……それこそルールを決めないと俺の体が危うい気がするんだ。さすがに、毎日尻と腰が痛いのはキツイ……。
「あー……お前らが、俺の言うことを守るって約束す」
「する」
「するよ」
返答早すぎだろ……。
食い気味なのが心配だけど、まぁ……。前向きに検討しよう。
そんなことを言っている間に魔法の箒へ跨ってすぐ、腰を抱かれて上昇した。
魔法の箒に乗れなかった数十年間があるから、未だに慣れない……。
そんな俺にソルが耳元で囁いてくる。
「……大丈夫だよ。誰かさんみたいに荒い飛び方はしないから」
「あ、ああ……」
俺たちがくっついてるだけで野次を飛ばしてくるルアは横で騒いでいた。
基本的に2人は正反対だけど、俺の嫌がることはしない。年上ってこともあって、甘えさせてくれるし……2人と一緒だと居心地が良い。
本当なら1人を選ぶべきなんだろうけど……俺も優柔不断で、どっちかを選べなくて。2人も、お互い不幸にしたくないってことで落ち着いた。今では、付き合う前よりもどっちか1人なんて選べない――。
まぁ、夜の行為は正直大変だけど……。いつもみたいに、どっちかはなくて……。
悶々としている間に2人の家へついていた。
明日は学校が休みだからお泊まりコース確定だ。
魔法の箒から降りるときも紳士なソルにエスコートされて、手を掴んだ瞬間剥がされる。
「おい……ルア」
「魔法の箒から降りた瞬間からルールは終わりだ。今日、最初は俺だから」
「ぐっ……言わなくても、分かってるから」
すでに日は沈んできていて、今度はルアが腰を抱いてきた。呆れた同じ顔のソルは後ろからついてきて、そのまま2人と中へ入った。
あの2人は、待っているだろうか……いや、絶対待ってる。
2人はまだ赴任してから1年ってことで担任を持っていない。だから、部活の顧問もしてなくて定時上がりだ。まぁ、来年くらいからは任され始めて大変になるだろうけど……。
俺は顧問の代わりに担任をしている。回復魔法使いを使える者は、他に支援魔法しか使えないんだ。だけど、俺の場合は回復魔法に特化されすぎて……初歩魔法くらいしか使えない。だから、顧問なんて持てないわけだ。
両手を上げて伸びをしてから机の引き出しに問題集をしまう。教職員の扱う道具には魔力認証が必要で、本人以外解除出来ない。
職員室から出てすぐ魔法の箒が置かれた専用の場所へ向かう。校庭とは別で、それ専用の場所が用意されているんだ。
「おまたせ」
「お疲れさん」
「お疲れさま。今日は僕になったから」
「あ、うん……いつも悪いな?」
「全然だよ。寧ろ、毎日でも乗せたいくらいだからね」
「なっ……! ルールは守れよな」
双子で恋人同士だから、2人は独自のルールを設けているらしい。
俺からしたらルールなんて重いものじゃないと思う……。要は、俺に対してどっちが先かってだけだ。それは、夜のことにも当てはまって……。
ソルの方が丁寧で、安全だから魔法の箒はずっと頼みたいくらいだけど……。ルアが喚くからな。
俺は魔法の箒も下手で、2人が居なかったときの約3年間は徒歩で魔法学校まで来てたんだ。実は王都の有名な魔法学校だけど、学校のある場所は森を抜けて丘を越えた先だったりする。王都から近いってことで、そう呼ばれてて、実際魔法の箒を使ったらすぐだから間違ってはいない。
だから俺は回復魔法使いにしては体力がある。2人が来てからは、どっちかの魔法の箒に乗せてもらって通っていた。
「それで、そろそろ考えてくれたかな」
「え?」
「え? じゃないだろ。同棲だよ、ど・う・せ・い。俺たちの家で一緒に住む話」
あー……うん。してたな。この2人は、ルールなんて大層なことを設けてるけど、双子だからか仲は悪くない。寧ろ良いと思う。だから、王都に引っ越してきたとき2人で一軒家を借りていた。前の学校は地元らしくて、実家暮らしをしていたらしい。
俺は酒場の2階で間借りしている。以前、宿屋があった場所で3部屋の1部屋を借りていた。有名な魔法学校だけあって給金は良い。だけど、1人で一軒家を借りるのは躊躇してそんな感じで約4年間住んでいた。
半年以上関係も良好で、俺もそろそろ決心しようとは思ってる……。けど、2人と一緒に住むってことは……それこそルールを決めないと俺の体が危うい気がするんだ。さすがに、毎日尻と腰が痛いのはキツイ……。
「あー……お前らが、俺の言うことを守るって約束す」
「する」
「するよ」
返答早すぎだろ……。
食い気味なのが心配だけど、まぁ……。前向きに検討しよう。
そんなことを言っている間に魔法の箒へ跨ってすぐ、腰を抱かれて上昇した。
魔法の箒に乗れなかった数十年間があるから、未だに慣れない……。
そんな俺にソルが耳元で囁いてくる。
「……大丈夫だよ。誰かさんみたいに荒い飛び方はしないから」
「あ、ああ……」
俺たちがくっついてるだけで野次を飛ばしてくるルアは横で騒いでいた。
基本的に2人は正反対だけど、俺の嫌がることはしない。年上ってこともあって、甘えさせてくれるし……2人と一緒だと居心地が良い。
本当なら1人を選ぶべきなんだろうけど……俺も優柔不断で、どっちかを選べなくて。2人も、お互い不幸にしたくないってことで落ち着いた。今では、付き合う前よりもどっちか1人なんて選べない――。
まぁ、夜の行為は正直大変だけど……。いつもみたいに、どっちかはなくて……。
悶々としている間に2人の家へついていた。
明日は学校が休みだからお泊まりコース確定だ。
魔法の箒から降りるときも紳士なソルにエスコートされて、手を掴んだ瞬間剥がされる。
「おい……ルア」
「魔法の箒から降りた瞬間からルールは終わりだ。今日、最初は俺だから」
「ぐっ……言わなくても、分かってるから」
すでに日は沈んできていて、今度はルアが腰を抱いてきた。呆れた同じ顔のソルは後ろからついてきて、そのまま2人と中へ入った。
0
あなたにおすすめの小説
だって、君は210日のポラリス
大庭和香
BL
モテ属性過多男 × モブ要素しかない俺
モテ属性過多の理央は、地味で凡庸な俺を平然と「恋人」と呼ぶ。大学の履修登録も丸かぶりで、いつも一緒。
一方、平凡な小市民の俺は、旅行先で両親が事故死したという連絡を受け、
突然人生の岐路に立たされた。
――立春から210日、夏休みの終わる頃。
それでも理央は、変わらず俺のそばにいてくれて――
📌別サイトで読み切りの形で投稿した作品を、連載形式に切り替えて投稿しています。
エピローグまで公開いたしました。14,000字程度になりました。読み切りの形のときより短くなりました……1000文字ぐらい書き足したのになぁ。
【8話完結】ざまぁされて廃嫡されたバカ王子とは俺のことです。
キノア9g
BL
廃嫡され全てを失った元王子。地道に生きたいのにハイスペ幼馴染が逃がしてくれません。
あらすじ
「第二王子カイル、お前を廃嫡する」
傲慢な振る舞いを理由に、王位継承権も婚約者も失い、国外追放されたカイル。
絶望の最中、彼に蘇ったのは「ブラック企業で使い潰された前世の記憶」だった。
「もう二度と、他人任せにはしない」
前世の反省を活かし、隣国の冒険者ギルドで雑用係(清掃員)として地道にやり直そうとするカイル。しかし、そんな彼を追いかけてきたのは、隣国の貴族であり幼馴染のレオナードだった。
「君がどんな立場になろうと、僕にとっては君は君だ」
落ちぶれたカイルに変わらぬ愛を注ぎ、元婚約者の悪意ある噂からも守り抜くレオナード。
すべてを失った元バカ王子が、社畜根性と幼馴染の溺愛によって幸せを掴むまでの、再起と愛の物語。
全8話。
勇者様への片思いを拗らせていた僕は勇者様から溺愛される
八朔バニラ
BL
蓮とリアムは共に孤児院育ちの幼馴染。
蓮とリアムは切磋琢磨しながら成長し、リアムは村の勇者として祭り上げられた。
リアムは勇者として村に入ってくる魔物退治をしていたが、だんだんと疲れが見えてきた。
ある日、蓮は何者かに誘拐されてしまい……
スパダリ勇者×ツンデレ陰陽師(忘却の術熟練者)
楽な片恋
藍川 東
BL
蓮見早良(はすみ さわら)は恋をしていた。
ひとつ下の幼馴染、片桐優一朗(かたぎり ゆういちろう)に。
それは一方的で、実ることを望んでいないがゆえに、『楽な片恋』のはずだった……
早良と優一朗は、母親同士が親友ということもあり、幼馴染として育った。
ひとつ年上ということは、高校生までならばアドバンテージになる。
平々凡々な自分でも、年上の幼馴染、ということですべてに優秀な優一朗に対して兄貴ぶった優しさで接することができる。
高校三年生になった早良は、今年が最後になる『年上の幼馴染』としての立ち位置をかみしめて、その後は手の届かない存在になるであろう優一朗を、遠くから片恋していくつもりだった。
優一朗のひとことさえなければ…………
何でもできる幼馴染への告白を邪魔してみたら
たけむら
BL
何でもできる幼馴染への告白を邪魔してみたら
何でも出来る美形男子高校生(17)×ちょっと詰めが甘い平凡な男子高校生(17)が、とある生徒からの告白をきっかけに大きく関係が変わる話。
特に秀でたところがない花岡李久は、何でもできる幼馴染、月野秋斗に嫉妬して、日々何とか距離を取ろうと奮闘していた。それにも関わらず、その幼馴染に恋人はいるのか、と李久に聞いてくる人が後を絶たない。魔が差した李久は、ある日嘘をついてしまう。それがどんな結果になるのか、あまり考えもしないで…
*別タイトルでpixivに掲載していた作品をこちらでも公開いたしました。
俺の推し♂が路頭に迷っていたので
木野 章
BL
️アフターストーリーは中途半端ですが、本編は完結しております(何処かでまた書き直すつもりです)
どこにでも居る冴えない男
左江内 巨輝(さえない おおき)は
地下アイドルグループ『wedge stone』のメンバーである琥珀の熱烈なファンであった。
しかしある日、グループのメンバー数人が大炎上してしまい、その流れで解散となってしまった…
推しを失ってしまった左江内は抜け殻のように日々を過ごしていたのだが…???
【完結】社畜の俺が一途な犬系イケメン大学生に告白された話
日向汐
BL
「好きです」
「…手離せよ」
「いやだ、」
じっと見つめてくる眼力に気圧される。
ただでさえ16時間勤務の後なんだ。勘弁してくれ──。
・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・:
純真天然イケメン大学生(21)× 気怠げ社畜お兄さん(26)
閉店間際のスーパーでの出会いから始まる、
一途でほんわか甘いラブストーリー🥐☕️💕
・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・:
短期でサクッと読める完結作です♡
ぜひぜひ
ゆるりとお楽しみください☻*
・───────────・
🧸Twitterもぜひ遊びに来てください🫧
❥❥❥ https://x.com/ushio_hinata_2?s=21
・───────────・
応援していただけると励みになります💪( ¨̮ 💪)
なにとぞ、よしなに♡
・───────────・
【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる