5 / 5
やっと終わった
しおりを挟む
郊外にある祖父が残した別荘は、近くに湖もある自然が豊かな静かな場所だった。
婚約する前に二度程来たことがあったらしいが私は余り覚えていなかった。
周りには小鳥や小動物もいて、屋敷では犬も飼われていた。
「うふふ、くすぐったいわ」
動物は私を怖がることなく近寄ってくれる。ここでは外に出る時も手袋はいらない。
一緒に住んでいるのは、私について来てくれた侍女のナタリーとこの屋敷の管理を任されている老夫婦、コックが一人だけだった。彼等は私の呪いを怖がらず接してくれた。
此処に来て三ヶ月がすぎた。パーティー会場からそのまま此処へ来た私は、当初塞ぎ込んでいたものの、周りが優しく接してくれたおかげで随分と明るくなった。
この頃はずいぶんと日差しが暖かくなってきた、広い庭に小さな白い花が絨毯の様に咲いていて、とってもキレイだ。
その花の周りを黄色や白の蝶々が飛んでいて、それを老夫婦の飼い犬のジョアンが追いかけて遊んでいた。
「ジョアン、おいでーっ」
私が呼ぶと尻尾をパタパタと振って走ってくる。
呪いの事を気にせずに暮らし、こうしてジョアンと外に出て過ごすことも増えていた。
ジョアンは私に駆け寄ると、頭をスリスリと手に寄せてくる。
かわいい……少し硬めの毛を撫でているとジョアンがピクンと耳を動かし、私の右の方に鼻を向けた。
「ん? どうしたの?」
ジョアンの見ている方を向くと、少し先の方から誰かが此方に来ているのが見える。
近づいて来たその人は、マリス様だった。
マリス様?! なぜ? どうして此処に?
……はっ、手袋! どうしよう……
私は半袖の服を着ていて、今は手袋も持っていない。
黒い腕を隠す物は何も無かった。
こんな手を見せられない、見せたくない
私は、マリス様から遠ざかる様に後ずさった。
「リゾレット! まって!」
マリス様の声がしたが、私は腕を見られたくなくて逃げるようにその場を離れた。
どうして来たの? なぜ?
もう、婚約者でもないのに……。
小さな花を踏み散らしてマリス様から遠ざかる私に、ジョアンは楽しそうについて来る。
「待って、リゾレット」
私が急いだ所でなんて事はなくマリス様に追いつかれてしまった。右腕を掴まれて思わず振り向いた。
マリス様は私の左腕を見て目を見開いている。
見られたく無かった……こんな私を……。
「はなして! いや、見ないで!」
「いやだ!」
どうして……と、見遣るとマリス様の目には涙が浮かんでいた。
「やっと終わったんだ……待たせて済まなかった」
「何をおっしゃっているのか……」
「必ず呪いを解くと約束しただろう?」
「呪いを……?」
大きく頷くマリス様の頬に涙がこぼれる。
「まず、コレを飲んで、呪いを解く薬だよ」
彼は掴んでいた腕を離し、胸ポケットから小さな瓶を取り出して私に渡した。
「さあ、飲んで!」
……見るからにおかしな色のトロリとした液体を彼は飲めという……。
「大丈夫、信じて」
その真剣な目をみて、私はもうどうなってもいい、そう思いクィッと飲んだ。
「うっ……」
苦味の強いトロリとした液体がゆっくりと喉を通っていく。
すぐに左腕が熱をもった様に熱くなった。
「はぁっ……あつ……」
腕の熱と共に、頭もクラクラしてくる。
立っていられないほどに視界が回る……。
「えっ、リズ、リズ!」
慌てた様にマリス様が私の名前を読んでいる。
……夢かな……マリス様が私を抱き抱えてくれている……。
目の前が真っ暗になり私は気を失った。
◇◇◇
優しい手に頬を撫でられている。
こんな風に誰かに触って貰えるのはいつぶりだろう……。
「……リズ」
マリス様の声がする……私の好きな人の声。
「……リズ」
……大好きなマリス様の声……。
「……マリス……ま」
目を開けた其処にきれいな緑色の瞳が見えた。
「ああ!リズ、良かった!」
彼は両手で私の左手を握っている。
「私の……手?」
あの呪いで黒くなっていた左腕は右腕と同じように元の白い肌になっている。
マリス様は私に優しく微笑んだ。
「呪いは解けたんだ」
「….…本当に?」
信じられず尋ねる私に、彼は頷くと左手の指先にキスをした。
あの液体を飲んで気を失った私をマリス様は屋敷まで運んでくれた。
半日程気を失っていたらしく、周りには心配そうに見つめるナタリーと老夫婦の姿もあった。
「よかった、お嬢様……本当に……」
ナタリーはそう言って私の無事を確認すると老夫婦と共に部屋を出た。
マリス様が私に話すことがあるから二人にして欲しいと頼まれたのだ。
私が上半身を起こそうと体を動かすとマリス様が支えてくれた。
「辛くない?」
「はい」
マリス様は顔にかかった私の髪を梳くように撫でる。
こんな風にしてもらうのは初めてだわ……。
彼は私を愛おしそうに見ていた。こんな顔も初めて見る……。
「八年前、呪いをかけたのはレブラント伯爵家の者だった。私に呪いをかけ、それを解くことで娘であるクレア嬢との婚約に持っていこうとしたが失敗した」
「私が……受けてしまったから……」
「そう、そこまでのことを、やっと一年前に突き止める事が出来た。アレはレブラント家に代々伝えられていた呪いでね、解くにはあの家にしかない薬が必要だった。それを渡して欲しければ君との婚約を破棄して、クレア嬢と婚約しろと言ってきた……だから婚約破棄などと……」
ごめん、とマリス様は頭を下げた。
「いいのです……すべては私の為だったのですね」
嫌われていた訳では無かったのだと私は嬉しくて、自然と笑みが溢れた。
「また君はそうやって笑う……」
マリス様は私の頬をそっと撫でた。
「リズは今でも僕の婚約者なんだよ」
彼の言葉に驚いて目を見開いてしまった。
「……でも、婚約破棄を私は受けて……マリス様はクレア様と婚約を成さったでしょう?」
私の言葉にマリス様は首を振る。
「あれは正式ではないから、それに婚約だって兄上にそんな決定権はないんだ。それを知らない奴らを騙す為、あの日に行うことにした。レブラント伯爵に呪いを解く薬を貰うためにね。君にまで秘密にしていたのは、レブラントを完全に騙す為だった」
マリス様は私の手を握って話しを続けた。
「私に、王家に呪いを掛けようとしたレブラント伯爵家は取り潰したよ。父親は処刑して、クレア嬢と母親は国外に追放した」
彼はそう言って、また私の左手にキスをして。
「僕は、呪いを解くまで君に必要以上は触れないと誓いを立てていた、でもその事で君を傷つけていたと知って……本当にごめん」
「……マリス様」
「あの日、兄の祝いのパーティーの夜、君を貶める様な事を言った者達も全て罰を与えた。ワインを掛けたあの女とアイリス嬢は修道院へ送って家は降格させた、それでも気が済まないけど」
「……えっ」
「それぐらい当然だ、僕の大切な人を傷つけたんだから」
マリス様は憂いを秘めた瞳で私をみつめる。
「僕もリズから罰を受けないといけない」
「罰……?」
「君の苦しみをもっと側で分かち合うべきだったのに、それをしなかった……八年も」
「そんな」
「お願いだ、そうしてくれないと僕は自分を許せない」
マリス様は真剣な目を向けている。罰なんて、彼が悪いわけじゃない。すべては呪いのせいなのに……。
「……では……私を抱きしめて貰えますか?」
「えっ……⁈ 」
「私、ずっと誰からも抱きしめて貰えなかったんです、だから……嫌でなければ」
呪われていた私は憧れていた、愛する人に抱きしめられたらどんなに幸せだろう。
こんな私でもいつか……と思っていた。
「それは罰ではなく御褒美だよ……リズ」
そう言うと、マリス様は大切なものに触れる様に優しく両腕で私を包み込んでくれた。
「嬉しい……マリス様」
本当に嬉しくて、言葉が口をついた。
マリス様の抱きしめる腕に力が入る。
「リズ」
すぐ近くで彼が私の名を甘く囁く……。
私はゆっくりとマリス様の背中に腕を回した。
初めて知った彼の背中は広くて逞しかった。
「僕と結婚してほしい」
ずっと伝えたかったと言ったマリス様は、呪いを解くまでは伝えてはならないと胸に秘めていたのだと話してくれた。
「私でいいのですか?」
「君がいいんだこんな僕でよければ、一緒になって欲しい」
「……はい」
「ありがとう」
必ず幸せにするから、マリス様は誓うように私の指先にキスをした。
◇◇◇
結婚式、私は純白のドレスを身に纏った。
それは、ずっと着てみたいと願っていた肩を出したデザインの物。
ドレスを着た私を見て、なぜかマリス様が少し困った顔をした。
「……似合いませんか?」
そんな顔をされたら不安になる。
やっぱりこれまでのようにしっかりと肌を隠した方が……。
ジッと見つめると、マリス様が慌てて首を横に振った。
「違うよ、君を誰にも見せたくないと思っただけだ……とても綺麗だよ、僕のリズ」
マリス様は甘く優しい声でそう言うと、愛してると囁いて私をぎゅっと抱きしめた。
婚約する前に二度程来たことがあったらしいが私は余り覚えていなかった。
周りには小鳥や小動物もいて、屋敷では犬も飼われていた。
「うふふ、くすぐったいわ」
動物は私を怖がることなく近寄ってくれる。ここでは外に出る時も手袋はいらない。
一緒に住んでいるのは、私について来てくれた侍女のナタリーとこの屋敷の管理を任されている老夫婦、コックが一人だけだった。彼等は私の呪いを怖がらず接してくれた。
此処に来て三ヶ月がすぎた。パーティー会場からそのまま此処へ来た私は、当初塞ぎ込んでいたものの、周りが優しく接してくれたおかげで随分と明るくなった。
この頃はずいぶんと日差しが暖かくなってきた、広い庭に小さな白い花が絨毯の様に咲いていて、とってもキレイだ。
その花の周りを黄色や白の蝶々が飛んでいて、それを老夫婦の飼い犬のジョアンが追いかけて遊んでいた。
「ジョアン、おいでーっ」
私が呼ぶと尻尾をパタパタと振って走ってくる。
呪いの事を気にせずに暮らし、こうしてジョアンと外に出て過ごすことも増えていた。
ジョアンは私に駆け寄ると、頭をスリスリと手に寄せてくる。
かわいい……少し硬めの毛を撫でているとジョアンがピクンと耳を動かし、私の右の方に鼻を向けた。
「ん? どうしたの?」
ジョアンの見ている方を向くと、少し先の方から誰かが此方に来ているのが見える。
近づいて来たその人は、マリス様だった。
マリス様?! なぜ? どうして此処に?
……はっ、手袋! どうしよう……
私は半袖の服を着ていて、今は手袋も持っていない。
黒い腕を隠す物は何も無かった。
こんな手を見せられない、見せたくない
私は、マリス様から遠ざかる様に後ずさった。
「リゾレット! まって!」
マリス様の声がしたが、私は腕を見られたくなくて逃げるようにその場を離れた。
どうして来たの? なぜ?
もう、婚約者でもないのに……。
小さな花を踏み散らしてマリス様から遠ざかる私に、ジョアンは楽しそうについて来る。
「待って、リゾレット」
私が急いだ所でなんて事はなくマリス様に追いつかれてしまった。右腕を掴まれて思わず振り向いた。
マリス様は私の左腕を見て目を見開いている。
見られたく無かった……こんな私を……。
「はなして! いや、見ないで!」
「いやだ!」
どうして……と、見遣るとマリス様の目には涙が浮かんでいた。
「やっと終わったんだ……待たせて済まなかった」
「何をおっしゃっているのか……」
「必ず呪いを解くと約束しただろう?」
「呪いを……?」
大きく頷くマリス様の頬に涙がこぼれる。
「まず、コレを飲んで、呪いを解く薬だよ」
彼は掴んでいた腕を離し、胸ポケットから小さな瓶を取り出して私に渡した。
「さあ、飲んで!」
……見るからにおかしな色のトロリとした液体を彼は飲めという……。
「大丈夫、信じて」
その真剣な目をみて、私はもうどうなってもいい、そう思いクィッと飲んだ。
「うっ……」
苦味の強いトロリとした液体がゆっくりと喉を通っていく。
すぐに左腕が熱をもった様に熱くなった。
「はぁっ……あつ……」
腕の熱と共に、頭もクラクラしてくる。
立っていられないほどに視界が回る……。
「えっ、リズ、リズ!」
慌てた様にマリス様が私の名前を読んでいる。
……夢かな……マリス様が私を抱き抱えてくれている……。
目の前が真っ暗になり私は気を失った。
◇◇◇
優しい手に頬を撫でられている。
こんな風に誰かに触って貰えるのはいつぶりだろう……。
「……リズ」
マリス様の声がする……私の好きな人の声。
「……リズ」
……大好きなマリス様の声……。
「……マリス……ま」
目を開けた其処にきれいな緑色の瞳が見えた。
「ああ!リズ、良かった!」
彼は両手で私の左手を握っている。
「私の……手?」
あの呪いで黒くなっていた左腕は右腕と同じように元の白い肌になっている。
マリス様は私に優しく微笑んだ。
「呪いは解けたんだ」
「….…本当に?」
信じられず尋ねる私に、彼は頷くと左手の指先にキスをした。
あの液体を飲んで気を失った私をマリス様は屋敷まで運んでくれた。
半日程気を失っていたらしく、周りには心配そうに見つめるナタリーと老夫婦の姿もあった。
「よかった、お嬢様……本当に……」
ナタリーはそう言って私の無事を確認すると老夫婦と共に部屋を出た。
マリス様が私に話すことがあるから二人にして欲しいと頼まれたのだ。
私が上半身を起こそうと体を動かすとマリス様が支えてくれた。
「辛くない?」
「はい」
マリス様は顔にかかった私の髪を梳くように撫でる。
こんな風にしてもらうのは初めてだわ……。
彼は私を愛おしそうに見ていた。こんな顔も初めて見る……。
「八年前、呪いをかけたのはレブラント伯爵家の者だった。私に呪いをかけ、それを解くことで娘であるクレア嬢との婚約に持っていこうとしたが失敗した」
「私が……受けてしまったから……」
「そう、そこまでのことを、やっと一年前に突き止める事が出来た。アレはレブラント家に代々伝えられていた呪いでね、解くにはあの家にしかない薬が必要だった。それを渡して欲しければ君との婚約を破棄して、クレア嬢と婚約しろと言ってきた……だから婚約破棄などと……」
ごめん、とマリス様は頭を下げた。
「いいのです……すべては私の為だったのですね」
嫌われていた訳では無かったのだと私は嬉しくて、自然と笑みが溢れた。
「また君はそうやって笑う……」
マリス様は私の頬をそっと撫でた。
「リズは今でも僕の婚約者なんだよ」
彼の言葉に驚いて目を見開いてしまった。
「……でも、婚約破棄を私は受けて……マリス様はクレア様と婚約を成さったでしょう?」
私の言葉にマリス様は首を振る。
「あれは正式ではないから、それに婚約だって兄上にそんな決定権はないんだ。それを知らない奴らを騙す為、あの日に行うことにした。レブラント伯爵に呪いを解く薬を貰うためにね。君にまで秘密にしていたのは、レブラントを完全に騙す為だった」
マリス様は私の手を握って話しを続けた。
「私に、王家に呪いを掛けようとしたレブラント伯爵家は取り潰したよ。父親は処刑して、クレア嬢と母親は国外に追放した」
彼はそう言って、また私の左手にキスをして。
「僕は、呪いを解くまで君に必要以上は触れないと誓いを立てていた、でもその事で君を傷つけていたと知って……本当にごめん」
「……マリス様」
「あの日、兄の祝いのパーティーの夜、君を貶める様な事を言った者達も全て罰を与えた。ワインを掛けたあの女とアイリス嬢は修道院へ送って家は降格させた、それでも気が済まないけど」
「……えっ」
「それぐらい当然だ、僕の大切な人を傷つけたんだから」
マリス様は憂いを秘めた瞳で私をみつめる。
「僕もリズから罰を受けないといけない」
「罰……?」
「君の苦しみをもっと側で分かち合うべきだったのに、それをしなかった……八年も」
「そんな」
「お願いだ、そうしてくれないと僕は自分を許せない」
マリス様は真剣な目を向けている。罰なんて、彼が悪いわけじゃない。すべては呪いのせいなのに……。
「……では……私を抱きしめて貰えますか?」
「えっ……⁈ 」
「私、ずっと誰からも抱きしめて貰えなかったんです、だから……嫌でなければ」
呪われていた私は憧れていた、愛する人に抱きしめられたらどんなに幸せだろう。
こんな私でもいつか……と思っていた。
「それは罰ではなく御褒美だよ……リズ」
そう言うと、マリス様は大切なものに触れる様に優しく両腕で私を包み込んでくれた。
「嬉しい……マリス様」
本当に嬉しくて、言葉が口をついた。
マリス様の抱きしめる腕に力が入る。
「リズ」
すぐ近くで彼が私の名を甘く囁く……。
私はゆっくりとマリス様の背中に腕を回した。
初めて知った彼の背中は広くて逞しかった。
「僕と結婚してほしい」
ずっと伝えたかったと言ったマリス様は、呪いを解くまでは伝えてはならないと胸に秘めていたのだと話してくれた。
「私でいいのですか?」
「君がいいんだこんな僕でよければ、一緒になって欲しい」
「……はい」
「ありがとう」
必ず幸せにするから、マリス様は誓うように私の指先にキスをした。
◇◇◇
結婚式、私は純白のドレスを身に纏った。
それは、ずっと着てみたいと願っていた肩を出したデザインの物。
ドレスを着た私を見て、なぜかマリス様が少し困った顔をした。
「……似合いませんか?」
そんな顔をされたら不安になる。
やっぱりこれまでのようにしっかりと肌を隠した方が……。
ジッと見つめると、マリス様が慌てて首を横に振った。
「違うよ、君を誰にも見せたくないと思っただけだ……とても綺麗だよ、僕のリズ」
マリス様は甘く優しい声でそう言うと、愛してると囁いて私をぎゅっと抱きしめた。
2,748
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(6件)
あなたにおすすめの小説
再会の約束の場所に彼は現れなかった
四折 柊
恋愛
ロジェはジゼルに言った。「ジゼル。三年後にここに来てほしい。僕は君に正式に婚約を申し込みたい」と。平民のロジェは男爵令嬢であるジゼルにプロポーズするために博士号を得たいと考えていた。彼は能力を見込まれ、隣国の研究室に招待されたのだ。
そして三年後、ジゼルは約束の場所でロジェを待った。ところが彼は現れない。代わりにそこに来たのは見知らぬ美しい女性だった。彼女はジゼルに残酷な言葉を放つ。「彼は私と結婚することになりました」とーーーー。(全5話)
あなたへの想いを終わりにします
四折 柊
恋愛
シエナは王太子アドリアンの婚約者として体の弱い彼を支えてきた。だがある日彼は視察先で倒れそこで男爵令嬢に看病される。彼女の献身的な看病で医者に見放されていた病が治りアドリアンは健康を手に入れた。男爵令嬢は殿下を治癒した聖女と呼ばれ王城に招かれることになった。いつしかアドリアンは男爵令嬢に夢中になり彼女を正妃に迎えたいと言い出す。男爵令嬢では妃としての能力に問題がある。だからシエナには側室として彼女を支えてほしいと言われた。シエナは今までの献身と恋心を踏み躙られた絶望で彼らの目の前で自身の胸を短剣で刺した…………。(全13話)
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
お母様と婚姻したければどうぞご自由に!
haru.
恋愛
私の婚約者は何かある度に、君のお母様だったら...という。
「君のお母様だったらもっと優雅にカーテシーをきめられる。」
「君のお母様だったらもっと私を立てて会話をする事が出来る。」
「君のお母様だったらそんな引きつった笑顔はしない。...見苦しい。」
会う度に何度も何度も繰り返し言われる言葉。
それも家族や友人の前でさえも...
家族からは申し訳なさそうに憐れまれ、友人からは自分の婚約者の方がマシだと同情された。
「何故私の婚約者は君なのだろう。君のお母様だったらどれ程良かっただろうか!」
吐き捨てるように言われた言葉。
そして平気な振りをして我慢していた私の心が崩壊した。
そこまで言うのなら婚約止めてあげるわよ。
そんなにお母様が良かったらお母様を口説いて婚姻でもなんでも好きにしたら!
幼馴染の親友のために婚約破棄になりました。裏切り者同士お幸せに
hikari
恋愛
侯爵令嬢アントニーナは王太子ジョルジョ7世に婚約破棄される。王太子の新しい婚約相手はなんと幼馴染の親友だった公爵令嬢のマルタだった。
二人は幼い時から王立学校で仲良しだった。アントニーナがいじめられていた時は身を張って守ってくれた。しかし、そんな友情にある日亀裂が入る。
【完結】婚約破棄はしたいけれど傍にいてほしいなんて言われましても、私は貴方の母親ではありません
すだもみぢ
恋愛
「彼女は私のことを好きなんだって。だから君とは婚約解消しようと思う」
他の女性に言い寄られて舞い上がり、10年続いた婚約を一方的に解消してきた王太子。
今まで婚約者だと思うからこそ、彼のフォローもアドバイスもしていたけれど、まだそれを当たり前のように求めてくる彼に驚けば。
「君とは結婚しないけれど、ずっと私の側にいて助けてくれるんだろう?」
貴方は私を母親だとでも思っているのでしょうか。正直気持ち悪いんですけれど。
王妃様も「あの子のためを思って我慢して」としか言わないし。
あんな男となんてもう結婚したくないから我慢するのも嫌だし、非難されるのもイヤ。なんとかうまいこと立ち回って幸せになるんだから!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
マリス殿下としては断腸の思いで婚約破棄を告げたんだろうな‥( ‾᷄꒫‾᷅ )そしたらあっさり受け入れられて帰られちゃうしパーティーでは寄り添えないし‥お辛かったでしょうなw
元々婚約を白紙に、と家族総出で唱えられていた分、薬を持ってきたのにリズが逃げた時はハラハラしただろうなぁʅ( ‾᷄ω‾᷅ )ʃ乙女心を抉った罰だねw
新幹線移動に丁度いい長さの物語で最後はほゎほゎした気分にもなれて美味でした♡
他のも読みたくなりました、応援してます♡
にゃんこ呼さま
感想ありがとうございます。
読後ほゎほゎした気分になっていただけたなんて!すごく嬉しいです。
応援までしていただきありがとうございます♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
マリス王子の気持ちを汲んでいただけたなんて(つД`)ノ
マリス王子様、わりと苦労してますよね(⌒-⌒; )
ちなみに、リズに逃げられた時は犬のジョアンにも吠えられています。
心暖まるお話しでした、が。
呪いが解けるまで何もしないって!無責任にも程がある!
リズサイドは婚約の白紙を求めてたのに、理由も言わずに呪いの解除の進捗も報告せずに。
リズの心は磨り減るばかり。
先の見えない不安は如何ばかりか…。
最後に幸せになったから良かったけど、一発くらい殴ってやりたい!伯爵家は、連座で処刑でしょう!妻と娘は国外追放?甘い!甘すぎる!!
だから、舐められてんだよ王家!
読んでいただきありがとうございました!
感想もすごく嬉しいです。
マリス王子にも、伯爵家にもちょっとざまぁが足りなかったですね(⌒-⌒; )
だから、舐められてんだよ王家!の言葉、まさにその通りだと笑ってしまいました(≧∀≦)
この手の話を読むたびに
「何故最初に理由を説明しない?お前は『驚いた?実はこういう理由でした』ってネタバラシしたいがために、相手を傷つける事に愉悦を感じるクズか?」
「相手を騙すにはまず味方から?お前は自分が同じように騙されても許せるのか?そもそもそれって『自分がついた嘘なら許してもらえるだろう』って相手をナメてるからできる事だよね?」
と思う。
……まぁ、そういうすれ違いがないとお話として成立しない事はわかってはいるんだけどもw
感想ありがとうございます。
「愉悦を感じるクズか?」には思わず笑ってしまいました。(๑˃̵ᴗ˂̵)
読んでいただきありがとうございました!