89 / 197
稲葉正明の自白
しおりを挟む
一方、正明の思わぬ告白を耳にした大久保半五郎と吉川一學の両名は正明に対して厳しい視線を注いだ。いや、正明に対してだけでなく、正存に対してもであった。
それも無理からぬことであった。何しろこれで、大久保半五郎と吉川一學の主張の正しさが証明されたからだ。
即ち、半五郎と一學こそが正明や正存、そして善左衛門からここ本丸にて将軍・家治に仕える奥医師の池原良誠を家基の鷹狩りに同行させてやれと、そう命じられたとする、半五郎と一學の主張の正しさが明らかになったわけで、それは裏を返せば、
「池原良誠を家基の鷹狩りに同行させたいと言い出したのは大久保半五郎と吉川一學の方である…」
正存や正明、果ては善左衛門が繰り広げたその主張こそ真っ赤な嘘、偽りというもので、そうであればこれまでの間、正明や正存、それに善左衛門によって、
「濡れ衣を着せられた…」
それも同然の半五郎と一學が彼らに…、今はもう善左衛門はいないので、この場に残っている正明と正存の両名に対して厳しい視線を注いだのは至極当然であった。
家治もそんな半五郎と一學の胸中を十分に察することができたので、
「されば正明よ、それに正存も…、こなたらは半五郎と一學の両名に対して濡れ衣を着せたも同然ぞ。されば半五郎と一學の両名に対して詫びぬか…」
家治は正明と正存の両名に対して、半五郎と一學の両名に謝罪するよう促したのであった。
それに対して半五郎と一學の両名にとっての直属の上司とも言うべき小納戸頭取衆の一人でもある正存はその配下に当たる小納戸の半五郎と一學の二人に対して謝罪することを流石に渋った。
「何ゆえ小納戸頭取衆の己が…、小姓頭取衆よりも立場では上の己が一介の、それも小姓よりも序列が下の小納戸に対して詫びを入れなければならないのか…、と。
だがそんな正存を正明が抑え込む格好で、
「申し訳ない…」
正明は半五郎と一學の両名に対して詫びを入れ、のみならず頭を下げてみせたのであった。
こうなると正存とて半五郎と一學に対して謝らないわけにはゆかなかった。何しろ正明は正存にとっては同じ稲葉一族、それも本家筋に当たるのだ。その上、正明は御側御用取次にて、小納戸頭取衆の正存よりも遥かに序列が上であった。
その正明が半五郎と一學に対して詫びを入れているというに、それも頭まで下げているというのに、正明の分家筋に過ぎない、しかも小納戸頭取衆の一人に過ぎない己はあくまで詫びを入れぬと、正存がそのような我意を貫き通せば、正明の面子を潰すのも同然であり、そうなれば、
「御役御免…」
正存に対しては間違いなく、「ツケ」としてそのように跳ね返ってくるであろう。
それを防ぐためには正存も正明に倣い、半五郎と一學の二人に対して頭を下げて許しを請うより他に道はなかった。
そこで正存は内心、嫌々ではあったが、「申し訳ない…」と半五郎と一學の二人に対して頭を下げて詫びの言葉を口にしたのであった。
さて家治は正明と正存の二人が半五郎と一學の両名に対して頭を下げてみせたところで、
「半五郎よ、それに一學も…、これにて許してはもらえまいか…」
家治は半五郎と一學に対してそう頼んでみせたのであった。それに対して半五郎も一學もそれまで胸に燻っていた正明と正存に対する怒りの炎が嘘のように消え去り、
「滅相もござりませぬ」
半五郎と一學はそう声を揃えると、二人もまた叩頭してみせることで、正明と正存の謝罪を受け入れたのであった。
正明にしろ正存にしろ、半五郎と一學の二人に対して、こうして詫びを入れる機会に恵まれたことは幸運と言えた。それと言うのも、それとは正反対に、詫びを入れる機会に恵まれなかった末吉善左衛門はさしずめ、
「これでまた一歩、破滅へと近付いた…」
それも同然だからだ。
さてそれから半五郎たちが頭を上げたところで泰行が、
「末吉善左衛門めはこのままに、捨て置いても構わぬので?」
家治にそう尋ねた。尤もな疑問であった。何しろ末吉善左衛門は最も公平中立が要求される目付というポストにありながら、御三卿の一橋徳川家と縁があり、のみならず、その縁を「バック」にして目付として、それも供番としての職務の遂行に関してこれを故意に歪えた可能性があるからだ。
早い話、本丸にて将軍に仕える奥医師が西之丸の盟主とも言うべき次期将軍の鷹狩りに同行した前例がないにもかかわらず、あるいはロクに調べもしないで、前例はあると、御膳番の小納戸である半五郎と一學に対して虚偽、あるいは不完全な答申を行った疑いがある。それもこれもひとえに、一橋徳川家の当主たる治済が望んだからであろう。
そして一橋徳川家と縁があるらしい末吉善左衛門もそんな治済の意向を…、本丸奥医師の池原良誠を家基の鷹狩りに同行させたいと、その意向を汲み取ったからこそ、そのように奥医師を差配する御膳番の小納戸の半五郎と一學に対して虚偽、あるいは不完全な答申を行ったものと考えられる。
そうであれば末吉善左衛門はその目付として、何よりも公平中立が要求される職務遂行において故意にこれに背いたと、そう考えて差し支えないだろう。
そうであれば末吉善左衛門は「背任」の罪を犯した疑いがあり、泰行の言う通り、このまま済ませて良いわけはなかった。
だが家治は、
「今暫くの間は泳がせておこうぞ…」
直ちに末吉善左衛門を糾問することには否定的な見解を示した。それと言うのも、
「末吉善左衛門めは余が先ほど、機嫌良く送り出してやったゆえに、己が説明を…、半五郎と一學こそが池原長仙院の家基が鷹狩りへの同行を望んだと、その己の説明を余がすっかり信じたものと、すっかりそう信じ込んでおる様子にて、これを利用せぬ手はあるまいて…」
家治にしては珍しく口元を歪めて底意地の悪い笑みを浮かべた。
一方、皆は家治のその老獪な作戦に膝を打ったものである。
「もしかして…、すっかり上様は俺の嘘の説明を…、ほんとは治済が池原の野郎の同行を…、家基様の鷹狩りを望んだことなのに、そうじゃないという俺の嘘の説明を信じて下すった…、そう治済に繋ぎを取るかも知れねぇ、ってことですかい?」
益五郎はやはり砕けた調子で、そして遂に治済と呼び捨てにしたので、これには家治を除いた|誰もが度肝を抜いたものであった。
やはり意知が益五郎のその余りな「バサラぶり…」に注意しようとしたのだが、しかし、家治はそんな意知を制するかのように、
「如何にも益五郎が申す通りぞ…」
そう益五郎の主張を認めた上で、呵呵大笑してみせた。
「何しろ治済は重好殿と同じようにそのお邸にて一連の事件…、家基様殺人事件と、それから派生した池原斬殺事件…、これらの事件が解決するまでの間は、家老なんかと一緒にそのお邸にて蟄居謹慎の身…、だが邸を監視すんのは目付、つまりは善左衛門たちの配下である徒目付たちだから、目付が…、ぶっちゃけると善左衛門が例えば、これからは俺も見張りに加わろうとか何とか、適当な口実をつけて邸内に入り込み、そして治済に…、ってな具合で繋ぎを取るかも知れねぇし…」
益五郎がそう言うと、家治は頷いてみせ、
「されば末吉善左衛門めは今暫くの間、泳がえることと致す。それで良いな?」
家治は改めて皆にそう言い聞かせ、皆もそれに対して平伏してこれを了とした。これは暗に一橋治済こそが家基殺し、さらには池原良誠斬殺事件の下手人、黒幕だと言っているに等しかった。
それから家治は、「ところで…」と話題を転じた。
「正明よ。そなたは池原長仙院に直に確かめなんだか?」
「真、畏れ多くも大納言様がご放鷹に従い奉らんと、それを望んでいるのか、でござりまするな?」
正明は先回りしてそう尋ねた。
「左様…」
「されば一橋殿に止められましてござりまする…」
「この儀、池原長仙院に一々、確かめぬ方が良い、とでも?」
「御意。池原長仙院に一々、確かめるような真似を致さば、池原長仙院には恩着せがましゅう思われ、されば正明が折角の尽力も台無しになると申すものにて、されば正明が尽力につきてはこの一橋治済より池原長仙院へと、あるいは直接に田沼主殿に対して申し伝えると…」
正明がそう治済の口上を伝えるや、家治は鼻白んだ。
「如何にも尤もらしい言い分ではあるが、要は正明に事実を…、真、池原長仙院は家基が鷹狩りに従うことを望んでおるのか、それをそなたに確かめさせたくなかったからであろうよ…」
家治はそう吐き捨てた。それに対して正明は、「御意」と認めつつも、
「さりながら、畏れ多くも大納言様がご放鷹に従い奉りしはこの上なき名誉にて、されば池原長仙院自身は喜び申し上げましたるに相違なく…」
そのような「気休め」を口にしたので、これには家治も苦笑させられ、「気休めを申すでない」と冗談めかしてそう言ったものである。
それも無理からぬことであった。何しろこれで、大久保半五郎と吉川一學の主張の正しさが証明されたからだ。
即ち、半五郎と一學こそが正明や正存、そして善左衛門からここ本丸にて将軍・家治に仕える奥医師の池原良誠を家基の鷹狩りに同行させてやれと、そう命じられたとする、半五郎と一學の主張の正しさが明らかになったわけで、それは裏を返せば、
「池原良誠を家基の鷹狩りに同行させたいと言い出したのは大久保半五郎と吉川一學の方である…」
正存や正明、果ては善左衛門が繰り広げたその主張こそ真っ赤な嘘、偽りというもので、そうであればこれまでの間、正明や正存、それに善左衛門によって、
「濡れ衣を着せられた…」
それも同然の半五郎と一學が彼らに…、今はもう善左衛門はいないので、この場に残っている正明と正存の両名に対して厳しい視線を注いだのは至極当然であった。
家治もそんな半五郎と一學の胸中を十分に察することができたので、
「されば正明よ、それに正存も…、こなたらは半五郎と一學の両名に対して濡れ衣を着せたも同然ぞ。されば半五郎と一學の両名に対して詫びぬか…」
家治は正明と正存の両名に対して、半五郎と一學の両名に謝罪するよう促したのであった。
それに対して半五郎と一學の両名にとっての直属の上司とも言うべき小納戸頭取衆の一人でもある正存はその配下に当たる小納戸の半五郎と一學の二人に対して謝罪することを流石に渋った。
「何ゆえ小納戸頭取衆の己が…、小姓頭取衆よりも立場では上の己が一介の、それも小姓よりも序列が下の小納戸に対して詫びを入れなければならないのか…、と。
だがそんな正存を正明が抑え込む格好で、
「申し訳ない…」
正明は半五郎と一學の両名に対して詫びを入れ、のみならず頭を下げてみせたのであった。
こうなると正存とて半五郎と一學に対して謝らないわけにはゆかなかった。何しろ正明は正存にとっては同じ稲葉一族、それも本家筋に当たるのだ。その上、正明は御側御用取次にて、小納戸頭取衆の正存よりも遥かに序列が上であった。
その正明が半五郎と一學に対して詫びを入れているというに、それも頭まで下げているというのに、正明の分家筋に過ぎない、しかも小納戸頭取衆の一人に過ぎない己はあくまで詫びを入れぬと、正存がそのような我意を貫き通せば、正明の面子を潰すのも同然であり、そうなれば、
「御役御免…」
正存に対しては間違いなく、「ツケ」としてそのように跳ね返ってくるであろう。
それを防ぐためには正存も正明に倣い、半五郎と一學の二人に対して頭を下げて許しを請うより他に道はなかった。
そこで正存は内心、嫌々ではあったが、「申し訳ない…」と半五郎と一學の二人に対して頭を下げて詫びの言葉を口にしたのであった。
さて家治は正明と正存の二人が半五郎と一學の両名に対して頭を下げてみせたところで、
「半五郎よ、それに一學も…、これにて許してはもらえまいか…」
家治は半五郎と一學に対してそう頼んでみせたのであった。それに対して半五郎も一學もそれまで胸に燻っていた正明と正存に対する怒りの炎が嘘のように消え去り、
「滅相もござりませぬ」
半五郎と一學はそう声を揃えると、二人もまた叩頭してみせることで、正明と正存の謝罪を受け入れたのであった。
正明にしろ正存にしろ、半五郎と一學の二人に対して、こうして詫びを入れる機会に恵まれたことは幸運と言えた。それと言うのも、それとは正反対に、詫びを入れる機会に恵まれなかった末吉善左衛門はさしずめ、
「これでまた一歩、破滅へと近付いた…」
それも同然だからだ。
さてそれから半五郎たちが頭を上げたところで泰行が、
「末吉善左衛門めはこのままに、捨て置いても構わぬので?」
家治にそう尋ねた。尤もな疑問であった。何しろ末吉善左衛門は最も公平中立が要求される目付というポストにありながら、御三卿の一橋徳川家と縁があり、のみならず、その縁を「バック」にして目付として、それも供番としての職務の遂行に関してこれを故意に歪えた可能性があるからだ。
早い話、本丸にて将軍に仕える奥医師が西之丸の盟主とも言うべき次期将軍の鷹狩りに同行した前例がないにもかかわらず、あるいはロクに調べもしないで、前例はあると、御膳番の小納戸である半五郎と一學に対して虚偽、あるいは不完全な答申を行った疑いがある。それもこれもひとえに、一橋徳川家の当主たる治済が望んだからであろう。
そして一橋徳川家と縁があるらしい末吉善左衛門もそんな治済の意向を…、本丸奥医師の池原良誠を家基の鷹狩りに同行させたいと、その意向を汲み取ったからこそ、そのように奥医師を差配する御膳番の小納戸の半五郎と一學に対して虚偽、あるいは不完全な答申を行ったものと考えられる。
そうであれば末吉善左衛門はその目付として、何よりも公平中立が要求される職務遂行において故意にこれに背いたと、そう考えて差し支えないだろう。
そうであれば末吉善左衛門は「背任」の罪を犯した疑いがあり、泰行の言う通り、このまま済ませて良いわけはなかった。
だが家治は、
「今暫くの間は泳がせておこうぞ…」
直ちに末吉善左衛門を糾問することには否定的な見解を示した。それと言うのも、
「末吉善左衛門めは余が先ほど、機嫌良く送り出してやったゆえに、己が説明を…、半五郎と一學こそが池原長仙院の家基が鷹狩りへの同行を望んだと、その己の説明を余がすっかり信じたものと、すっかりそう信じ込んでおる様子にて、これを利用せぬ手はあるまいて…」
家治にしては珍しく口元を歪めて底意地の悪い笑みを浮かべた。
一方、皆は家治のその老獪な作戦に膝を打ったものである。
「もしかして…、すっかり上様は俺の嘘の説明を…、ほんとは治済が池原の野郎の同行を…、家基様の鷹狩りを望んだことなのに、そうじゃないという俺の嘘の説明を信じて下すった…、そう治済に繋ぎを取るかも知れねぇ、ってことですかい?」
益五郎はやはり砕けた調子で、そして遂に治済と呼び捨てにしたので、これには家治を除いた|誰もが度肝を抜いたものであった。
やはり意知が益五郎のその余りな「バサラぶり…」に注意しようとしたのだが、しかし、家治はそんな意知を制するかのように、
「如何にも益五郎が申す通りぞ…」
そう益五郎の主張を認めた上で、呵呵大笑してみせた。
「何しろ治済は重好殿と同じようにそのお邸にて一連の事件…、家基様殺人事件と、それから派生した池原斬殺事件…、これらの事件が解決するまでの間は、家老なんかと一緒にそのお邸にて蟄居謹慎の身…、だが邸を監視すんのは目付、つまりは善左衛門たちの配下である徒目付たちだから、目付が…、ぶっちゃけると善左衛門が例えば、これからは俺も見張りに加わろうとか何とか、適当な口実をつけて邸内に入り込み、そして治済に…、ってな具合で繋ぎを取るかも知れねぇし…」
益五郎がそう言うと、家治は頷いてみせ、
「されば末吉善左衛門めは今暫くの間、泳がえることと致す。それで良いな?」
家治は改めて皆にそう言い聞かせ、皆もそれに対して平伏してこれを了とした。これは暗に一橋治済こそが家基殺し、さらには池原良誠斬殺事件の下手人、黒幕だと言っているに等しかった。
それから家治は、「ところで…」と話題を転じた。
「正明よ。そなたは池原長仙院に直に確かめなんだか?」
「真、畏れ多くも大納言様がご放鷹に従い奉らんと、それを望んでいるのか、でござりまするな?」
正明は先回りしてそう尋ねた。
「左様…」
「されば一橋殿に止められましてござりまする…」
「この儀、池原長仙院に一々、確かめぬ方が良い、とでも?」
「御意。池原長仙院に一々、確かめるような真似を致さば、池原長仙院には恩着せがましゅう思われ、されば正明が折角の尽力も台無しになると申すものにて、されば正明が尽力につきてはこの一橋治済より池原長仙院へと、あるいは直接に田沼主殿に対して申し伝えると…」
正明がそう治済の口上を伝えるや、家治は鼻白んだ。
「如何にも尤もらしい言い分ではあるが、要は正明に事実を…、真、池原長仙院は家基が鷹狩りに従うことを望んでおるのか、それをそなたに確かめさせたくなかったからであろうよ…」
家治はそう吐き捨てた。それに対して正明は、「御意」と認めつつも、
「さりながら、畏れ多くも大納言様がご放鷹に従い奉りしはこの上なき名誉にて、されば池原長仙院自身は喜び申し上げましたるに相違なく…」
そのような「気休め」を口にしたので、これには家治も苦笑させられ、「気休めを申すでない」と冗談めかしてそう言ったものである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
if 大坂夏の陣 〜勝ってはならぬ闘い〜
かまぼこのもと
歴史・時代
1615年5月。
徳川家康の天下統一は最終局面に入っていた。
堅固な大坂城を無力化させ、内部崩壊を煽り、ほぼ勝利を手中に入れる……
豊臣家に味方する者はいない。
西国無双と呼ばれた立花宗茂も徳川家康の配下となった。
しかし、ほんの少しの違いにより戦局は全く違うものとなっていくのであった。
全5話……と思ってましたが、終わりそうにないので10話ほどになりそうなので、マルチバース豊臣家と別に連載することにしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる