異世界召喚されました……断る!

K1-M

文字の大きさ
163 / 225
アライズ連合国~ポークレア王国

推理と報復

しおりを挟む
 
 アライズ連合国
 旧獣人国領


 交易都市を出て数日…
 集落を発見。しかし…

「誰も………いない…?」

 入口らしい入口があるワケではないが、囲みの切れ目の場所にも、そして囲みの中に入っても人影が無い…。

 建物が数件あるので手分けして、その建物に足を運ぶ。が…

「いないな…」

 まだ使えそうな荷物は残っているし、最近まで生活していたであろう痕跡もある。ただ…

 人がいない…。

 リュウジとリディアと合流して他の建物の様子を聞くも、俺が見た状況と変わりはないようだ…。
 
 今までの情報で集落や村など、まるごと人が誘拐されたようなことは無かったはず…。
 だが現実にこの集落には誰もいない。

 そのままの荷物。

 最近まで生活していたであろう痕跡。

 導き出される答えは…

「事件の匂いがす」「どうやら村か町に避難したようね」「でしょうね」「………………えっ?」

 顎に手を当て決め顔で言おうとした俺を遮り、二人が結論する。
 俺の決め顔………どうしてくれるんだ…。


~~~~~~~~~~~~~~~~


 集落を出て、次の地へ歩を進める。

 先ほどの無人の集落については…

「誘拐事件が発生して危険を感じたのでしょう」
「獣人は情が深いし仲間意識も強いからね」

「なので近隣の村なり町なりに助けを求めるとともに、集落という少人数だからこそできる丸ごと避難………という選択肢をとった」
「で、助けを求められた側も解決出来ず情報が上にあがってきた………ってとこかなぁ」

「そして俺達………ってことか…」

 俺はてっきり神隠しとか黒い服装の奴らとか、いろいろ考えちゃったよ………ん?
 リュウジとリディアがこちらを見ている。

「………………何だ?」

「事件の匂いがす」「………………えっ?」
「「ぶふぅっ…」」 

「決め顔でしたよね?」
「そうね。その後の目を見開いた顔も…」

「「ぷっ…」」

「………………」

「ごめんごめんトーイチ………ぷっ」
「すいませんトーイチさん………ぷっ」

「………………」

「「………………あ…あれ?」」

「………………『結界』」

「「うわっ!?」」

『カキンッ』と二人の首から下を結界で拘束する。
 俺を揶揄うとは………良い度胸じゃあないか。
 
 俺は両掌に魔力を込め輝かせる。

「「えっ?ちょっ………まっ!?」」

「Sフィンガーver雷属性付与…」

 光輝く俺の掌はさらに雷を纏い『バチッ』と音を鳴らす。
 そして…

「「止めっぎゃあああぁっ!!」」


~~~~~~~~~~~~~~~~


『『シューーー………』』

 煙を出し横たわる二人を見下ろし…

「フンッ………揶揄う相手は選ぶんだな…」

 パンパンッ………と手を叩き言い放った。

「………理不尽…」
「………酷ぉい…」

「ほう?まだ余裕があるようだな…」

「「え"っ!?」」

 俺はとある物をタブレットで購入する。

『キュポンッ』とキャップを外し、二人の目の前にちらつかせた。

「なぁに、ソレぇ?」
「形はペン………でも先が太い?」

「クックックッ…」

「ちょっ………止め?」
『キュッ………キュキュキュ…』

 そう………マジックペン(油性)である!
 まずはリュウジから………と顔に落書きをして終わったら鏡を見せてやった。

「なっ!?………なんてことしやがる…」

 もちろん額に『肉』は忘れていない。
 
 そして…

「さあ………次は…」

 ぐるりと首を曲げ、リディアに視線を移す。

「えっ?ちょっ…」

「クックックッ………安心しろ。お前には赤も使ってやろう…」

「全然安心出来ないっ!?ちょっ………イヤアアァッ!?」






 こうして俺の報復は終わった…。
 もちろんリディアの額には赤で『中』と書いたのは言うまでもない…。


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


トーイチ=揶揄われる
Sフィンガーver雷=ほとんど◯切or◯鳥
理不尽=確かに
『肉』=マッスルな人
『中』=ラーメンな人

いつも通り話が進まない。
落書きは額以外はどうなったかは各自にて補完してください。

次回もよろしくお願いします。
 
しおりを挟む
感想 1,256

あなたにおすすめの小説

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。