異世界召喚されました……断る!

K1-M

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潜入!ポークレア王国!!

ep.0 side:仮面の…⑥

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 ポークレア王国
 南方の農村改め『セイト』の街


 さらに数ヵ月が経ち、立派な町は立派な街へとクラスアップした。
 いやっ、なんでやねえぇんっ!?と盛大にツッコミたいが『コウ=メイ』のせいなので我慢。

 街の名前も『セイト』とどう考えてもあの大陸にある名前である。
 
 あたしはと言うと、たまに『カン=ウー』と訓練したり(させられたり)、『カン=ショウ』と狩りに行ったり(付き合わされたり)、『シー=リュウ』と馬に乗って散歩に行ったり(乗馬………と言うより馬術の訓練とも言う…)、と充実した日々を過ごし成長して(鍛えられて)いた…。

 前世の記憶を取り戻す前までは気付かなかったが、どうやらこの世界では『Lv』があり、魔物を倒したり、訓練することで『Lv』や『熟練度』が上がるゲームのようなシステムが存在している。

 みんなのおかげ(せい)で成長(パワーレベリング)した(させられた)あたしは『セイト』で一番の強さを手に入れたのである。

 いやいや、おかしいでしょっ!?
 もともと農村だったとはいえ、大人の男たちより強くなるとか…。
 いや、『Lv』制なら十分考えられるか…。

 そして厄介ごとは、いつも突然にやってくる…。

 街の入り口(城門)が騒がしいので行ってみると、貴族然としたオッサンが騒いでいた。
 対応しているのは『ヨク=トク』さん。
 あたしの魔力量が上がったからなのか『異能ギフト』の熟練度が上がったからなのか、今では勝手に顕れて、勝手にお酒を呑んで、勝手に暴れて、勝手に寝ている、陽気なオッチャンである。

 あれ?嫌な予感しかしないよ?

「あっ…」

 あたしが声を漏らした時…

 貴族然としたオッサンは宙に舞っていた…。

 ソレだけなら良かった(良くない)…。

 宙に舞ったオッサンに『ヨク=トク』さんは、その大きな体躯からは考えられない速度と技術で十連コンボを決めるという暴挙に出る。

「「「おおおぉぉぉっ!!」」」

 周囲は感心した声を上げるが、コレはアカン…。
 あたしは『ヨク=トク』に近付きジャンプ、『ポカンッ』と頭を小突き…

いてっ………何だよ嬢ちゃん…」

「何だよ…じゃない!もう…。『カン=ウー』、説教よろしくっ!」

「承知した。来い『ヨク=トク』」
「あ、兄者っ!?ぐえっ」

 あたしは『カン=ウー』に『ヨク=トク』を任せ、次に…

「『モウ=キ』っ!このオッサン、遠くにポイしてきてくれる?」

「主君…」

「何よ?しょうがないでしょ?『ヨク=トク』のせいなんだからお願いね」

「まったく張飛殿は………承知した…」

「これでよしっ!」

『モウ=キ』に跡を託し、あたしの仕事は完了である。

「これでよしっ!じゃありません…」

「うわっ!?『コウ=メイ』………いたの?」

「張飛殿………やってくれましたね。仕方ありません…」

「ちょっと『コウ=メイ』?」

「主…」

『コウ=メイ』が優しく語り掛けてくる…。



 黒い笑みを浮かべて…



「主にやってもらいたいことがあります…」




~~~~~~~~~~~~~~~~



 あたしは『レン』。

 前世はちょっとした不幸で死んでしまった日本人の女子高生。
 ちょっとゲームが好きなだけの普通の女の子。

 何故か特異な力を与えられ、異世界に転生した普通の女の子。



 ………だったはずなのに。



『仮面』の力の覚醒と共に前世の記憶が戻り、面倒事に巻き込まれていった異質な女の子にジョブチェンジしてしまった。

 とりあえず『ヨク=トク』のオッチャンは許さない。

 面倒事はこの後、数年に渡り続くワケだけど、大きな変化はそれまではこれ以上は無かった。
 そう…。
 数年後、彼らが…
 特に『彼』が現れるまでは…




 あたしは『レン』。
 前世では普通の女子高生『霧城 漣』だった日本人の女の子。
 
 今、異世界で何故か『太守』やっています…。



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓



ep.0とりあえず終了。
ちょっと無理矢理感が強いか…。
『ヨク=トク』が出てきた辺りで、ヤバい終わらない、と思ったのは内緒です。
マジで別作品で出せそうな感じでした。
『レン』のステータス は何処かででるかも?
次回もよろしくお願いします。
 
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