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1章 始まりの高2編
来たぞ、海
しおりを挟む夏だ。海だ。ということで、皆で海水浴場に来た。もう祭りは懲り懲りだと言って断ったら、今度は海だと啓吾が言い出した。
ビーチにパラソルを挿して陣を作り、いざ海に繰り出す。僕は、八千代にラッシュガードを着せられた。
「お前、日焼けしたら火傷みたいになんだろ。それ着とけ」
優しいなと思っていたら、そっと寄ってきた啓吾が耳打ちをしてきた。
「場野、あんなん言ってっけどな、お前の半裸見てたら勃つだろうがってキレてたんだぜ、ぇ····っっってぇ!」
余計な事を言った啓吾が、八千代に背中を平手打ちされた。バチィィンと良い音が鳴った。あれは痛そうだ。
「いらんコト言うなボケ」
さて、海に向かわんと並ぶ4人。傍から見ると圧巻だ。
4人とも、身長は170cm以上で筋肉質。なんで全員、運動部でもないのに腹筋が割れてるんだろう。腰の振りすぎかと、皮肉に思ってしまう。
とまぁ、中身はさて置き、事実イケメンしかいない。
八千代はハーフっぽくて中性的な顔だし、ツーブロをお団子にしてるのがなんかえっちだ。
りっくんは童顔だけど清楚な顔立ちをしている。黙っていたら、すぐにお姉さんに誘われてしまう。黙っていれば、希乃ちゃんに似てミステリアスな雰囲気もある。本当に、黙っていればだが。
啓吾の髪は、金髪で栗色のメッシュが入っててチャラチャラしてる。少しつり目で綺麗な猫っぽい。母性本能をくすぐられる感じなんだと、クラスの女子が言っていた。
問題は朔。整った造形美的な顔に、頭は銀髪に赤メッシュ。何これ。いくら夏休みだからってそんな頭、顔以上に目立って仕方ない。
それぞれ一人でも目立つのに、並ぶと周囲の視線がとんでもない。
はて、僕の居場所はここでいいのだろうか。何故、彼らは僕に執着するのだろうか。引く手数多なはずなのに、さっきから絶えず声を掛けられ、逆ナンされているのに。
僕が日陰から眺めていると八千代が来た。僕の腕を引いて、炎天下の砂浜に連れ出した。ビーチサンダルに、陽で熱された砂が流れ込んできて、足の裏が大変に熱い。
「わぁ! 熱っ」
「お、悪ぃ」
何故謝られたのかわからないが、お姫様抱っこされた理由はもっとわからない。周りから喚声が聞こえる。
「八千代、降ろしてよ。大丈夫、歩けるから」
「暴れんな。足の裏火傷でもしたらどうすんだよ」
「は~っ、八千代たんは過保護なんだから~」
ニヤニヤしながら寄ってきて、余計な事しか言わない啓吾は、お尻を蹴られてしまった。
「名前呼ぶな。許してんのは、結人だけなんだよ」
「場野、頼むから加減しろって····痛てぇ····」
「自業自得だと思うぞ。大畠、ドンマイだ」
「朔が傷を抉ってくる····。結人ぉ、慰めて~」
「やだよ。僕、今顔上げらんないから」
周囲の視線が痛すぎて、両手で顔を覆うのに忙しいのだ。
「マジか。じゃ強行だ~!」
啓吾が抱きついてきた所為で、八千代と僕は朔を巻き込んで倒れてしまった。幸い、波打ち際まで来ていたので、海に倒れ込んだから痛くはなかった。
「おっ前なぁ! 危ねぇだろうが! 結人が怪我したらどうすんだ」
「悪ぃ悪ぃ。朔も、大丈夫か?」
「おお、大丈夫だ。お前、意外と力強いんだな」
「こう見えて、趣味筋トレだかんな」
「奇遇だな。俺もだ」
朔と啓吾が筋トレの話で盛り上がっている隙に、八千代が僕を抱き上げ海に入っていく。
「待って、八千代。僕、あんまり泳げないから」
「俺にしがみついてろ」
そう言われ、八千代におんぶされているような体勢で首にしがみつき、平泳ぎに乗って沖まで進出した。
「わぁ! 僕、浮き輪ナシでこんなとこまで来たの初めて!」
「俺だって、ゆいぴ背負ってここまで来れるのに」
気づくと、りっくんが隣で浮いていた。優雅に背泳ぎで来たらしい。
「りっくん! どこ行ってたの?」
「お姉さま方に引っ張ってかれてた。だーれも助けてくれないから、こっちに逃げてきたの。そしたら、場野なんかとイチャイチャしてるんだもん。ズルい~」
「お前、俺よりヒョロいだろ。結人が危ねぇんだよ」
「ぬぅ····ま、ゆいぴの安全が1番だから、ここは譲るけど、俺もゆいぴとイチャイチャしたい~」
「そうだね。お腹も空いてきたし、早いけどお昼にしようよ」
「おっけ。じゃぁ、戻るか」
僕たちはゆっくりビーチまで戻った。朔と啓吾は、まだ筋トレの話で盛り上がっていた。
後に聞いた話だが、りっくんは僕に見せる為に筋トレをしていたらしく、八千代は喧嘩で負けないように鍛え上げたものだと言っていた。なるほど、みんなが程よく細マッチョな事に頷けた。
昼食をとって休憩を終えると、八千代と啓吾とりっくんは海に泳ぎに行った。僕は疲れたので、朔をお守りにつけられ休憩する事にした。3人は、沖まで本気で競走しているようだ。
元気だなぁと思い眺めていると、朔が水を買ってきてくれた。
「こんな事聞くのアレなんだけどな、武居は····皆を愛してんのか?」
「愛っ····してるかはわかんないけど、皆の事は好きだよ。皆優しいし、本気で僕の事想ってくれてるのもわかるんだ。いつまでも、このままじゃダメなのはわかってるんだけどね····甘えちゃってるのは自覚してます。あと、結人でいいよ」
「おお、結人。なんか照れるな。······俺も、その中に入れそうか?」
「その中って?」
「お前の“好きな人”の中だ」
「え····それは、もう····はい」
もう結構好きだなんて、こんな正面切って言えるはずがない。僕の知りうる限りの朔は、好きにならない要素が見当たらない。
それに、僕の身体が朔に与えられた衝撃を拒むはずもない。が、そんな事、いくらなんでもはしたなくて言えない。
「そうか。良かった。俺も、お前にちゃんと好きになってもらえるよう頑張る」
「····大丈夫だよ。朔は、そのままで充分だから」
「つーことは、もう俺の事も好きなのか?」
「それは····えっと····」
「無理はしなくていいぞ。あいつらに負けねぇように頑張るから」
「あはは。王子の本気、こわいなぁ」
「なんでだ? 俺は怖くねぇぞ。あと、王子でもねぇ」
「学校で王子って呼ばれてるでしょ? そう呼ばれるのも納得しちゃうくらい、朔はカッコイイもんね」
「お前も、俺の事カッコイイと思ってんのか?」
「そりゃもう、どこから見てもカッコイイでしょ」
「····そうか。お前は可愛いな」
ふわっと微笑んで、ナチュラルにキスをされた。ここ、人多いんだけど。さすがに、ぽやっとし過ぎじゃないだろうか。
「朔、ここではダメだよ。人いっぱいいるんだから」
「ここじゃなかったらいいのか?」
「そういう事じゃ····」
「なぁ、人が居ねぇとこ行かないか?」
「だ、ダメだよ。八千代たちが心配するよ」
「書き置きしておくから大丈夫だ。来い」
真っ直ぐ見つめられると、どうしても断れない。メモ書きを残して、僕は人気のない岩陰に連れて行かれた。
朔は、周囲に人がいない事を念入りに確認する。そして、僕の反応を確かめるように、ゆっくりと唇を重ねる。遠慮がちに入ってくる舌が熱い。同時に指でお尻を弄られている所為か、下半身が熱を持ち疼きだした。
「····だいぶ解れたな。どうだ、ここ気持ち良いか?」
「んっ、ふあっ····そこ、コリッてするの、すぐにイッちゃうからやだぁ」
「ん。イッていいぞ。ほら、ここだろ」
「んんっ、んなぁっ····ひぅっ」
「そろそろ挿れるぞ。できるだけ、力抜いてくれ」
「うん、頑張る····ふぅっ····はぁぁっ、ん゙ぁっ」
やはり、朔のは群を抜いて大きい。先っぽを挿れただけで、これ以上は無理だと確信する。
朔は、慣らす為にゆっくりと奥まで進んでくる。感覚で言うと、小さく腰を動かしながら、数ミリずつ進んでいるようだ。
「大丈夫か? もう少しで根元まで入るからな」
「えっ、そんなぁっ、待っ····無理だよ····全部挿れたら、奥····入っちゃゔぅん゙、あ゙あ゙ぁぁぁ」
もう、とっくに僕の奥に到達していた。既に、根元まで入っていると思っていたのに。まだだったなんて、あんまりだ。
グッと最後のひと押しで、奥をこじ開けられてしまった。
「んくっ、はっ····ん゙お゙っ······」
「結人、息。息しろ。ゆっくり吸え」
「む、むぃ····かはっ····ふっ····あ、あぁ······」
「一旦抜くぞ」
「まっへぇ、動かな····いで······」
ズポンッと、まぁまぁの勢いで抜かれ、内臓が引きずり出されたかと思った。
「ひぃ゙っ、あ゙あ゙ぁ゙ぁぁ····」
内臓は無事なようだ。膝がガクガク震え、脚に力が入らなくて潮を噴きながら座こりこんだ。
四つ這いになって息を整えようとするが、僕のナカは痙攣しているようで、何もしてないのにイキ続けている。
「あっ、やっ、やだっ、漏れるの止まんないよぉ! 助けて、朔ぅ」
「そのままな。大丈夫だ。任せろ」
「なっ、何してんの!? もうダメっ、壊れちゃうよぉ」
「······壊してぇ」
朔の囁きに、ゾクッとした。この後、どうされてしまうのだろうと考えただけで、下っ腹がきゅうっと締まる。その弾みで軽くイッてしまった。
言葉だけで僕をイかせた朔は、再び容赦なく奥まで突き挿れてきた。今度は当たり前のように、奥の引っかかりで遊んでる。それでイキ狂ってしまう僕も僕だ。
「も、ダメ、死んじゃ····イキすぎで、死ぬ゙っ····」
「“嫌”ではないんだな。じゃぁもっと、死ぬほどイかせてやる」
「あ゙ーっ、んっ····ふっ、はっ····がっ······んゔっ──」
僕は、声も出せずにイキ続けた。僕が腕にも脚にも力が入らなくなった頃、漸く朔もイッてくれた。
力尽きた僕は、朔の胸に収められるや否や、気を失ってしまった。
***
「ねぇ、ゆいぴと朔が居ないんだけど」
「あいつら、荷物番のクセにどこ行ったんだよ。」
「ホントだ。あれ。書き置きっぽいのあんぞ。······えー····」
【結人は無事だ。心配するな。2人で散歩してくる。】
「ねぇ、朔って馬鹿なの?」
「馬鹿だな。間違いないわ」
「あの野郎、結人を拉致るたぁいい度胸だな。ブッ殺す」
「とりあえず探すか」
「だね。まずは····」
「「「人気のないトコ」」」
3人は、人気のない場所をしらみ潰しに探し始めた。
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