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1章 始まりの高2編

まだ一夜目

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 気が張っている所為か、いつもよりも早いペースで沢山イッて、ふわふわ気持ち良くてウトウトしていた。すると、りっくんにおヘソを舐められて目が覚めた。

「んわぁっ····え、何!?」

「ん~? 可愛いおヘソ舐めた」

「おヘソに可愛いも何もないでしょ、もう····。りっくん、早くナカに来てよぉ」

「ゆいぴ、寝ぼけて声出さないでね。ま、口は塞いじゃうけど」

 りっくんは予告通り、ずっとキスで口を塞ぎながら突き続けた。そんな状態で寝られるわけがないし、上手い具合に声も出せない。

「んっ····んはぁ、ふぅっ····今日のりっくん、優しい····」

「俺、いつも優しくない?」

「えっちの時はねぇ、優しいけど意地悪だし、愛されてるのはわかるけど病んでるし、どこまでも変態なの。容赦なく、りっくんのペースだしね」

「俺そんななの? うわー····マジでかぁ。でも、そんな俺も、俺とのえっちも大好きなんでしょ?」

「ふぁぁっ····なんで皆、えっちな事、んっ··わざわざ耳元で言うのぉ? イッちゃうでしょぉ····」

「イかせる為に決まってんだろ? ····あはっ。この口調好きなの? お尻、きゅうきゅう締め付けてくるよ?」

「いちゅもと、違うからぁ····ドキドキしちゃうのぉ····も、やらぁ······」

 急に恥ずかしくなって、両手で顔を覆い隠した。だが、呆気なくその両手を、頭上で押さえつけられてしまった。

「あはは。顔隠さないでよ。あ、またお尻イッたね。やっぱ拘束されんの好きなんだ。ナカ、凄いうねってるよ」

「んっ、もぉ、声我慢できない····。身体、力入んないぃ····」

「限界? じゃぁ、俺もそろそろイクね。口、もっかい塞ぐよ」

 今度は手で、僕の口を押さえた。両手も押さえられたまま。無理矢理犯されているみたいで、胸の高鳴りが加速してしまう。恐怖····ではない。

「ゆいぴ、締めすぎ····。何? これそんな興奮すんの? ヤバッ、奥に出すよ······んっ····」

「ふぅん゙ん゙ん゙っ!!」

「ハァ······。ゆいぴ、レイプ願望とかあったりする? 締まりヤバかったんだけど」

「わ、わかんないけど、すごくドキドキした····。抵抗できない感じとか、無理矢理な感じとか····。はぁ····僕、ただの変態じゃない····?」

「結人はドMなだけだよ。俺らの性癖に比べりゃマシだし、そういう風に開発してってんの俺らだかんね。なんも問題ないよ。むしろ順調」

 啓吾が何を言っているのか、よく分からない。何が順調なのだろうか。

「よし。次は俺が犯してやるからな」

「朔····、わぁ····おっきすぎない? さっきよりおっきぃよ····」

(いつも思うけど、アレ入るのかな?)

「ふっ····。すげぇ興奮してる」

 今日の朔は唯々えっちに見える。昂った雄の表情を抑えようともしない。けれど、いつもの目が座った感じとは違う。

「それ····入る? 大丈夫?」

 長さよりも、太さがいつにも増している。

「こんだけ解れてたら入んだろ。それに、結人は飲み込んでくれんだろ?」

「ふぇっ··んぁっ····じぇんぶ、飲み込むよ。んっ、はぁっ····おっき····んむっ」

 なんとか亀頭がずっぽり入ったところで、朔が僕の口を塞いだ。大きな手で口を覆われ、荒い息で耳に熱を持たせながら奥まで貫いた。

「ふっ、ん゙ん゙ん゙っっっ!!!」

「結人、声もうちょい我慢な。お前の好きな奥、ぐぽぐぽしてやるから。吐きそうだったらタップしてくれ」

「ん、ふぅっ····」

「朔、今日は奥マズいんじゃね? お前ので抜いたら、結人噴きまくんじゃん」

「だからタオル敷いてんだろ。あぁ、タオルもう1枚くれ。これで結人のちんこ押さえてたら、そこそこ噴かせても大丈夫だろ」

「あんだけ落ち着けって言ってたくせに····。つぅか俺ら、帰りの荷物ヤバそうだな····」

 啓吾が別角度からの心配をしている。そんな事など他所目に、朔は僕のおちんちんをタオルで覆い、遠慮なく奥をぐぽぐぽし始めた。

「ふっ、ん゙ぅっ、ゔぅ゙····」

 次第に息が上手く出来なくなって、酸欠でクラクラしてきた。多量の潮を吸ったタオルが重くなってきている。意識が飛びそうになり、タップして知らせようとした時だった。

 啓吾のスマホが鳴った。朔は一時停止して、全員がスマホを凝視する。

「あ、冬真とうまからだ。やべぇな。アイツ、隣の部屋だよな····」

「冬真って····神谷かみやか。出んのか? 結人、声我慢できるか?」

「いやいや朔、待ってあげなよ」

「とりあえず出るよ? 静かにしててね~」

 心の準備もできていないうちに、啓吾が電話に出てしまった。

「はいはーい。どったの? ····え? あぁ、ごめんごめん。そんなに聞こえんの? あ~····結人に筋トレさせてんだよ。······あははっ、中学生かよ。枕投げとかしねぇわ」

「結人、そのまま起き上がれるか? 腹に力入れて俺の方に····」

 なんて、朔が本当に筋トレをしているような指示を出してきた。お尻に突っ込まれたまま、腹筋して抱きつけということか。できるわけないじゃないか!!

「ふぅっ····朔····も、無理····お腹力入んないよ····んはぁっ」

 一応頑張ってみたが、布団から僅かに肩が浮いた程度だった。

「ふはっ。全然できないな」

「大畠、もう切れ」

 八千代が、啓吾に耳打ちをした。

「煩くしてごめんな。もう静かにすっから。そんじゃ、おやすみ~」

「おい、朔。結人の声ワザと聞かせてんじゃねぇぞ」

「悪い。ぽい事した方がいいかと思って····。にしても、結人は腹筋ゼロなのか? すげぇプルプルしてたな」

「ゼロじゃないよ! こんな状態でできるわけないでしょぉ····僕だって、そのうち····腹筋バキバキに····ふぁぁっ····」

 僕が夢みたいな理想を口にしていると、朔がゆっくりと抉るように奥へと入ってきた。そして、口を塞いで再び奥を貫く。

「ん゙ぅ゙っ····ぅ······」
 
「声、我慢できて偉いな」

 朔は、声の代わりに溢れた涙をキスで拭う。朔が原因なのだけどと思いながらも、褒められると素直に嬉しい。
 僕の涙でしょっぱくなった唇で、朔は食むようにキスをしてくる。息もできないほど激しく舌を絡めると、腰を引いて入り口を執拗にこすり始めた。
 イキすぎて苦しくなり、ここでようやくタップで知らせる。

「んっ····結人、明日の朝もセックスできたらいいな。頑張って早起きしような」

「んぅっ、じゃぁ、もっ、寝ないと····はぁぁっ··んっ······」

「そうか。それなら、そろそろイクぞ。奥抜かないで出すから、声我慢できるな?」

「んっ、頑張ぅ····」

 僕は自分の指を噛み、そこへ快感を逃がすようにした。なんとか声を抑え、朔の長い射精を耐え抜いた。
 そこで、僕の記憶は途切れた。


 目を覚ますと、外はまだ暗かった。後ろには朔が居て、僕を抱き締めて眠っている。寝息が首にかかってこそばゆい。
 そして、僕は啓吾の頭を抱え、啓吾は僕の胸に埋もれて眠っている。苦しくないのだろうか。
 啓吾の子供のような寝顔を見ていると、胸がギュッと締め付けられたような気持ちになり、思わず頭を撫でてしまった。

「ん····ぁに?」

「あ、ごめんね。起こしちゃった?」

 僕は小声で啓吾に謝った。

「んー····大丈夫。気持ちぃからもっと撫でてて······」

 寝惚けていただけなのか、啓吾はすぐに眠りについた。なんだか、とても愛おしくなって、啓吾の頬を指で撫でる。時々声を漏らすが起きはしない。可愛くて、すごく大切で、守ってあげたくなる寝顔だ。

「大畠は、家庭環境が複雑みたいだな」

 朔が囁くように言った。

「あ、朔も起こしちゃった? ごめんね」

「いや、大丈夫だ。なんだろうな。大畠見てると、愛情に飢えてるのに、上辺だけの愛情でいいって感じがするんだ。よくわかんねぇけど、寂しそうだって思っちまう。大畠はウザがるかもしんねぇけどな」

「それは僕も思ってた。どこに行ってもムードメーカーなのに、啓吾はいつまでも寂しそうなの。だからね、僕がもっと啓吾の心に寄り添えたら、嫌な気持ちとかも和らぐのかなって思うんだ。って、勝手に思ってるだけで、啓吾の本心はわかんないんだけどね」

「それでいいんじゃねぇか? お前が大畠の為にしてやりたいと思う事を、お前が思うようにしてやればいいと思う。そんで大畠に、寂しくないだろって胸張って言ってやれよ」

「えへへ。そうする。絶対、啓吾に寂しい思いさせないんだぁ」

「おい、俺にも寂しい思いさせんなよ」

「させないよ。僕は皆のモノだから。ずっと皆と一緒に居るって決めたんだから。朔こそ、僕に寂しい思いさせないでね?」
 
「ははっ。誰がお前に寂しい思いなんかさせんだよ。絶対に、お前に辛い涙は流させねぇからな」

 フワッと頭を撫でる手の温もりが、朔の紡ぐ甘い言葉が、再び僕を眠りに誘うほど心地良かった。



 早朝、5時過ぎ。既に、僕のナカには朔が居る。大きくて熱い。動かないで、おちんちんを自在にビクビクさせるだけ。その存在だけが、僕のナカで確かに息づいている。

「朔、なんで動かないの?」

「まだ皆寝てんだろ。大畠が起きちまうし、声出してもダメだからな。せっかくだから、お前んナカ堪能してる」

「ふぁぁ····耳に、声流し込むのだめぇ」

「しーっ····。大畠の頭絞めすぎんなよ。誰かが起きるまでこのままな」

「ふぇ? 嘘でしょ?」

「嘘じゃねぇ。けど、起床時間前にはちゃんとイかせてやるし、俺もイクから」

 起床時間は6時。誰も起きなかったら、あと数十分このままという事じゃないか。焦れったいし、お尻がなんだかもどかしい。

 5時半頃、僕がもじもじしていた所為で啓吾が目を覚ました。

「んん······結人、おはよ」

「ん、啓吾····おはよぉ」

「朝から色っぽい声出してんなぁ····ん? 朔も起きてんの? て事は····あはは。お盛んだねぇ」

 啓吾は、僕のお尻に朔のが入っていることを確認して言った。

「おまっ、大畠····俺のちんこ撫でんな。おい、やめろ。くっ····指挿れんな」

 朔のがみっちり入っているのに、啓吾が指を挿れてきた。朔は、圧迫感で苦しそうだ。勿論、僕はもっと苦しい。

「んっ、ふぁぁ····お尻、苦し······啓吾のおちんちんは? 起きてる?」

「朝だからねぇ。なに、しゃぶりたいの?」

「ん、しゃぶりたい····」

「あはっ。えろー····」

 啓吾はまだ、意識がぼんやりとしているようだ。目が開ききっていない。
 もぞもぞ布団から出て僕に咥えさせると、啓吾の身体は素直に刺激に反応した。

「うぉっ····気持ちぃな」

「んふぅ····へーほほ、ほぃひぃ(啓吾の、美味しい)」

 一生懸命、啓吾の好きな所を舐めて、いつも求められる流れで吸って、啓吾の感じている顔を見て僕も感じる。

「あー、やべ。こんなんすぐ出るわ。結人ぉ、イクよ」

 快感に浸っている啓吾が、僕の頭を掴んだ。

「待て、大畠。場野ん家じゃねぇからな」

「あ、そうだった。あはは····あっぶねぇ」

 一体、何をするつもりだったのだろう。朔は、何を察したのだろうか。

「んっ、ふぅぅっ····」

 啓吾が、吐かない程度に僕の口を使ってイク。それから朔も、僕の体力を鑑みつつ時間を見て、僕の腰が抜けない程度で終えてくれた。
 起床時間までに後処理まで終えてくれて、僕は八千代とりっくんを起こす役を担った。


「八千代、おはよ」

「ん····、おはよ」

 八千代は僕を抱き込んで、濃厚な目覚めのキスをした。さり気なく服に手を入れて、乳首を弄り始める。

「やぁっ····八千代、ダメだよ。時間ないの」

「何時?」

「5時50分だよ。もうすぐ起床時間だからね」

「んじゃ1発くらいできんだろ。すぐイクから」

 そう言って、すぐイッたことなんてないくせに。

「だーめっ。いつもそう言って長いんだから。6時半から朝ご飯だよ? 間に合わないでしょ」

「お前····飯がかかると流されねぇのな」

「そ、そういう訳じゃないもん····」

「結人、莉久も起こしてやってくれ。蹴っても起きねぇ」

「えぇ····蹴られても起きないの? ホントねぼすけだなぁ。りっくん、起きて。朝だよ。りっ──わぁっ」

 りっくんもまた、僕を布団に引き入れる。ギュッと抱き締めて、お尻をまさぐってくる。

「ひあぁっ····りっくん、ダメ。起きて?」

「おはようのキスしてくれたら起きれそう····」

「もう····」

 僕はりっくんの顔を包み、そっとキスをした。離れようとしたら後頭部を掴まれて、激しいキスに切り替えられる。深く絡め合う舌を離してくれない。

「んっ、ふぅ····んはぁ····りっくん、ご飯····」

「あはは。お腹空いたの? キスよりご飯なんて、酷いなぁ」

「そ、そうじゃないけど····、時間決められてるんだから、遅れちゃダメでしょ」

「ゆいぴは真面目だねぇ。そういうトコも好きだよ。準備してくるね」

 八千代とりっくんの支度を待って、揃って食堂に向かう。みんな普通のジャージなのに、なんでキラキラしてカッコいいんだろう。

 食堂に着くと、後ろから冬真くん達が来た。
 
「おはよ。武居、筋肉ついた? って1日じゃムリか」

 冬真くんが僕の二の腕を軽く握って言った。

「ほっそ。しっかり食ってから鍛えろよ~」

「あ、冬真くん、おは、え? うん。頑張るね····」

 冬真くんは、嵐のように去っていった。

「ん? 今、冬真と喋ってた?」

「うん。腕掴んで、しっかり鍛えろよって言って行っちゃった」

「相変わらず嵐みたいなヤツだな」

「ホント一瞬だったよ。びっくりしたぁ」

 冬真くんは1年生の時クラスが同じで、時々話しかけてくれた人。啓吾と同じ中学だったらしく、仲も良かったらしい。

「アイツ、普通に結人の腕掴んで行ったぞ。なんなんだ」

 僕の隣に居た朔が、冬真くんのマイペースさに圧倒されて反応できずにいた。

「ゆいぴ、アイツと仲良いの? 下の名前で呼んでんの珍しいよね」

「あぁ····。1年生の時にね、クラスが同じだったんだけど──」


***


 入学して間もない頃。
 りっくんとはクラスが違った。知らない人ばかりで僕は、友達も上手く作れないでいた。
 クラスで話せる人が居なくて、時々遊びに来てくれるりっくんとばかり話していた。そんな僕に声をかけてくれたのが、冬真くんだった。

「武居? お前、いっつも1人じゃん。俺と喋ろっか」

 移動教室の時、1人で教室を出たら声を掛けられた。この時、同じクラスなのは知っていたが、名前をまだ覚えていなかった。

「えっと、ごめんね。誰?」

「ひっど~。俺ね、神谷冬真。冬真でいいよ」

「よろしくね、冬真くん。あれ? いつも一緒の人たちは?」

「なんだ、俺の事知ってんじゃん。アイツらはいいよ。別に仲良いわけじゃないから」

「そうなの? でも、一緒に居るでしょ?」

「なんとなくな。俺は武居と話したいから話しに来たんだけど、嫌だった?」

「嫌じゃないよ! まだクラスに友達いなかったから、凄く嬉しい」

「そっか。そんじゃ、とりあえず行こっか。次美術だろ? だりぃな~」

「美術好きで選択したんじゃないの?」

「他より課題が少ないって先輩に聞いてたからさ。けど····俺描くの苦手なんだよなぁ。武居は? なんで美術にしたの?」

「僕は描くのが好きだから。苦手なのに、よく選択したね」

「ミスったと思ってるよ、マジで。そうだ! 描くコツとかあったら教えてよ。今描いてんのも、小学生の落書きみたいだって言われてんの。酷くねぇ?」

「でも僕、教えられるほど得意じゃないよ? ただ好きってだけで····」

「いいよいいよ。どんな事に気ぃつけて描いてるとか、どこ見て描いてるとか、なんでもいいからさ。俺もうバカにされんの悔しくってさ~。お願い!!」

 押しの強い人だな。と言うのが冬真くんの第一印象だった。
 この後、少しだけ絵の事で話したくらいで、普段冬真くんは他の人と居ることの方が多かった。僕はその輪に入れなかったが、時々冬真くんから声を掛けてくれていた。
 本当にその程度だ。特別、仲が良かったというわけではない。

 
***


「へぇ~····。冬真が自分から声掛けんの珍しいな。アイツ中学ん時はさ、周りに人多かったけど自分から行く感じじゃなかったんだよな。俺と違って、ただ来るもの拒まずってタイプ」

「そうなんだ。あ、でもね、僕もそんなにめちゃくちゃ仲良かったって訳じゃないんだよ。名前呼びなのも、そう呼んでって言われたからだし。向こうは僕の事名前で呼ばないでしょ?」

「そうだね。でもやっぱ妬けるなぁ。俺の知らないとこで仲良い人が居んのはやだ。ゆいぴの全部知ってたい」

「出たよ。莉久、面倒臭いメンヘラ彼女みたいだぞ。キモい」

「キモいって言うなよ。んで、席どこなの?」

「お前はいい加減、自分の班に戻れ。俺たちはこっちだ。結人は真ん中な」

 りっくんは渋々自分の班に戻っていった。僕たちは朔に案内され、指定の席に向かう。
 僕は朔の隣に座る。向かいに啓吾と八千代が座ったのだが、どうも席順に不満らしい。

「何この並び。なんで俺が結人の隣じゃねぇの?」

「八千代、子供みたいな事言わないでよ····。この後、バスは八千代の隣でしょ?」

「俺が班長として責任持って、バランス良く結人を割り振ったんだからな。文句言うなよな」

「朔、めっちゃ頭抱えてたもんな。場野が文句ばっか言うから」
 
「あ? 言ってねぇよ。ガキか」

「まぁまぁ····。あっ、ほらご飯取りに行っていいって。早く行こうよ」

 朝食はバイキング形式なので、好きなだけ食べられる。けど、今日も京都で食べ歩きをメインに朔が予定を組んでくれたから、食べ過ぎには注意だ。

 と思っていたのだが····。啓吾がバカみたいに盛ってきて、食べきれなかった分を食べてあげた。おかげで、僕までお腹いっぱいになってしまった。けど、バカだなぁって笑い合って楽しかったからヨシとしよう。

 さぁ、着替えたら京都へ出発だ。
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