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2章 覚悟の高3編

これは初夜ではないらしい

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 ガラス張りの、外から丸見えなバスルームで啓吾に犯された。休憩だとか言ってたけど、全然休めていない。
 綺麗になったベッドに戻ると、八千代が全身にキスを浴びせてくる。少しでいいから休ませて欲しいのだけど。

「待って、ちょっとだけ休ましぇて····」

「ん? しんどいか?」

「ううん、ちょっと疲れちゃっただけ。いっぱいイッたから」

「朔からの啓吾だもんね。あの2人、初っ端から飛ばしすぎなんだよ。ゆいぴ、何か飲む?」

 りっくんが呆れるのも無理はない。朔は挿れるだけでいっぱいいっぱいだし、啓吾は手があれでも誰より元気いっぱいでハードなのだ。

「飲む。何か····って、何があるの?」

「ゆいぴが好きそうなのはねぇ······。ココアとカルピスと抹茶オレもあるよ。あと、水もある」

「水でいいよ。どうせ、また吐くだろうから」

「吐きたくねぇんか?」

「······嫌じゃないけど。味があるやつよりかは、水のほうが楽かなって」

 何を言っているのだろう。恥ずかしくて、小さな声でもごもごと言う。

「なーにごにょごにょ言ってんの? 吐いてイクくせにぃ」

 お風呂から戻った啓吾が、水をがぶ飲みしてから言う。そして、幾分か口に含んで、口移しで僕に飲ませる。
 飲み込みきれず、口端から零れた水が首筋を伝う。ヒヤッと冷たい。口移しは何度やっても慣れなくて、上手く飲み込めずに溢れてしまう。

「んぅ····んっ、ぅ、ンンッ」

 溺れてしまいそうなほど飲まされると、そのまま深いキスに切り替わる。啓吾の長いキスが終わるのを待ちきれないりっくんが、背中に吸い付き始めた。
 りっくんの前髪が触れる所に、ゾクゾクと快感が走る。腰をクネらせていると、後ろからりっくんのおちんちんが入ってきた。

「んんーっ!? んっ、ふぁっ、ひぁ····んんんっ」

 啓吾はキスをやめてくれないし、りっくんは遠慮なくナカを掻き回す。ふわふわし過ぎて何も考えられない。

「啓吾、キス待って。ゆいぴトンじゃう」

「ん? ····もう半分トンでる。結人、大丈夫?」

「んぅ····おひり、気持ちぃ····啓吾、ちゅぅ····もっとしてぇ」

「あ~、可愛いやつだ。暫くこのまんまでいてもらおっか。ゆいぴ、お強請り上手になるもんね」

「だな。こんくらいの時の結人、マ~ジで可愛い」

「啓吾、早くちゅぅ····口、寂しい」

「んー、好きなだけしてやるけど、失神すんなよ?」

「んんっ····」

 啓吾は僕が気を失わないように、息ができるようゆっくり甘いキスをしてくれる。時々目を開けると、啓吾と目が合って恥ずかしい。目がえっちなんだもん。

「ゆいぴ、たまにキュって締まるんだけど。そっち何かしてんの?」

「んぇ? あ~、多分目ぇ合った時じゃねぇ? 結人、キス長いとたまに目開けんじゃん? 目合うといつもキュって締まるよ」

「マジで? 気づかなかった····。あ~~~っ何それ、可愛すぎだろ」

 りっくんのピストンが速まる。

「んあっ、りっくん? イクの? ん゙ん゙っ··ひぁっ····やら、もっと··ちゅながってたい····」

 僕は振り向いて、りっくんにお願いしてみた。ボンッと顔を赤くしたりっくんは、奥にグリッと押し込んで一時停止した。

「んはぁっ····。あっぶね。出かけた」

「そのままイけや。んで代われよ」

「やだよ~。ゆいぴが離れたくないって言うんだもん。しょーがねぇだろ」

 甘えた声とは裏腹な雄の顔で、りっくんは激しいピストンを再開した。

「あんっ♡ りっくん、しゅき····大好らいしゅきらよ。じゅっと僕のナカに居てぇ····」

「ほらぁ。ゆいぴが俺の事求めてんだから、しょうがないよね~?」

「····チッ。うぜぇな。結人、俺のちんこ要らねぇの? ナカに居んの、俺じゃ嫌か?」

「やちぉ····。嫌なわけ、ないれしょ! 八千代もね、ナカに居てほしい」

「んじゃ、場野も挿れちゃえば? こないだ、俺とだったらいけたじゃん? 莉久とでもいけんだろ」

「ダメだって! 今2本挿れたら、絶対ゆいぴトぶじゃん」

「トんでも問題ねぇだろ。奥抜いて起こしゃいいしな」

 段々、扱いが乱暴になってきている気がするが、それさえも胸を高鳴らせる要因にすぎない。快感を叩きつけられて意識が戻るのも、悪くないと思ってしまう。

「りっくん、僕、トばにゃい····。八千代もりっくんもしゅき、らから····僕のナカ、皆でいっぱいにしてほしぃよぉ」

「あーっそ。そんじゃ、場野と2人で挿れてあげるけど。その代わり、今日はずっと素直に俺らの事求めてね」

「ひんっ····うん。今日はね、素直になれそうらよ。皆の奥さんになる約束もれきたもんねっ」

 僕は、薬指の指輪を見せつけた。

「ぶはっ····それ俺らがあげたやつじゃん。んな自慢げに見せられてもなぁ」

「んぇ? 見せちゃらめなの? 嬉しかったんらもん····」

 啓吾に笑われてしまった。何かおかしかっただろうか。

「はぁ····。ほんっっとアホ可愛いなぁ。ゆいぴ、俺の上においで」

 僕はりっくんに跨り、息を荒くしている八千代を後ろから迎えた。メリメリと入ってくるのがわかる。この、お尻が拡げられていく時の熱さが堪らない。

「ん゙ぅ、お゙ぁ····にゅぅぅぅ······」
 
「結人、力抜けるか? 亀頭千切られそうなんだけど」

「ゆいぴ、口開けて」

 頑張って少しだけ口を開けると、りっくんは舌先を差し込みキスで僕をイかせた。イクと少し弛むようで、八千代がその隙に深く入ってくる。

「ん゙にぃ゙ぃ゙ぃぃっ····」

「んだよその喘ぎ声。気持ち良いんか苦しいんかわかんねぇな」

「り、両方らよ······あ゙ぁっ!! 待っ、動くの待って! 入ってぅらけれ····イ゙ッぢゃぅ」

 待ってと頼んだのに、2人は容赦なくナカを擦り続ける。僕がイこうが噴こうがお構いなしだ。
 僕は精液も潮も尽きたのに、それでも2人のピストンは止まらない。途中、少し意識を飛ばしていたが、りっくんに乳首を捻り上げられて目が覚めた。

「んな゙ぁ゙ぁぁ!!? いだぃっ、チクビいだいぃぃ!!」

「ぉあー····すっげぇイッてんな」

「ゆいぴ、締めすぎ······」

「り゙っぐん! 乳首ぢぐび取れどぇぢゃうぅ!! やぁぁ゙ぁ゙っ!!」

「結人、声ちょっと抑えろ」

 八千代に後ろから口を塞がれ、またお尻が締まった。

「んぉっ····やべ、イクぞ」

「俺ももう限界。ゆいぴ、イクよ」

 八千代に口を塞がれたまま2人にナカ出しされて、僕も深く長い絶頂を迎えた。


「抜くぞ」

 八千代が勢いよく引っこ抜き、僕はまたイッてしまう。

「俺も抜くよ」

「や、やら····。もうちょっとらけ、このままがいい」

「ん、いいよ。あはっ、奥すっごいビクビクしてるね。あ、穴締まってきた」

 りっくんに抱き締められ、僕はそのまま眠ってしまった。


***


「あーあ。寝ちゃった」

「うはっ、かーわい。涎垂れてる」

「マジで? 撮って。この体勢も撮って。絶対可愛い」

「結人、段々丸くなってんな。赤ちゃんみてぇ。お、ちんこ抜けそう。動画にする?」

「もち。あ、抜ける! 早く!」

 ピコンと啓吾が録画を開始する。さながら、AVの撮影だ。

「んにゅぅ······」

「結人、寝ながらイッたんじゃね? 抜ける瞬間マジで好きだよな」

「ホンット可愛い····。けど、そろそろ降ろしたげて。この体勢苦しそう」

 八千代が結人を抱き上げ、そのまま綺麗に拭きあげてゆく。朔がタオルを替えるとそこへ寝かせ、啓吾が口移しで少しずつ水を飲ませる。
 結人は寝ながらそれを飲む。起きている時よりも上手く飲めているのを、4人は不思議がっていた。


「どうする? このまま寝かせる? 一応、1周はしたけど」

「俺、こんな幸せそうに寝てるゆいぴ起こせないよ」

「まぁ、俺らが寝れりゃこのままでいいんじゃねぇ? 起こすんも可哀想だしな。んぁー····飲みてぇな。コンビニ行くか?」

「バカかよ。こんなトコで問題起こしたら、おばさんに信用してもらえないだろ」

「あー、そうだな。くそっ、ヤリ足んねぇな····」

 八千代の荒々しい態度に、莉久と朔が呆れている。

「家だとお前、ちょいちょい飲んでんもんね」

「マジで? ゆいぴに飲まないって言ってなかった?」

「結人の前ではな。結人の可愛さが振り切ってた日とか、飲みたくなんだよ」

 八千代は、結人の可愛さを酒の肴と捉えているようだ。

「ゆいぴにチクろ~」

「ふざけんなよ。まぁ、あんま飲まねぇようにしてっから」

「場野くんは、結人に『長生きしてほしい』って言われたもんね~? 長生きしねぇとなぁ」

 啓吾が八千代を揶揄う。そして、頭をはたかれるのだ。

「なぁ、んな事はどうでもいいんだけどよ。今日の結人、一段と可愛かったな」

 朔が脈絡もなく、1日を振り返って言った。3人も思い返して、結人の愛らしさを噛み締める。

「指輪、喜んでたな」

 八千代が、結人の指輪に指を這わせながら言う。

「あんまプロポーズって感じしなかったけどね。ゆいぴに言いたい事言っただけって感じ」

「そだなぁ。まぁ、結人が喜んでくれたんならいいんじゃね?」

「あと1年····か。生活が落ち着いたら、誰も呼ばなくていいから結婚式してぇな」

 朔がポソッと呟いた。

「結婚式かぁ。いいね、やりたい。けど、結人にどっち着せんの?」

「ドレスかタキシード? ドレス一択でしょ」

 4人は未来に胸を躍らせ、少し先の話を楽しむ。


「なぁ、結人さ。もうちょっと寝かせたら起さねぇ
?」

「だな。アホな話してたら抱きたくなったわ」

「あ、また涎垂れてる。ほっぺフニフニだな。すげぇ気持ち良い。マシュマロみてぇだ」

 朔が結人の頬を指で摘まむ。莉久は、結人の寝顔をカメラに収め、眼前に転がる可愛さに声を殺して悶えた。

 暫く4人は、真剣に将来の展望について語り、12時を過ぎたあたりで結人を起こす事にした。


***


 僕は、お尻に打ち込まれる快感で目を覚ました。ペタッと蹲るように四つ這いになっている。

「んぁ····りっくん?」

「あはっ、よくわかったね。おはよう、ゆいぴ」

「おは、んっ····ごめんね、寝ちゃってた」

「いいよ。むしろ、起こしてごめんね?」

「だい、じょーぶ。りっくん、ゆっくりシてくれてるの、起きてすぐ気持ちかった」

「んはぁ····♡ ゆいぴ、こっち向いて」

 少し上体を起こして振り返る。りっくんにキスをされ、ゆっくりと奥を抉られる。

「んっ、ふぅぅぅ····はぁっ··んぅ····」

「ゆいぴ、イクよ。奥、抜かないで出してあげる」

「ひぁっ、僕もイッちゃう····んっ、くぅぅぅン」

 りっくんは、寝起きの僕を気遣って優しくイかせてくれた。

「結人、まだできそうか?」

「できるよ。でも待って。お水飲みたい」

「ほい。あ、口移しがいい?」

「······うん」

「マジで!? おっけ~····って、場野待てよ」

「お前、さっきやっただろ。今度は俺が飲ませる番な」

「誰でもいいけど、揉めないでね? 僕に水飲ませるくらいで····」

「ばーか。俺らにとったら重要だわ」

 八千代に口移しで水を飲ませてもらったのだが、また少し零してしまった。

「結人、寝てる時は上手く飲めるのにな。なんで起きてると零すんだ?」

 朔に言われたが、寝ている時の事など僕が知るはずもない。

「僕、寝てる時も飲ませてもらってたの?」

「ちょっとだけな。喘いでそのまんま寝たら、喉キツいかなぁって思って」

「ありがと。啓吾、そういうとこホントによく気づいてくれるよね」

「なんだよ~。照れんじゃん」

「人の事はガンガン褒めてくんのに、自分が言われたら照れんのかよ」

「褒められ慣れてないんですぅ~」

「なんでだよ。女にちやほやされてただろうが」

「あれは違うだろ。女の子ってさ、結構上辺だけだもん。彼氏でもない奴を心底褒めたりしないって。それに、褒められんのって基本外見だけだったしさ」

「女の子って結構キツいよね。ホント顔だけで寄ってくる子とか多かったし。中身とか二の次って感じ」

「どうせアクセサリー感覚なんだろ。んな奴、相手にする方がどうかしてるわ」

「俺にはわかんねぇけど、お前ら苦労してたんだな」

「苦労っつぅか、今思い返したら馬鹿だったな~って思うな。何が良かったのかよくわかんねぇもん」

「可愛かったんじゃないの? 啓吾、可愛いは正義だって言ってたもんね」

 少しムスッとして言葉を挟んだ。何故だか、啓吾の顔を見たくない。

「あ~、それね。女の子は裏の顔見なかったら可愛いからね。一生懸命アピってくるとことか健気じゃん?」

「ふ~ん。僕にはわかんないけどっ」

「あっはは。女の子の話しだしてからドコで拗ねんだろって思ってた。知ってんだろ? 俺が愛してんのは結人だけだよ。今までも、これからもな」

 押し倒されて耳元で囁かれる。僕の好きな声の出し方で、甘い言葉を流し込んでくるんだ。

「そっ、んん····そんなの狡いよぉ」

「俺さ、結人とえっちすんの好きだけどね、こうやって抱き合って寝るだけでも幸せ」

「わかる~。俺もゆいぴ抱き締めて寝んの好き」

 りっくんと啓吾が、僕を抱き締めて寝る体勢に入った。

「おい。寝るんなら退けよ。結人、来い。抱かせろ」

 八千代に呼ばれ困惑している僕を、りっくんと啓吾が呆れ顔で解放してくれた。僕は、八千代の膝の上に乗り、お尻を揉みしだかれる。
 さっきはりっくんと一緒に挿れたから、きっと満足していないのだろう。ずっと我慢してくれているけれど、八千代は誰よりも独占欲が強いのだから。

「八千代、もう挿れて? 早く、八千代のおちんちん欲しい····」

「マジで今日は素直だな。ほら、ケツ浮かせろ。····挿れんぞ」

「うん····んんっ、あっ··ふぅぅん····おちんちん、おっきぃよぉ」

「あんま締めすぎんなよ。お前が上だと、視覚的にヤバいからな」

 視覚的にヤバいとはどういう事だろうか。時々、皆はよく分からないことを言うが、悪い事ではないのだと思う。それくらいは分かってきた。

「んっと、何がヤバイの?」

「お前がエロすぎて、すぐイッちまいそうだってコト」

 なんてえっちな事を耳元で言うんだ。

「いぁぁっ」

「ん? イッたんか。お前マジでチョロいな」

「ちょろ····くても、いいでしょ。皆が、僕の事そうしたんじゃない。僕、悪くないもんっ」

「おーおー、お前は悪くねぇな。最っ高に可愛いわ。けど、チョロいんは俺らにだけな」

「ンあぁぁん♡ わっ、わかってるよぉ」

 八千代は僕をギュッと抱き締め、奥をグリグリ押し潰す。
 
「イッちゃう! 八千代、それイッちゃうぅぅ!! あ゙ぁ゙ぁっ、らめっ、イクイクイクッ!!! イ゙ぁぁっ」

「すっげぇ噴いたな。気持ち良かったか?」

「良かった。良かったから待っで····動かにゃいれ、まだお尻イッてぅからぁあ゙ぁ゙ッ!!」

「もっとイけ。泣いて俺の名前呼びながらイきまくれ」

「やあっ··八千代、またイクッ! やらっ、しゅごいのキちゃう!! んっぁあ゙あ゙ぁ゙ぁぁ!! 八千代、やちぉ····しゅき♡ らいしゅき、愛してぅ♡♡ やちぉのせーえき、僕のナカにいっぱいちょーらい」

「お前なぁっ、なんつー顔で言ってんだよ。アー··クソッ、イクぞ。結腸はらで全部飲めよ」

「ひゃいっ、やちぉのせーえき、じぇんぶお腹でにょむっ♡ んあぁぁぁイクイクッ!! またイッぢゃうぅ~~~っっ♡♡」


 八千代に激しく抱かれている間に、朔が寝てしまった。おちんちんは起きているようなのだが、本体の方がもたなかったようだ。気がつくと、啓吾も寝ていた。

「朔と啓吾、服も着ないで寝ちゃってるよ。風邪ひかないかなぁ」

 2人は全裸でベッドに転がっている。おっぴろげとはまさに。八千代とお風呂に入り、戻ってきたらこの有様だった。

「パンツくらい履けっつぅの」

 なんて文句を言いながら、りっくんは2人に毛布を掛けてあげる。なんだかんだ皆、僕以外の事もお互いに大事にしている。
 それが何より幸せだ。これが僕たちの在り方で、僕たちだけの幸せのカタチなのだと思うと、この関係が愛おしくてたまらない。

 皆に指輪をもらって、これで本当に形として婚約を果たした。あとは、りっくんと朔のご家族に挨拶をしなければ。僕はそんな事を考えながら、りっくんと八千代に抱き締められて眠った。

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