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3章 希う大学生編

欲しいと思う気持ち

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 りっくんと啓吾の会話がうっすらと聞こえ、それが頭の中をぐるぐる巡る。
 
(結局ルール守れていないし、また心配させちゃってる。ホント僕ってダメダメだなぁ····)

 頭を過ぎる不安が伝わったのか、朔は突然後頭部を掴んで深いキスをしてきた。軽々と僕を乗せたまま起き上がり、また押し倒される。
 一瞬にして不安は消し飛んだが、またイッちゃいそうだ。

「んっ、へぁ··ぅ··ぇ゙····」

「さっくん!? イかしたらダメだかんね? さっきのノーカンでいいからさ」

 啓吾が横槍を入れるが、朔は構わずに僕の口奥を犯す。僕が嘔吐くと嬉しいらしい。
 滲む視界に映る朔は、とても昂揚した顔で僕を見つめていた。ボヤけているのが悔しい。

「ゆいぴってさ、苦しくてもあんま押し返してこないよね」

「それ思ってた。あんだけ奥いったら普通もうちょい抵抗するよな」

「ドMとか以前に防衛本能のが心配ンなってくんな」

 なんて勝手な事を言っているけれど、僕だって苦しい時は押し返して抵抗している。非力すぎて皆が分かっていないだけだ。
 それを説明することは叶わず、僕は喉に迫る朔の舌を受け入れていた。

 あぁ、こういうところなのかな。

「ぇ゙ぁ····」

 本当に吐きそうになった時、朔は漸くひと息つかせてくれた。僕の顎の骨を指で謎り、そのまま強めに頬へ流れた涙を拭う。

「んぅ··?」

 何も言わずに僕を見つめる朔。少し冷静さを取り戻したのか、目尻にキスをして涙を吸った。
 唇を頬へ、首筋へと移し、擽ったい愛撫が始まる。乳首の周りをキスでなぞり、ぷくっと主張し始めた乳首を軽く舌で舐め、吸うように唇で食む。

(えっと····これはオッケーなんだよね? 感じちゃってもいいんだよね? もう正解が分かんないや。でも、気持ちぃんだからしょうがないよね····)

 ボーッとする中で、朔の頭を抱えていた僕は、髪をクシャッと持って感じたまま言葉を漏らす。

「んっ♡ 朔、おっぱい気持ちぃ」

 僕の一言で、朔のおちんちんがグンと大きくなった。
 再び口を犯しに来る朔。ガチガチに硬くなったおちんちんが、僕のおちんちんへ当たる度にお尻がキュンキュンしてしまう。

「さ、朔··、おちんち、おっきくて硬いの、僕のおちんちん潰れちゃ····んんっ♡」

 僕のおちんちんに乗っかった、重量級な朔の巨根。それが僕のを押し潰している。僕が注意すると、離すどころかグリッとしつけてきた。
 これは、多分ルール違反だ。

「わりぃ、当たってんの。セーフだよな?」

 高圧的に同意を求められる。朔らしからぬ、都合のいい嘘だ。

「ひぇっ····セ、セーフれす♡」

 僕は両手で顔面を覆い隠すしかなかった。だって、あまりにも朔がえっちなんだもん。
 朔は『だよな』と言って、また口奥を犯す。さっきよりも酷くグリグリと押しつけている事にまま。

 こんな僕たちを、溜め息混じりに見ている皆。朔だからなのか、啓吾でさえ止められないらしい。
 いつもは『さっくんさ~』と冗談交じりに注意を促してくるのだけれど、今の朔の気迫、もしくは色っぽさに皆も気圧されているのだろう。それほど、今の朔はえっちなのだ。


 喉を犯され、おちんちんへの刺激も相まって、僕はぴゅるぴゅる精液を漏らしている。朔がどこまでシてしまうのか、全員が息を飲んで見守る中、終わりは突然やってきた。

「····っふぅ。結人、気持ち良かったか?」

「はふ··はぇ? ふ····うん。気持ちかったぁ」

 溢れた唾液と涙でぐしょぐしょのまま、僕はだらしない顔を晒して言う。朔はふっと優しい微笑みを見せ、満足した様子で『俺も』と返した。
 あのまま犯されるのだろうと、半ば諦めモードで高を括っていたのは僕だけじゃないはずだ。それなのに、どこで落ち着いたのだろう。


「朔さぁ、なんであのままゆいぴ犯さなかったの?」

 僕を受け取り、ソファへ移動しながらりっくんが問うた。

「なんでって、まだ3日目だからだろ。挿れんのは最終日まで我慢だもんな」

 しれっと答える朔。さも当たり前のように言っているが、あんな雰囲気を醸し出していてこれだ。朔の思考が全く読めない。

「いや、そうなんだけどさ。絶対あのまま犯しそうな勢いだったじゃん」

「あぁ····、犯したかったけどな。結人が俺のイッてんの見てたら可愛くて満足できた。それに、楽しみは最終日にとっておくのも悪くねぇだろ」

「うわー、すっごいイイ笑顔。イかせてる時点でアウトだけどね。ま、もうなんでもいいや。俺も満足させてもーらお♡」

 既にヘロヘロの僕は、りっくんの膝に乗せられ支えてもらいながら座る。と言っても、上体はりっくんに寄りかかり預けたまま。
 僕が落ち着くまで、りっくんは頭や耳への軽いキスを降らして時間を潰した。


「ゆいぴ、そろそろ膝立てれる?」

「ん、大丈夫」

 体勢を直し、膝を立ててりっくんに跨る。目線を合わせ、改めて向き合った。緊張してしまうけど、そうも言ってられないのでそっと頬を包み持つ。
 ぎこちなく唇を重ねると、りっくんは僕の腰に手を回した。ガッチリお尻を握り、アナルを広げるように円を描いて揉む。

「んっ、やだひゃらぁ····」

 集中できないから、お尻にキュッと力を入れる。すると、皆にソコを見せるようにガバッとお尻を開いた。恥ずかしすぎて、思わずキスを中断する。

「ひあぁっ! りっくん!?」

「ゆいぴのかぁわいいお尻、ご開帳♡」

「なんで!?」

「皆にアナル恥ずかしい所見られながらしてもらおうかなって。恥ずかしいの、好きだよね?」

「す、好きじゃないよぅ····」

 そうこうしている間も、お尻はパカッと開かれたまま。すごく恥ずかしい。

「ゆいぴが恥ずかしがってるところ、可愛くてすっごい好き。もっと俺の所為で恥ずかしがって♡ ほら、お口休んでるよ? 寂しいなぁ」

 変態を発動させたりっくんのやる事は、いちいち意味が分からない。僕は困惑しながらも、寂しいと言うりっくんのお口を塞ぐ。
 けれど、意識はお尻に向いてしまい集中できない。

 キスに集中しなくちゃ····そう思っていたら、アナルにふっと息を吹きかけるおバカが現れた。

「ひゃぁぁっ!!?」

 こんな事をするのは啓吾しかいない。そう思って振り返ると、僕のお尻を眼前に据えた啓吾が居た。啓吾は、にゃはっと笑って誤魔化す。

「触ってないからセーフだよな~」

 なんて屁理屈で、また息を吹きかける。今度は、ふぅぅぅっと長く静かに。ソコから腰までゾクゾクッと快感が走る。

「んぁっ··やっ、らめぇ····」

 僕はりっくんの肩にしがみつき、俯いて懸命に羞恥を耐え抜く。それなのに、横に来た八千代が意地悪く指先で乳首の先端を撫でる。触れるか触れないか、神経をそこに持っていくような触れ方で。
 寂しんぼになった朔も参戦する。八千代と一緒になって、反対側の乳首を弄ぶんだ。これのどこが軽めの愛部なんだんろう。

(僕を感じさせないって言ってたの忘れてるのかな。皆おバカだもんなぁ····)

 俯いて耐えている僕に、りっくんは低く甘い声でお強請りする。

「結人、顔上げて」

 涙を浮かべながら、僕の身体はそれに従う。

「ふぇ····」

「潤んでるの可愛い♡ ねぇ結人、結人が俺の口、気持ちくシて?」

 ゆっくりと、僕へ届くように話してくれるりっくん。えっちな時に呼ばれる“結人”に心臓を抉られる。
 ええいままよとりっくんの口を塞ぎ、何度も唇を食む。欲しいと思うままに、りっくんの唇を食んで食んで吸って食んで、気持ちが昂ったところで舌を差し込んだ。

 りっくんは艶かしい声を漏らし、少しだけ舌を絡めてくれる。舌が勝手に反応してしまうのだろう。それを抑えているのが、お尻を掴む指に力がこもって気づく。
 もっと欲しい。りっくんの舌が欲しい。そんな気持ちでいっぱいの僕は、唾液を垂れ流しながら夢中で貪った。

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