転移したら獣人たちに溺愛されました。

なの

文字の大きさ
67 / 101
第2章

第67話

ノアが学校を休んでも時々ムーンは遊びに来てくれた。他の生徒も何人か来たがムーン以外は会わせたくなくて許可しなかった。

ムーンもノアの気持ちがわかるのか学校での話よりゲームの話や家族のことを話すことが多かった。そしてノアは

「先生こんばんわ」
ホルト先生の弟のナイル先生に勉強を教えてもらっている。ナイル先生が最初にきた時、伴侶である虎族のイーサンも一緒に来たからノアは初め怖かったのかもしれないホルト先生の後ろから顔を覗かせていたが……

「あっ!本当に左目の下に黒子があるね。それがなければわからないかも……あの……イーサン?どうしてナイル先生とホルト先生のこと顔じゃなくて後姿でも見分けられるの?」
そういえばホルト先生が言ってたから質問したいって言ってたな。するとイーサンは笑いながら教えてくれた。

「頭の形がちょっと違うんだよ。少し絶壁気味なのがナイルで、横が大きいのがホルトだ。俺は背が高いからな。後姿っていうより真上から見た方がわかりやすいけど見てみたいか?」
頷くとイーサンはノアを抱き上げようと手を伸ばしたらノアに拒否反応が出てしまい俺が代わりに抱き上げたのだが……

「僕にはわからないよ。カイルはわかる?」
うーん。多分これは本能で伴侶がわかる感じに近いのかもしれない。俺もわからないから心配するな。そういうと今度はホルト先生にお願いしていた。

「ホルト先生、今度から僕のところに来るときは聴診器を首からかけてきてね。今は覚えてるけど、どっちの目か忘れると困るから」
困ったようにいうノアが可愛くてみんなで笑ってしまった。

ホルト先生はノアが怖がるからといつも白衣を脱いでいる。病院にいるときは着ているのだがノアは往診に来てもらってるから白衣を着てこない。ただこれからはホルト先生だって見た目でわかるようにしてもらえると俺も助かるな。

ノアはナイル先生にもすぐに慣れて勉強もわかりやすいって喜んでくれた。このまま学校に行かなくてもいいだろうと思っていた。それはこの家のみんなも一緒の気持ちだろう。

ノアは相変わらず活発に動き回っている。昼間は俺と父上が執務室で仕事をしてると廊下からリアムがノアを追いかけてる声がたまに聞こえてきたりする。
今日の昼間も俺と父上にお昼ご飯を作りたいと裏庭の野菜を取りたいと言っているようだが、でも昨日取ってしまったからトマトもきゅうりもないと言ってるのに他に何か野菜はないのかと物色し始めたようだ。何か野菜が実ってればいいが……

そういえば昔、ノアがキッチンに入ってジャガイモの皮をピーラーで剥いてるときだった。自分の親指の皮まで剥いてしまったときがあって、そのときは血もたくさん出てノアは痛いと大泣きで大変だったことがあった。それ以来キッチンに入るのは禁止にしていたのだが、もう大きくなったし学校も休んでるからみんなのお昼ごはんは作りたいとお願いされて思わず許してしまったが……俺はその時のノアがしばらく痛がっていたのをおもいだして料理長にこっそりピーラーと包丁だけはノアに持たせないようにお願いしている。

「今日のお昼はなんだ?」
父上と一緒にリビングに行くとノアがニコニコ笑顔で両手で大事そうに持ってきた。
「今日は庭でピーマンが取れたから焼きそばを作りました。玉ねぎは切ってもらったけどピーマンとお肉は僕がキッチンハサミで切ったんだよ。凄い?」
俺は思わずケガはしてないか?って聞いてしまうとノアはほっぺたを膨らませて子どもじゃないもん。と怒られてしまった。
でもノアが毎日明るく過ごしてくれてるのが俺は嬉しかった。このまま穏やかにノアには過ごしてほしい。
俺たちが婚約を発表する前なのに巷では俺の結婚相手が決まったと噂になっているようだがノアの耳にはまだ入ってない。
でも、時間の問題かもしれないからと父上は予定を早めようとしているが、ノアに動揺させてしまうと思って俺たちはまだ言えてない。


感想 8

あなたにおすすめの小説

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

呪われた辺境伯は、異世界転生者を手放さない

波崎 亨璃
BL
ーーー呪われた辺境伯に捕まったのは、俺の方だった。 異世界に迷い込んだ駆真は「呪われた辺境伯」と呼ばれるレオニスの領地に落ちてしまう。 強すぎる魔力のせいで、人を近づけることができないレオニス。 彼に触れれば衰弱し、最悪の場合、命を落とす。 しかしカルマだけはなぜかその影響を一切受けなかった。その事実に気づいたレオニスは次第にカルマを手放さなくなっていく。 「俺に触れられるのは、お前だけだ」 呪いよりも重い執着と孤独から始まる、救済BL。 となります。

【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!

黒木  鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。  救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。  再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。  異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!  とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A

最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。 2023.04.03 閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m お待たせしています。 お待ちくださると幸いです。 2023.04.15 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m 更新頻度が遅く、申し訳ないです。 今月中には完結できたらと思っています。 2023.04.17 完結しました。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます! すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。