14 / 20
この手を離さない
しおりを挟む
翔太が、重い足取りでマンションに帰宅したのは、夜も更け始めた頃だった。
ドアを開けるとリビングには温かい光が灯っており、怜司が静かにソファに腰掛けていた。彼は本を読んでいたようだが、翔太の気配を察してすぐに顔を上げる。その姿を見た瞬間、張り詰めていた翔太の心の糸が、じわりと緩んでいくのを感じた。
「……ただいま」
そのか細い声に、怜司は静かに立ち上がった。
「遅かったな」
責めるでもなく、ただ事実だけを告げるその一言に、翔太はふっと肩の力を抜いた。この人は、きっともう気づいている。
「……あなたの親族の人に、呼び出された」
怜司の表情が、わずかに険しくなる。
「……叔父か?」
翔太はこくりと頷いた。
「いろいろ言われたよ。俺が、あんたの隣にいる資格はないって。あんたの未来を潰す存在だって。
ふさわしくないって遠回しに、はっきりと。……でもね、俺は……もう決めたんだ。簡単には離れてやらないって」
怜司はしばらく無言のまま翔太を見つめていた。その瞳には、驚きと、痛みと、そして何よりも深い愛情の色が浮かんでいた。やがて彼は静かに翔太の前まで歩み寄ると、その震える肩を抱きしめたい衝動を抑えるかのように、強く拳を握った。
「……すまない、翔太。君を俺の世界の醜い部分に巻き込んでいる自覚はある。俺がどんな立場にいるのか、君が一番よく分かってしまったな」
「……怜司」
「けれど、だからと言って、誰にも君を手放す気はない」
その言葉に、翔太の胸が熱く、そして痛いほどに締めつけられた。怜司はまっすぐ翔太の目を見て、はっきりと、一語一語を刻みつけるように続けた。
「明日、一族の臨時理事会が開かれる。そこで、正式に君を俺のパートナーとして認めると宣言する」
翔太の目が見開かれる。
「それって……本気で、言ってるの?」
「本気だ。……俺にとって、君を守ることは、もはや単なる恋愛感情などではない。俺の人生、そのものだ」
翔太の目に、熱いものがじわりと浮かぶ。
「でも、絶対に反発されるんじゃないの?怜司の立場が……鷹城の次期当主っていう、あんたの未来が……」
「その覚悟はもうできている。俺が背負うべき責任がどれほど重いものであっても、それを理由に、君の尊厳を犠牲にすることなど断じて許さない」
怜司はそっと翔太の手を取った。冷え切っていた翔太の指先に、彼の確かな体温が伝わってくる。
「翔太、お前の存在が、俺を強くした。臆病で、ただ家の言いなりになるだけだった俺に、初めて抗う力をくれた。今なら、何が来ても戦えると思える」
その手の温もりに、翔太はこくんと頷いた。溢れそうになる涙を、必死に堪える。
「俺も、信じてる。……怜司となら、きっと、どんなことでも乗り越えられるって」
その夜、二人はどちらからともなく手を繋いだまま、言葉少なに心の繋がりを感じながら、静かに寄り添っていた。
***
翌日。
鷹城怜司は、重厚なマホガニーの扉の向こうに立っていた。鷹城一族の重鎮たちが顔を揃える、巨大な円卓が置かれた会議室。その空気は、冷たく重く、まるで裁きの場のような非情な緊張感を孕んでいる。
「怜司、今回の件について、我々に説明を求める。我が鷹城家の後継者として、一体どういうつもりだ?」
上座に座る叔父、鷹城貴文が、鋭い視線で口火を切った。
怜司は、その視線を真っ向から受け止め、迷いなく、真正面を見据えた。
「本日、皆様に正式にご報告すべきことがあります。私、鷹城怜司は、朝倉翔太と番関係を結び、今後、人生を共に生きていく覚悟を固めました」
一瞬、場が水を打ったように静まり返った。
次の瞬間、堰を切ったように、重苦しいざわめきが部屋中に広がる。
「よりによって、あんな出自も知れぬ劣等オメガを……」
「あの子では、鷹城の嫁としての役目は到底果たせない。怜司には荷が重すぎる」
「我々は、君の個人的な感情に、一族の未来を付き合わせるつもりはないぞ。社の信用問題にも関わる。君は一体、何を考えているのか!」
次々に浴びせられる、侮蔑と非難の言葉。しかし、怜司は一歩も引かない。その背筋は、鋼のように真っ直ぐに伸びていた。
「もしこの家に、愛する人間を自ら選ぶ自由すら許されないというのなら、俺はその家そのものの在り方を疑います。翔太は、私にとってただのオメガではない。私の人生の、唯一無二のパートナーです」
その言葉は、鷹城家という巨大な権威と伝統に対する、明確な宣戦布告に等しかった。
その揺るがぬ意志と、アルファとしての圧倒的な覇気が、場の空気を少しずつ変えていく。
やがて、一族の中でも最も古株である老人が、静かに口を開いた。
「……どうしてもオメガでなければならぬと言うのなら、こちらで相応しい家柄の者を選んでやろう。だが、あの子では困る」
「まさか、本気であの子と添い遂げるつもりか?戯れも度が過ぎるというものだ」
「……ならば、見せてもらおうか。その覚悟とやらを。我々を納得させられるだけの結果を、お前が示せるかどうかをな」
それは、承諾ではなかった。冷徹な、試練の宣告だった。
***
重苦しい会議室を後にした怜司は、外に出て、大きく息を吸い込んだ。そして、スマホを取り出すと、震える指で、ただ一人の人間へとメッセージを送った。
〈翔太、全部伝えた。もう、隠しごとは何もない〉
そのメッセージを送った瞬間、彼の心の中には、嵐の前の静けさと、不思議なほどの清々しさがあった。
敵は、あまりにも大きい。だが、もう一人ではない。
翔太が待つあの場所へ。自分には、真っすぐに、迷いなく帰れる場所がある。
それだけで、どんな困難にも立ち向かえる気がした。
ドアを開けるとリビングには温かい光が灯っており、怜司が静かにソファに腰掛けていた。彼は本を読んでいたようだが、翔太の気配を察してすぐに顔を上げる。その姿を見た瞬間、張り詰めていた翔太の心の糸が、じわりと緩んでいくのを感じた。
「……ただいま」
そのか細い声に、怜司は静かに立ち上がった。
「遅かったな」
責めるでもなく、ただ事実だけを告げるその一言に、翔太はふっと肩の力を抜いた。この人は、きっともう気づいている。
「……あなたの親族の人に、呼び出された」
怜司の表情が、わずかに険しくなる。
「……叔父か?」
翔太はこくりと頷いた。
「いろいろ言われたよ。俺が、あんたの隣にいる資格はないって。あんたの未来を潰す存在だって。
ふさわしくないって遠回しに、はっきりと。……でもね、俺は……もう決めたんだ。簡単には離れてやらないって」
怜司はしばらく無言のまま翔太を見つめていた。その瞳には、驚きと、痛みと、そして何よりも深い愛情の色が浮かんでいた。やがて彼は静かに翔太の前まで歩み寄ると、その震える肩を抱きしめたい衝動を抑えるかのように、強く拳を握った。
「……すまない、翔太。君を俺の世界の醜い部分に巻き込んでいる自覚はある。俺がどんな立場にいるのか、君が一番よく分かってしまったな」
「……怜司」
「けれど、だからと言って、誰にも君を手放す気はない」
その言葉に、翔太の胸が熱く、そして痛いほどに締めつけられた。怜司はまっすぐ翔太の目を見て、はっきりと、一語一語を刻みつけるように続けた。
「明日、一族の臨時理事会が開かれる。そこで、正式に君を俺のパートナーとして認めると宣言する」
翔太の目が見開かれる。
「それって……本気で、言ってるの?」
「本気だ。……俺にとって、君を守ることは、もはや単なる恋愛感情などではない。俺の人生、そのものだ」
翔太の目に、熱いものがじわりと浮かぶ。
「でも、絶対に反発されるんじゃないの?怜司の立場が……鷹城の次期当主っていう、あんたの未来が……」
「その覚悟はもうできている。俺が背負うべき責任がどれほど重いものであっても、それを理由に、君の尊厳を犠牲にすることなど断じて許さない」
怜司はそっと翔太の手を取った。冷え切っていた翔太の指先に、彼の確かな体温が伝わってくる。
「翔太、お前の存在が、俺を強くした。臆病で、ただ家の言いなりになるだけだった俺に、初めて抗う力をくれた。今なら、何が来ても戦えると思える」
その手の温もりに、翔太はこくんと頷いた。溢れそうになる涙を、必死に堪える。
「俺も、信じてる。……怜司となら、きっと、どんなことでも乗り越えられるって」
その夜、二人はどちらからともなく手を繋いだまま、言葉少なに心の繋がりを感じながら、静かに寄り添っていた。
***
翌日。
鷹城怜司は、重厚なマホガニーの扉の向こうに立っていた。鷹城一族の重鎮たちが顔を揃える、巨大な円卓が置かれた会議室。その空気は、冷たく重く、まるで裁きの場のような非情な緊張感を孕んでいる。
「怜司、今回の件について、我々に説明を求める。我が鷹城家の後継者として、一体どういうつもりだ?」
上座に座る叔父、鷹城貴文が、鋭い視線で口火を切った。
怜司は、その視線を真っ向から受け止め、迷いなく、真正面を見据えた。
「本日、皆様に正式にご報告すべきことがあります。私、鷹城怜司は、朝倉翔太と番関係を結び、今後、人生を共に生きていく覚悟を固めました」
一瞬、場が水を打ったように静まり返った。
次の瞬間、堰を切ったように、重苦しいざわめきが部屋中に広がる。
「よりによって、あんな出自も知れぬ劣等オメガを……」
「あの子では、鷹城の嫁としての役目は到底果たせない。怜司には荷が重すぎる」
「我々は、君の個人的な感情に、一族の未来を付き合わせるつもりはないぞ。社の信用問題にも関わる。君は一体、何を考えているのか!」
次々に浴びせられる、侮蔑と非難の言葉。しかし、怜司は一歩も引かない。その背筋は、鋼のように真っ直ぐに伸びていた。
「もしこの家に、愛する人間を自ら選ぶ自由すら許されないというのなら、俺はその家そのものの在り方を疑います。翔太は、私にとってただのオメガではない。私の人生の、唯一無二のパートナーです」
その言葉は、鷹城家という巨大な権威と伝統に対する、明確な宣戦布告に等しかった。
その揺るがぬ意志と、アルファとしての圧倒的な覇気が、場の空気を少しずつ変えていく。
やがて、一族の中でも最も古株である老人が、静かに口を開いた。
「……どうしてもオメガでなければならぬと言うのなら、こちらで相応しい家柄の者を選んでやろう。だが、あの子では困る」
「まさか、本気であの子と添い遂げるつもりか?戯れも度が過ぎるというものだ」
「……ならば、見せてもらおうか。その覚悟とやらを。我々を納得させられるだけの結果を、お前が示せるかどうかをな」
それは、承諾ではなかった。冷徹な、試練の宣告だった。
***
重苦しい会議室を後にした怜司は、外に出て、大きく息を吸い込んだ。そして、スマホを取り出すと、震える指で、ただ一人の人間へとメッセージを送った。
〈翔太、全部伝えた。もう、隠しごとは何もない〉
そのメッセージを送った瞬間、彼の心の中には、嵐の前の静けさと、不思議なほどの清々しさがあった。
敵は、あまりにも大きい。だが、もう一人ではない。
翔太が待つあの場所へ。自分には、真っすぐに、迷いなく帰れる場所がある。
それだけで、どんな困難にも立ち向かえる気がした。
210
あなたにおすすめの小説
婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
【16話完結】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /チャッピー
AI比較企画作品
婚約破棄された悪役令息は隣国の王子に持ち帰りされる
kouta
BL
婚約破棄された直後に前世の記憶を思い出したノア。
かつて遊んだことがある乙女ゲームの世界に転生したと察した彼は「あ、そういえば俺この後逆上して主人公に斬りかかった挙句にボコされて処刑されるんだったわ」と自分の運命を思い出す。
そしてメンタルがアラフォーとなった彼には最早婚約者は顔が良いだけの二股クズにしか見えず、あっさりと婚約破棄を快諾する。
「まぁ言うてこの年で婚約破棄されたとなると独身確定か……いっそのこと出家して、転生者らしくギルドなんか登録しちゃって俺TUEEE!でもやってみっか!」とポジティブに自分の身の振り方を考えていたノアだったが、それまでまるで接点のなかったキラキライケメンがグイグイ攻めてきて……「あれ? もしかして俺口説かれてます?」
おまけに婚約破棄したはずの二股男もなんかやたらと絡んでくるんですが……俺の冒険者ライフはいつ始まるんですか??(※始まりません)
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)
契約結婚だけど大好きです!
泉あけの
BL
子爵令息のイヴ・ランヌは伯爵ベルナール・オルレイアンに恋をしている。
そんな中、子爵である父からオルレイアン伯爵から求婚書が届いていると言われた。
片思いをしていたイヴは憧れのベルナール様が求婚をしてくれたと大喜び。
しかしこの結婚は両家の利害が一致した契約結婚だった。
イヴは恋心が暴走してベルナール様に迷惑がかからないようにと距離を取ることに決めた。
......
「俺と一緒に散歩に行かないか、綺麗な花が庭園に咲いているんだ」
彼はそう言って僕に手を差し伸べてくれた。
「すみません。僕はこれから用事があるので」
本当はベルナール様の手を取ってしまいたい。でも我慢しなくちゃ。この想いに蓋をしなくては。
この結婚は契約だ。僕がどんなに彼を好きでも僕達が通じ合うことはないのだから。
※小説家になろうにも掲載しております
※直接的な表現ではありませんが、「初夜」という単語がたびたび登場します
妹に奪われた婚約者は、外れの王子でした。婚約破棄された僕は真実の愛を見つけます
こたま
BL
侯爵家に産まれたオメガのミシェルは、王子と婚約していた。しかしオメガとわかった妹が、お兄様ずるいわと言って婚約者を奪ってしまう。家族にないがしろにされたことで悲嘆するミシェルであったが、辺境に匿われていたアルファの落胤王子と出会い真実の愛を育む。ハッピーエンドオメガバースです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる